三浦透子の挑戦を詰め込んだ一枚。有元キイチとの「イメージの共有」など、チーム制作した新作EPの秘話

俳優で歌手の三浦透子が、新作EP『condominium』に込めた想いや、プライベートについて語った。

三浦が登場したのは、12月6日(土)放送のJ-WAVE『BLUE IN GREEN』(ナビゲーター:甲斐まりか)のコーナー「SENSE OF ROOM」。音楽、アート、スポーツ、フードといったジャンルを通じて、アーティストの魅力や活動内容、イベント情報、そこから広がるカルチャーを、GREENROOMのセンスを交えて紹介するコーナーだ。

過去と現在の自分のつながりも感じられる新作EP

俳優として映画『ドライブ・マイ・カー』やドラマ『ブラッシュアップライフ』など、数々の話題作に出演している三浦。映画『天気の子』ではボーカリストとして主題歌に参加するなど、音楽の分野でも幅広く活躍している。

2024年には、Billboard Live TOKYOで初のワンマンライブを開催。その反響を受け、2025年は大阪・横浜を含む「三浦透子 at Billboard Live Tour 2025」を行うなど、精力的に活動中だ。

10月22日(水)には新作EP『condominium』を配信リリース。さらに、12月5日(金)~7日(日)に代々木公園イベント広場で開催した「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2025 WINTER ~Best Music & Market~」に出演し、2021年リリースの『通過点』や、EP『condominium』収録の『Namida』のアレンジを務めたTiMTと、初となるギターデュオでの演奏を披露した。



甲斐:EP『condominium』のリード曲『ほうき星』は、J-WAVEでもたくさんオンエアされていたので、気になっていた方もいらっしゃるかと思います。私もこの番組で初めてかけたときに、小さな衝撃が走るような素敵な楽曲でした。

三浦:ありがとうございます。

甲斐:今回のEPはどんな瞬間、出来事から生まれたんですか?

三浦:EP全体のイメージを立てて作り始めたわけではなく、1曲ずつ完成させていきました。時間や空間、生活、「旅をする」というのも“移動”に含まれると思いますが、(EPが)完成していったときにそういった空気感があるということに気づいて、『condominium』というタイトルをつけました。“condominium”にはマンションという意味があり、日本では旅行用語としても使用されるので、「そういうものを連想できるような単語でいいな」と思ってつけた感じです。

甲斐:いままで溜めていた自分のメモなどから、楽曲を作り上げていったそうですね。

三浦:昔のボイスメモなどを掘り起こして、「こんなの残っていたな」というものや、自分が書いていたとりとめのない言葉などを引っ張り出してきて完成させています。ですから、実はそれぞれ(の楽曲に)別の年代の自分が残っているような感じもあって。でも、同時に「いまの自分ともすごくつながる自分が、過去にいたんだな」ということにも気づけた制作でした。

チームでの楽曲制作は“初めて”と“挑戦”の連続

『condominium』は、2022年から三浦の制作やライブに関わり、2025年4月に私生活でもパートナーとなった有元キイチと、キーボーディストの小田朋美を中心に、ツアーメンバーの山本 連、上原俊亮、TiMTとともに制作された。「ライブで培った呼吸やグルーヴが、音源にも反映されると感じることはありましたか?」という甲斐の質問に、三浦は「めちゃくちゃありました」と答える。

三浦:私はオリジナルの1作目、2作目を、すべて別の方に楽曲提供していただいて作っていて、それも本当にたくさんの方とお仕事ができて勉強になったし、すごく楽しかったです。そこからの今回の作品だったので、「チームで作る」ということに“初めて”がたくさんありましたし、積み上げてきた時間や関係性はちゃんと音楽に反映されるということも、大きな気づきでした。とても楽しかったです。

甲斐:素敵ですね。『ほうき星』を作詞・作曲された有元キイチさんからは、どのようなイメージの共有がありましたか?

