J-WAVEで放送中の番組「SONAR MUSIC」(ナビゲーター:藤田琢己)。3月27日(火)のオンエアでは、海外レコーディングから帰国したDAOKOとのコンビでお届けしました!
週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は3月28日(水)にベストアルバム第2弾「BEST HIT AKG 2 (2012-2018)」をリリースするASIAN KUNG-FU GENERATIONを紹介しています。
【1回目はこちら】ASIAN KUNG-FU GENERATIONが今のロックシーンに与えた影響とは
2日目となるこの日は、彼らの人気を決定づけた2004年のアルバム「ソルファ」以降の軌跡を辿るとともに、「アジカンのここがすごい!」を紹介しました。
■「僕たちは音楽の架け橋になりたい。」
「ソルファ」は“繋がる”というキーワードをテーマに制作されたのですが、2006年に発表されたアルバム「ファンクラブ」はその逆、“繋がらない”“終焉”“喪失”といったテーマで作られています。
前作と比べてサウンドや内容が暗いものが多かったので、明るいイメージのある「ファンクラブ」というタイトルにしたそうなのですが、実はこのタイトルそのものにASIAN KUNG-FU GENERATIONの意思が詰まっています。
このアルバムには「聴いてくれる人に、あらゆる音楽のファンであってほしい」との思いが込められているそう。彼らは2003年から自分たち主催のロックフェス「NANO-MUGEN FES.」を開催しているのですが、これは人気バンドが数々出演するフェスとは違い、メンバー自身がお客さんに聴いてもらいたい国内外のアーティストをセレクトしています。最初はキャパ400人の新宿ロフトでスタートし、そこから日本武道館、横浜アリーナとどんどん会場が大きくなっていきました。
藤田:これは横浜アリーナで僕が観たときなんですけども、転換中にBGMがかかるじゃないですか。それがオススメ曲だからMVが流れるんですよ。中央の大きなスクリーンに。
DAOKO:それいいですね!
藤田:見てほしいんですよ、こういうアーティストだよっていうのを。単純に聞き流すBGMじゃなくて、プレゼンテーションしてるんです。
そういったアイデアへの取り組みかたもASIAN KUNG-FU GENERATIONの魅力のひとつ、と藤田。ボーカル・ギターの後藤正文さんがインタビューで「僕たちは音楽の架け橋になりたい。アジカンを通してロックをもっと知ってほしい」と言っていたそうですが、その思いは後続のバンドにも影響を与えています。
たとえば、夜の本気ダンスのボーカル・米田貴紀さんは、そのインタビューを読み「今度は自分がそういう人になりたい」というスタンスで音楽の道へ進むことを決めたそうです。
【関連記事】夜の本気ダンス米田 心に宿るアジカン後藤の言葉
藤田:いわゆる“俺が俺が”っていうロックスターとはちょっと違う角度からのロックシーンを盛り上げる、ある意味スター、ヒーローですよね。
■ダークにもポップにも…強さを得た2000年代終盤
そして2008年にはアジカン史上最高傑作との呼び声も高いアルバム「ワールド ワールド ワールド」をリリース。さらに同年にもう1枚「サーフ ブンガク カマクラ」、2010年には「マジックディスク」をリリース。2年の間に3枚ものアルバムを発表しました。
藤田:「ファンクラブ」という作品を経て、彼らが身につけた筋力みたいなものがあって、ダークなほうにもポップなほうにも、どこにでも行けるような、そんな力強さを得たんじゃないかと僕は思っています。
アルバム「サーフ ブンガク カマクラ」で、彼らのサウンドは大きな変革を遂げたのですが、この作品についてメンバーは「メッセージを伝えたいとかではなく、風景とか、そこにまつわる人たちの心持ちを書きたかった」と語っていました。このアルバムの全10曲に江ノ電の駅名がつけられており、スピード感のあるサウンドや後藤さんのシャウトが影を潜めるなど、これまでのイメージとはかなり違った作品です。
アルバムのトータルタイムはおよそ32分。これは江ノ電で藤沢から鎌倉までの乗車時間33分に合わせたそう。つまり江ノ電に乗るときのBGMにピッタリなのです! おもしろいコンセプトですね。ぜひ試してみてください。
音楽的なチャレンジ、その時代ごとに伝えたい音をストイックに突き詰めていく向上心がASIAN KUNG-FU GENERATIONの魅力であり、最大の強みです。この日も彼らの魅力をたっぷりと紹介しました。次回は2011年以降、そしてソロ活動についてお届けします。
【3回目はこちら】アジカンは震災後、何を生み出した?「4人が純粋に音楽を求め合ったのでは」
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「SONAR MUSIC」
