J-WAVEで放送中の番組「BOOK BAR」(ナビゲーター:大倉眞一郎・杏)。毎週ナビゲーターの2人がオススメの本を持ち寄るこの番組。10月28日(土)のオンエアでは、杏が稲泉連さんの「『本をつくる』という仕事」(筑摩書房)を紹介しました。
現在、「BOOK BAR」の10周年を記念する番組本を作っている大倉と杏ですが、この「『本をつくる』という仕事」には、まさに今、2人がやっていることがまとめられています。“本を作る”と一言で言っても、いろんなセクションの人が関わっていて、著者1人で出来上がっているものではありません。
杏:この本の中でどこから語っていると思いますか? 本を作る仕事を紹介します、いろんな部門があります、スタートは?
大倉:自分の体験からするとですね…出版社の方から「大倉さん、本を書きませんか?」って声がかかるところから!
杏:と、私も思ったんですよ。やっぱり最初は企画かなって。そうじゃなくて。
大倉:違うの!?
杏:字のデザインから入るんですよ。字っていうのは書体。もちろん本だけじゃなくて、看板もそうですし、ケータイの中のフォントもそうですし、印刷物全部が確かにフォントでできている、いま目にするほとんどが。
本の中では、そんなフォントを1文字1文字デザインする職業の方が紹介されているのですが、かなり大変なお仕事のようです。当たり前すぎてスルーしてしまいますが、改めて考えると、どんな印刷物にも必ずフォントがありますものね。杏はこの本で「そこからかぁ」と驚かされたようです。
また、「『本をつくる』という仕事」を読んだ中で、杏が一番興味を持ったのが「校閲」だそう。校閲というのは、「正しい」か「正しくない」か、文法として間違ってないかというのを調べて提示する、すごく手間のかかるお仕事。
番組本を出すにあたり、ラジオの文章や、2人が書いた文章を新潮社の校閲の方にチェックしてもらったそうなのですが、杏はあることにびっくりしたそう。
杏:「ゲラ」っていって印刷した紙と、資料の束が届いたんですよ、手元に。
大倉:ちなみに我々、軽く「ここはこう直そう」っていうのは実は入れているんですね。「それでもう大体いいんじゃないの?」と思ったところで、校閲が入るんですが、それがすごいのが送られてきたんですよ(笑)。
杏:もう…なんて言うんでしょう、細かいし、正確だし。その裏付けとしてただ単に「ここはこうなんじゃないですか?」っていうので終わらないで、出典元みたいなのを、例えば我々がこうして紹介した本を1冊1冊、手にとってくださってるんでしょうか、っていうぐらい、本文のコピーを添付してくれて。
大倉:「ここはこう書いてありますが」って。
杏:「口ではこう引用してますが、本文とは若干、誤差があるので、どっちを採用しますか?」とか。
表現の自由もあるため「こうしてください」とは言われないそうですが、その正確さと分量にかなり驚いたそう。「原稿の他に同じくらいの束が。最初は『これはなんだ?』と思ったら(笑)」と大倉。
作家さんの中には校閲者をご指名する方もいらっしゃるそう。「小説になってくると、『どこどこでこの人物が言ってたけど、これは不備がないか』とか、そういうお話の筋のところとかも全部、年表を作ったりして」(杏)と、その作業の大変さに舌を巻きました。
確かにそういった“本を作る仕事”を深く知ると、今まで読んでいた本の重みが違ってくるかもしれませんね。
この他、「BOOK STAND」のコーナーでは、今週は人気バンド「WEAVER」のドラマー・河邉徹さんが登場。平野啓一郎著「マチネの終わりに」を紹介してくれました。
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「BOOK BAR」
放送日時:毎週土曜 22時ー22時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/
現在、「BOOK BAR」の10周年を記念する番組本を作っている大倉と杏ですが、この「『本をつくる』という仕事」には、まさに今、2人がやっていることがまとめられています。“本を作る”と一言で言っても、いろんなセクションの人が関わっていて、著者1人で出来上がっているものではありません。
杏:この本の中でどこから語っていると思いますか? 本を作る仕事を紹介します、いろんな部門があります、スタートは?
大倉:自分の体験からするとですね…出版社の方から「大倉さん、本を書きませんか?」って声がかかるところから!
杏:と、私も思ったんですよ。やっぱり最初は企画かなって。そうじゃなくて。
大倉:違うの!?
杏:字のデザインから入るんですよ。字っていうのは書体。もちろん本だけじゃなくて、看板もそうですし、ケータイの中のフォントもそうですし、印刷物全部が確かにフォントでできている、いま目にするほとんどが。
本の中では、そんなフォントを1文字1文字デザインする職業の方が紹介されているのですが、かなり大変なお仕事のようです。当たり前すぎてスルーしてしまいますが、改めて考えると、どんな印刷物にも必ずフォントがありますものね。杏はこの本で「そこからかぁ」と驚かされたようです。
また、「『本をつくる』という仕事」を読んだ中で、杏が一番興味を持ったのが「校閲」だそう。校閲というのは、「正しい」か「正しくない」か、文法として間違ってないかというのを調べて提示する、すごく手間のかかるお仕事。
番組本を出すにあたり、ラジオの文章や、2人が書いた文章を新潮社の校閲の方にチェックしてもらったそうなのですが、杏はあることにびっくりしたそう。
杏:「ゲラ」っていって印刷した紙と、資料の束が届いたんですよ、手元に。
大倉:ちなみに我々、軽く「ここはこう直そう」っていうのは実は入れているんですね。「それでもう大体いいんじゃないの?」と思ったところで、校閲が入るんですが、それがすごいのが送られてきたんですよ(笑)。
杏:もう…なんて言うんでしょう、細かいし、正確だし。その裏付けとしてただ単に「ここはこうなんじゃないですか?」っていうので終わらないで、出典元みたいなのを、例えば我々がこうして紹介した本を1冊1冊、手にとってくださってるんでしょうか、っていうぐらい、本文のコピーを添付してくれて。
大倉:「ここはこう書いてありますが」って。
杏:「口ではこう引用してますが、本文とは若干、誤差があるので、どっちを採用しますか?」とか。
表現の自由もあるため「こうしてください」とは言われないそうですが、その正確さと分量にかなり驚いたそう。「原稿の他に同じくらいの束が。最初は『これはなんだ?』と思ったら(笑)」と大倉。
作家さんの中には校閲者をご指名する方もいらっしゃるそう。「小説になってくると、『どこどこでこの人物が言ってたけど、これは不備がないか』とか、そういうお話の筋のところとかも全部、年表を作ったりして」(杏)と、その作業の大変さに舌を巻きました。
確かにそういった“本を作る仕事”を深く知ると、今まで読んでいた本の重みが違ってくるかもしれませんね。
この他、「BOOK STAND」のコーナーでは、今週は人気バンド「WEAVER」のドラマー・河邉徹さんが登場。平野啓一郎著「マチネの終わりに」を紹介してくれました。
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「BOOK BAR」
放送日時:毎週土曜 22時ー22時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/