「日本語の歌詞」を作るのは、何が難しい? Kan Sano×いきものがかり・水野良樹が語り合う

J-WAVEで放送中の番組『SPARK』(月曜担当ナビゲーター:水野良樹)。6月17日のオンエアでは、前回の放送に続き、鍵盤をはじめとするマルチプレイヤー、Kan Sanoさんとの対談をお届けしました。

この記事の放送回をradikoで聴く(2019年6月24日23時59分)


■英語だと短く言い切れることも、日本語だと長くなる

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前回は、曲作りについて語り合いました。今回は歌詞について。水野は、Kan Sanoさんのサウンドの中に、日本語の言葉を入れるのは難しいのではないか、と感じました。

水野:どういうところを注意していますか?
Kan Sano:そこは最も試行錯誤したところです。僕は歌を歌い始めたり、歌詞を書き始めたのは前作ぐらいからで、まだけっこう手探りでやってます。日本語でいきたいのは最初から考えていました。海外にアプローチするにしても、英語にしなくてもいいんじゃないかと、どこかで思っていたんです。僕が普段聴いている音楽も、七尾旅人さんとか寺尾紗穂さんとか、日本のフォークシンガーで日本語の響きに重きを置いている人たちなので、自分も日本語で、なおかつ、言葉がある程度、聞き取れる歌い方にしたいという思いがあった。僕の歌い方はウィスパーで、言葉が聞き取りづらいと思うのですが、できるだけ聞き取れるように何度も録音して、調整しました。

英語であれば短く言い切れることが、日本語だと長くなってしまうことも。いかに言葉を詰めていくかを工夫したそうです。

水野:日本の作詞家が、数十年くらい苦労してる点ですよね。数文字で意味も音も合わせていかないといけない。
Kan Sano:そのスピード感みたいなのはすごく気をつけました。「伝わるスピードがあまりもたつかないように」と。
水野:理屈っぽくなっても意味がないし……。
Kan Sano:でも、歌詞に関しても自分が納得いくものを書くしかないという感じだったので、未だに正解はわからないですね(笑)。
水野:共感できます(笑)。

歌詞を書くにあたっては、周囲のシンガーや好きなミュージシャンがどんなふうに書いているのかを調べたそうです。

Kan Sano:僕はピアニストなので、ジャズピアノだったらビル・エバンスやハービー・ハンコックがいて、ジャズピアノの歴史とかもだいたいわかるんですけど、リリックに関してはそれが何もない状態で始めたので、調べました。
水野:シンガーによっても違いますからね。僕はここ2、3年くらい、自分のグループ以外の楽曲提供もさせていただいてるんですが、演歌を背景にした方とか、全然違うバックグラウンドの方もいます。いきものがかりのボーカルの吉岡は滑舌がよく、ストレートに歌うタイプのシンガーだけど、それとは違ってこぶしで聞かせるシンガーもいます。そうすると、合う言葉が全然変わってくるというか、同じ日本語でも子音の強調のし具合とか、母音がハッキリ聞こえてくる感じとか、鼻濁音の感じとかも全然違って、複合的だと思いました。「単純に作詞の技法だけでは解決しないかも」と思って。
Kan Sano:僕も自分の歌い方が特殊なので、合う言葉と合わない言葉がありますね。

対談は、次回24日(月)の放送にも続きます。Kan Sanoさんのニューアルバム『Ghost Notes』もチェックしてみてください。


■鉄道ファン、まさかの深読み



そのほか番組では、いきものがかりの『SAKURA』について、この曲のMVに一瞬だけ映る“小田急線”に関するエピソードを明かしました。

水野:その小田急線の車両が、偶然その年に引退する車両だったんです。そしたら鉄道ファンが「『SAKURA』は別れの曲だから、引退する車両に対するメッセージなのではないか」と深読みしちゃったことがあるので、もしよかったらミュージックビデオをご覧ください。

この記事の放送回をradikoで聴く(2019年6月24日23時59分)
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【番組情報】
番組名:『SPARK』
放送日時:月・火・水・木曜 24時-25時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/spark

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