J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。12月13日(木)のオンエアでは、料理研究家の土井善晴さんをゲストにお迎えしました。
■おせちは豪華さよりも慎ましい美しさを
まだクリスマス前ですが、そろそろおせち料理の準備を考えている人もいるかもしれません。土井さんは「日本人はお餅さえあれば新年を迎えられる」と言います。
土井:おせちは必ずしもなくていい。具沢山の味噌汁みたいなものに、白いお餅を煮たり焼いたりして入れたら、それはもうお雑煮だから。それを丁寧に綺麗にして、改めておとそを呑んでお雑煮を食べたら、それでお正月を迎えられるから。おせちの豪華なものを用意しなくても、自分のできる範囲で黒豆を炊くとかね、きんとんを作るとか。お正月らしいものがあれば、豪華さよりも慎ましい美しさがあったほうがええんちゃいます?
土井:実はそう言いながらね、おせちすごいんですよ(笑)。というのは仕事もあるし、ずっと続いてきたことを途中でやめるわけにはいかん、という気持ちがあって。お餅つきから始まりますから。
実際は、土井さん家の「おせちはすごい」とのことで、すかさずクリスは「すごいんじゃないですか(笑)」とツッコミを入れていました。
土井家のお雑煮は香川県の「あんもち雑煮」。白味噌仕立てのお味噌汁の中に、あんこの入ったお餅が入っています。あんこ入りのお餅といっても、大福とはまた別物だそうです。おせち料理は土井さんが作るのではなく、奥さんを中心に娘さんやスタッフが50種類以上の料理を作ります。それにはある理由がありました。
土井:おせち料理を作るとね、自動的に気合いが入り出すんですよ。気合いが入ってしまって、家でおせちを楽しく作るのには場違いで、「もうそんなピリピリするんやったら出ていって」って言われるんです(笑)。それで「あ、そうか。ちょっとだけラッキーかな」と思って出かけるんです(笑)。
■土井さんおすすめの佃煮
そしてこの日は、土井さんが番組リスナーのためにクリスマスプレゼントを持ってきてくれました。江戸時代から150年以上続く、浅草橋の佃煮専門店「鮒佐(ふなさ)」の佃煮で、味は一子相伝で代々引き継がれています。
土井:大阪から東京に来て20年になるんですけども、来た時に知り合いにこの佃煮をいただいたんです。何の気なしに食べたら、もう食べた時に「この佃煮はすごい!」と思って。どんなお店でどんな人がどんなふうに炊いてるのかと思ってお店を訪ねたら、ものすごく素晴らしいお店ですよ。
「鮒佐」は、屋上に煙突を立てて佃煮を薪で炊き、台所は「神様がいるような、凛とした空気があった」というほど綺麗で昔ながらの空間でした。
土井:「ガスの火よりやっぱり薪の方がいいんですか?」と訊いたら、「ガスで炊いたことないから分からないんです」とおっしゃるんです。いいでしょ? 「味見ってされるんですか?」と訊いたら、「味見をしたら、自分の体調によって狂ってしまうから、目で見て音で聴いたほうが確かなんです」って。そういう佃煮です。
今回、土井さんにお持ちいただいたのは、昆布、ごぼう、あさり、海老、しらすの5種類。炊く材料によって調味料を調整しています。
土井:これの正しい食べかたは、ちょっと召し上がっていただいて、その残り香でご飯を食べる。しょっぱいですよ。しょっぱいですけども、お茶漬けにしても美味しいし、ちょっと食べた口の中の残り香みたいなもので、白いご飯を食べる。これがいいんですよ。
土井さんが「けじめがついた味で、清らかな味。こういうものを美味しいというんです」と大絶賛する、佃煮専門店「鮒佐(ふなさ)」の佃煮。気になるかたはぜひチェックしてみてください!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■おせちは豪華さよりも慎ましい美しさを
まだクリスマス前ですが、そろそろおせち料理の準備を考えている人もいるかもしれません。土井さんは「日本人はお餅さえあれば新年を迎えられる」と言います。
土井:おせちは必ずしもなくていい。具沢山の味噌汁みたいなものに、白いお餅を煮たり焼いたりして入れたら、それはもうお雑煮だから。それを丁寧に綺麗にして、改めておとそを呑んでお雑煮を食べたら、それでお正月を迎えられるから。おせちの豪華なものを用意しなくても、自分のできる範囲で黒豆を炊くとかね、きんとんを作るとか。お正月らしいものがあれば、豪華さよりも慎ましい美しさがあったほうがええんちゃいます?
土井:実はそう言いながらね、おせちすごいんですよ(笑)。というのは仕事もあるし、ずっと続いてきたことを途中でやめるわけにはいかん、という気持ちがあって。お餅つきから始まりますから。
実際は、土井さん家の「おせちはすごい」とのことで、すかさずクリスは「すごいんじゃないですか(笑)」とツッコミを入れていました。
土井家のお雑煮は香川県の「あんもち雑煮」。白味噌仕立てのお味噌汁の中に、あんこの入ったお餅が入っています。あんこ入りのお餅といっても、大福とはまた別物だそうです。おせち料理は土井さんが作るのではなく、奥さんを中心に娘さんやスタッフが50種類以上の料理を作ります。それにはある理由がありました。
土井:おせち料理を作るとね、自動的に気合いが入り出すんですよ。気合いが入ってしまって、家でおせちを楽しく作るのには場違いで、「もうそんなピリピリするんやったら出ていって」って言われるんです(笑)。それで「あ、そうか。ちょっとだけラッキーかな」と思って出かけるんです(笑)。
■土井さんおすすめの佃煮
そしてこの日は、土井さんが番組リスナーのためにクリスマスプレゼントを持ってきてくれました。江戸時代から150年以上続く、浅草橋の佃煮専門店「鮒佐(ふなさ)」の佃煮で、味は一子相伝で代々引き継がれています。
土井:大阪から東京に来て20年になるんですけども、来た時に知り合いにこの佃煮をいただいたんです。何の気なしに食べたら、もう食べた時に「この佃煮はすごい!」と思って。どんなお店でどんな人がどんなふうに炊いてるのかと思ってお店を訪ねたら、ものすごく素晴らしいお店ですよ。
「鮒佐」は、屋上に煙突を立てて佃煮を薪で炊き、台所は「神様がいるような、凛とした空気があった」というほど綺麗で昔ながらの空間でした。
土井:「ガスの火よりやっぱり薪の方がいいんですか?」と訊いたら、「ガスで炊いたことないから分からないんです」とおっしゃるんです。いいでしょ? 「味見ってされるんですか?」と訊いたら、「味見をしたら、自分の体調によって狂ってしまうから、目で見て音で聴いたほうが確かなんです」って。そういう佃煮です。
今回、土井さんにお持ちいただいたのは、昆布、ごぼう、あさり、海老、しらすの5種類。炊く材料によって調味料を調整しています。
土井:これの正しい食べかたは、ちょっと召し上がっていただいて、その残り香でご飯を食べる。しょっぱいですよ。しょっぱいですけども、お茶漬けにしても美味しいし、ちょっと食べた口の中の残り香みたいなもので、白いご飯を食べる。これがいいんですよ。
土井さんが「けじめがついた味で、清らかな味。こういうものを美味しいというんです」と大絶賛する、佃煮専門店「鮒佐(ふなさ)」の佃煮。気になるかたはぜひチェックしてみてください!
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/