クリス・ペプラーが、ロック史に強烈な輝きを遺したデヴィッド・ボウイの人生を辿った。
この内容をお届けしたのは、1月7日(水)放送のJ-WAVE『MIDDAY LOUNGE』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)の「MUSIC EXPLORER」。世界の音楽シーンのムーブメントを“いま”の視点で考察するコーナーだ。
『MIDDAY LOUNGE』はグローバルなルーツを持つ国際色豊かなナビゲーターたちが、リスナーと一緒に「新しい自分、新しい世界と出会う」3時間のプログラム。ナビゲーターは、月曜 ハリー杉山、火曜 市川紗椰、水曜 クリス・ペプラー、木曜 ジョン・カビラが日替わりで担当している。
1947年1月8日、ロンドンのブリクストン地区に生まれたボウイは、幼少期からジャズやロックに親しんでいた。14歳のとき、親から贈られたプラスチック製のサックスをきっかけに、本格的に音楽の道を歩み始める。
クリス:15歳のときの大ケガが彼の人生を変えます。スクールメイトの女の子をめぐり、友人と喧嘩をして、左目を負傷。以降、左目の瞳孔が開いたままになり、右目と左目の色が違うオッドアイと呼ばれる状態となりました。しかし、本人はこの状態を気に入ってしまい、「ミステリアスな雰囲気でかっこいいよ。ありがとう」と殴られた友人に言ったそうです。実際、友人のジョージ・アンダーウッドはデザイナーとして、ボウイのアルバムを何枚かデザインして、最後まで友人だったそうです。
1964年、ボウイは「デイヴィー・ジョーンズ・アンド・ザ・キング・ビーズ」名義でデビューするがヒットに恵まれず、1966年に「デヴィッド・ボウイ」として活動をスタートした。
クリス:名前を変えた理由は、モンキーズという音楽グループがいたのですが、そのボーカリストがデイビー・ジョーンズという名前だったんですね。モンキーズは当時、大人気だったのでデヴィッド・ボウイという芸名に変えた経緯があります。
1969年、アポロ11号の月面着陸に合わせて、その直前にシングル『スペイス・オディティ』をリリースした。
クリス:歌詞は前の年に公開された映画『2001年宇宙の旅』をベースに、宇宙に取り残される「トム少佐」の悲劇を歌い、UKシングルチャートで5位となる大ヒットとなりました。このヒットを受け、アルバム『スペイス・オディティ』が作られます。2ndアルバムですが、デヴィッド・ボウイの原点とも言える作品になりました。
クリス:この少し前から派手なメイクや中性的な衣装、ポップなメロディーが特徴のグラム・ロックと呼ばれるジャンルが誕生しますが、ボウイはまさに中心的な存在、スターだったと言えるのではないでしょうか。ボウイのパフォーマンスは当時の若者たちに圧倒的なインパクトを与えますが、絶頂期の1973年、ステージ上で突如、ジギーの引退を宣言します。
長年にわたる薬物使用と中毒によって精神的疲労が限界に達していたボウイは、更生を目指す意味も込めてベルリンへ移住し、新たな音楽制作に取り組んだ。1977年から1979年にかけて、ブライアン・イーノとのコラボレーションによって生み出された『ロウ』『英雄夢語り(ヒーローズ)』『ロジャー』の3作は、のちに「ベルリン三部作」と総称されるようになる。
クリス:エレクトリック、アンビエント、ミニマリズムを取り入れた核心的なサウンドで、のちにニューウェーブに大きな影響を与えたと言われています。1983年、アルバムの『レッツ・ダンス』が世界的に大ヒットし、以降、世界的なポップスターとして活躍することとなります。
ボウイは1990年代以降も、インダストリアル・ロックやジャングルといった最先端の音楽潮流を積極的に取り込み、革新的なサウンドを更新し続けた。しかし2004年、ツアー中に心臓疾患で倒れ、活動休止を余儀なくされる。
クリス:しかし、そのわずか2日後の1月10日、ガンでこの世を去ってしまいます。自らの死を予見し、死そのものを芸術作品として昇華させたアルバムは、彼から世界への別れの挨拶となったわけです。
2013年、カナダの宇宙飛行士クリス・ハドフィールドが、国際宇宙ステーションで『スペイス・オディティ』をカバーし、その様子を収めた動画を公開して大きな注目を集めた。この映像は、宇宙で制作された初のミュージックビデオとしても知られ、話題を呼んだ。
クリス:無重力空間でギターを浮かせながら歌う姿に、ボウイ本人も「これまでで最も感動的なアレンジだ」と絶賛したそうです。自分の歌が宇宙で歌われることにものすごく感動したと言われていますね。実際にMVは本当の宇宙空間、本当の地球が映し出されていて、すごくグッとくるんですよ。人間の可能性を強く感じさせる作品です。
『ブラックスター』収録曲、『ラザルス』のMVでは白い包帯を巻いたボウイがベッドに横たわり、ボタンで目を覆うという象徴的な姿が描かれている。病床で闘病するボウイの姿を強く想起させる、印象深い映像である。
クリス:ボウイは「見ろ。私はいま天国にいる」と歌い始めます。そして、クローゼットのなかに消えていくラストシーンは、遺言そのものだと捉えられています。18カ月におよぶガンとの闘病は公開されておらず、誕生日の2日後にこの世を去りました。死を表現の一部として使ったのは、デヴィッド・ボウイが最期まで表現を考え続けたアーティストであった証拠かもしれません。
J-WAVE『MIDDAY LOUNGE』のコーナー「MUSIC EXPLORER」では、世界の音楽シーンのムーブメントを「いま」の視点で考察する。放送は月曜~木曜の14時ごろから。
この内容をお届けしたのは、1月7日(水)放送のJ-WAVE『MIDDAY LOUNGE』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)の「MUSIC EXPLORER」。世界の音楽シーンのムーブメントを“いま”の視点で考察するコーナーだ。
