提供:竹本油脂株式会社
創業300年の歴史を誇る日本最古級の製油メーカー・竹本油脂。愛知県蒲郡に本社を構え、いまでは世界各地に展開するグローバル企業となった。余計な手を加えず、素材の持ち味を丁寧に引き出す「圧搾製法」から生まれるマルホン胡麻油は、家庭の食卓だけでなく、多くの料理人にも長く愛されている。
そんな竹本油脂が、新たに「焼肉がおいしくなるごま油」を発売する。食欲そそる香りが特徴のごま油が、どのようにして焼肉をさらにおいしく仕上げるのだろうか。
今回は番組ナビゲーターとしても活躍し、大の焼肉好きとして知られる市川紗椰が、同社の七條友弥さんに取材。伝統の製法が支える品質の裏側や、新商品の開発秘話、さらにはごまの生産地・マラウイの支援といったグローバルな取り組みまで、竹本油脂のものづくりの哲学に迫る。
竹本油脂は、江戸時代に照明の燃料となる灯明油を搾ることから始まり、時代の変化とともに食用油のメーカーへと進化してきた。昔ながらの圧搾製法にこだわりながらも、常に新しい挑戦を続けている。
市川:竹本油脂様は300年という長い歴史をお持ちですね。これほど長く愛され続けている理由は、どんなところにあるのでしょうか。
七條:やはり“実直さ”だと思います。実直にものづくりをして、実直にお客様に届けていくことを大切にしています。
市川:ごまがごま油になるまでには、どんな工程があるのでしょう?
七條:ごまを工場で選別し、異物を取り除いたうえで焙煎します。香りや苦味の出方はコーヒー豆と似ていて、高い品質になるように、丁寧に温度を調整しています。その後、ごまから油を搾る搾油、雑味を取り除くためのろ過を行い、ボトルにごま油が詰められます。
市川:白っぽいごま油と濃い色のごま油がありますが、違いはなんでしょう?
七條:色の違いは“焙煎”の有無です。白っぽいごま油は焙煎していない生のごまから搾ったもので、ごま油特有の香りがありません。引き油や揚げ油、ドレッシングとしても使えます。濃い色のものは焙煎していて、香ばしさを楽しむタイプ。今回の「焼肉がおいしくなるごま油」は、後者の香ばしいタイプです。
市川:なるほど。オリーブオイルのように、料理によって使い分けるのも楽しそうですね。
七條:そうですね。焼肉はもちろん、キムチに少しかけてもおいしいですし、BBQにもぴったりです。ごま油は料理の楽しさを広げてくれる存在だと思います。
市川:私は塩辛にごま油をかけるのが好きなんです。何にでも少し加えると、料理上手になった気分になれますよね。
七條:日常の小さな料理でも、ごま油ひとつで味の奥行きが変わります。
市川:御社が誇る「圧搾製法」とはどのようなものですか? 一般的な製法との違いをわかりやすく教えてください。
七條:油といえば、サラダ油やオリーブオイルなどがありますが、基本は植物の種子や果実を“搾る”ことで油を採取しています。ただ油を搾るだけでは種子の内部に多くの油が残ってしまいますので、その後、「溶剤抽出」という方法を使って、油分をすべて取り出すんです。とても効率的なのですが、私たちはその工程を行いません。圧力で潰して搾るだけのシンプルな方法で採油しています。効率優先ではなく、長く愛されるマルホン胡麻油の品質を絶対に変えないように努力しています。
市川:圧搾製法による品質の違いは、具体的にどんな部分に表れるのでしょうか?
七條:圧搾製法のごま油は“香りの奥行き”が違います。ごま油は強い香りが特徴ですが、私たちのごま油は食材の香りや味を活かします。あくまで素材を引き立てる存在なんです。
市川:プロの料理人からも支持されている理由は、まさにその点にあるのでしょうか?
七條:そうだと思います。また、品質を変えずにごま油を提供し続けてきたことへの信頼もあると思います。なかには30年、40年と使い続けてくださる飲食店もあります。“味を変えずに歴史を紡ぐ”という気持ちを大切にしていますね。
市川:今回発売された「焼肉がおいしくなるごま油」は、名前だけでも手に取りたくなります。どのようなコンセプトで開発されたのでしょうか?
