J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜日は、いきものがかりの水野良樹とお届けしています。 週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」では、エルトン・ジョンを特集。最終日となった5月17日(木)のオンエアでは、2000年以降の軌跡をたどりました。
■エンターテイナー以外の一面
2000年代に入っても勢いは衰えず、2004年からはラスベガスのシーザーズ・パレスホテルに作られた専用コロシアムで、セリーヌ・ディオンと日替わりの3年契約で定期公演を行います。シーザーズ・パレスホテルといえば、マイク・タイソンのボクシング世界戦が行われたことでも有名。まさにエンターテインメントの殿堂です。
人気公演となり、契約は2008年まで延長されました。この契約の高額ギャラによって、2008年のエルトン・ジョンの資産は2億3500万ポンド、日本円にすると333億円!
しかもエルトンは、エンターテイナーとしてパフォーマンスをしてお金を稼いだだけではありません。多くの友人や知人などをエイズで亡くし、1992年以降、シングルの収益を自ら設立したエイズ患者救済者団体「エルトン・ジョン・エイズ基金」に寄付しています。
近年のグラミー賞授賞式では、ゲイを揶揄するようなリリックを歌ったエミネムと共演し、物議を醸しました。しかし、エルトンは音楽性が優れているアーティストと一緒にパフォーマンスをするのは、才能をリスペクトする行為だということで、意に介しませんでした。
水野:この姿勢が素晴らしいですよね。どこかで意見が違っていても、きちんと共通点を見つける。
藤田:音楽という屋根の中では、みんなが平等に、お互いがリスペクトできるという点でもすごいです。
■後見人にレディー・ガガを…
プライベートでは、映画プロデューサーのデヴィッド・ファーニッシュと、同性婚が合法化された2014年にイギリスで正式に結婚して、プライベートも充実。ふたりは代理出産で生まれた7歳と5歳の男の子を授かりました。しかも、ふたりの子どもの後見人として選んだのはレディー・ガガ。
レディー・ガガを選んだことについて「僕らの息子はいずれ、父親から途方もないミュージックの遺産を相続することになる。彼女は、彼らにミュージックビジネスの表と裏を指導する最適な人物となるのだろう」とのことでした。
藤田:レディー・ガガは、酸いも甘いも味わったんだと。
水野:太陽が照っているところには影ができますからね。
藤田:華やかな部分、そして、自分をどうプロデュースしたらいいのか、というノウハウもすごく持っているでしょうから、最適だということで選ばれたのでしょう。
■なんでもないイントロのすごさ
番組では、4月にリリースされたコールドプレイ、エド・シーランなど、今のシーンを代表するアーティスト達がエルトン・ジョンの名曲をカバーしたトリビュートアルバム『ユア・ソング~エルトン・ジョン ベスト・ヒッツ・カヴァー(原題:Revamp)』から、レディー・ガガの『ユア・ソング』をお届けしました。
水野:バラードなのに、意志の強さを感じます。本当だったら成立しないはずのふたつの要素が成立している素晴らしさというのがあって、熱くなるというか。あと、レディー・ガガが歌っても、あのイントロってやっぱりすごいすね。“なんでもないイントロ”っていうと失礼だけど、コードを弾いてるだけのイントロだけど、あれを聴いたら「『ユア・ソング』だ!」って、みんな思うじゃないですか。あの強さはとんでもないですね。
藤田:心を虜にするのに15秒いらない、という感じ。
水野:一瞬なんですよね。一瞬で夢の国に連れてってくれる感じが。それが音楽なのかもしれないけど、すごいな。
藤田:それを引き受けて歌う、レディー・ガガの決意というか強さというか。そのマインドみたいな部分が聴ける感じがしたんですよね。だから、レディー・ガガが歌う『ユア・ソング』は、ちょっと鳥肌が立つんです。エルトンとのつながりは、先ほど説明したようなこともあって、ひとつエモーションが違うなという感じがしました。
エルトンは現在71歳。昨年公開された映画『キングスマン: ゴールデン・サークル』に本人役で出演するなど、音楽以外でも精力的に活動しています。
藤田:僕も観たんですけど、「エルトンは、よく受けたな」という仕事です。
水野:よく言えばユーモアのある出方。悪く言えば汚れ役(笑)。
藤田:めっちゃ、イジられてるんです。そういう笑えるところにも出ていって、ちゃんと楽しいことができちゃうという、エルトンの懐の深さも感じました。
■ツアー活動終了宣言、理由は…
今年の1月には大きな決断をしました。9月に始まる世界ツアーを最後に、ツアー活動から引退すると発表。これまでに80カ国 3500回以上のコンサートを行ってきましたが、自分の中での優先度が変わって、家族と過ごす時間を増やすことが理由と説明しています。「子どもをサッカー教室に連れて行くことが最も重要になった。世界のファンに感謝と別れを告げるときだと思った」と語りました。
最後のツアーは、今年9月から始まり、3年で300公演。終了は2021年になる見通しです。ラストツアーは、音楽史上に残る壮大なものになるそうです。2021年のツアー終了後も音楽活動はやめず、アルバムやミュージカルの制作などに関わっていくという話があります。
藤田:また新たに、ホームラン級のヒット曲が出たりするんでしょうね。
水野:レジェンド達って、そういうことがあるから(笑)。
藤田:作詞家のバーニー・トーピンのすごさにも注目で、タッグを組んで50年以上の活動の中で、エルトンは作詞をしないんです。
水野:出会えるっていうことが、ハッピーなことなんですよね。
アーティストを深掘りする『SONAR MUSIC』の「FEATURE TOPICS」。21日~24日は、椎名林檎を特集します。どうぞ、お楽しみに。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時ー24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
■エンターテイナー以外の一面
2000年代に入っても勢いは衰えず、2004年からはラスベガスのシーザーズ・パレスホテルに作られた専用コロシアムで、セリーヌ・ディオンと日替わりの3年契約で定期公演を行います。シーザーズ・パレスホテルといえば、マイク・タイソンのボクシング世界戦が行われたことでも有名。まさにエンターテインメントの殿堂です。
人気公演となり、契約は2008年まで延長されました。この契約の高額ギャラによって、2008年のエルトン・ジョンの資産は2億3500万ポンド、日本円にすると333億円!
