ムーンライダーズの鈴木慶一(Vo/Gt/Key)が、「モーニング」「ワーク」「ナイト」をキーワードに、ライフスタイルについて語った。
鈴木が登場したのは、10月17日(土)放送のJ-WAVE『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐、山田玲奈)の「DESIGN YOUR LIFE」。ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを伺い、ゲストの生活に欠かせない「お気に入りのモノ」を深掘りするコーナーだ。
渡辺:それまで基本的に作業など、何かをしているわけですよね。そのスタイルはずっと変わらないですか?
鈴木:ひょっとしたら、小学校から変わらないかも。
渡辺:小学校はもうちょっと早く起きていたでしょう(笑)。
鈴木:そうだね、日曜以外は(笑)。昔は夜遅くまで起きていることを“宵っ張り(よいっぱり)”と言いました。これは確実に小学校からそうですよ。そして、中学校、高校になるとラジオの深夜放送をこっそり聴くのに起きていました。
渡辺:なるほど。ちなみに、起きてからやることは決まっていますか?
鈴木:かなり決まっていますよ。昔は起きたらタバコを一服していたけど、今は吸わないで、まず薬を飲む(笑)。血圧やら何やらの薬とサプリメントを飲んで、そして血圧を測る。その前にタバコを吸うと血圧に変化が出てしまうので、それまではタバコは我慢。血圧を測ってメモしたら、タバコを一服してトイレだな(笑)。
渡辺:ごはんは?
鈴木:何にもない日は基本的に15時くらいになりますね。何かあったら食べません。
山田:朝早くからのお仕事だと、けっこう大変ですね。
鈴木:そうだね。たとえば、映画に出るとなったりすると朝6時出発とかだから、パターンが変わりますよ。心配だから3時か4時くらいに起きてセリフを覚えるみたいな生活になってきます。
渡辺:でも、ここまで続けたらこのパターンは変わらなさそうですね。
鈴木:うん、この不規則は変わらないね。これを規則的にしたら怖いもん。
8月26日(水)には節目を記念したアルバム『e.d morrison』をリリース。タイトルの『e.d morrison』は、「ムーンライダーズ(moonriders)」のアルファベットを入れ替えたアナグラムになっている。番組では、最新アルバムの1曲目となる『トンネルの向こうのNothing』をオンエアした。
渡辺:50周年ということに対して、どうですか?
鈴木:周年というのは、たとえば5年刻みでやっていたら5年に1回なわけだし、自分の周年を考えていたら周年だらけになっちゃう。でも、旧態依然とした言い方だけど50年って1世紀の半分だよね。こうやってアルバムを出して「50周年です!」ってなるし、そういう気持ちで作るからなにかと便利だと思ったね。
渡辺:記念碑を立てやすいですよね。
鈴木:そうそう、ただ、「これまでの50年は何だったか?」と言うと、何だかわかんない(笑)。とにかく次のアルバムをどうしようというので、50年経っちゃったという感じですよ。
渡辺:でも周りを見渡しても、バンドとして50年続いているのはなかなかないじゃないですか。そこがまずすごいと思います。
鈴木:(長く活動しているバンドは)もちろんほかにもいるけど、「すごいな」と思うことが1個あって、(ムーンライダーズは)ワンマンバンドじゃない。みんなが曲を作って、歌詞を書いて、みんな歌うという平たい状態、これを“民主主義”と言うんですよ(笑)。この民主主義を50年やり続けるのは、本当に大変でございました。
渡辺:今回のアルバムも、みなさんが曲を書いて持ち寄るかたちですよね?
鈴木:うん。でも、結果的に1曲ずつになっちゃったね。それは亡くなった岡田 徹くんやかしぶち哲郎くん、このふたりの曲を時間をかけて探し出したんだよね。岡田くんは、前々からやりたいと思っていた曲で、かしぶちくんは、管理しているご家族からいただいた50曲から100曲くらいのデモを聴いてみた。それから「これ使いたいな」とか「この曲とこの曲をくっつけて、1曲にしたいな」というのがあったりして、選びました。
完成したアルバムを聴くことは少ないと語る鈴木だが、今回は何度も聴く機会があったそう。
鈴木:作っているあいだに何百回と聴いているわけだから、いつもは「できた。おしまい!」という感じなんだけど、今回はツアーをやることになったり、アナログで出たりするので、CDとアナログの曲順を決めるのを7人がかりでやっていると、また何度も聴くことになったんだよね。そして若い2人の曲が初めて登場したし。それで完成したものをあらためて聴いてみると、ムーンライダーズらしさというものがくっきりと浮かび上がってきた。それが何かというと、説明できない(笑)。
渡辺:なるほど!