七條:もっとごま油の可能性を知ってほしいという想いから企画がはじまりました。竹本油脂では家庭用だけでなく、業務用としても多くのごま油商品を展開しています。その中でも、焼肉店さんからの支持は常に高い状態です。私たちにとっても「焼肉=ごま油」は当たり前だったんですが、実は一般の方には意外と知られていない部分もあると気づいたんですね。タレとしてごま油が使われるイメージを持っている方もいますが、実は、“仕込み”に使われることも多いです。
市川:たしかに、タレとして“ごま油と塩につけて食べる”という使い方のイメージはありますね。“仕込み”はどのような使われ方をしているのでしょうか。
七條:下味として、お肉にごま油を塗ったり、揉み込んだりしています。焼肉とごま油は相性抜群で、焼いたときの香りをより豊かにしてくれます。
市川:なるほど。本商品も、焼肉との相性を徹底的に追求されたそうですね。開発過程で、特にこだわったポイントや苦労された点があれば教えてください。
七條:マルホンの胡麻油が焼肉店で愛されている理由を改めて研究するために、牛・豚・鶏……とにかく肉を食べ続けました(笑)。試食を重ねた結果、やはり焼肉店で一番使われているごま油の香りと味のバランスが最もおいしいとわかったんです。少し香りが強く、ほんのりとした苦味がアクセントになっていますが、肉にもみこむと主張は消え、肉の旨みを強く引き立てるようになっています。
市川:この「焼肉がおいしくなるごま油」を肉に揉み込んで、少し置くのがいいのでしょうか?
七條:はい。10分ほど置いていただくと、肉の繊維の隙間に味がしっかり染み込みます。牛肉との相性が抜群ですが、豚肉や鶏肉にもよく合います。赤身でも脂のある部位でも、幅広く使っていただけます。
市川:歴史がある中で、新商品にチャレンジする決意も素敵ですね。
七條:ごま油は頻繁に新商品が出るカテゴリーではないので、開発プロセスにも試行錯誤がありました。若手からベテランまで、全社一体で作り上げた商品です。
市川:ネーミングも絶妙ですよね。シンプルで、思わず手に取りたくなります。
七條:何日も議論を重ねました。「肉用ごま油」や「下味用ごま油」など、いろんな案が出たんですが、最終的に “使い方や使用シーンがわかりやすく伝わる言葉”にしようと。「焼肉がおいしくなるごま油」に決まりました。
市川:「焼肉」という言葉が主語になっているのがいいですよね。肉そのものじゃなく、体験としての焼肉。
七條:まさにそこです。ごま油は幅広いメニューに使えますが、その中でも焼肉というイベントの時間がより楽しくなるような商品にしたかった。家族や友人と一緒に「これ、試してみようよ」と会話が弾む、そんなシーンを思い浮かべながら名づけました。
市川:おいしい……。ごま油の香りだけになっちゃうんじゃないかと思っていたんですが、全然そんなことがないですね。肉の旨みと風味がしっかり生きています。どこかにほんのりコクが出た感じがして、「なにか」がいつもと違う。噛むたびに香りが立って、しっとりしていて、奥行きがある。
七條:ありがとうございます。味を“つける”というよりは、お肉そのもののおいしさのベースを引き上げるイメージなんです。この商品を揉み込むひと手間でぐんとおいしくなります。
市川:ああ、塩も合いますね。塩コショウだけでも十分おいしい……。でも、タレのレシピも知りたいです。
七條:公式サイトでは、下味はもちろん、タレとしても使えるレシピを紹介しています。
市川:漬け込みなしのお肉と食べ比べてみると、同じ部位でもしっとり感がまったく違う。スーパーで買ったお肉でも、ここまで変わるなんて。本当にすごいです。サイコロステーキに揉み込んでもよさそうですね。歯切れが変わって、いいお肉に感じられそうです。
七條:そう言っていただけてうれしいです。
同社では、良質なごまを安定的に調達するために、生産地の暮らしを支える支援活動にも力を入れている。
市川:ごまの産地は、海外が多いんですね?
七條:はい。世界の生産量の約半分がアフリカ諸国、3割をアジア諸国で占めています。実は日本ではほとんど生産されておらず、年間で百トンほどです。これは弊社がおよそ半日で使用する量となります。弊社では主にタンザニアやナイジェリア等から搾油用のごまを輸入していますが、これらの国は決して政治・経済が安定しているとは言い切れません。だからこそ、おいしいごま油を届けるために、産地への貢献も欠かせないと考えています。
市川:どのような取り組みをされているのでしょうか?
