たばこ会社の中の人に聞く!「分煙化」による影響

J-WAVEで放送中の番組「RADIOFAST」(ナビゲーター:安藤桃子)。3月17日(金)のオンエアでは、「分煙事情」をテーマにお送りしました。

厚生労働省が昨年8月にまとめた喫煙の健康影響の報告書「たばこ白書」では、喫煙と病気の因果関係を4段階で評価。がんだけでなく、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病などへの因果関係を「確実」としました。さらに、日本の喫煙対策は世界でも最低レベルなのだとか。確かに、海外へ行くと、日本の喫煙はまだまだ自由だなと感じますよね。

また同省は、昨年11月には飲食店を含む、建物内の原則禁煙と喫煙室の設置を認める法整備にたたき台を発表しました。しかし、これには飲食業界の反発も強いため、BARなどの小規模店の一部を例外とする案を検討中だそう。

最近では、路上喫煙禁止条例だけでなく、ビル内の全面禁煙、オフィスや飲食店での分煙、喫煙ルームの設置も増えてきましたが、安藤のいる映画業界では「禁煙化」で困ることもあるそう。

「映画の撮影で、昔はたばこをガンガン吸ってるシーンを撮れたんですけど、『今はそこで吸ってたら法律違反だぞ』とかなっちゃったら、ドラマもクソもないぞという…。新しい世界を描かなければいけないですよね」と安藤。健康面以外でも影響が出てしまう世界もあるのですね。

また、番組では会社をあげて分煙に取り組んでいるJT(日本たばこ産業株式会社)の方にお話をお聞きしました。たばこの総需要は、人口の減少・少子高齢化・健康意識の高まり・増税などの背景から年々減少しており、現在はJTの販売数量はピーク時のほぼ3分の1だそう。

「これまでは“良いたばこを作って売る”というのが、たばこメーカーの仕事でしたけれども、これからは、喫煙場所の整備や、あるいはマナーの啓発など、たばこを吸う方・吸われない方、双方が共存できるような取り組みを行っていくことが、たばこメーカーとしての責務であると考えています」とのこと。

一言で「分煙の取り組み」と言っても、いろんなカタチがあり、壁で仕切ったような「喫煙室」もあれば、カフェのように、ランチタイムのみ禁煙にしている「時間帯分煙」、お店に入る前にお店は禁煙か分煙なのかを示す「店頭表示ステッカー」。さらにJTでは、喫煙環境に関する悩みや相談なども無償で行っているそうです。

2020年、東京オリンピックまであと3年。その頃、たばこを取り巻く環境はどうなっているのでしょうか。

安藤は、匂いだけに関していえば、たばこだけではなくきつい香水の迷惑もあるのでは? と疑問を呈します。「たばこも香水もなんでもかんでも、趣味とか趣向の世界になってくるので、みんなが共通していることではない限り、やっぱり人の気持ちになって考えてみるってことが…たばこのおかげで逆に生まれるかもしれないですね。『あれ? もしかしたらたばこだけじゃないかも』、『このマナーはどうだろう?』みたいなね」(安藤)

番組ではこのほか、さまざまな分煙アイテムを作っている株式会社トルネックスの方や、2002年から路上禁煙地区での喫煙者に、2000円の過料処分を適用している千代田区・地域振興部の方にもお話をお聞きしています。

というわけで今回は、「たばこ」について改めていろいろと考えさせられる、そんなオンエアとなりました。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「RADIOFAST」
放送日時:毎週金曜 24時-24時30分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/radiofast/pc/

関連記事