山田:うふふふ(笑)。
鈴木:要するに、何かひとつの音楽に影響を受けたサウンドではない。さまざまなものが混ざり合った無国籍感の万華鏡というか、あまり人格がない感じですね。
渡辺:そういう意味ではムーンライダーズが作ると、どこか“ストレンジ”なんだと思います。
鈴木:やっぱり、ストレンジが好きなんだ。ストレンジなものにならないと、つまらない。
渡辺:何か奇妙というか、いつもとちょっと違うな、みたいな。そこが個性だと思います!
鈴木:それ、今度から使わせていただきます(笑)。
番組では、最新アルバム『e.d morrison』から鈴木が作曲を手がけた『俺たち死に神、ヴォランティアーズ』をオンエアした。
鈴木:昼間に運動して飲んだりすると、けっこう早めに寝ちゃう場合もある。たとえば、14時とか15時に昼食をとるとすると、ついついビールを頼んでしまう。
渡辺:鈴木さんは、サッカーのチームに参加されていますよね? どれくらいのペースでやっているんですか?
鈴木:いちおう、自分のチームは週1.5回くらいで、あとオーバー60、オーバー65とオーバー70というのがあって、よっつとも参加していると毎日になってしまう。
山田:それは日中にやっているんですよね?
鈴木:そうですね。ナイター設備があるときは夜だけど、日中ですね。真夏は大変だから、7月と8月はオーバー65と70はないです。
渡辺:危ないもんね。だから運動してビールも飲んじゃうし、1回寝ちゃうと?
鈴木:そうですね。18時とか19時に寝ちゃって、ハっと起きると「24時前じゃない? うれしいね」って。
渡辺:「ここから何しよう」と?
鈴木:そこから飲みに出る場合もあるよ。
山田:深夜にやっているお店に行くということですね。
鈴木:そう。だから1日に2回飲みに行くこともある(笑)。
山田:では、いわゆる自分のリラックスタイムみたいなのは?
鈴木:夜中のバーですね。
渡辺:映画を観たりとかはしないんですか?
鈴木:サブスクリプションで観ることもあるし、映画館に行くこともあります。
渡辺:やることがいっぱいありますね。
鈴木:いっぱいあるけど、寝るときはすごく寝ています。分断睡眠ができるので、「トータルで何時間寝たからこれでいいや」って。
鈴木は寝られるときだけでなく、楽曲制作で行き詰まったときにも「寝てしまえ」と思うそうだ。
鈴木:40代とかのころは一生懸命、できるまでやっちゃうんだよね。それなのに、締め切りが守れなかったりする。「これはできないから寝ちゃおう」とやったほうが、締め切りは守れます。
山田:おもしろい!
渡辺:このクリエイティブの方法は、そういう年齢になって発見できる?
鈴木:そう、「起きればきっとできるだろう」って。
山田:それで、できるわけですね。
鈴木:できるね。
山田:“リセット”という感じですね。
鈴木:「来年こうしよう」というのはあまりないけど、今年は50周年でアルバムを作ったりライブがたくさんあったりとけっこうギッシリで、メンバーでも年齢のいっているみなさん、疲弊していると思うんだよね(笑)。だから、来年はちょっと(活動の)ペースを落とすでしょうね。そうなると今度は自分のことができるので、お休みしているユニットで、できるものをもう1回復活しようという気持ちがあります。あとは、ムーンライダーズのアルバムってすごくたくさんデモテープを集めるんですよ。今回の『e.d morrison』も、私の楽曲で収録したのは1曲ですけど、10何曲余っているの。しかも、採用されたのはいちばん最後くらいにできた楽曲だから、他の曲は歌詞もできている。
渡辺:では、もしかするとそれが作品化される……?
鈴木:そう。“月の軌道を外れた作品”とか、そういう感じで(笑)。
山田:なるほど(笑)。
鈴木:ソロでもいろいろ書き溜めているのがあるので、早く出していかないとね。
渡辺:書き溜めるというのは、自然にやっていることですか?