七條:まず、生活用水を確保するための井戸の建設、救急車や医療機器の提供などのインフラ整備を行いました。また、ごまの収穫量を上げるための営農指導や、収穫したごまを保管する倉庫の建設、最近では、現地の子ども達が通う学校の改修にも携わっています。農家や現地の政府関係者の方々からも感謝の言葉をいただき、ごま栽培に対するモチベーションが上がっていると感じています。
市川:持続可能な原料調達という観点にもつながっていますね。
七條:その通りです。毎年ごまの産地に赴き農家の方々が何を求めているのか、私たちが永続的にごまを調達するためにどのような支援ができるか、現地の農家さんと密にコミュニケーションを取りながら、安全安心でおいしいごまの栽培に取り組んでいます。
市川:一時的ではなく、地域に根付いた支援を続けているんですね。
七條:はい。継続的な支援が重要だと考えています。ごまを育てる現地の農家の方々、ごま油を製造する私たち、そしてマルホン胡麻油をご愛用いただく皆さま――この三者すべてが価値を実感できる取り組みであってこそ、持続可能な循環が生まれます。現在は、この取り組みを象徴する商品も展開しています。
市川:日本ではごまの生産が少ないけれど、ごま油は和食にも欠かせない存在ですよね。遠い国の農家さんと私たちの食卓がつながっていると知ると、身近な油の印象が変わります。今日お話を伺った感想は「ごま油って、とにかくすごい」。たったひと手間で、ここまでお肉の味や香りが変わることに衝撃を受けました。長い歴史を持つ企業が、時代に合わせて新しい挑戦をしているのも素晴らしいですし、アフリカのような遠い国と、日本の食卓がつながっていることにも感動します。買うことが支援になるのもいいですよね。なにより、間違いなくおいしい。ぜひ多くの人に試してほしいですね。
■トップページ
https://www.gomaabura.jp/
■焼肉がおいしくなるごま油の商品情報
https://www.gomaabura.jp/item/yakiniku/
■For Our Future 純正胡麻油の商品情報
https://www.gomaabura.jp/item/forourfuture/
<取材・構成:小沢あや(ピース株式会社)/撮影:小原聡太 /ヘアメイク:井上祥平/スタイリング:岡野香里>
創業300年の歴史を誇る日本最古級の製油メーカー・竹本油脂。愛知県蒲郡に本社を構え、いまでは世界各地に展開するグローバル企業となった。余計な手を加えず、素材の持ち味を丁寧に引き出す「圧搾製法」から生まれるマルホン胡麻油は、家庭の食卓だけでなく、多くの料理人にも長く愛されている。
そんな竹本油脂が、新たに「焼肉がおいしくなるごま油」を発売する。食欲そそる香りが特徴のごま油が、どのようにして焼肉をさらにおいしく仕上げるのだろうか。
今回は番組ナビゲーターとしても活躍し、大の焼肉好きとして知られる市川紗椰が、同社の七條友弥さんに取材。伝統の製法が支える品質の裏側や、新商品の開発秘話、さらにはごまの生産地・マラウイの支援といったグローバルな取り組みまで、竹本油脂のものづくりの哲学に迫る。
300年間、“実直なものづくり”で愛されてきた
<左側が、今回お話を聞いた、竹本油脂株式会社 第一事業部 営業推進グループ 七條友弥さん。「焼肉がおいしくなるごま油」開発にも携わった。右側はモデルの市川紗椰。J-WAVEでは平日お昼のワイド番組『MIDDAY LOUNGE』で火曜日のナビゲート担当。趣味は音楽、読書、アニメ鑑賞、鉄道、アート、相撲、食べ歩きなど多岐にわたり、焼肉好きでもある>
市川:竹本油脂様は300年という長い歴史をお持ちですね。これほど長く愛され続けている理由は、どんなところにあるのでしょうか。
七條:やはり“実直さ”だと思います。実直にものづくりをして、実直にお客様に届けていくことを大切にしています。
市川:ごまがごま油になるまでには、どんな工程があるのでしょう?
