J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。4月14日(日)のオンエアでは、ゲストに落語家の桂三度さんをお迎えし、落語界に入ろうとした話から、上京した頃のお話について伺いました。
■勘を頼りに落語の世界へ
ピン芸人「世界のナベアツ」として活躍していた桂さん。2011年、41歳で落語家に転身しました。なぜ落語の世界に入ったのでしょうか。
桂:結論から言うと、芸人、テレビタレントとしてのスキルアップのために落語をしたほうがいいんじゃないかという勘で始めました。昔はコンビでやっていたんですけど、1998年に相方から「解散しよう」と言われて、このまま一人で芸人を続けるのはちょっと違うなと思いました。そのときぱっと頭に浮かんだのが、「放送作家」と「落語家」でした。放送作家はテレビの勉強をするとか意味がわかったんですけど、落語家は意味が全くわからなくて……。そのときは結局、放送作家の道を選び、おいおい「世界のナベアツ」でテレビに出たときに、「放送作家でやっていたことが活かされている」と思えたんですけど、まだ地に足がついていない、その隙間を埋めるために「落語をするしかない」という勘だけでした。かっこつけているわけでなくて、今までは、勘を裏切って失敗してきたんですよ
吉岡:そうなんですか?
桂:「あのとき、ああすればよかったやん!」の連続で、その気持ちになるのが嫌やったんです。41歳でしんどかったですけど、勘を頼って好きなことやろうと思い、始めました。
■落語はゲーム感覚で楽しむ!?
吉岡も上京する前に少しだけ落語を習っていました。桂春蝶さんが京都に寄席をしに来たときに、「弟子にしてください」とお願いして、2、3回稽古をつけてもらったことがあります。
桂:片足突っ込んでるじゃないですか!
吉岡:一瞬だけ。だから、実行している方の生活スタイルや感覚がすごいですし、尊敬の目で見ています。落語を続けられる楽しさは何でしょうか?
桂:芸人は、爆笑を取ったらその気持ちよさが忘れられなくて、お客さんの笑い声を聴きたいからずっと続けている人が多いんです。でも僕はそれが一回もなくて、自分でも変人的だと思うんですね。何度か爆笑を取ったことがあるんですけど、そのときは「ごめんなさい。こんな程度で笑っていただいて……」と。ウジウジした人間なんです。でもそれだとこの世界ではやっていけないので、僕は仕事でも何でもロールプレイングゲームに例えたら楽だと思っています。ゲームやったらみんな頑張るのに、(現実だと)なんであんなに居酒屋で愚痴るんやろうと思ったり(笑)。その間に「レベルアップしにいけ!」って思うんです。41歳で弟子入りの修行はしんどかったんですけど、「これは師匠に全く怒られずにクリアしていくゲーム」と思えたらしんどくなくなったので、ぜひおすすめの考え方です。
吉岡:その考え方であれば、しんどすぎるときにもちますね!
■雨上がり決死隊・蛍原の変わった一面
滋賀県出身の桂さん。大人になってから思い出に残っている街は「恵比寿」。大阪から上京して、初めて住んだ街が恵比寿でした。
桂:27歳くらいで、とにかく友だちがいなくて寂しくて、大阪に帰りたかったです。近所に雨上がり決死隊の蛍原(徹)さんが住んでいて、当時は(雨上がり決死隊も)売れていなかったから、蛍原さんに毎日おごってもらったり相手してもらいました。当時、恵比寿に大きなメキシコ料理っぽい店があり、そこでずっと蛍原さんと5時間くらいしょうもない話をしていました。
吉岡:とにかく一緒にいたかったんですね。
桂:蛍原さんもちょっと変人だから、「三角と四角はどっちが丸に近い?」みたいな話を5時間させられるんです(笑)。
吉岡:やばいですね(笑)。おもしろいなぁ。
桂:蛍原さんはね、大人しくしているだけで、実はめちゃくちゃ変人で面白いんです。テレビでは猫かぶってるんです。
吉岡:え!?
桂:むき出しにしたらすごいですよ。
桂さんによると蛍原さんは、車のナンバーで「1221」「4554」など、間に同じ数字が挟まれていて、なおかつ両端も同じ数字の車を1日2回見たらシュークリームを食べるようにしているそう。この変わった一面を知った吉岡は、番組一の「やばい!」を発するほど驚いていました。
■物を捨てられないタイプ
桂さんの部屋は物が多い状態で、物を捨てられないタイプだそう。
吉岡:捨てられないのは思い出が詰まっているからですか?
