J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー『LEXUS TOKYO TREASURE』。12月16日(日)のオンエアでは、俳優・オダギリジョーさんへのインタビューをお届けしました。
■「台本を読むな」と言われて臨んだ撮影
12月15日より公開中のオダギリさん主演映画『宵闇真珠(よいやみしんじゅ)』。この映画は、『恋する惑星』の撮影監督として知られるクリストファー・ドイルがlジェニー・シュンと共同監督を務めた長編映画です。香港を舞台に、日光を浴びることができない少女と、どこからともなくやってきた異邦人の男(オダギリさん)の出会いから物語は始まります。
玄理:オダギリさんは、クリストファー・ドイル監督とはどちらでお知り合いになったんですか?
オダギリ:今まで接点が無くて。海外の映画祭とかでも会ったこと無かったんですけど、この作品のオファーが急に来て「喜んで引き受けます」と。
玄理:クリストファー・ドイルさんが撮影監督をされている作品はお好きだったんですか?
オダギリ:そうですね、よく観てましたね。僕らの世代がドンピシャというか。映画をよく見ていた時期でしたし、ウォン・カーウァイとかクリストファー・ドイルがアジア映画を牽引していました。表現は安っぽいですけど、オシャレ映画を挙げれば必ず名前が入ってくる時代でした。
そんなドイルさんと、現場ではどんなコミュニケーションを取っていたのでしょうか。
オダギリ:「好きなようにやってほしい」ということだったんです。クリスはよく「スペースとエネルギー」って言うんですよ。「スペースの中に動くエネルギーに従っていけば、自ずと何かが生まれる」みたいなことなのか。どうエネルギーが動いていくかをあまり知りたくないんじゃないですかね。何が起こるか分からない状態を楽しみたいというか。
玄理:リハーサルとかも無く、本番に入る感じだったんですか?
オダギリ:そうですね、ほとんどリハも無いですし。現場に呼ばれたらもうカメラがセッティングされてて最初から(カメラを)回しますね。
玄理:オダギリさんも台本をほとんど覚えずに撮影に臨んだっていうのは本当ですか?
オダギリ:でもそれは、クリスとジェニーから言われたんですよ。「台本そんなに読まないで」って。「これはひとつのラフな地図にすぎないから。それよりも話し合いで決めていきたい」みたいなことを言われて。だからほとんど読まなかったですし、セリフも覚えてなかったと思います。
これから『宵闇真珠』を観る方へ「香港の綺麗なイメージを持っている観光客が行くことのない、本当に中国の影響を受けて消え去ろうとしている村で撮ったんです。そこにはリアルな現実が入っている作品なので、そこはしっかりと受け止めるべきポイントだと思います」と呼びかけました。
■オダギリジョー 商業長編映画初監督
番組の後半では、オダギリさんが初めて商業長編映画の監督を務め、クリストファー・ドイルさん撮影監督を務めた作品についても伺いました。
玄理:撮影はもう始まっていますか?
オダギリ:夏の話はもう撮り終えています。もう少し冬の話が残っているので、あと10日間くらいで冬のシーンを撮れば完成する予定です。
玄理:スタッフ陣も世界レベルの方たちだと思うんですけど、どうやって集まったんですか?
オダギリ:今まで仕事をしてきたなかでお世話になった方とか、感覚的に「この人とは合うな」という方が、何年も仕事をしていくと増えていくじゃないですか。そういう人たちにお声がけさせてもらって。キャストもまだ発表されてないんですけど、自分がお世話になった方とか、「いいな」と思う俳優さんに集まっていただきました。一つのことを長いことやっていると何かカタチになるんだな、と感じました。
一方で、監督業は「めちゃめちゃ大変」とも話します。
オダギリ:いきなり口の中に口内炎が20個くらいできました(笑)。ストレスで。ご飯が食べられなくなっちゃって。5キロは痩せたと思いますね。
玄理:そうなんですか。
オダギリ:本当に苦しいことだらけで、楽しさなんてあったんだろうかと思います。
玄理:「何でやっちゃったんだろう」みたいな?
オダギリ:監督って大変ですよ。
玄理:何が一番大変ですか?
オダギリ:やっぱり気遣いですね。みんなでいいものを作りたい中で、いい空気にもしたいじゃないですか。現場もそうだし、すべての状況で皆が楽しく参加できてるかな、と思うと気が抜けなくて。例えば俳優さんに演出をつけに行くときに、「サングラスして行っちゃダメだな」と思って(笑)。一回、一回取って行ったりとか。若手の俳優に演出をつけるときは、できるだけ目線は下から言うようにしようとか。変なことばっかり気になって、余計に疲れてたんだと思います。
「日本の美しさみたいなものを撮りたかった」と話すオダギリさんの初監督作品。公開を楽しみに待ちしましょう!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『ACROSS THE SKY』
放送日時:毎週日曜朝9時-12時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/
■「台本を読むな」と言われて臨んだ撮影
12月15日より公開中のオダギリさん主演映画『宵闇真珠(よいやみしんじゅ)』。この映画は、『恋する惑星』の撮影監督として知られるクリストファー・ドイルがlジェニー・シュンと共同監督を務めた長編映画です。香港を舞台に、日光を浴びることができない少女と、どこからともなくやってきた異邦人の男(オダギリさん)の出会いから物語は始まります。
玄理:オダギリさんは、クリストファー・ドイル監督とはどちらでお知り合いになったんですか?
