J-WAVEで放送中の番組『SUNRISE FUNRISE』(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「THERMOS SOCIAL PLAYGROUND」。8月5日(日)のオンエアでは、都内にある、300年以上の歴史を持つ酒蔵、小澤酒造株式会社「澤乃井」に注目しました。
東京には9つの蔵がありますが、その中でも「澤乃井」は最も西側となる奥多摩の青梅にあります。新宿から電車で90分。周囲は山がそびえ立っており、緑豊か。川が流れていて「ここが東京か」と思うほど、豊かな自然に囲まれた場所です。
仕込み蔵の前には立派な神棚としめ縄があります。23代目の小澤幹夫さんによると、日本酒は神様に精通しているので、神事は大事にしているとのこと。創業1702年当時に建てられた蔵の大きな扉を一歩入ると、空気が一変。神聖な空間が広がっていて、涼しく感じられます。
小澤:柱は当時のものがそのまま残っていて、土壁の部分は劣化すると修繕します。
レイチェル:中は歴史を感じる香りがしますね。
蔵には、高さが2メートル以上あるような大きなタンクが並んでいます。近代的なステンレスのタンクを利用していますが、一部に昔ながらの希少な木の桶を使っています。
レイチェル:木の桶は、作る人も修理する人も減っていると伺うんですが。
小澤:日本では昔から醤油蔵、味噌蔵といった醸造元で当たり前のように使われてきました。時代とともに使う人が少なくなってきて、衛生管理に手間がかかりますが、同じものをステンレスで仕込んだ場合とは、明らかに酒が違うものに仕上がります。木の桶は人の力や手や工夫ではどうにでもできない演出を可能にしてくれるので、私たちから見て面白い道具のひとつですね。
■木の桶は職人技
今回は木の桶を見せていただきました。
レイチェル:この木の桶は今では貴重なものだと思うんですが、復活させてから新たに探したんですか?
小澤:蔵のすぐ裏に樹齢300年ほどの大木があるんですが、倒木の可能性があって危ないということで切ったんです。蔵のすぐ横で仕込み水を吸って大きくなった木を捨ててしまうのはあまりにも……ということで、職人さんを探してその木を加工してもらって桶にしてもらいました。
レイチェル:いくつもの木の板を絶妙に組み合わせて、水分が外に出ないように締めるっていう昔の人の知恵って凄いですよね。木の桶は簡単に作るイメージではないです。
小澤:継ぎ目は接着剤などを使用できないので、木と木を密着させて、たがで締め上げて固定します。角度が甘いと液体が漏れてしまいます。まさに職人の技です。
■美味しいお酒は綺麗な水から
さらに、お酒の命といえば仕込水ということで、「澤乃井」の水を見せていただきました。
蔵の裏手には井戸があります。洞窟のようなところを歩いていくと井戸があります。井戸といえば普通は地下水を汲み上げる井戸をイメージしますが、こちらの井戸はトンネル状に横に掘られていて、珍しい形をしています。江戸時代から皆さんが飲まれている飲み水でもあり仕込み水としても使われています。
レイチェル:透き通った水が綺麗ですね!
小澤:「澤乃井」というブランド名ですが、地名自体は“澤井”という地名です。昔は澤井村といわれてたんですが、水が非常に綺麗で豊かだったので、井戸を用意しないで沢の水を生活用水として昔の人たちが普通に使っていたということから、澤乃井戸、“澤井”という地名になりました。透明度が高い水なので、一見水がないようにも見えます。
レイチェル:本当に透明ですね!
小澤:不純なものが入っておらず、酒造りに適しています。
水は硬水です。脇に流れる多摩川の向こう側に軟水の源泉もあるため、商品によって硬水と軟水と使い分けています。
■地酒「東京蔵人」でアピール
レイチェル:2020年に向けて色々な国や地域の方が東京を訪れると思いますが、酒蔵の役割は大きいのではないですか?