鈴木:うん。昔は「曲を書かなきゃ!」って切羽詰まって焦らないと書けなかったけど、今は朝起きて半分寝ながらできている場合が、やけに多いんだよね。でも「これはまずい、忘れてしまうぞ」という夢みたいなもので、すぐにデータ化して記録しておく。あとはトイレで座っているときに鼻歌が出たりするわけで、それがオリジナルの鼻歌かどうかわからない場合もあるので、「これも録っておこうかな」と。
渡辺:そうか、自然にできるんだ。
鈴木:自然にできるのは不思議と言えば不思議だけど、「何か作らなきゃ」と追い立てられていないってことじゃないですかね。だから、「まだできるな」と思います。仕事と思わないってことかな。
山田:夜中にバーで飲んでいるときに、出てくることもあるんですか?
鈴木:あるある、歌詞とかもそうだね。そういうときは、自分に自分でメールを出す。
山田:では、「何にも考えずに」みたいな時間は、あまりない?
鈴木:何にも考えないでアホな話ばっかりしているときもあるけど、そんななかで突然面白いことが生まれることもある。たとえば言い間違いね。このあいだは“シンセサイザー”を“電子サイザー”って言った人がいて、「それいいな」とか(笑)。
渡辺:いいですね。すごい、日本人にしかできない間違い方だね(笑)。
鈴木:それはメモしました。
渡辺:自然体にしているのに勝てちゃう、一種の酔拳みたいなものですね。
ムーンライダーズの最新情報は公式サイトまで。
『RADIO DONUTS』のコーナー「DESIGN YOUR LIFE」では、ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを深掘りする。オンエアは毎週土曜9時10分ごろから。
鈴木が登場したのは、10月17日(土)放送のJ-WAVE『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐、山田玲奈)の「DESIGN YOUR LIFE」。ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを伺い、ゲストの生活に欠かせない「お気に入りのモノ」を深掘りするコーナーだ。
夜型で不規則な生活スタイルは、逆に安心?
最初のキーワードは「モーニング」。起床時間を訊かれた鈴木は、「朝6時くらいに寝て、昼の12時前後に起きる」と答える。渡辺:それまで基本的に作業など、何かをしているわけですよね。そのスタイルはずっと変わらないですか?
鈴木:ひょっとしたら、小学校から変わらないかも。
渡辺:小学校はもうちょっと早く起きていたでしょう(笑)。
鈴木:そうだね、日曜以外は(笑)。昔は夜遅くまで起きていることを“宵っ張り(よいっぱり)”と言いました。これは確実に小学校からそうですよ。そして、中学校、高校になるとラジオの深夜放送をこっそり聴くのに起きていました。
渡辺:なるほど。ちなみに、起きてからやることは決まっていますか?
鈴木:かなり決まっていますよ。昔は起きたらタバコを一服していたけど、今は吸わないで、まず薬を飲む(笑)。血圧やら何やらの薬とサプリメントを飲んで、そして血圧を測る。その前にタバコを吸うと血圧に変化が出てしまうので、それまではタバコは我慢。血圧を測ってメモしたら、タバコを一服してトイレだな(笑)。
渡辺:ごはんは?