三浦:最初はセッションみたいな感じで、なんとなくコードを弾いてもらっているところに、私がハミングするというところからスタートさせました。そのなかで、キイチのなかから「あれは誰のほうき星? 君のように生きたいよ」という言葉が生まれたところで、そこから連想する言葉を私が書き始めました。この楽曲は「人それぞれ体感している時間は、同じようで違う」みたいな“速さ”がテーマになっているので、そういうことが連想される歌詞や言葉が詰まっていると思います。

ここで番組では『ほうき星』をオンエアした。

Comet

さらに甲斐は「今回のEPで、いままでにないチャレンジはありましたか?」と三浦に訊く。

三浦:チームで作ったので、いままでの作品よりもより深く自分が関われたというところはあります。ある意味、それは私にとってすごくチャレンジだったかなと思いますね。

甲斐:「もっとこういうふうにやりたいな」という気持ちが芽生えて(の挑戦)ということですか?

三浦:そうですね。音楽活動を続けていくなかで「どんな音楽を作りたい人なのか」「どんな言葉を書く人なのか」など、より私のことを知りたいと言ってもらう機会が増えたので、「じゃあ、やってみようかな」という感じでしたね。

甲斐:『Namida』という楽曲は、ご自身で初めて作詞・作曲をされたそうですが、そこで開けたこともありますか?

三浦:ありました。(作詞・作曲を経験して)見えた高い山もあります。でも、「ひとつ完成させられた」という気持ちがすごく大きかったですね。

甲斐:これから、もっともっと作詞・作曲もやっていきますか?

三浦:そうですね、やっていきたいな。「もう少し磨いていきたいな」と思っています。

甲斐:楽しみにしています!

スカート・澤部から見た三浦の印象

2025年も残りわずか。甲斐は「プライベートな時間を振り返って印象に残っている出来事や、心に残っていることはありますか?」と問いかける。

三浦:実家が北海道なのですが、北海道内で家族旅行をしました。けっこう久々だったと思うので、すごく特別な時間でしたね。

甲斐:どこを巡られたのですか?

三浦:私は札幌に住んでいたのですが、おじいちゃん、おばあちゃんが高齢ですごく遠くには行けないので、小樽に宿泊しました。

甲斐:北海道で、おすすめの食べ物を教えてください。

三浦:よく聞かれますが、高いお金を出さなくても、そのへんの居酒屋さんの刺盛りや焼き鳥などがちゃんとおいしいというのが、北海道のいいところかなと思っています。

三浦は、12月14日(日)にZepp Shinjukuで開催される、澤部 渡のソロプロジェクト・スカートのCDデビュー15周年記念スーパーライヴ「超ウルトラハイパーウキウキスペシャル優勝パレード2025」に出演する。甲斐は11月15日(土)に澤部が『BLUE IN GREEN』に出演した際に、三浦の印象を訊いたことを明かす。

甲斐:澤部さんは、「取り巻く環境が変わっても、最初に会ったときと印象が変わらない。それは彼女の芯の強さだと思う。歌も演技も、一直線のひとつの線の上にある。それが羨ましいし、かっこいいとシンプルに思ってる」とおっしゃっていました。

三浦:ありがたすぎるお言葉を……うれしいです。

甲斐:三浦さんは、スカートの澤部さんにどのような印象をお持ちですか?

三浦:澤部さんの声や楽曲は、自分がどんな状態のときでも聴けるんですよね。「こんなときに聴きたいな」という曲はあると思いますが、澤部さんの曲はちょっと落ち込んでいるときでも、うれしいことがあった日の帰り道でも、すごくフラットに戻してもらえるのが好きなところです。それはやっぱり、澤部さんの人柄だと思います。澤部さんと最初に出会ったのは、たぶん私が高校生くらいのころだったと思いますが、そのときから私に見えている澤部さんもずっと変わらないです。澤部さんからしたら高校生は子どもだったと思いますが、最初から私を“私”というひとりの人間として認めて、接してくださっているという感覚がありました。きっと、そういう大きな優しさが楽曲にも反映されているから、どんなときでも受け止めてもらえる曲になっているのではないかなと思います。

三浦透子の最新情報はオフィシャルサイトまで。

J-WAVE『BLUE IN GREEN』のコーナー「SENSE OF ROOM」では、MUSIC・ART・SPORTS・FOODを通して、アーティストやその活動、イベント、そしてそれらが生み出すカルチャーなどGREENROOMのセンスと重ね合わせたトピックスを紹介する。オンエアは毎週土曜12時55分ごろから。
番組情報
BLUE IN GREEN
毎週土曜
12:00-15:00

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