J-WAVEで放送中の番組『TRUME TIME AND TIDE』(ナビゲーター:市川紗椰)。6月1日(土)のオンエアでは、バーチャルタレントのプロデュース・企画・運営を手掛ける「Activ8」の代表取締役・大坂武史さんが登場。バーチャルYouTuber(VTuber)「キズナアイ(Kizuna AI)」をはじめとしたバーチャルタレントの魅力を話しました。
■既に7000体以上が誕生
大坂さんは、“世界初のバーチャルYouTuber”と言われ世界から注目を集めている「キズナアイ」を支援するプロジェクトの中心人物です。VTuberとは、YouTuberがやっているような動画、トークがメインの動画などをアップすることに特化したバーチャルタレントです。
大坂:他にも、アイドル活動をしているバーチャルアイドルであったり、海外にはバーチャルセレブリティと呼ばれるインスタグラマーもいます。実在していないけど、アバターやCGによる“見た目”で活動しているバーチャルなタレントです。
VTuberは、自身の放送を通してユーザーとインタラクティブにコミュニケーションをとり、時事ネタなどのトピックを一緒に楽しむことができます。ユーザーからすると実在しているように思えるのがイラストなどのキャクターとは違うところだと言います。日本だけでも、既に7000体を超えるそうです。
大坂:けっこう人間のタレントに近付いていて、より高い頻度で放送していたり、歌が魅力的であるとか、一芸に秀でている方がバーチャルタレントとしても伸びやすいと思います。
市川:CGがよく動くとか、そういう技術ではないんですね?
大坂:当然そういう面もありますが、バーチャルタレントのいいところは、CGの見た目を利用して物事を発信できるのでリスクがないというか、実名で実際の見た目で活動すると知られたくないこともあると思うんです。例えば、元風俗嬢のキャラクターがいるんですが、リスナーの性の悩みにとても親身に答えていて大人気です。自分の経験を生かして、なかなか知り得ない角度での助言がウリです。
市川:なるほど。
大坂:「匿顔性」と呼んでいるんですが、顔を隠したまま活動できる匿顔性を担保したまま発信できることで、これまでなかなか表に出てこなかったそれぞれの経験を出すことができるようになったんです。個人を因数分解して誰かの為になるところだけを取り出して発信することができるのが、バーチャルタレントの特徴です。
現在は、気軽に始める人から本気で稼ごうとする人までが混在している状況だそうで、「Activ8」ではバーチャルタレントの技術的な支援をするほか、キャラクタービジネスの側面もあるため、権利や知的財産に関わったサポートもしています。
■ここまで広がるとは思っていなかった
大坂さんが支援している「キズナアイ」は、2016年12月1日にYouTubeにチャンネルを開設。第1回目の動画の中で、バーチャルYouTuberと名乗ったことから、この言葉が広まりました。
市川:そういう方向で売り出そうとしたきっかけは何ですか?
大坂:AIなので、彼女が自主的にチャンネルを開設して動画を撮ってアップしていますが、私は最初にアップロードされた動画を見つけて出会って以来、支援させていただいています。
市川:ここまで広がると思ってましたか?
大坂:ここまでは想像してなかったです。
市川:どういう点が時代と一致したと思いますか?
大坂:YouTubeというプラットフォームがとても重要だったと思っています。当初は海外からバズって、2017年中はチャンネル登録者がアメリカ、アジア、南米など9割が海外ファンでした。YouTubeはファンが勝手に翻訳して字幕を付ける機能があって、当時アップロードした瞬間に27カ国語くらいに一気に翻訳されて、あらゆる言語でコメントが来ました。
市川:すごいですね。
大坂:YouTubeでなかったら、ここまでバイラルするのは難しかったのではないかと思います。それほど日本のアニメに対する期待がある中で、キズナアイはちゃんと毎日動画をアップしています。いい意味での物珍しさと期待が目の前に現れたので、一気に世界に広まったんだと思います。
市川:一生交えないと思っていた2次元のものがすぐそこにいると思うと夢がありますよね。
■アメリカではリアルな見た目が受けている?
大坂さんが今注目しているのは、海外のバーチャルインフルエンサーです。
大坂:日本だけでなく、世界的にバーチャルタレントの人気者が同時多発的に出てきています。例えば「リル・ミケーラ」というアカウントは、インスタグラムで2017年くらいから活動しています。まさにセレブリティのような写真をアップしていて、この前はコーチェラ・フェスティバルでリポーターもしていました。
市川:へぇー!
