観戦客が5倍増!フェンシング×テクノロジーの改革を太田雄貴が語る

J-WAVEで放送中の番組「INNOVATION WORLD」(ナビゲーター:川田十夢)。3 月23日(金)のオンエアでは、元フェンシングオリンピック銀メダリストで、日本フェンシング協会会長の太田雄貴さんをゲストに招き、フェンシング界のイノベーションについてお話を伺いました。

■改革によりフェンシング観戦客が5倍増!

2018年時点でフェンシングの競技人口は6000人を超え、太田さんが会長となり改革を行なったことで、観戦客は300人から5倍の1500人に増えました。一体どのような改革を行ったのでしょう?

太田:今までは、会場に来てもらうのを前提にすべてをやっていたんですよ。フェンシングがわかる人向けに試合会場を作っていたので、それはダメだって話をして。「初めてフェンシングを観る人にとって退屈じゃない空間をどれだけ作っていくか」ということだったと思うんです。「会場までの導線」「会場の満足度を上げる」という、大きくふたつの軸で改革をしていきました。

「会場までの導線」に関して、各界に影響力のある人の協力や知り合いへの地道な営業活動を行ったと太田さんは言います。「会場の満足度を上げる」ことについては、初めてフェンシングを観に来た人が「ルールがわからない」と感じない会場づくりを心掛けたとのことで、前年に比べて21もの新たな改革を行いました。

太田:準備期間の約1カ月半でやったので、もう現場の人たちは僕のことを嫌いで仕方なかったと思います(笑)。

■フェンシング×テクノロジーで課題解決!

フェンシングにテクノロジー技術を用いた太田さん。テクノロジーをどのように捉えているのでしょうか。

太田:テクノロジーが“魔法の杖”みたいに考えている人が多いんですけど、決して僕はそうじゃないと考えていて。僕たちが持っている課題をどれだけ明確に見つけてこられるか、だと思っているんですね。課題解決のためにテクノロジーを使うと、非常に相性がいいと思うんです。フェンシングは剣の動きが早いので目測できないという課題を、剣先をトラッキングする技術をつけたことで、どこに剣があるのかわかるようにした。これは相性が完璧だったと思います。
川田:あれ、めちゃくちゃかっこよかったです。剣先の軌跡が空間に残っているんですよね。あとからでも見られる。実際に肉眼で観ていると、あっという間の出来事なんです。
太田:2020年までにリアルタイムのブロードキャスティングに乗せられたら最高だよねって。いま必死に取り組んでいます。

フェンシングとテクノロジーという関わりのなさそうな2つが絡み合い、お互いを高めていくという興味深いお話でした。今後、フェンシングがどのように発展していくのか注目です。

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【番組情報】
番組名:「INNOVATION WORLD」
放送日時:金曜22時-22時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/

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