『MIDDAY LOUNGE』はグローバルなルーツを持つ国際色豊かなナビゲーターたちが、リスナーと一緒に「新しい自分、新しい世界と出会う」3時間のプログラム。ナビゲーターは、月曜 ハリー杉山、火曜 市川紗椰、水曜 クリス・ペプラー、木曜 ジョン・カビラが日替わりで担当している。
2ndアルバム『スペイス・オディティ』が大ヒット
世界的なロックスター、デヴィッド・ボウイ(以下、ボウイ)は2016年、69歳でこの世を去った。まもなく命日である1月10日を迎える。今回の「MUSIC EXPLORER」では、ボウイの波乱に満ちた人生に迫る。1947年1月8日、ロンドンのブリクストン地区に生まれたボウイは、幼少期からジャズやロックに親しんでいた。14歳のとき、親から贈られたプラスチック製のサックスをきっかけに、本格的に音楽の道を歩み始める。
クリス:15歳のときの大ケガが彼の人生を変えます。スクールメイトの女の子をめぐり、友人と喧嘩をして、左目を負傷。以降、左目の瞳孔が開いたままになり、右目と左目の色が違うオッドアイと呼ばれる状態となりました。しかし、本人はこの状態を気に入ってしまい、「ミステリアスな雰囲気でかっこいいよ。ありがとう」と殴られた友人に言ったそうです。実際、友人のジョージ・アンダーウッドはデザイナーとして、ボウイのアルバムを何枚かデザインして、最後まで友人だったそうです。
1964年、ボウイは「デイヴィー・ジョーンズ・アンド・ザ・キング・ビーズ」名義でデビューするがヒットに恵まれず、1966年に「デヴィッド・ボウイ」として活動をスタートした。
クリス:名前を変えた理由は、モンキーズという音楽グループがいたのですが、そのボーカリストがデイビー・ジョーンズという名前だったんですね。モンキーズは当時、大人気だったのでデヴィッド・ボウイという芸名に変えた経緯があります。
1969年、アポロ11号の月面着陸に合わせて、その直前にシングル『スペイス・オディティ』をリリースした。
David Bowie - Space Oddity (Official Video)
音楽的挑戦を果敢に続けてきたデヴィッド・ボウイ
1972年、ボウイはコンセプト・アルバム『ジギー・スターダスト』を発表した。作品の世界観に基づき、架空のロックスター「ジギー・スターダスト」を名乗って活動を展開。バックバンド「スパイダーズ・フロム・マーズ」を率い、約1年半にわたって世界各地を巡る大規模なツアーを行った。クリス:この少し前から派手なメイクや中性的な衣装、ポップなメロディーが特徴のグラム・ロックと呼ばれるジャンルが誕生しますが、ボウイはまさに中心的な存在、スターだったと言えるのではないでしょうか。ボウイのパフォーマンスは当時の若者たちに圧倒的なインパクトを与えますが、絶頂期の1973年、ステージ上で突如、ジギーの引退を宣言します。
長年にわたる薬物使用と中毒によって精神的疲労が限界に達していたボウイは、更生を目指す意味も込めてベルリンへ移住し、新たな音楽制作に取り組んだ。1977年から1979年にかけて、ブライアン・イーノとのコラボレーションによって生み出された『ロウ』『英雄夢語り(ヒーローズ)』『ロジャー』の3作は、のちに「ベルリン三部作」と総称されるようになる。
クリス:エレクトリック、アンビエント、ミニマリズムを取り入れた核心的なサウンドで、のちにニューウェーブに大きな影響を与えたと言われています。1983年、アルバムの『レッツ・ダンス』が世界的に大ヒットし、以降、世界的なポップスターとして活躍することとなります。
ボウイは1990年代以降も、インダストリアル・ロックやジャングルといった最先端の音楽潮流を積極的に取り込み、革新的なサウンドを更新し続けた。しかし2004年、ツアー中に心臓疾患で倒れ、活動休止を余儀なくされる。
最後のアルバムで表現したのは「死」
長らく表舞台から姿を消していたが、2013年、引退したと見られていたボウイは、10年ぶりとなる新作『ザ・ネクスト・デイ』をサプライズで発表。そして2016年1月8日、69歳の誕生日にあたる日に、ラストアルバム『ブラックスター(★)』を世に送り出す。クリス:しかし、そのわずか2日後の1月10日、ガンでこの世を去ってしまいます。自らの死を予見し、死そのものを芸術作品として昇華させたアルバムは、彼から世界への別れの挨拶となったわけです。
2013年、カナダの宇宙飛行士クリス・ハドフィールドが、国際宇宙ステーションで『スペイス・オディティ』をカバーし、その様子を収めた動画を公開して大きな注目を集めた。この映像は、宇宙で制作された初のミュージックビデオとしても知られ、話題を呼んだ。
Space Oddity
『ブラックスター』収録曲、『ラザルス』のMVでは白い包帯を巻いたボウイがベッドに横たわり、ボタンで目を覆うという象徴的な姿が描かれている。病床で闘病するボウイの姿を強く想起させる、印象深い映像である。
David Bowie - Lazarus (Official Video) [HD]
J-WAVE『MIDDAY LOUNGE』のコーナー「MUSIC EXPLORER」では、世界の音楽シーンのムーブメントを「いま」の視点で考察する。放送は月曜~木曜の14時ごろから。
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番組情報
- MIDDAY LOUNGE
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月・火・水・木曜13:30-16:30
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月曜:ハリー杉山 火曜:市川紗椰 水曜:クリス・ペプラー 木曜:ジョン・カビラ
