J-WAVEで2ヶ月に1度、第1日曜にお送りしている番組『RADIO SAKAMOTO』(ナビゲーター:坂本龍一)。3月3日(日)のオンエアでは、近況や日本での活動について語りました。
■敬愛するアーティスト
今回はニューヨークのプライベートスタジオからの収録です。
坂本:僕はこの2ヶ月はコーヒーぐらいは買いに行くんですけど、ほとんどそれ以外、外にも出ないで、NYで篭って生活をしていました。よく「鶴の機織り」なんて言ってるんです。ここのとこ、ちょっと忙しかったです。それなのに、ほんの少し、3日間だけフランスに行く用があったりして、帰ってきたばっかりなんです。
坂本は、初めてパリに寄らずに、パリ=シャルル・ド・ゴール空港からフランスの新幹線TGVに乗って、ロレーヌ地方の、ドイツとフランスとルクセンブルク3つの国境地帯にあるメッスという小さい街に行ってきました。
坂本:パリに「ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)」があって、メッスにも「ポンピドゥー・センター・メス」というのがあります。そこで2月27日から半年間、僕のとっても敬愛する李禹煥さんの個展、ワンフロア全部を使った展示が始まりました。大変光栄なことに、李先生から直々に「展示会場に流す音を作ってくれ」と仰せつかりました。もう、ほんとに恐縮しながら、李先生の作品を見たり思い浮かべたり考えたりしながら、自分としては一生懸命努力して、約1時間の音作品を作って、その設置と最終チェックで3日間だけ行ったんです。李先生ともご一緒して、いろいろ楽しく話を伺ったり、オープニングのレセプションにも参加させていただいたりとか、身に余る光栄というか、汗びっしょりな、駆け足の3日間でした。大変幸せな至上のときですね。自分が大好きで敬愛するアーティストと仕事をできるっていうのはね、ラッキーで幸せなことで、望んでもなかなかできないことですから、もう嬉しい限りです。「先生にも喜んでいただいてよかったなあ」と幸せに浸る暇もなく、帰ってきてすぐ別の仕事に取りかかってるところなんですけどね。
■リハーサルをせず、ぶっつけ本番!
3月23日(土)と24日(日)の2日間、豊洲PITにて「NO NUKES 2019」が開催されます。坂本は、このイベントでオーガナイザーを務めています。
坂本:今回出てくれるのは、23日(土)がいとうせいこう is the poet、ストレイテナー、NAMBA69、the HIATUS、BRAHMAN、Gotch。24日(日)はASIAN KUNG-FU GENERATION、ACIDMAN、Nulbarich、Yogee New Waves、初めて出てくれるサンボマスター、あと僕と大友良英くんのデュオというのがあります。どうなることやら。全くリハーサルはしないので、ぶっつけ本番なんですけど、ぜひ来てください。
さらに、3月30日(土)、31日(日)には、坂本が指揮を務める「東北ユースオーケストラ演奏会 2019」が開催されます。
坂本:30日(土)が盛岡市民文化ホールの大ホール、31日(日)が東京オペラシティコンサートホールです。前回も特別ゲストとして出演してくれたんですけども、盛岡公演の朗読を、のんさんが引き受けてくれました。そして、東京のほうは、毎回出演してくださる、やはり特別ゲストの吉永小百合さんが朗読を担当してくださいます。今回、みんなが演奏してくれるメインの楽曲は、ちょっと古典的でもあるんですけども、ヨハネス・ブラームス「交響曲第2番」なんですね。なかなか大人の音楽なので、どうなるか非常に楽しみです。僕も、それから団員たちも全員、公演の前、盛岡に泊まりで3日間合宿して、最後の仕上げをします。どうか期待してください。
最後に、1月に発売された音源集『坂本龍一 選 耳の記憶 後編』について話した坂本。雑誌に寄稿したコラムで紹介した曲を集めたCDで、坂本ならではの仕掛けがあると言います。
坂本:2011~2018年にかけて、『婦人画報』に掲載されたコラム「坂本龍一・耳の記憶」をCD化したコンピレーションの後半ということですね。量が多いので2巻に分けたということなんですけども、第2期の作品が、2年分の24コラムだから24曲収録です。前にも言ったと思うんですけど、1年がちょうど12ヶ月で、僕らが普通に音楽で使っている音階も1オクターブは12個の音があるので、1~12月をちょうど「ド」から順番に上がっていって「シ」まで、その調の音楽を選んでいるわけですね。4年間やっているので、48あるわけなんです。
番組では、『坂本龍一 選 耳の記憶 後編』からフェデリコ・モンポウ『歌と踊り 第6曲』、「東北ユースオーケストラ演奏会」で毎回アンコール演奏される坂本龍一『ETUDE』をオンエア。「僕がやってと言ったわけでは全くないですけど、お決まりになっていて、照れながら弾いたりしているんです」とコメント。今年の演奏会でも、『ETUDE』が演奏されるのか注目です。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『RADIO SAKAMOTO』
放送日時:隔月第1日曜 24時-26時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/radiosakamoto/