七條:ごまを工場で選別し、異物を取り除いたうえで焙煎します。香りや苦味の出方はコーヒー豆と似ていて、高い品質になるように、丁寧に温度を調整しています。その後、ごまから油を搾る搾油、雑味を取り除くためのろ過を行い、ボトルにごま油が詰められます。
<ごまの収穫から製造まで紹介する動画。職人の細やかなこだわりも見て取れる>
七條:色の違いは“焙煎”の有無です。白っぽいごま油は焙煎していない生のごまから搾ったもので、ごま油特有の香りがありません。引き油や揚げ油、ドレッシングとしても使えます。濃い色のものは焙煎していて、香ばしさを楽しむタイプ。今回の「焼肉がおいしくなるごま油」は、後者の香ばしいタイプです。
市川:なるほど。オリーブオイルのように、料理によって使い分けるのも楽しそうですね。
七條:そうですね。焼肉はもちろん、キムチに少しかけてもおいしいですし、BBQにもぴったりです。ごま油は料理の楽しさを広げてくれる存在だと思います。
市川:私は塩辛にごま油をかけるのが好きなんです。何にでも少し加えると、料理上手になった気分になれますよね。
七條:日常の小さな料理でも、ごま油ひとつで味の奥行きが変わります。
「圧搾製法」とは何か? 味と香りを引き出せる理由
マルホン胡麻油の代名詞ともいえるのが、昔ながらの「圧搾製法」だ。時間と手間はかかるものの、素材そのものの香りや旨みを最大限に生かすことができる。効率を追い求めがちな現代において、なぜ竹本油脂はこの製法にこだわり続けるのか。市川:御社が誇る「圧搾製法」とはどのようなものですか? 一般的な製法との違いをわかりやすく教えてください。
七條:油といえば、サラダ油やオリーブオイルなどがありますが、基本は植物の種子や果実を“搾る”ことで油を採取しています。ただ油を搾るだけでは種子の内部に多くの油が残ってしまいますので、その後、「溶剤抽出」という方法を使って、油分をすべて取り出すんです。とても効率的なのですが、私たちはその工程を行いません。圧力で潰して搾るだけのシンプルな方法で採油しています。効率優先ではなく、長く愛されるマルホン胡麻油の品質を絶対に変えないように努力しています。
<竹本油脂の代表的な商品。どんな料理に用いるかによって、風味や香りの強さを選ぶことができる>
七條:圧搾製法のごま油は“香りの奥行き”が違います。ごま油は強い香りが特徴ですが、私たちのごま油は食材の香りや味を活かします。あくまで素材を引き立てる存在なんです。
市川:プロの料理人からも支持されている理由は、まさにその点にあるのでしょうか?
七條:そうだと思います。また、品質を変えずにごま油を提供し続けてきたことへの信頼もあると思います。なかには30年、40年と使い続けてくださる飲食店もあります。“味を変えずに歴史を紡ぐ”という気持ちを大切にしていますね。
新商品「焼肉がおいしくなるごま油」が生まれるまで
竹本油脂が新たに発売した「焼肉がおいしくなるごま油」は、家庭でも外食でも欠かせない“焼肉とごま油”の関係に改めて注目。長年業務用で培ってきたノウハウを家庭向けに提案する一本だという。七條:もっとごま油の可能性を知ってほしいという想いから企画がはじまりました。竹本油脂では家庭用だけでなく、業務用としても多くのごま油商品を展開しています。その中でも、焼肉店さんからの支持は常に高い状態です。私たちにとっても「焼肉=ごま油」は当たり前だったんですが、実は一般の方には意外と知られていない部分もあると気づいたんですね。タレとしてごま油が使われるイメージを持っている方もいますが、実は、“仕込み”に使われることも多いです。
市川:たしかに、タレとして“ごま油と塩につけて食べる”という使い方のイメージはありますね。“仕込み”はどのような使われ方をしているのでしょうか。
七條:下味として、お肉にごま油を塗ったり、揉み込んだりしています。焼肉とごま油は相性抜群で、焼いたときの香りをより豊かにしてくれます。
市川:なるほど。本商品も、焼肉との相性を徹底的に追求されたそうですね。開発過程で、特にこだわったポイントや苦労された点があれば教えてください。
七條:マルホンの胡麻油が焼肉店で愛されている理由を改めて研究するために、牛・豚・鶏……とにかく肉を食べ続けました(笑)。試食を重ねた結果、やはり焼肉店で一番使われているごま油の香りと味のバランスが最もおいしいとわかったんです。少し香りが強く、ほんのりとした苦味がアクセントになっていますが、肉にもみこむと主張は消え、肉の旨みを強く引き立てるようになっています。
市川:この「焼肉がおいしくなるごま油」を肉に揉み込んで、少し置くのがいいのでしょうか?