オダギリ:今まで接点が無くて。海外の映画祭とかでも会ったこと無かったんですけど、この作品のオファーが急に来て「喜んで引き受けます」と。
玄理:クリストファー・ドイルさんが撮影監督をされている作品はお好きだったんですか?
オダギリ:そうですね、よく観てましたね。僕らの世代がドンピシャというか。映画をよく見ていた時期でしたし、ウォン・カーウァイとかクリストファー・ドイルがアジア映画を牽引していました。表現は安っぽいですけど、オシャレ映画を挙げれば必ず名前が入ってくる時代でした。
そんなドイルさんと、現場ではどんなコミュニケーションを取っていたのでしょうか。
オダギリ:「好きなようにやってほしい」ということだったんです。クリスはよく「スペースとエネルギー」って言うんですよ。「スペースの中に動くエネルギーに従っていけば、自ずと何かが生まれる」みたいなことなのか。どうエネルギーが動いていくかをあまり知りたくないんじゃないですかね。何が起こるか分からない状態を楽しみたいというか。
玄理:リハーサルとかも無く、本番に入る感じだったんですか?
オダギリ:そうですね、ほとんどリハも無いですし。現場に呼ばれたらもうカメラがセッティングされてて最初から(カメラを)回しますね。
玄理:オダギリさんも台本をほとんど覚えずに撮影に臨んだっていうのは本当ですか?
オダギリ:でもそれは、クリスとジェニーから言われたんですよ。「台本そんなに読まないで」って。「これはひとつのラフな地図にすぎないから。それよりも話し合いで決めていきたい」みたいなことを言われて。だからほとんど読まなかったですし、セリフも覚えてなかったと思います。
これから『宵闇真珠』を観る方へ「香港の綺麗なイメージを持っている観光客が行くことのない、本当に中国の影響を受けて消え去ろうとしている村で撮ったんです。そこにはリアルな現実が入っている作品なので、そこはしっかりと受け止めるべきポイントだと思います」と呼びかけました。
■オダギリジョー 商業長編映画初監督
番組の後半では、オダギリさんが初めて商業長編映画の監督を務め、クリストファー・ドイルさん撮影監督を務めた作品についても伺いました。
玄理:撮影はもう始まっていますか?
オダギリ:夏の話はもう撮り終えています。もう少し冬の話が残っているので、あと10日間くらいで冬のシーンを撮れば完成する予定です。
玄理:スタッフ陣も世界レベルの方たちだと思うんですけど、どうやって集まったんですか?
オダギリ:今まで仕事をしてきたなかでお世話になった方とか、感覚的に「この人とは合うな」という方が、何年も仕事をしていくと増えていくじゃないですか。そういう人たちにお声がけさせてもらって。キャストもまだ発表されてないんですけど、自分がお世話になった方とか、「いいな」と思う俳優さんに集まっていただきました。一つのことを長いことやっていると何かカタチになるんだな、と感じました。
一方で、監督業は「めちゃめちゃ大変」とも話します。
オダギリ:いきなり口の中に口内炎が20個くらいできました(笑)。ストレスで。ご飯が食べられなくなっちゃって。5キロは痩せたと思いますね。
玄理:そうなんですか。
オダギリ:本当に苦しいことだらけで、楽しさなんてあったんだろうかと思います。
玄理:「何でやっちゃったんだろう」みたいな?
オダギリ:監督って大変ですよ。
玄理:何が一番大変ですか?
オダギリ:やっぱり気遣いですね。みんなでいいものを作りたい中で、いい空気にもしたいじゃないですか。現場もそうだし、すべての状況で皆が楽しく参加できてるかな、と思うと気が抜けなくて。例えば俳優さんに演出をつけに行くときに、「サングラスして行っちゃダメだな」と思って(笑)。一回、一回取って行ったりとか。若手の俳優に演出をつけるときは、できるだけ目線は下から言うようにしようとか。変なことばっかり気になって、余計に疲れてたんだと思います。
「日本の美しさみたいなものを撮りたかった」と話すオダギリさんの初監督作品。公開を楽しみに待ちしましょう!
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※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『ACROSS THE SKY』
放送日時:毎週日曜朝9時-12時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/