キャッシュレス決済、「QRコード方式」が続々と増える理由は?

PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、d払いなど、続々と登場するスマホ決済サービス。クレジットカードや他の電子マネーとどう違うのでしょうか。また、キャッシュレス決済で私たちの生活はどう変わるのか、『日経FinTech』編集長の岡部一詩さんに訊きました。

【4月12日(金)J-WAVE『GOLD RUSH』(ナビゲーター:渡部 建)の「CURIOUSCOPE」】
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■スマホアプリでの決済がトレンド

現在のキャッシュレス決済を大きく分類すると、「前払い」「即時払い」「後払い」の3つのタイプに分けられます。

岡部:「前払い」は、SuicaやICOCAなど事前に現金をチャージして使うものです。「即時払い」は、利用した瞬間に銀行口座から引き落とされるデビットカードが有名です。「後払い」はいわゆるクレジットカードです。今まではプラスチックのカードを使っていましたが、最近ではスマホのアプリでこれらの決済手段が使えるようになってきたのがトレンドです。

そんななか登場したのがQRコード決済。その特徴は?

岡部:QRコード決済は中国で爆発的に普及した手段なんです。店がプリントしたQRコードをお客さんがスマホで読み取ったら支払いが完了するというもの。お客さんがQRコードを画面に表示して、それを店が読み取る手段もありますが、店にとって導入コストが安いのが一番の特徴です。クレジットカードは専用の読み取り機器が必要ですが、紙一枚あればキャッシュレス決済ができます。

コスト面以外でQRコード決済が増えている理由はあるのでしょうか?

岡部:今までクレジットカードなどは大手の店舗でないと導入できませんでした。コスト面にも結びつきますが、小さい店舗でも導入できるということは、今まで決済事業者がなかなか開拓できなかったお店が開拓できるという期待感が大きいです。

岡部さんの調査によると、話題性があるもののQRコード決済の利用率は2018年10月の時点で僅か2%程度。認知度も20%ほどでしたが、PayPayのキャンペーンなどで数字は上がってきているそうです。


■オススメのキャッシュレス利用法は?

続いて、キャッシュレス決済のお得な利用法について訊きました。

岡部:自分の生活に合った決済サービスを使うのが一番かなと思います。例えば、日常的に楽天市場で買い物をするなら、楽天ペイを使うのが一番ストレスなくお得に使えます。“キャッシュレス戦国時代”の今、各社がキャンペーンを張っていて、支払い額の20%還元をしているところなどもありますので、キャンペーンごとに使い分ける手もあります。

注意点は2つあります。

岡部:ひとつは犯罪。お店が紙に印刷しているQRコードの上に偽物のQRコードを貼り付けて、犯罪者にお金が送られてしまうということが中国で起きています。あとはスマホアプリなので充電が切れると使えなくなります。災害時などに使えないということもありますが、ことさら強調するものではないと思います。

日本のキャッシュレス比率は約20%と言われています。90%の韓国、60%の中国、45%のアメリカなどに比べると遅れていますが、岡部さんは「遅かれ早かれキャッシュレス比率は上がっていく」と予想します。特にスマホを使用したキャッシュレスについて、「何でもスマホを使うのが当たり前の中で、支払いだけ使わないという手はない」と話しました。

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【番組情報】
番組名:『GOLD RUSH』
放送日時:毎週金曜 16時30分-20時
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