J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、様々な旬のトピックを週替わりで4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は、5月15日(水)に両A面シングル『Dororo/解放区』をリリースする、ASIAN KUNG-FU GENERATIONを特集しています。
初日は23年間のバンドの歴史を紹介。2回目となる5月7日(火)のオンエアでは、後藤正文さん(Vo/Gt)のコメントを交えながら、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのこれまでの音楽的な移り変わりについて掘り下げました。
1日目:ASIAN KUNG-FU GENERATIONは楽器を始めて3ヶ月で結成された! ブレイクまでの軌跡
■結成当初からオリジナル曲を作った理由
ASIAN KUNG-FU GENERATIONが結成されたのは1996年。UKロックの影響が大きかったそうです。
後藤:Oasis、Blur、同世代だとAsh、THE BLUETONESとかね。そういったイギリスの音楽に影響を受けつつ、同時にアメリカのオルタナティブ・ロックなんかも盛り上がってきた時代だったんで、WeezerとかBECKを聴きながら、どうにかして自分たちの曲を作りたいなって始めたバンドなんです。
後藤さんがASIAN KUNG-FU GENERATIONを結成したのは大学生の頃。「自分の好きなバンドの曲をコピーしても、彼らよりカッコいい演奏はできない」という考えがあり、オリジナル曲を作ることに。
後藤:メジャーデビュー前はわりと英語の曲が多かったんですけど、横浜から東京に出てみたら、意外と日本語詞のバンドが多くて。日本語詞のバンドの曲がライブハウスでダイレクトに観客に届いている様をみて、「英語でやっていっても行き着く先がないな」と、日本語に変えていきました。そういうことに気づけたのは、いま振り返ると、気づけてよかったと思いますね。
■ターニングポイントとなった『遥か彼方』
日本語詞に変えるターニングポイントとなったのが、アニメ『NARUTO -ナルト-』の主題歌に選ばれた『遥か彼方』でした。
後藤:英語から日本語に変えようと思った頃の曲で、歌詞が書けないのがよくわかるんですけど、1番と2番が繰り返しなんですよね。洋楽のバンドとか繰り返しが多いから、「歌詞なんて別に2回同じこと歌えばいいんじゃないの?」みたいなことを当時は思っていたので、そういう歌詞になっています。この曲はどういうわけかいまだに、いろんな国に行って演奏してもすごくウケるんですよね。
この曲で日本語詞が書けたことが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONにとって大きなターニングポイントになった気がする、と明かしました。
■曲作りは、どう移り変わってきたか
楽曲の作り方も、時期によって異なります。
後藤:最初の頃はセッションを中心に。僕が曲の構成とかを考えて、持ってきたものをカタチにすることが多かった。でも、『ソルファ』ぐらいから、だんだんバンドの民主化っていうんですかね、僕のワンマン体制がかなり薄らいで、みんなで曲を作るっていうふうになっていきました。そのあと、『ファンクラブ』で僕の時代がまた来て、病んでて。潔(ドラマーの伊地知潔)と二人でセッションに入ったり、みんなにいろんな要望を出しながら作って。そうすると、民主的な政権が樹立されるんです。
次のアルバム『ワールド ワールド ワールド』は、メンバーでセッションをしながら作られ、『サーフ ブンガク カマクラ』『マジックディスク』は後藤さんのデモをメインに制作……と、交互に繰り返してきたそう。
後藤:セッションで『Wonder Future』を作り、そのモードの続きで『ホームタウン』まできた、という感じです。僕もソロとかやり出してるんで、自分のキャラを立てたい仕事はバンドの外でやりつつ持って帰る、みたいなモードになってきていて。なので最近はわりとヘルシーかな。
3枚目のアルバム『ファンクラブ』以降は、「アジカンでやれることと、自分がやりたいことのギャップをどうやって埋めるのか」が自分の中でテーマだった、と後藤さん。うまくいかなくなると、バンドとして、ぎくしゃくしてしまうこともあったとか。ここ最近は「メンバーができることでいちばんベストなものを作ろう」というモードだと言いますが……。
後藤:最近また、僕の「暴君スイッチ」が入りはじめていて。アジカンはこれから、身を削って新しいものを作ろうっていうモードに入るんじゃないかな、という感じはしています。やっていることはギターロックなんですけどね。でも、僕らにとっては、些細な角度のハンドリングも、4人でやってるんで負荷がかかるんですよね。それがバンドのおもしろいところで。側から見てると「またアジカンが」って思うかもしれないですけど、中ではけっこうドラマティックなことがあるんですよね。だからバンドっていいなって、いつも思います。