小澤:世界中が東京に注目してくれる時期なので、日本酒という媒体を通して、世界中の人に多く知ってもらえたらと思っています。東京はものづくりとか“昔ながら”とか、名産と呼ばれるものが認識しづらい部分があるため、東京の“地のもの”であるというのを強くアピールして、皆さんに知ってもらいたいという意味を込めて、東京の蔵人が作った東京の地酒「東京蔵人」を作りました。
レイチェルが試飲したところ、「東京蔵人」は酸味がふわっとしていて、優しい味で、ヨーグルトのような風味を感じて飲みやすいとのこと。さまざまな種類があり、利き酒ができるコーナーもあります。敷地にはバーベキュー場や、かんざしがたくさん集められた美術館、食事ができるところもあります。お出かけスポットとしても最適です。皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『SUNRISE FUNRISE』
放送日時:毎週日曜6時ー9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sunrise/
東京には9つの蔵がありますが、その中でも「澤乃井」は最も西側となる奥多摩の青梅にあります。新宿から電車で90分。周囲は山がそびえ立っており、緑豊か。川が流れていて「ここが東京か」と思うほど、豊かな自然に囲まれた場所です。
仕込み蔵の前には立派な神棚としめ縄があります。23代目の小澤幹夫さんによると、日本酒は神様に精通しているので、神事は大事にしているとのこと。創業1702年当時に建てられた蔵の大きな扉を一歩入ると、空気が一変。神聖な空間が広がっていて、涼しく感じられます。
小澤:柱は当時のものがそのまま残っていて、土壁の部分は劣化すると修繕します。
レイチェル:中は歴史を感じる香りがしますね。
蔵には、高さが2メートル以上あるような大きなタンクが並んでいます。近代的なステンレスのタンクを利用していますが、一部に昔ながらの希少な木の桶を使っています。
レイチェル:木の桶は、作る人も修理する人も減っていると伺うんですが。
小澤:日本では昔から醤油蔵、味噌蔵といった醸造元で当たり前のように使われてきました。時代とともに使う人が少なくなってきて、衛生管理に手間がかかりますが、同じものをステンレスで仕込んだ場合とは、明らかに酒が違うものに仕上がります。木の桶は人の力や手や工夫ではどうにでもできない演出を可能にしてくれるので、私たちから見て面白い道具のひとつですね。
■木の桶は職人技
今回は木の桶を見せていただきました。
レイチェル:この木の桶は今では貴重なものだと思うんですが、復活させてから新たに探したんですか?
小澤:蔵のすぐ裏に樹齢300年ほどの大木があるんですが、倒木の可能性があって危ないということで切ったんです。蔵のすぐ横で仕込み水を吸って大きくなった木を捨ててしまうのはあまりにも……ということで、職人さんを探してその木を加工してもらって桶にしてもらいました。
レイチェル:いくつもの木の板を絶妙に組み合わせて、水分が外に出ないように締めるっていう昔の人の知恵って凄いですよね。木の桶は簡単に作るイメージではないです。
小澤:継ぎ目は接着剤などを使用できないので、木と木を密着させて、たがで締め上げて固定します。角度が甘いと液体が漏れてしまいます。まさに職人の技です。
■美味しいお酒は綺麗な水から
さらに、お酒の命といえば仕込水ということで、「澤乃井」の水を見せていただきました。
蔵の裏手には井戸があります。洞窟のようなところを歩いていくと井戸があります。井戸といえば普通は地下水を汲み上げる井戸をイメージしますが、こちらの井戸はトンネル状に横に掘られていて、珍しい形をしています。江戸時代から皆さんが飲まれている飲み水でもあり仕込み水としても使われています。
レイチェル:透き通った水が綺麗ですね!
小澤:「澤乃井」というブランド名ですが、地名自体は“澤井”という地名です。昔は澤井村といわれてたんですが、水が非常に綺麗で豊かだったので、井戸を用意しないで沢の水を生活用水として昔の人たちが普通に使っていたということから、澤乃井戸、“澤井”という地名になりました。透明度が高い水なので、一見水がないようにも見えます。
レイチェル:本当に透明ですね!
小澤:不純なものが入っておらず、酒造りに適しています。
水は硬水です。脇に流れる多摩川の向こう側に軟水の源泉もあるため、商品によって硬水と軟水と使い分けています。
■地酒「東京蔵人」でアピール
レイチェル:2020年に向けて色々な国や地域の方が東京を訪れると思いますが、酒蔵の役割は大きいのではないですか?
小澤:世界中が東京に注目してくれる時期なので、日本酒という媒体を通して、世界中の人に多く知ってもらえたらと思っています。東京はものづくりとか“昔ながら”とか、名産と呼ばれるものが認識しづらい部分があるため、東京の“地のもの”であるというのを強くアピールして、皆さんに知ってもらいたいという意味を込めて、東京の蔵人が作った東京の地酒「東京蔵人」を作りました。
レイチェルが試飲したところ、「東京蔵人」は酸味がふわっとしていて、優しい味で、ヨーグルトのような風味を感じて飲みやすいとのこと。さまざまな種類があり、利き酒ができるコーナーもあります。敷地にはバーベキュー場や、かんざしがたくさん集められた美術館、食事ができるところもあります。お出かけスポットとしても最適です。皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『SUNRISE FUNRISE』
放送日時:毎週日曜6時ー9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sunrise/