しかもエルトンは、エンターテイナーとしてパフォーマンスをしてお金を稼いだだけではありません。多くの友人や知人などをエイズで亡くし、1992年以降、シングルの収益を自ら設立したエイズ患者救済者団体「エルトン・ジョン・エイズ基金」に寄付しています。
近年のグラミー賞授賞式では、ゲイを揶揄するようなリリックを歌ったエミネムと共演し、物議を醸しました。しかし、エルトンは音楽性が優れているアーティストと一緒にパフォーマンスをするのは、才能をリスペクトする行為だということで、意に介しませんでした。
水野:この姿勢が素晴らしいですよね。どこかで意見が違っていても、きちんと共通点を見つける。
藤田:音楽という屋根の中では、みんなが平等に、お互いがリスペクトできるという点でもすごいです。
■後見人にレディー・ガガを…
プライベートでは、映画プロデューサーのデヴィッド・ファーニッシュと、同性婚が合法化された2014年にイギリスで正式に結婚して、プライベートも充実。ふたりは代理出産で生まれた7歳と5歳の男の子を授かりました。しかも、ふたりの子どもの後見人として選んだのはレディー・ガガ。
レディー・ガガを選んだことについて「僕らの息子はいずれ、父親から途方もないミュージックの遺産を相続することになる。彼女は、彼らにミュージックビジネスの表と裏を指導する最適な人物となるのだろう」とのことでした。
藤田:レディー・ガガは、酸いも甘いも味わったんだと。
水野:太陽が照っているところには影ができますからね。
藤田:華やかな部分、そして、自分をどうプロデュースしたらいいのか、というノウハウもすごく持っているでしょうから、最適だということで選ばれたのでしょう。
■なんでもないイントロのすごさ
番組では、4月にリリースされたコールドプレイ、エド・シーランなど、今のシーンを代表するアーティスト達がエルトン・ジョンの名曲をカバーしたトリビュートアルバム『ユア・ソング~エルトン・ジョン ベスト・ヒッツ・カヴァー(原題:Revamp)』から、レディー・ガガの『ユア・ソング』をお届けしました。
水野:バラードなのに、意志の強さを感じます。本当だったら成立しないはずのふたつの要素が成立している素晴らしさというのがあって、熱くなるというか。あと、レディー・ガガが歌っても、あのイントロってやっぱりすごいすね。“なんでもないイントロ”っていうと失礼だけど、コードを弾いてるだけのイントロだけど、あれを聴いたら「『ユア・ソング』だ!」って、みんな思うじゃないですか。あの強さはとんでもないですね。
藤田:心を虜にするのに15秒いらない、という感じ。
水野:一瞬なんですよね。一瞬で夢の国に連れてってくれる感じが。それが音楽なのかもしれないけど、すごいな。
藤田:それを引き受けて歌う、レディー・ガガの決意というか強さというか。そのマインドみたいな部分が聴ける感じがしたんですよね。だから、レディー・ガガが歌う『ユア・ソング』は、ちょっと鳥肌が立つんです。エルトンとのつながりは、先ほど説明したようなこともあって、ひとつエモーションが違うなという感じがしました。
エルトンは現在71歳。昨年公開された映画『キングスマン: ゴールデン・サークル』に本人役で出演するなど、音楽以外でも精力的に活動しています。
藤田:僕も観たんですけど、「エルトンは、よく受けたな」という仕事です。
水野:よく言えばユーモアのある出方。悪く言えば汚れ役(笑)。
藤田:めっちゃ、イジられてるんです。そういう笑えるところにも出ていって、ちゃんと楽しいことができちゃうという、エルトンの懐の深さも感じました。
■ツアー活動終了宣言、理由は…
今年の1月には大きな決断をしました。9月に始まる世界ツアーを最後に、ツアー活動から引退すると発表。これまでに80カ国 3500回以上のコンサートを行ってきましたが、自分の中での優先度が変わって、家族と過ごす時間を増やすことが理由と説明しています。「子どもをサッカー教室に連れて行くことが最も重要になった。世界のファンに感謝と別れを告げるときだと思った」と語りました。
最後のツアーは、今年9月から始まり、3年で300公演。終了は2021年になる見通しです。ラストツアーは、音楽史上に残る壮大なものになるそうです。2021年のツアー終了後も音楽活動はやめず、アルバムやミュージカルの制作などに関わっていくという話があります。
藤田:また新たに、ホームラン級のヒット曲が出たりするんでしょうね。
水野:レジェンド達って、そういうことがあるから(笑)。
藤田:作詞家のバーニー・トーピンのすごさにも注目で、タッグを組んで50年以上の活動の中で、エルトンは作詞をしないんです。
水野:出会えるっていうことが、ハッピーなことなんですよね。
アーティストを深掘りする『SONAR MUSIC』の「FEATURE TOPICS」。21日~24日は、椎名林檎を特集します。どうぞ、お楽しみに。
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時ー24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
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