J-WAVEで放送中の番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「SHOWA SHELL SEKIYU ROAD TO INNOVATION」。6月8日(金)のオンエアでは、元アルペンスキー日本代表選手で、全日本スキー連盟・競技本部長の皆川賢太郎さんをゲストにお迎えし、スキー・スノーボードのテクノロジーについてお話を伺いました。
■現在のスキー・スノーボード人口は?
はじめに、川田がスキー人口について皆川さんに訊きました。
皆川:いちばん多くなったのは1998年です。1992年のときに1800万人くらいになり、そのあと一度少し減少したんですけど、1998年に長野オリンピックを開催するにあたり、スノーボードが新規参入してきました。その年の1860万人という数が統計上、日本でいちばんのスキー人口(スノーボード含む)だったとされています。
現在のスキー・スノーボード人口は、760万人前後といわれています。1998年以降は右肩下がりでしたが、インバウンド需要やリバイバル需要があり、少し戻ってきているそうです。
■スキーをもっと面白くするには…
川田は、スキー競技を見て、こんなことを考えていると話します。
川田:スキーをテクニカルな部分から見ると、斜面と角度の話になるので、板にいろんなセンサーを付けたら取得できる情報がたくさんあるなと思いながら競技を見てしまいます。そういう取り組みってありますか?
皆川:昔は大会にしても選手の絵を撮るやり方になっていたんですけど、今はG(重力)がどれくらいかかっているとか、スピードが何キロメートル出ているとか。心拍数も出るようになったり、テレビを見ながらでもいろいろな背景が見えるようになりはじめています。
川田:皆川さんがオリンピックのスキー競技を見ていると、「あっ、ここでGがかかっているから、ここでミスしたのかな」ってわかるわけですね。
皆川:わかります。
川田:そういう部分がわかると、スキーがより面白くなりますよね。
Gを可視化することによって、スキーのトレーニングにも活用でき、競技自体も面白く見れたりするのでは、と話しました。
■川田のアイデアは「掃除機のランプのように」
続けて、川田はひとつのアイディアを皆川さんに提案します。
川田:ホコリを関知するとランプが点く掃除機ってあるじゃないですか。そのランプが消えるまで掃除機をかけたらキレイな気持ちがするような。その掃除機のように、スキーの板も何かを保てた場合に光ったり消えたりするようなセンサーがあれば(見ている側は)それを目印にできると思います。おそらく皆川さんとかプロフェッショナルな人ってスキーの板と体が一体化していて、そのセンサーを本人が把握しているんですよね。
皆川:そうですね。
川田:頭の中で「いま接着している」とか、「雪面とどのくらいの角度なのか」って把握しているけど、スキー初心者はそれがわからないですよね。
スキー・スノーボードの板は、前後が太くて真ん中がやや細い仕様のため、板の真ん中に加重をかけると板が上下にしなるそうです。そのしなりを利用することによって、キレイに曲がることができると皆川さんは説明します。
皆川:ただ、スキー・スノーボードの一般ユーザーが板をしならせるって、すごく難しい作業なので、そのときに板にセンサーがあって、「センサーが光ってるから、体重がかかっているんだ」っていうことがわかると、曲がることを覚えやすくなるからすごく楽しいと思います。
川田:おそらく、皆川さんはいろんなセンサーが体にあって、おのずとそれをやれちゃっているんですよ。初心者ってどこに何を意識していいかわからないけど、意識しなきゃいけない場所にランプが付いていたらスムーズにできるのかなって思ったんですよね。
皆川:それ、本当に面白いな。本質的っていうか。みんなウエアとか道具から入るじゃないですか。それで見た感じで上手い人のフォームを、リフトから降りた段階でみんなやろうとするんですよ。でも、接着点から力学がはじまっているので、スキーやボードの板が曲がってくれないと上手い人のフォームは絶対にマネできない。たとえば、ランプが付いてGがかかっていることさえわかれば、あとは板を傾けるだけで曲がるものなんですよね。
川田のアイデアが実現する日がくれば、「スキーをやってみたい!」という人が、もっと増えるかもしれないですね。
次回、6月15日(金)の『INNOVATION WORLD』は、伝説のテレビプロデューサー・土屋敏男さんに、メディアの未来についてお話を伺います。動画配信サービスやYouTubeの人気が進むいま、テレビの未来はどうなっていくのか? そして、ラジオはメディアとしてどう進化していくべきなのか? 川田とじっくり語ります。どうぞお楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:金曜 22時-22時55分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
■現在のスキー・スノーボード人口は?