桂:人からもらった物は捨てられないんです。25年前に知り合いの居酒屋のマスターから貰ったお洒落なジーパンはよくて、これは今年履いています。
吉岡:いいじゃないですか! 私も思い出と感じられたら残していて……。残したい気持ちもあるし、捨てたい気持ちもあるし……最近は使ったほうがいいなと思う物は、後輩にあげたりしています。
桂:それがいいみたいですね。
吉岡:胸がいっぱいになります。
今後は“新しい落語家”として「古典と新作の二刀流を出来ている人は日本で5人くらいなので、年月はかかりますけどその6人目になれたらいいなと思います」と意気込みを語ってくれた桂さん。これからの活躍が楽しみですね。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『UR LIFESTYLE COLLEGE』
放送日時: 毎週日曜18時-18時54分
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/
■勘を頼りに落語の世界へ
ピン芸人「世界のナベアツ」として活躍していた桂さん。2011年、41歳で落語家に転身しました。なぜ落語の世界に入ったのでしょうか。
桂:結論から言うと、芸人、テレビタレントとしてのスキルアップのために落語をしたほうがいいんじゃないかという勘で始めました。昔はコンビでやっていたんですけど、1998年に相方から「解散しよう」と言われて、このまま一人で芸人を続けるのはちょっと違うなと思いました。そのときぱっと頭に浮かんだのが、「放送作家」と「落語家」でした。放送作家はテレビの勉強をするとか意味がわかったんですけど、落語家は意味が全くわからなくて……。そのときは結局、放送作家の道を選び、おいおい「世界のナベアツ」でテレビに出たときに、「放送作家でやっていたことが活かされている」と思えたんですけど、まだ地に足がついていない、その隙間を埋めるために「落語をするしかない」という勘だけでした。かっこつけているわけでなくて、今までは、勘を裏切って失敗してきたんですよ
吉岡:そうなんですか?
桂:「あのとき、ああすればよかったやん!」の連続で、その気持ちになるのが嫌やったんです。41歳でしんどかったですけど、勘を頼って好きなことやろうと思い、始めました。
■落語はゲーム感覚で楽しむ!?
吉岡も上京する前に少しだけ落語を習っていました。桂春蝶さんが京都に寄席をしに来たときに、「弟子にしてください」とお願いして、2、3回稽古をつけてもらったことがあります。
桂:片足突っ込んでるじゃないですか!
吉岡:一瞬だけ。だから、実行している方の生活スタイルや感覚がすごいですし、尊敬の目で見ています。落語を続けられる楽しさは何でしょうか?
桂:芸人は、爆笑を取ったらその気持ちよさが忘れられなくて、お客さんの笑い声を聴きたいからずっと続けている人が多いんです。でも僕はそれが一回もなくて、自分でも変人的だと思うんですね。何度か爆笑を取ったことがあるんですけど、そのときは「ごめんなさい。こんな程度で笑っていただいて……」と。ウジウジした人間なんです。でもそれだとこの世界ではやっていけないので、僕は仕事でも何でもロールプレイングゲームに例えたら楽だと思っています。ゲームやったらみんな頑張るのに、(現実だと)なんであんなに居酒屋で愚痴るんやろうと思ったり(笑)。その間に「レベルアップしにいけ!」って思うんです。41歳で弟子入りの修行はしんどかったんですけど、「これは師匠に全く怒られずにクリアしていくゲーム」と思えたらしんどくなくなったので、ぜひおすすめの考え方です。
吉岡:その考え方であれば、しんどすぎるときにもちますね!
■雨上がり決死隊・蛍原の変わった一面
滋賀県出身の桂さん。大人になってから思い出に残っている街は「恵比寿」。大阪から上京して、初めて住んだ街が恵比寿でした。
桂:27歳くらいで、とにかく友だちがいなくて寂しくて、大阪に帰りたかったです。近所に雨上がり決死隊の蛍原(徹)さんが住んでいて、当時は(雨上がり決死隊も)売れていなかったから、蛍原さんに毎日おごってもらったり相手してもらいました。当時、恵比寿に大きなメキシコ料理っぽい店があり、そこでずっと蛍原さんと5時間くらいしょうもない話をしていました。
吉岡:とにかく一緒にいたかったんですね。
桂:蛍原さんもちょっと変人だから、「三角と四角はどっちが丸に近い?」みたいな話を5時間させられるんです(笑)。
吉岡:やばいですね(笑)。おもしろいなぁ。
桂:蛍原さんはね、大人しくしているだけで、実はめちゃくちゃ変人で面白いんです。テレビでは猫かぶってるんです。
吉岡:え!?
桂:むき出しにしたらすごいですよ。
桂さんによると蛍原さんは、車のナンバーで「1221」「4554」など、間に同じ数字が挟まれていて、なおかつ両端も同じ数字の車を1日2回見たらシュークリームを食べるようにしているそう。この変わった一面を知った吉岡は、番組一の「やばい!」を発するほど驚いていました。
■物を捨てられないタイプ
桂さんの部屋は物が多い状態で、物を捨てられないタイプだそう。
吉岡:捨てられないのは思い出が詰まっているからですか?
桂:人からもらった物は捨てられないんです。25年前に知り合いの居酒屋のマスターから貰ったお洒落なジーパンはよくて、これは今年履いています。
吉岡:いいじゃないですか! 私も思い出と感じられたら残していて……。残したい気持ちもあるし、捨てたい気持ちもあるし……最近は使ったほうがいいなと思う物は、後輩にあげたりしています。
桂:それがいいみたいですね。
吉岡:胸がいっぱいになります。
今後は“新しい落語家”として「古典と新作の二刀流を出来ている人は日本で5人くらいなので、年月はかかりますけどその6人目になれたらいいなと思います」と意気込みを語ってくれた桂さん。これからの活躍が楽しみですね。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『UR LIFESTYLE COLLEGE』
放送日時: 毎週日曜18時-18時54分
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/