鈴木:何にもない日は基本的に15時くらいになりますね。何かあったら食べません。
山田:朝早くからのお仕事だと、けっこう大変ですね。
鈴木:そうだね。たとえば、映画に出るとなったりすると朝6時出発とかだから、パターンが変わりますよ。心配だから3時か4時くらいに起きてセリフを覚えるみたいな生活になってきます。
渡辺:でも、ここまで続けたらこのパターンは変わらなさそうですね。
鈴木:うん、この不規則は変わらないね。これを規則的にしたら怖いもん。
デビュー50周年! 記念のアルバムは「ひとり1曲ずつ」
続いてのキーワードは「ワーク」。鈴木を中心に1975年に結成し、1976年にデビューしたムーンライダーズは、今年デビュー50周年を迎えた。8月26日(水)には節目を記念したアルバム『e.d morrison』をリリース。タイトルの『e.d morrison』は、「ムーンライダーズ(moonriders)」のアルファベットを入れ替えたアナグラムになっている。番組では、最新アルバムの1曲目となる『トンネルの向こうのNothing』をオンエアした。
「トンネルの向こうのNothing 」ムーンライダーズ
鈴木:周年というのは、たとえば5年刻みでやっていたら5年に1回なわけだし、自分の周年を考えていたら周年だらけになっちゃう。でも、旧態依然とした言い方だけど50年って1世紀の半分だよね。こうやってアルバムを出して「50周年です!」ってなるし、そういう気持ちで作るからなにかと便利だと思ったね。
渡辺:記念碑を立てやすいですよね。
鈴木:そうそう、ただ、「これまでの50年は何だったか?」と言うと、何だかわかんない(笑)。とにかく次のアルバムをどうしようというので、50年経っちゃったという感じですよ。
渡辺:でも周りを見渡しても、バンドとして50年続いているのはなかなかないじゃないですか。そこがまずすごいと思います。
鈴木:(長く活動しているバンドは)もちろんほかにもいるけど、「すごいな」と思うことが1個あって、(ムーンライダーズは)ワンマンバンドじゃない。みんなが曲を作って、歌詞を書いて、みんな歌うという平たい状態、これを“民主主義”と言うんですよ(笑)。この民主主義を50年やり続けるのは、本当に大変でございました。
渡辺:今回のアルバムも、みなさんが曲を書いて持ち寄るかたちですよね?
鈴木:うん。でも、結果的に1曲ずつになっちゃったね。それは亡くなった岡田 徹くんやかしぶち哲郎くん、このふたりの曲を時間をかけて探し出したんだよね。岡田くんは、前々からやりたいと思っていた曲で、かしぶちくんは、管理しているご家族からいただいた50曲から100曲くらいのデモを聴いてみた。それから「これ使いたいな」とか「この曲とこの曲をくっつけて、1曲にしたいな」というのがあったりして、選びました。
完成したアルバムを聴くことは少ないと語る鈴木だが、今回は何度も聴く機会があったそう。
鈴木:作っているあいだに何百回と聴いているわけだから、いつもは「できた。おしまい!」という感じなんだけど、今回はツアーをやることになったり、アナログで出たりするので、CDとアナログの曲順を決めるのを7人がかりでやっていると、また何度も聴くことになったんだよね。そして若い2人の曲が初めて登場したし。それで完成したものをあらためて聴いてみると、ムーンライダーズらしさというものがくっきりと浮かび上がってきた。それが何かというと、説明できない(笑)。
渡辺:なるほど!
山田:うふふふ(笑)。
鈴木:要するに、何かひとつの音楽に影響を受けたサウンドではない。さまざまなものが混ざり合った無国籍感の万華鏡というか、あまり人格がない感じですね。
渡辺:そういう意味ではムーンライダーズが作ると、どこか“ストレンジ”なんだと思います。
鈴木:やっぱり、ストレンジが好きなんだ。ストレンジなものにならないと、つまらない。
渡辺:何か奇妙というか、いつもとちょっと違うな、みたいな。そこが個性だと思います!
鈴木:それ、今度から使わせていただきます(笑)。
番組では、最新アルバム『e.d morrison』から鈴木が作曲を手がけた『俺たち死に神、ヴォランティアーズ』をオンエアした。
俺たち死に神、ヴォランティアーズ
飲酒、映画鑑賞、睡眠… 鈴木慶一のリラックス&リセット術
3つ目のキーワードは「ナイト」。夜型生活を基本とする鈴木だが、寝る時間も長いと語る。鈴木:昼間に運動して飲んだりすると、けっこう早めに寝ちゃう場合もある。たとえば、14時とか15時に昼食をとるとすると、ついついビールを頼んでしまう。
渡辺:鈴木さんは、サッカーのチームに参加されていますよね? どれくらいのペースでやっているんですか?
鈴木:いちおう、自分のチームは週1.5回くらいで、あとオーバー60、オーバー65とオーバー70というのがあって、よっつとも参加していると毎日になってしまう。
山田:それは日中にやっているんですよね?
鈴木:そうですね。ナイター設備があるときは夜だけど、日中ですね。真夏は大変だから、7月と8月はオーバー65と70はないです。
渡辺:危ないもんね。だから運動してビールも飲んじゃうし、1回寝ちゃうと?