はじめに、川田がスキー人口について皆川さんに訊きました。
皆川:いちばん多くなったのは1998年です。1992年のときに1800万人くらいになり、そのあと一度少し減少したんですけど、1998年に長野オリンピックを開催するにあたり、スノーボードが新規参入してきました。その年の1860万人という数が統計上、日本でいちばんのスキー人口(スノーボード含む)だったとされています。
現在のスキー・スノーボード人口は、760万人前後といわれています。1998年以降は右肩下がりでしたが、インバウンド需要やリバイバル需要があり、少し戻ってきているそうです。
■スキーをもっと面白くするには…
川田は、スキー競技を見て、こんなことを考えていると話します。
川田:スキーをテクニカルな部分から見ると、斜面と角度の話になるので、板にいろんなセンサーを付けたら取得できる情報がたくさんあるなと思いながら競技を見てしまいます。そういう取り組みってありますか?
皆川:昔は大会にしても選手の絵を撮るやり方になっていたんですけど、今はG(重力)がどれくらいかかっているとか、スピードが何キロメートル出ているとか。心拍数も出るようになったり、テレビを見ながらでもいろいろな背景が見えるようになりはじめています。
川田:皆川さんがオリンピックのスキー競技を見ていると、「あっ、ここでGがかかっているから、ここでミスしたのかな」ってわかるわけですね。
皆川:わかります。
川田:そういう部分がわかると、スキーがより面白くなりますよね。
Gを可視化することによって、スキーのトレーニングにも活用でき、競技自体も面白く見れたりするのでは、と話しました。
■川田のアイデアは「掃除機のランプのように」
続けて、川田はひとつのアイディアを皆川さんに提案します。
川田:ホコリを関知するとランプが点く掃除機ってあるじゃないですか。そのランプが消えるまで掃除機をかけたらキレイな気持ちがするような。その掃除機のように、スキーの板も何かを保てた場合に光ったり消えたりするようなセンサーがあれば(見ている側は)それを目印にできると思います。おそらく皆川さんとかプロフェッショナルな人ってスキーの板と体が一体化していて、そのセンサーを本人が把握しているんですよね。
皆川:そうですね。
川田:頭の中で「いま接着している」とか、「雪面とどのくらいの角度なのか」って把握しているけど、スキー初心者はそれがわからないですよね。
スキー・スノーボードの板は、前後が太くて真ん中がやや細い仕様のため、板の真ん中に加重をかけると板が上下にしなるそうです。そのしなりを利用することによって、キレイに曲がることができると皆川さんは説明します。
皆川:ただ、スキー・スノーボードの一般ユーザーが板をしならせるって、すごく難しい作業なので、そのときに板にセンサーがあって、「センサーが光ってるから、体重がかかっているんだ」っていうことがわかると、曲がることを覚えやすくなるからすごく楽しいと思います。
川田:おそらく、皆川さんはいろんなセンサーが体にあって、おのずとそれをやれちゃっているんですよ。初心者ってどこに何を意識していいかわからないけど、意識しなきゃいけない場所にランプが付いていたらスムーズにできるのかなって思ったんですよね。
皆川:それ、本当に面白いな。本質的っていうか。みんなウエアとか道具から入るじゃないですか。それで見た感じで上手い人のフォームを、リフトから降りた段階でみんなやろうとするんですよ。でも、接着点から力学がはじまっているので、スキーやボードの板が曲がってくれないと上手い人のフォームは絶対にマネできない。たとえば、ランプが付いてGがかかっていることさえわかれば、あとは板を傾けるだけで曲がるものなんですよね。
川田のアイデアが実現する日がくれば、「スキーをやってみたい!」という人が、もっと増えるかもしれないですね。
次回、6月15日(金)の『INNOVATION WORLD』は、伝説のテレビプロデューサー・土屋敏男さんに、メディアの未来についてお話を伺います。動画配信サービスやYouTubeの人気が進むいま、テレビの未来はどうなっていくのか? そして、ラジオはメディアとしてどう進化していくべきなのか? 川田とじっくり語ります。どうぞお楽しみに!
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【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:金曜 22時-22時55分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
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