極度の人見知りだったカネコアヤノ、「映画のような出会い」に救われる

J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。10月20日(日)のオンエアでは、シンガーソングライターのカネコアヤノが登場。人見知りエピソードや新曲『ぼくら花束みたいに寄り添って』のスタジオライブを披露した。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月27日28時59分まで)


⬛︎極度の人見知りだった子ども時代

カネコは1993年生まれ横浜市出身。弾き語りとバンド形態でライブ活動を展開中。子どもの頃は極度の人見知りだったそうだ。そんな性格を象徴するかのような、小学生のときのエピソードを話した。

カネコ:小学校の入学式の日に、クラスに自分の机があって名前も貼ってあって、普通はそこに座るけど、ひとりで座れなかったんです。30人近くいる中で、私の横にだけお母さんが座ったんです。ひとりになるのが嫌で、人ともしゃべれなかったから、お父さんかお母さんが近くにいないとダメだったんです。
吉岡:反対に目立ってますね(笑)。

カネコには6歳上の姉がいる。姉がピアノを弾いている音が好きで、カネコもピアノを始めたそうだ。

カネコ:私もピアノを始めたけど、人から習うのが無理で。家に来た先生に気づきつつも無視して、ピアノをやめたんです。今は「続けてたらよかった」って心から思っています(笑)。


⬛︎大学で花開く! 音楽を褒められて...

カネコがギターを始めたのは中学3年生の頃だった。

カネコ:中学生ぐらいのときにチャットモンチーが大好きで、ギターをやりたいと思ってお母さんに「買ってほしい」って言ったけど「続かないからダメ」って言われて。でも、中3ぐらいのときに、なぜか突然母が「ギター始める?」って聞いて買ってくれて、そこからコードくらいは押さえられるようになりました。高校生になったらライブハウスに行くようになりました。「ライブをやってみたいけど友だちが少ないからバンドを組んでくれる人もいないし......」ってモヤモヤしてました。18歳のくらいの頃からひとりで2~3曲くらい作り始めました。

大学入学後は、音楽が好きな友だちができ、自身の音楽を褒められる機会もあった。

カネコ:そのときに知り合った男の同級生に「音楽やってるんだったら聞かせろ」って言われたんです。それまで男の人とほとんどしゃべったことがなくて「怖い」と思って渋々聴かせたら、その人から「めっちゃ最高じゃん! この曲むしろ俺が作りたかったくらいだよ!」って言われて、それがすごく嬉しくて。「俺の父ちゃん、エンジニアをやってるから聴かせるわ」って言って聴かせたら、そのお父さんも「めっちゃ最高!」って言ってくれて、その親子の家で宅録させてもらいました。そのお父さんがいま録音とかを全部してくれている方なんです。
吉岡:いい話だな~! 映画みたいだし、導かれている感じもします。
カネコ:その大学に入っていなかったら内気なまま終わってたから救われました。
吉岡:その出会いによってカネコさんの音楽が世に出ていったんですね。
カネコ:当時の友人たちに「ありがとう」という感じです。

ここでカネコが新曲『ぼくら花束みたいに寄り添って』(ニューアルバム『燦々』収録)を、スタジオライブで披露した(音源は2019年10月27日28時59分まで)。吉岡は「かっこいい!」と感激。

吉岡:声に独特のかっこよさがありますよね。誰にも出せないような声質。
カネコ:嬉しい! 実は、歌い始めたときは自分がでっかい声を出せることを知らなくて、最初に作った自主盤を聴くと違う人のよう。声はヨレヨレだし、テンポも取れなさすぎて、コーラスもできなさすぎて、ギターもへたくそだったから、当時のエンジニアさんに「バカなの?」って言われて(笑)。
吉岡:そうだったんですか。
カネコ:今はコードが押さえられるようになって、本当によかったと思います。

9月に発売されたニューアルバム『燦々』は、約1年半ぶりのリリースだ。カネコは、カネコアヤノという名前だが、4人組のバンドとして活動をしている。アルバムには4人で過ごした期間がギュっと詰まっているとか。

カネコ:レコーディングって、そのときの時間とか過ごしてきた意思とか、仲良くなった友だちとか知り合った人たちとか、そのときの時期を記録するものだと思います。ニューアルバム『燦々』は、その記録がちゃんとできたと思います。自分の曲で誰かがすごく大きく救われることはなくても、救われるちょっと手前というか、仕事帰りとか学校帰り、すごく眠い朝とか、少し寄り添えられたらいいな。
吉岡:なってますよ。グッタリしたときに聴きたいです。歌詞はどのようなときに書いていますか?
カネコ:作り始めたときから変わっていないんですけど、歩いているときや人と話しているときに「いいな」と思った言葉や、ちょっとした景色などを箇条書きで書いています。日常の流れの中で作っているという感じです。
吉岡:だから日常のにおいのようなものを感じるんですかね。


⬛︎会わないと夢に出てくるおじさん

カネコの生まれた街・横浜の思い出の場所の話に。

カネコ:京急線沿いの黄金町に「試聴室」というライブハウスみたいなところがあって、音楽をやっていくなかで、そこで出会ったおじさんたちに救われたんです。ちょっとだけ働いたりもしてたから、ホームだと思ってます。働いていたときは、キッチンの中みたいなところにいたんですけど、買い出しとかをしてオープンしたら店長のおじさんが「カネコさん、もうビール飲んでいいよ」って(笑)。
吉岡:最高ですね(笑)。
カネコ:そのおじさんがお父さんみたいな感じで好きでした。でも今はとなりの駅の日ノ出町に移転しちゃったんです。それは寂しかったですね。心にきました。
吉岡:そのとき「曲書けそう」って思いましたか?
カネコ:そのとき......。いや、思いませんでしたね(笑)。
吉岡:(笑)。曲作りはまた違うってことですね。
カネコ:そのおじさんに1年ぐらい会わないと夢に出てくるから「会わなきゃ」と思って。


⬛︎部屋は光に囲まれて

カネコが住んでいる部屋は、東側に大きなL字の出窓があり、カーテンを開けたら日光が入ってきて気持ちがいいそうだ。最も心地のいい場所は出窓沿いに置いたソファー。

カネコ:そのソファーにずっといて、寝たりパソコンでずっと動画を観たりしています。
吉岡:部屋にあるもので、思い出に残っているものはありますか?
カネコ:出窓のあたりに、小物や雑貨屋さんとかで買った小さなおもちゃがたくさんあって、それが気にいってます。石がすごく好きで、キラキラし石とかプリズムとか、古くて手のひらサイズのぬいぐるみとか、シルバニアファミリーとかもあります。
吉岡:かわいい。

11月22日(金)からライブツアー「カネコアヤノ TOUR 2019 "燦々"」が開催。東京公演は12月4日(水)に赤坂BLITZにて行われる。詳細は公式サイトをチェック!

J-WAVE『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、吉岡がゲストとともに、より豊かなライフスタイル、よりいい生き方を考える。放送は毎週日曜の18時から。お楽しみに!

【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『UR LIFESTYLE COLLEGE』
放送日時:毎週日曜18時-18時54分
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/

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