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は3月28日(水)にベストアルバム第2弾「BEST HIT AKG 2 (2012-2018)」をリリースするASIAN KUNG-FU GENERATIONを紹介しています。
【1回目はこちら】ASIAN KUNG-FU GENERATIONが今のロックシーンに与えた影響とは
2日目となるこの日は、彼らの人気を決定づけた2004年のアルバム「ソルファ」以降の軌跡を辿るとともに、「アジカンのここがすごい!」を紹介しました。
■「僕たちは音楽の架け橋になりたい。」
「ソルファ」は“繋がる”というキーワードをテーマに制作されたのですが、2006年に発表されたアルバム「ファンクラブ」はその逆、“繋がらない”“終焉”“喪失”といったテーマで作られています。
前作と比べてサウンドや内容が暗いものが多かったので、明るいイメージのある「ファンクラブ」というタイトルにしたそうなのですが、実はこのタイトルそのものにASIAN KUNG-FU GENERATIONの意思が詰まっています。
このアルバムには「聴いてくれる人に、あらゆる音楽のファンであってほしい」との思いが込められているそう。彼らは2003年から自分たち主催のロックフェス「NANO-MUGEN FES.」を開催しているのですが、これは人気バンドが数々出演するフェスとは違い、メンバー自身がお客さんに聴いてもらいたい国内外のアーティストをセレクトしています。最初はキャパ400人の新宿ロフトでスタートし、そこから日本武道館、横浜アリーナとどんどん会場が大きくなっていきました。
藤田:これは横浜アリーナで僕が観たときなんですけども、転換中にBGMがかかるじゃないですか。それがオススメ曲だからMVが流れるんですよ。中央の大きなスクリーンに。
DAOKO:それいいですね!
藤田:見てほしいんですよ、こういうアーティストだよっていうのを。単純に聞き流すBGMじゃなくて、プレゼンテーションしてるんです。
そういったアイデアへの取り組みかたもASIAN KUNG-FU GENERATIONの魅力のひとつ、と藤田。ボーカル・ギターの後藤正文さんがインタビューで「僕たちは音楽の架け橋になりたい。アジカンを通してロックをもっと知ってほしい」と言っていたそうですが、その思いは後続のバンドにも影響を与えています。
たとえば、夜の本気ダンスのボーカル・米田貴紀さんは、そのインタビューを読み「今度は自分がそういう人になりたい」というスタンスで音楽の道へ進むことを決めたそうです。
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藤田:いわゆる“俺が俺が”っていうロックスターとはちょっと違う角度からのロックシーンを盛り上げる、ある意味スター、ヒーローですよね。
■ダークにもポップにも…強さを得た2000年代終盤
そして2008年にはアジカン史上最高傑作との呼び声も高いアルバム「ワールド ワールド ワールド」をリリース。さらに同年にもう1枚「サーフ ブンガク カマクラ」、2010年には「マジックディスク」をリリース。2年の間に3枚ものアルバムを発表しました。
藤田:「ファンクラブ」という作品を経て、彼らが身につけた筋力みたいなものがあって、ダークなほうにもポップなほうにも、どこにでも行けるような、そんな力強さを得たんじゃないかと僕は思っています。
アルバム「サーフ ブンガク カマクラ」で、彼らのサウンドは大きな変革を遂げたのですが、この作品についてメンバーは「メッセージを伝えたいとかではなく、風景とか、そこにまつわる人たちの心持ちを書きたかった」と語っていました。このアルバムの全10曲に江ノ電の駅名がつけられており、スピード感のあるサウンドや後藤さんのシャウトが影を潜めるなど、これまでのイメージとはかなり違った作品です。
アルバムのトータルタイムはおよそ32分。これは江ノ電で藤沢から鎌倉までの乗車時間33分に合わせたそう。つまり江ノ電に乗るときのBGMにピッタリなのです! おもしろいコンセプトですね。ぜひ試してみてください。
音楽的なチャレンジ、その時代ごとに伝えたい音をストイックに突き詰めていく向上心がASIAN KUNG-FU GENERATIONの魅力であり、最大の強みです。この日も彼らの魅力をたっぷりと紹介しました。次回は2011年以降、そしてソロ活動についてお届けします。
【3回目はこちら】アジカンは震災後、何を生み出した?「4人が純粋に音楽を求め合ったのでは」
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「SONAR MUSIC」
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/