【3日目】“ザ・アジカン”を求める空気が…後藤正文、タイアップ曲制作の難しさを語る
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
初日は23年間のバンドの歴史を紹介。2回目となる5月7日(火)のオンエアでは、後藤正文さん(Vo/Gt)のコメントを交えながら、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのこれまでの音楽的な移り変わりについて掘り下げました。
1日目:ASIAN KUNG-FU GENERATIONは楽器を始めて3ヶ月で結成された! ブレイクまでの軌跡
■結成当初からオリジナル曲を作った理由
ASIAN KUNG-FU GENERATIONが結成されたのは1996年。UKロックの影響が大きかったそうです。
後藤:Oasis、Blur、同世代だとAsh、THE BLUETONESとかね。そういったイギリスの音楽に影響を受けつつ、同時にアメリカのオルタナティブ・ロックなんかも盛り上がってきた時代だったんで、WeezerとかBECKを聴きながら、どうにかして自分たちの曲を作りたいなって始めたバンドなんです。
後藤さんがASIAN KUNG-FU GENERATIONを結成したのは大学生の頃。「自分の好きなバンドの曲をコピーしても、彼らよりカッコいい演奏はできない」という考えがあり、オリジナル曲を作ることに。
後藤:メジャーデビュー前はわりと英語の曲が多かったんですけど、横浜から東京に出てみたら、意外と日本語詞のバンドが多くて。日本語詞のバンドの曲がライブハウスでダイレクトに観客に届いている様をみて、「英語でやっていっても行き着く先がないな」と、日本語に変えていきました。そういうことに気づけたのは、いま振り返ると、気づけてよかったと思いますね。
■ターニングポイントとなった『遥か彼方』
日本語詞に変えるターニングポイントとなったのが、アニメ『NARUTO -ナルト-』の主題歌に選ばれた『遥か彼方』でした。
後藤:英語から日本語に変えようと思った頃の曲で、歌詞が書けないのがよくわかるんですけど、1番と2番が繰り返しなんですよね。洋楽のバンドとか繰り返しが多いから、「歌詞なんて別に2回同じこと歌えばいいんじゃないの?」みたいなことを当時は思っていたので、そういう歌詞になっています。この曲はどういうわけかいまだに、いろんな国に行って演奏してもすごくウケるんですよね。
この曲で日本語詞が書けたことが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONにとって大きなターニングポイントになった気がする、と明かしました。
■曲作りは、どう移り変わってきたか
楽曲の作り方も、時期によって異なります。
後藤:最初の頃はセッションを中心に。僕が曲の構成とかを考えて、持ってきたものをカタチにすることが多かった。でも、『ソルファ』ぐらいから、だんだんバンドの民主化っていうんですかね、僕のワンマン体制がかなり薄らいで、みんなで曲を作るっていうふうになっていきました。そのあと、『ファンクラブ』で僕の時代がまた来て、病んでて。潔(ドラマーの伊地知潔)と二人でセッションに入ったり、みんなにいろんな要望を出しながら作って。そうすると、民主的な政権が樹立されるんです。
次のアルバム『ワールド ワールド ワールド』は、メンバーでセッションをしながら作られ、『サーフ ブンガク カマクラ』『マジックディスク』は後藤さんのデモをメインに制作……と、交互に繰り返してきたそう。
後藤:セッションで『Wonder Future』を作り、そのモードの続きで『ホームタウン』まできた、という感じです。僕もソロとかやり出してるんで、自分のキャラを立てたい仕事はバンドの外でやりつつ持って帰る、みたいなモードになってきていて。なので最近はわりとヘルシーかな。
3枚目のアルバム『ファンクラブ』以降は、「アジカンでやれることと、自分がやりたいことのギャップをどうやって埋めるのか」が自分の中でテーマだった、と後藤さん。うまくいかなくなると、バンドとして、ぎくしゃくしてしまうこともあったとか。ここ最近は「メンバーができることでいちばんベストなものを作ろう」というモードだと言いますが……。
後藤:最近また、僕の「暴君スイッチ」が入りはじめていて。アジカンはこれから、身を削って新しいものを作ろうっていうモードに入るんじゃないかな、という感じはしています。やっていることはギターロックなんですけどね。でも、僕らにとっては、些細な角度のハンドリングも、4人でやってるんで負荷がかかるんですよね。それがバンドのおもしろいところで。側から見てると「またアジカンが」って思うかもしれないですけど、中ではけっこうドラマティックなことがあるんですよね。だからバンドっていいなって、いつも思います。
【3日目】“ザ・アジカン”を求める空気が…後藤正文、タイアップ曲制作の難しさを語る
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/