日本の若者の果物離れが進んでいる原因は?

J-WAVEで放送中の番組「STEP ONE」(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。5月15日(月)のオンエアは、「若者の果物離れ」をテーマに、サイエンスライターで農学博士の佐藤成美さんにお話を伺いました。

総務省の家計調査の結果、1世帯当たりのリンゴ年間購入数量は、世帯主が70歳以上の場合は20.8キロだったのに対し、世帯主が29歳以下は1.9キロで、70歳以上の場合の10分の1以下だということが判明しました。ちなみにサッシャは毎朝リンゴを欠かさないそう。「歯ごたえ同様、シャキッとする気がするんですよ」と話していました。

若い人が果物を買わない理由について、佐藤さんにお聞きすると「高いから」。佐藤さんが大学生に聞いたところ、果物を食べているという人は実家暮らしをしている人ばかりだったそうです。

日本の果物は高品質でハズレがないことが特徴ですが、逆にそれが金額を引き上げ、気軽に買えなくなる要因の一つとなっているようです。「ヨーロッパの場合は、イチゴがどっさり袋に入って500円くらいで売ってたりします。安い分、例えば袋の下の方にあるものは潰れていたり、かなり酸っぱい果物が入っていたりということもありますが」(サッシャ)

世界的にも、日本は果物を食べていない国だとされています。統計の取り方が他の国とは異なり、日本ではスイカ、メロン、イチゴなどは野菜に含まれることもあって一概には言えないものの、果物の消費量の統計では、統計を取った147カ国中、日本は129位だそうです。地域別にみても、アジア圏の人は果物をあまり食べない傾向があるとか。逆に消費量が多い国は、オランダでした。日本人は果物を嗜好品と捉えているため、わざわざ買おうとしないのかもしれません。

「政府は、1日の果物摂取目標を200グラムとして掲げています(現状は約100グラム)。以前は、果物は糖尿病の原因の一つと言われていましたが、血糖値の上昇はデンプン質のものよりは低く、健康にも良いということが明らかになっています。『バナナはエネルギーになるから』との理由でバナナを食べる人が多いように、果物の重要性をもっとアピールする必要があります」と佐藤さん。たとえば若者に果物をプレゼントする…なんてのも良いかもしれませんね。

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【番組情報】
番組名:「STEP ONE」
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/stepone/

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