J-WAVEで放送中の番組「BOOK BAR」(ナビゲーター:大倉眞一郎・杏)。毎週ナビゲーターの2人がオススメの本を持ち寄るこの番組。11月11日(土)のオンエアでは、杏が『死してなお踊れ:一遍上人伝』(河出書房新社)を紹介しました。
この『死してなお踊れ:一遍上人伝』は最近、大倉も読み終えたばかりということで、オンエアでは2人からその面白さを紹介するというカタチになりました。
一遍上人は鎌倉時代中頃の僧侶で、“踊り念仏”、時宗の開祖。本書では一遍上人の生まれてから、亡くなるまでの全てが書かれた伝記になっています。
「もともとは武士なんですよね。ただ、出家して仏教について学んでいたけれども、お父様が早くに亡くなったので、お家に戻って、妻と子どもに恵まれてちょっと俗に戻ったんです」(杏、以下同)
しかし、お家騒動が勃発し、彼は命を狙われ、これが大きな出家のきっかけに…。
というのも、彼が仏教で学んだのは「何にも執着しないこと」。にもかかわらず、「自分の命を守ってしまった自分」にショックを受けます。これに「いや、守るでしょ!」と驚いたという杏。「だって殺されそうになったら嫌だなって思うじゃないですか」と主張しました。
“出家がすべての道ではない”と一遍上人は言っているのですが、普通の暮らしをしながら悟ることができるというのは上級者レベルで、「自分はそうじゃない。出家しないきゃいけないくらい、レベルとしてはまだまだだから」と、すべてを捨てて出家します。
一遍上人の勉強量はものすごく、師匠に認められ「教えることは何もない」と言われるほど。「変な例えだと、いわばピカソみたい(笑)。いろんな基礎をやった上でキュビズムにいったみたいな」と杏は話していました。
一遍上人といえば有名なのが“踊り念仏”。“とにかく飛んで跳ねて、子どもになれ、獣になれ”というものだそう。
「“生きながらにして、死んで生きることができる”っていうちょっと禅問答みたいなんですけど、とにかく『南無阿弥陀仏』って何十人、何百人で飛んで跳ねて大騒ぎしてるうちに、自分の声なのか、人の声なのか、わけがわからなくなっていく中で、『それって仏の声だよ』みたいに…」
踊り念仏中には失神する人もいるらしく、いわばトランス状態。そんな“踊り念仏”を、杏は「一度見て見たいし、ちょっと一回踊ってみたい」と思ったそう。
ちなみに、“踊り念仏”をネットで検索すると解説が出てくるのですが、本書で読むものとは少し違うのだとか。「この本の通りのことを今やったら…捕まる(笑)。間違いない」と杏。参加してみたいとは思った杏ですが、“そこまで自分を捨てられるか…”という大きな壁も感じたようです。
一体、当時はどんな状態だったのでしょうか、本当に気になりますよね。興味がある方はぜひ、『死してなお踊れ:一遍上人伝』で想像してみてはいかがでしょうか。
この他、大倉が「里山」に残る不思議な話を集めた『里山奇談』(coco、日高トモキチ、玉川数)を紹介しました。
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「BOOK BAR」
放送日時:毎週土曜 22時-22時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/
この『死してなお踊れ:一遍上人伝』は最近、大倉も読み終えたばかりということで、オンエアでは2人からその面白さを紹介するというカタチになりました。
一遍上人は鎌倉時代中頃の僧侶で、“踊り念仏”、時宗の開祖。本書では一遍上人の生まれてから、亡くなるまでの全てが書かれた伝記になっています。
「もともとは武士なんですよね。ただ、出家して仏教について学んでいたけれども、お父様が早くに亡くなったので、お家に戻って、妻と子どもに恵まれてちょっと俗に戻ったんです」(杏、以下同)
しかし、お家騒動が勃発し、彼は命を狙われ、これが大きな出家のきっかけに…。
というのも、彼が仏教で学んだのは「何にも執着しないこと」。にもかかわらず、「自分の命を守ってしまった自分」にショックを受けます。これに「いや、守るでしょ!」と驚いたという杏。「だって殺されそうになったら嫌だなって思うじゃないですか」と主張しました。
“出家がすべての道ではない”と一遍上人は言っているのですが、普通の暮らしをしながら悟ることができるというのは上級者レベルで、「自分はそうじゃない。出家しないきゃいけないくらい、レベルとしてはまだまだだから」と、すべてを捨てて出家します。
一遍上人の勉強量はものすごく、師匠に認められ「教えることは何もない」と言われるほど。「変な例えだと、いわばピカソみたい(笑)。いろんな基礎をやった上でキュビズムにいったみたいな」と杏は話していました。
一遍上人といえば有名なのが“踊り念仏”。“とにかく飛んで跳ねて、子どもになれ、獣になれ”というものだそう。
「“生きながらにして、死んで生きることができる”っていうちょっと禅問答みたいなんですけど、とにかく『南無阿弥陀仏』って何十人、何百人で飛んで跳ねて大騒ぎしてるうちに、自分の声なのか、人の声なのか、わけがわからなくなっていく中で、『それって仏の声だよ』みたいに…」
踊り念仏中には失神する人もいるらしく、いわばトランス状態。そんな“踊り念仏”を、杏は「一度見て見たいし、ちょっと一回踊ってみたい」と思ったそう。
ちなみに、“踊り念仏”をネットで検索すると解説が出てくるのですが、本書で読むものとは少し違うのだとか。「この本の通りのことを今やったら…捕まる(笑)。間違いない」と杏。参加してみたいとは思った杏ですが、“そこまで自分を捨てられるか…”という大きな壁も感じたようです。
一体、当時はどんな状態だったのでしょうか、本当に気になりますよね。興味がある方はぜひ、『死してなお踊れ:一遍上人伝』で想像してみてはいかがでしょうか。
この他、大倉が「里山」に残る不思議な話を集めた『里山奇談』(coco、日高トモキチ、玉川数)を紹介しました。
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【番組情報】
番組名:「BOOK BAR」
放送日時:毎週土曜 22時-22時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/