■敬愛するアーティスト
今回はニューヨークのプライベートスタジオからの収録です。
坂本:僕はこの2ヶ月はコーヒーぐらいは買いに行くんですけど、ほとんどそれ以外、外にも出ないで、NYで篭って生活をしていました。よく「鶴の機織り」なんて言ってるんです。ここのとこ、ちょっと忙しかったです。それなのに、ほんの少し、3日間だけフランスに行く用があったりして、帰ってきたばっかりなんです。
坂本は、初めてパリに寄らずに、パリ=シャルル・ド・ゴール空港からフランスの新幹線TGVに乗って、ロレーヌ地方の、ドイツとフランスとルクセンブルク3つの国境地帯にあるメッスという小さい街に行ってきました。
坂本:パリに「ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)」があって、メッスにも「ポンピドゥー・センター・メス」というのがあります。そこで2月27日から半年間、僕のとっても敬愛する李禹煥さんの個展、ワンフロア全部を使った展示が始まりました。大変光栄なことに、李先生から直々に「展示会場に流す音を作ってくれ」と仰せつかりました。もう、ほんとに恐縮しながら、李先生の作品を見たり思い浮かべたり考えたりしながら、自分としては一生懸命努力して、約1時間の音作品を作って、その設置と最終チェックで3日間だけ行ったんです。李先生ともご一緒して、いろいろ楽しく話を伺ったり、オープニングのレセプションにも参加させていただいたりとか、身に余る光栄というか、汗びっしょりな、駆け足の3日間でした。大変幸せな至上のときですね。自分が大好きで敬愛するアーティストと仕事をできるっていうのはね、ラッキーで幸せなことで、望んでもなかなかできないことですから、もう嬉しい限りです。「先生にも喜んでいただいてよかったなあ」と幸せに浸る暇もなく、帰ってきてすぐ別の仕事に取りかかってるところなんですけどね。
■リハーサルをせず、ぶっつけ本番!
3月23日(土)と24日(日)の2日間、豊洲PITにて「NO NUKES 2019」が開催されます。坂本は、このイベントでオーガナイザーを務めています。
坂本:今回出てくれるのは、23日(土)がいとうせいこう is the poet、ストレイテナー、NAMBA69、the HIATUS、BRAHMAN、Gotch。24日(日)はASIAN KUNG-FU GENERATION、ACIDMAN、Nulbarich、Yogee New Waves、初めて出てくれるサンボマスター、あと僕と大友良英くんのデュオというのがあります。どうなることやら。全くリハーサルはしないので、ぶっつけ本番なんですけど、ぜひ来てください。
さらに、3月30日(土)、31日(日)には、坂本が指揮を務める「東北ユースオーケストラ演奏会 2019」が開催されます。
坂本:30日(土)が盛岡市民文化ホールの大ホール、31日(日)が東京オペラシティコンサートホールです。前回も特別ゲストとして出演してくれたんですけども、盛岡公演の朗読を、のんさんが引き受けてくれました。そして、東京のほうは、毎回出演してくださる、やはり特別ゲストの吉永小百合さんが朗読を担当してくださいます。今回、みんなが演奏してくれるメインの楽曲は、ちょっと古典的でもあるんですけども、ヨハネス・ブラームス「交響曲第2番」なんですね。なかなか大人の音楽なので、どうなるか非常に楽しみです。僕も、それから団員たちも全員、公演の前、盛岡に泊まりで3日間合宿して、最後の仕上げをします。どうか期待してください。
最後に、1月に発売された音源集『坂本龍一 選 耳の記憶 後編』について話した坂本。雑誌に寄稿したコラムで紹介した曲を集めたCDで、坂本ならではの仕掛けがあると言います。
坂本:2011~2018年にかけて、『婦人画報』に掲載されたコラム「坂本龍一・耳の記憶」をCD化したコンピレーションの後半ということですね。量が多いので2巻に分けたということなんですけども、第2期の作品が、2年分の24コラムだから24曲収録です。前にも言ったと思うんですけど、1年がちょうど12ヶ月で、僕らが普通に音楽で使っている音階も1オクターブは12個の音があるので、1~12月をちょうど「ド」から順番に上がっていって「シ」まで、その調の音楽を選んでいるわけですね。4年間やっているので、48あるわけなんです。
番組では、『坂本龍一 選 耳の記憶 後編』からフェデリコ・モンポウ『歌と踊り 第6曲』、「東北ユースオーケストラ演奏会」で毎回アンコール演奏される坂本龍一『ETUDE』をオンエア。「僕がやってと言ったわけでは全くないですけど、お決まりになっていて、照れながら弾いたりしているんです」とコメント。今年の演奏会でも、『ETUDE』が演奏されるのか注目です。
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【番組情報】
番組名:『RADIO SAKAMOTO』
放送日時:隔月第1日曜 24時-26時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/radiosakamoto/