鈴木:そうですね。18時とか19時に寝ちゃって、ハっと起きると「24時前じゃない? うれしいね」って。
渡辺:「ここから何しよう」と?
鈴木:そこから飲みに出る場合もあるよ。
山田:深夜にやっているお店に行くということですね。
鈴木:そう。だから1日に2回飲みに行くこともある(笑)。
山田:では、いわゆる自分のリラックスタイムみたいなのは?
鈴木:夜中のバーですね。
渡辺:映画を観たりとかはしないんですか?
鈴木:サブスクリプションで観ることもあるし、映画館に行くこともあります。
渡辺:やることがいっぱいありますね。
鈴木:いっぱいあるけど、寝るときはすごく寝ています。分断睡眠ができるので、「トータルで何時間寝たからこれでいいや」って。
鈴木は寝られるときだけでなく、楽曲制作で行き詰まったときにも「寝てしまえ」と思うそうだ。
鈴木:40代とかのころは一生懸命、できるまでやっちゃうんだよね。それなのに、締め切りが守れなかったりする。「これはできないから寝ちゃおう」とやったほうが、締め切りは守れます。
山田:おもしろい!
渡辺:このクリエイティブの方法は、そういう年齢になって発見できる?
鈴木:そう、「起きればきっとできるだろう」って。
山田:それで、できるわけですね。
鈴木:できるね。
山田:“リセット”という感じですね。
ソロやユニットの活動も、より積極的に
最後に、仕事やプライベートでやってみたいこと、達成したい野望を教えてもらった。鈴木:「来年こうしよう」というのはあまりないけど、今年は50周年でアルバムを作ったりライブがたくさんあったりとけっこうギッシリで、メンバーでも年齢のいっているみなさん、疲弊していると思うんだよね(笑)。だから、来年はちょっと(活動の)ペースを落とすでしょうね。そうなると今度は自分のことができるので、お休みしているユニットで、できるものをもう1回復活しようという気持ちがあります。あとは、ムーンライダーズのアルバムってすごくたくさんデモテープを集めるんですよ。今回の『e.d morrison』も、私の楽曲で収録したのは1曲ですけど、10何曲余っているの。しかも、採用されたのはいちばん最後くらいにできた楽曲だから、他の曲は歌詞もできている。
渡辺:では、もしかするとそれが作品化される……?
鈴木:そう。“月の軌道を外れた作品”とか、そういう感じで(笑)。
山田:なるほど(笑)。
鈴木:ソロでもいろいろ書き溜めているのがあるので、早く出していかないとね。
渡辺:書き溜めるというのは、自然にやっていることですか?
鈴木:うん。昔は「曲を書かなきゃ!」って切羽詰まって焦らないと書けなかったけど、今は朝起きて半分寝ながらできている場合が、やけに多いんだよね。でも「これはまずい、忘れてしまうぞ」という夢みたいなもので、すぐにデータ化して記録しておく。あとはトイレで座っているときに鼻歌が出たりするわけで、それがオリジナルの鼻歌かどうかわからない場合もあるので、「これも録っておこうかな」と。
渡辺:そうか、自然にできるんだ。
鈴木:自然にできるのは不思議と言えば不思議だけど、「何か作らなきゃ」と追い立てられていないってことじゃないですかね。だから、「まだできるな」と思います。仕事と思わないってことかな。
山田:夜中にバーで飲んでいるときに、出てくることもあるんですか?
鈴木:あるある、歌詞とかもそうだね。そういうときは、自分に自分でメールを出す。
山田:では、「何にも考えずに」みたいな時間は、あまりない?
鈴木:何にも考えないでアホな話ばっかりしているときもあるけど、そんななかで突然面白いことが生まれることもある。たとえば言い間違いね。このあいだは“シンセサイザー”を“電子サイザー”って言った人がいて、「それいいな」とか(笑)。
渡辺:いいですね。すごい、日本人にしかできない間違い方だね(笑)。
鈴木:それはメモしました。
渡辺:自然体にしているのに勝てちゃう、一種の酔拳みたいなものですね。
ムーンライダーズの最新情報は公式サイトまで。
『RADIO DONUTS』のコーナー「DESIGN YOUR LIFE」では、ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを深掘りする。オンエアは毎週土曜9時10分ごろから。
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