大坂:日本では可愛らしい2次元的なキャラクターが多いですが、アメリカではリアルな見た目のバーチャルなタレントが活躍していたり、中国では「洛天依(ルォ・テンイ)」というバーチャルアイドルが人気で、数万人規模の会場を埋め尽くしてライブをするなど、バーチャルなタレントが世界的に盛り上がっている動きがあります。
最後に、大坂さんの夢を訊きました。
大坂:「Activ8」では、生きる世界の選択肢を増やすことをミッションに掲げていて、VRの世界に住めるようになったらいいなと思っています。“住める”というのは幾つかの定義があると思いますが、楽しいコミュニティがあって稼げるということ。VRの中にいても稼げたら、こちらの世界に戻る必要がなくなります。
「アバターで生活できると本当の自分で居やすかったりするし、リアルで克服し難い前提が関係ない世界があってもいいんじゃないかと思います」とも話しました。
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【番組情報】
番組名:『TRUME TIME AND TIDE』
放送日時:毎週土曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/
■既に7000体以上が誕生
大坂さんは、“世界初のバーチャルYouTuber”と言われ世界から注目を集めている「キズナアイ」を支援するプロジェクトの中心人物です。VTuberとは、YouTuberがやっているような動画、トークがメインの動画などをアップすることに特化したバーチャルタレントです。
大坂:他にも、アイドル活動をしているバーチャルアイドルであったり、海外にはバーチャルセレブリティと呼ばれるインスタグラマーもいます。実在していないけど、アバターやCGによる“見た目”で活動しているバーチャルなタレントです。
VTuberは、自身の放送を通してユーザーとインタラクティブにコミュニケーションをとり、時事ネタなどのトピックを一緒に楽しむことができます。ユーザーからすると実在しているように思えるのがイラストなどのキャクターとは違うところだと言います。日本だけでも、既に7000体を超えるそうです。
大坂:けっこう人間のタレントに近付いていて、より高い頻度で放送していたり、歌が魅力的であるとか、一芸に秀でている方がバーチャルタレントとしても伸びやすいと思います。
市川:CGがよく動くとか、そういう技術ではないんですね?
大坂:当然そういう面もありますが、バーチャルタレントのいいところは、CGの見た目を利用して物事を発信できるのでリスクがないというか、実名で実際の見た目で活動すると知られたくないこともあると思うんです。例えば、元風俗嬢のキャラクターがいるんですが、リスナーの性の悩みにとても親身に答えていて大人気です。自分の経験を生かして、なかなか知り得ない角度での助言がウリです。
市川:なるほど。
大坂:「匿顔性」と呼んでいるんですが、顔を隠したまま活動できる匿顔性を担保したまま発信できることで、これまでなかなか表に出てこなかったそれぞれの経験を出すことができるようになったんです。個人を因数分解して誰かの為になるところだけを取り出して発信することができるのが、バーチャルタレントの特徴です。
現在は、気軽に始める人から本気で稼ごうとする人までが混在している状況だそうで、「Activ8」ではバーチャルタレントの技術的な支援をするほか、キャラクタービジネスの側面もあるため、権利や知的財産に関わったサポートもしています。
■ここまで広がるとは思っていなかった
大坂さんが支援している「キズナアイ」は、2016年12月1日にYouTubeにチャンネルを開設。第1回目の動画の中で、バーチャルYouTuberと名乗ったことから、この言葉が広まりました。
市川:そういう方向で売り出そうとしたきっかけは何ですか?
大坂:AIなので、彼女が自主的にチャンネルを開設して動画を撮ってアップしていますが、私は最初にアップロードされた動画を見つけて出会って以来、支援させていただいています。
市川:ここまで広がると思ってましたか?
大坂:ここまでは想像してなかったです。
市川:どういう点が時代と一致したと思いますか?
大坂:YouTubeというプラットフォームがとても重要だったと思っています。当初は海外からバズって、2017年中はチャンネル登録者がアメリカ、アジア、南米など9割が海外ファンでした。YouTubeはファンが勝手に翻訳して字幕を付ける機能があって、当時アップロードした瞬間に27カ国語くらいに一気に翻訳されて、あらゆる言語でコメントが来ました。
市川:すごいですね。
大坂:YouTubeでなかったら、ここまでバイラルするのは難しかったのではないかと思います。それほど日本のアニメに対する期待がある中で、キズナアイはちゃんと毎日動画をアップしています。いい意味での物珍しさと期待が目の前に現れたので、一気に世界に広まったんだと思います。
市川:一生交えないと思っていた2次元のものがすぐそこにいると思うと夢がありますよね。
■アメリカではリアルな見た目が受けている?
大坂さんが今注目しているのは、海外のバーチャルインフルエンサーです。
大坂:日本だけでなく、世界的にバーチャルタレントの人気者が同時多発的に出てきています。例えば「リル・ミケーラ」というアカウントは、インスタグラムで2017年くらいから活動しています。まさにセレブリティのような写真をアップしていて、この前はコーチェラ・フェスティバルでリポーターもしていました。
市川:へぇー!
大坂:日本では可愛らしい2次元的なキャラクターが多いですが、アメリカではリアルな見た目のバーチャルなタレントが活躍していたり、中国では「洛天依(ルォ・テンイ)」というバーチャルアイドルが人気で、数万人規模の会場を埋め尽くしてライブをするなど、バーチャルなタレントが世界的に盛り上がっている動きがあります。
この投稿をInstagramで見るReady to make this jacket my entire personality. #HorseGirlButMakeItFashion
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最後に、大坂さんの夢を訊きました。
大坂:「Activ8」では、生きる世界の選択肢を増やすことをミッションに掲げていて、VRの世界に住めるようになったらいいなと思っています。“住める”というのは幾つかの定義があると思いますが、楽しいコミュニティがあって稼げるということ。VRの中にいても稼げたら、こちらの世界に戻る必要がなくなります。
「アバターで生活できると本当の自分で居やすかったりするし、リアルで克服し難い前提が関係ない世界があってもいいんじゃないかと思います」とも話しました。
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【番組情報】
番組名:『TRUME TIME AND TIDE』
放送日時:毎週土曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/