七條:はい。10分ほど置いていただくと、肉の繊維の隙間に味がしっかり染み込みます。牛肉との相性が抜群ですが、豚肉や鶏肉にもよく合います。赤身でも脂のある部位でも、幅広く使っていただけます。
<肉200gに対し、大さじ1を投入。揉み込む際は、塩コショウをプラスするとさらにおいしくなるのだそう。食べる際はタレ、塩のどちらも相性◎>
七條:ごま油は頻繁に新商品が出るカテゴリーではないので、開発プロセスにも試行錯誤がありました。若手からベテランまで、全社一体で作り上げた商品です。
市川:ネーミングも絶妙ですよね。シンプルで、思わず手に取りたくなります。
七條:何日も議論を重ねました。「肉用ごま油」や「下味用ごま油」など、いろんな案が出たんですが、最終的に “使い方や使用シーンがわかりやすく伝わる言葉”にしようと。「焼肉がおいしくなるごま油」に決まりました。
七條:まさにそこです。ごま油は幅広いメニューに使えますが、その中でも焼肉というイベントの時間がより楽しくなるような商品にしたかった。家族や友人と一緒に「これ、試してみようよ」と会話が弾む、そんなシーンを思い浮かべながら名づけました。
下味10分で変わる! 香りと“しっとり感”に驚き
インタビューの後半では、市川紗椰が実際に「焼肉がおいしくなるごま油」を試食。事前に漬け込んでおいた肉とそのまま焼いた肉を比較し、その違いを確かめた。七條:ありがとうございます。味を“つける”というよりは、お肉そのもののおいしさのベースを引き上げるイメージなんです。この商品を揉み込むひと手間でぐんとおいしくなります。
市川:ああ、塩も合いますね。塩コショウだけでも十分おいしい……。でも、タレのレシピも知りたいです。
七條:公式サイトでは、下味はもちろん、タレとしても使えるレシピを紹介しています。
<上下ともに、竹本油脂のWEBサイトのスクリーンショット。「レシピ」ページでは、ごま油が引き立つ数多くのレシピが紹介されている>
ごまの産地・アフリカを支援する取り組みも
ごまはアフリカが原産。竹本油脂では搾油に適した品質の高い原料を求めてアフリカ産を中心に扱っているが、原産国の多くが農業のサステナビリティに様々な課題を抱えている。同社では、良質なごまを安定的に調達するために、生産地の暮らしを支える支援活動にも力を入れている。
市川:ごまの産地は、海外が多いんですね?
七條:はい。世界の生産量の約半分がアフリカ諸国、3割をアジア諸国で占めています。実は日本ではほとんど生産されておらず、年間で百トンほどです。これは弊社がおよそ半日で使用する量となります。弊社では主にタンザニアやナイジェリア等から搾油用のごまを輸入していますが、これらの国は決して政治・経済が安定しているとは言い切れません。だからこそ、おいしいごま油を届けるために、産地への貢献も欠かせないと考えています。
七條:まず、生活用水を確保するための井戸の建設、救急車や医療機器の提供などのインフラ整備を行いました。また、ごまの収穫量を上げるための営農指導や、収穫したごまを保管する倉庫の建設、最近では、現地の子ども達が通う学校の改修にも携わっています。農家や現地の政府関係者の方々からも感謝の言葉をいただき、ごま栽培に対するモチベーションが上がっていると感じています。
市川:持続可能な原料調達という観点にもつながっていますね。
七條:その通りです。毎年ごまの産地に赴き農家の方々が何を求めているのか、私たちが永続的にごまを調達するためにどのような支援ができるか、現地の農家さんと密にコミュニケーションを取りながら、安全安心でおいしいごまの栽培に取り組んでいます。
市川:一時的ではなく、地域に根付いた支援を続けているんですね。
七條:はい。継続的な支援が重要だと考えています。ごまを育てる現地の農家の方々、ごま油を製造する私たち、そしてマルホン胡麻油をご愛用いただく皆さま――この三者すべてが価値を実感できる取り組みであってこそ、持続可能な循環が生まれます。現在は、この取り組みを象徴する商品も展開しています。
<竹本油脂創業300周年の記念商品である「For Our Future 純正胡麻油」>
<産地支援の取り組みとして、「For Our Future 純正胡麻油」の売上の一部は、マラウイの児童教育を支援する『Happy Classroom Project』に寄付される。子どもたちの教室を改装し、教材を壁に描くことで、明るく魅力的な環境を提供し、教師と学習者の双方を奮起させるプロジェクトだ。>
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<取材・構成:小沢あや(ピース株式会社)/撮影:小原聡太 /ヘアメイク:井上祥平/スタイリング:岡野香里>