レディオヘッド、未公開音源を盗まれ…ハッカーの脅迫にどう対応した?

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、様々な旬のトピックを週替わりで4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は常に実験的な音楽を作り続けるレディオヘッドを特集します。

世界のトップに君臨し続けるロックバンド、レディオヘッド。商業的な妥協を一切せず、実験的音楽を作りながらも同時に商業的成功をおさめているモンスターバンドです。初回となる7月29日(月)のオンエアでは、結成から3rdアルバム『OK Computer』までの軌跡を紹介しました。


■デビュー当時の評価は?

レディオヘッドのメンバー5人は、オックスフォード郊外にある男子全寮制パブリックスクールで出会いました。1985年にバンドを結成。当時のバンド名は「On A Friday」でした。

1991年にメジャー契約し、その頃にバンド名をレディオヘッドに変更。翌年1992年に『Drill』でメジャーデビューを果たします。そして1993年、アルバム『Pablo Honey』をリリース。このアルバムからのシングル『Creep』が世界中で大ヒットしました。

デビュー当初のレディオヘッドはギターロック中心の音楽性で、オアシスやブラーなどブリットポップの流行に乗って現れたバンドのひとつ程度に思われていました。1stアルバムから2年後の1995年、アコースティックやサイケデリック・ロックからの影響を昇華したアルバム『The Bends』をリリースします。


■ロックバンドとしては異例のシングル曲を発表

2ndアルバム『The Bends』で人気を不動のものとしたレディオヘッドでしたが、メンバーはこの成功の延長線上で活動していくことを拒否。次第にロックミュージック以外の音楽と接近していきます。メンバー各自が様々な楽器を使いわけながら、より実験的な音楽を作るようになっていきます。

アルバム完成レベルの段階から、3分の2近くを壊して再構成するなど試行錯誤を繰り返し、『The Bends』から2年後の1997年に3rdアルバム『OK Computer』が完成します。このアルバムからシングルカットされたのは、メジャーシーンのロックバンドの先行シングルとしては異例ともいえる、サビなし、6分23秒の曲『Paranoid Android』。

リリース当時は実験的すぎたため、ファンもかなり戸惑ったそう。アルバムがヒットを狙ったわかりやすいものではなかったため、レーベル関係者から「成功をドブに捨てた」とさえ言われた3rdアルバム『OK Computer』ですが、全英、全米で共にプラチナディスクを獲得。全世界で大きな評価を獲得し、1990年代のポップミュージックを代表するアルバムとなりました。

先日、この『OK Computer』制作時の18時間近くに渡るスタジオセッション音源がハッカーによって盗まれ、犯人から「15万ドル(約1630万円)を払わないとネット上で公開する」と要求される事件が発生。しかし、メンバーはその未公開音源を期間限定で18ポンド(日本円で約2500円)でダウンロード販売。その売り上げを、地球温暖化対策を目的とするイギリスの非営利団体に全額寄付することを発表しました。

というところで、初日はここまで! 引き続きレディオヘッドの軌跡を追っていきます。

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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