J-WAVEで2ヵ月に1度、第1日曜にお送りしている番組「RADIO SAKAMOTO」(ナビゲーター:坂本龍一)。9月3日(日)のオンエアでは、自身もゲスト参加し観に行くのが楽しみという「札幌国際芸術祭2017」(SIAF)の話題を取り上げました。
今年、大友良英さんがゲストディレクターを務めている「SIAF」。3年前に坂本が第1回目のディレクターを務めたものの、開催時に病気が発覚し、自ら手がけた芸術祭を観ることができませんでした。今回、坂本は、アーティストの毛利悠子さんの作品の一部としてパフォーマンスも行いますが、この日のオンエアでは現地で収録された大友さんとの対談の模様をお送りました。
「3年前は僕がディレクターだったんですけれども、病気になってしまって来られなかった。だからもう、今回生まれて初めて『SIAF』を経験して、お客さんとして観て歩いててとても楽しいんですけど」と、て参加できたことを喜ぶ坂本。まず話題となったのは、展示物が予想以上に増え充実していたことでした。
坂本:事前に聞いて予想したよりも、内容がすごく濃くて、実は驚いているんですけど。
大友:なんか、増えちゃったんですよね。
坂本:大変だったでしょうね。
大友:最初…本当に企画の最初の頃の段階で、ニューヨークに行って坂本さんにお会いして、愚痴こぼしたりしている時に「そんなに増えるつもりはない、小じんまり、絞って」って思ってたんですけど。悪い癖ですね(笑)。どんどん広がっちゃって、「面白いからいっか!」って感じになっちゃって…(笑)。
坂本:いいんじゃないですかね、即興的な感じがあって。
大友:アートと音楽の境界にあるような、まだ何者ともつかないようなものとかも、なるべくいっぱい入れてって、従来のアートの世界でやっていきたいという野心を持っている方のものが少なめになっちゃったから、そういう人達から見ると「なんだよ」って思われてるかもですね。
坂本:なるほど、昔の王道のアートは少ないんですね。
大友:少なめなんですけど、王道のアートが出る芸術祭は、いっぱい他にあるので(笑)。王道のアートが嫌いな訳じゃないんですけど、せっかく坂本さんがやって、俺がやってって、2代音楽家が続くの、珍しいので。
坂本:珍しいよね。意図したものなのかな…偶然、ということはないか。
実際、美術畑出身ではない大友さんや坂本にとって、芸術祭のディレクターは「芸術祭って何だろう?」というところから考え出さないとできないもので、いろんなマナーとかやり方も全然違い、驚きも多かったといいます。
大友さんは「別に批判でも何でもなく、純粋に違うところから来ているので。『美術の側の人が音楽をやったりしている』のが芸術祭だったのが、音楽の側の人が音楽の視点で、美術も取り上げていく…っていう芸術祭に、きっとなっていくんだろうな、そういう事をやるべきだろうなって思ったのが一つあります」と語りました。
坂本は、町おこし的なものも含め、各地で芸術祭が増え、試行錯誤している現状に対して「やっぱり(芸術祭が)最終的に残るとしたら、作品の内容もあるけども、市役所の人も含めてその町の人たちが関わってくれる、あるいはそれを喜んでくれる。支えてくれる市民の力が一番大事なような気がする」と語り、大友さんも「本当にそうだと思います。それは時間かかりますよね。今すぐに答えは出ない…」と、市民とその土地に芸術祭が長い時間をかけて根付いていくことが今後の成功の鍵であると、坂本の話に同意していました。
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聞き直せます。
【番組情報】
番組名:「RADIO SAKAMOTO」
放送日時:隔月第1日曜 24時-26時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/radiosakamoto/
今年、大友良英さんがゲストディレクターを務めている「SIAF」。3年前に坂本が第1回目のディレクターを務めたものの、開催時に病気が発覚し、自ら手がけた芸術祭を観ることができませんでした。今回、坂本は、アーティストの毛利悠子さんの作品の一部としてパフォーマンスも行いますが、この日のオンエアでは現地で収録された大友さんとの対談の模様をお送りました。
「3年前は僕がディレクターだったんですけれども、病気になってしまって来られなかった。だからもう、今回生まれて初めて『SIAF』を経験して、お客さんとして観て歩いててとても楽しいんですけど」と、て参加できたことを喜ぶ坂本。まず話題となったのは、展示物が予想以上に増え充実していたことでした。
坂本:事前に聞いて予想したよりも、内容がすごく濃くて、実は驚いているんですけど。
大友:なんか、増えちゃったんですよね。
坂本:大変だったでしょうね。
大友:最初…本当に企画の最初の頃の段階で、ニューヨークに行って坂本さんにお会いして、愚痴こぼしたりしている時に「そんなに増えるつもりはない、小じんまり、絞って」って思ってたんですけど。悪い癖ですね(笑)。どんどん広がっちゃって、「面白いからいっか!」って感じになっちゃって…(笑)。
坂本:いいんじゃないですかね、即興的な感じがあって。
大友:アートと音楽の境界にあるような、まだ何者ともつかないようなものとかも、なるべくいっぱい入れてって、従来のアートの世界でやっていきたいという野心を持っている方のものが少なめになっちゃったから、そういう人達から見ると「なんだよ」って思われてるかもですね。
坂本:なるほど、昔の王道のアートは少ないんですね。
大友:少なめなんですけど、王道のアートが出る芸術祭は、いっぱい他にあるので(笑)。王道のアートが嫌いな訳じゃないんですけど、せっかく坂本さんがやって、俺がやってって、2代音楽家が続くの、珍しいので。
坂本:珍しいよね。意図したものなのかな…偶然、ということはないか。
実際、美術畑出身ではない大友さんや坂本にとって、芸術祭のディレクターは「芸術祭って何だろう?」というところから考え出さないとできないもので、いろんなマナーとかやり方も全然違い、驚きも多かったといいます。
大友さんは「別に批判でも何でもなく、純粋に違うところから来ているので。『美術の側の人が音楽をやったりしている』のが芸術祭だったのが、音楽の側の人が音楽の視点で、美術も取り上げていく…っていう芸術祭に、きっとなっていくんだろうな、そういう事をやるべきだろうなって思ったのが一つあります」と語りました。
坂本は、町おこし的なものも含め、各地で芸術祭が増え、試行錯誤している現状に対して「やっぱり(芸術祭が)最終的に残るとしたら、作品の内容もあるけども、市役所の人も含めてその町の人たちが関わってくれる、あるいはそれを喜んでくれる。支えてくれる市民の力が一番大事なような気がする」と語り、大友さんも「本当にそうだと思います。それは時間かかりますよね。今すぐに答えは出ない…」と、市民とその土地に芸術祭が長い時間をかけて根付いていくことが今後の成功の鍵であると、坂本の話に同意していました。
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【番組情報】
番組名:「RADIO SAKAMOTO」
放送日時:隔月第1日曜 24時-26時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/radiosakamoto/