歌舞伎俳優の尾上右近が、カレーと歌舞伎の魅力を語り、おすすめのレトルトカレーを紹介した。
尾上右近が登場したのは、10月24日(金)放送のJ-WAVE『SUNNY VIBES』(ナビゲーター:長井優希乃)のコーナー「THE MIRROR」。さまざまなフィールドで輝く人の言葉から“いま”を映し出すコーナーだ。
右近:仕事柄、地方にも行くので、書籍には各地のカレー屋さんでの思い出や、公演のときにずっと通っていたカレー屋さんの味を綴っています。僕は、音楽と香りは当時の記憶を呼び戻す作用があると思っているので、楽屋でもお香を焚いて、「今月はこのお香をずっと焚いて、この役はこの香りで記憶する」みたいな感じでやったりしているんですよ。そうすると、ときが経ってからそのお香を焚いたときに、「そうそう、あのときはこう思っていた」と思い出すので。
長井:すごい!
右近:カレーもそれに近い感じで、「この役で思っていたことと、こういうふうに向き合っていたな」と、味覚とリンクして思い出すので、そういう想いや思い出、カレー愛、歌舞伎愛を綴った本を出させてもらいました。
この日の『SUNNY VIBES』のテーマは「世界の朝食祭り」。ナビゲーターの長井は、右近に「朝食におすすめのカレー」を尋ねた。
右近:僕は夜中だろうが真っ昼間だろうが、食べるカレーが気分で変わるということはあんまりないですが、基本的には朝はさっぱりとチキンカレーがおすすめですね。もしくは、「がっつりカツカレーをいってくれ」と思っています。
長井:朝からいっちゃっていいんですか?
右近:いっちゃっていいですよ、僕は人生で1度も胃もたれをしたことがないのですが(笑)。思いやりを持たずにおすすめしていいのであれば、カツカレーです。
長井:みなさん、カツカレーいきましょう! カレーといってもインド系やタイ系、欧風カレーといろいろありますが、どれがいちばん好きですか?
右近:どれも好きで、神保町とかには(お店が)密集していますが、欧風のお店もインド風のお店も、タイ風のところもどこでも行きます。ただ、「ひとつ選べ」と言われたらインド系なのかな。長井さんは、どういう系が好きですか?
長井:私も最近、南インドにめちゃくちゃハマっていて。でも、ビリヤニきているなと思います。スパイスの炊き込みごはんで、カレーと言っていいのかわからないですけど、ライスが香り高くふわっとして、最高ですよ。ビリヤニもお好きとおっしゃっていましたよね?
右近:そうですね。ビリヤニは前から好きでしたが、エリックサウスさんのビリヤニを食べて「何これ、めっちゃおいしい!」と思ってからは、時間を見つけて行っていますね。
長井:わかる! エリックサウス八重洲店に、ソルトラッシーというのがあるんですよ。塩味のラッシーで、それとビリヤニ(の組み合わせが)ヤバいです。
右近:それはドリンクですか? スープみたいな感じですか?
長井:パっと見は普通のラッシーで、ドリンクメニューに入っているんですけど、飲むと甘くない、しょっぱいラッシーです。それがちょっと辛じょっぱいカレーやビリヤニとベストマッチします!
右近:気になります。いいことを教えていただきました。
右近:北野エースさんには「カレーなる本棚」というコーナーがあり、僭越ながら私がアンバサダーを務めさせていただいているのですが、本当に多種多様なレトルトカレーを取り扱っています。(「大人のためのビーフカレー」は)そんな北野エースさんがオリジナルで出しているもので、最高にバランスが取れていて、レトルトにあまり馴染みがない人にも超おすすめの1品です。 続いても北野エースの「富良野スープカレー ポーク」を紹介する。
右近:おすすめの3品のなかでいったら、こちらは優しい感じで、いちばん朝っぽいかもしれないです。スープなのでサラサラで、僕はあいがけも好きなので、どろっとした「大人のためのビーフカレー」と「富良野スープカレー ポーク」をあいがけしたりもしています。
最後に紹介したのは、HIROSUKE CURRYの「ミャンマーチキンカレー チェッターヒン」だ。
右近:こちらは「極辛」と「マイルド」がありますが、本日はマイルドをご提供させていただいています。
長井:ミャンマーカレーって、初めて聞いたかも!
右近:これを作っている保芦ヒロスケさんは、ミャンマーをすごく応援している人で、文化を背負ってレトルトカレーを作っています。その人柄も好きだし、愛を感じるカレーで、僕はこれがいちばん好きなんですよ。
尾上右近イチオシの3種類のレトルトカレーを長井が実食。その感想は……?
長井:まずは「大人のためのビーフカレー」。煮込みを感じますね、いただきます。うん、優しい!
右近:優しいでしょう? でも、奥行きがありますよね。
長井:すごくある。いろいろな野菜や具材自体のうまみが溶け出しているというか、そのものがミックスされている感じがします。そして、ふたつ目の「富良野スープカレー ポーク」。お肉がちゃんとゴロっと入っているのがすごいです。この丸いのはなんですか?
右近:ウズラの卵です。
長井:いただきます。さっき「朝にいい」とおっしゃっていたのが、すごくわかります。
右近:めちゃくちゃ朝っぽいですよね!
長井:朝っぽい! トマトのうまみがすごく出ていて、お肉もしっかりしている。
右近:ごろっと感が贅沢な感じです。
長井:すばらしい。さっきの「大人のためのビーフカレー」とのあいがけ、いいですね。
右近:これとも合いますが、実は僕は次の「チェッターヒン」と「富良野スープカレー」のあいがけが好きなんです!
長井:では、「チェッターヒン」もいっちゃいましょう。ミャンマーチキンカレーということで、香りが独特です。
右近:ピーナッツオイルです。僕はこの香りが大好きです。
長井:いただきます。うん、すごくおいしい!
右近:すごいですよね。伝わってる、うれしい! もし、辛いのもいけたら「極辛」もおすすめです。もう戦いなんですけど、ヨーグルトにちょっと協力を仰ぎながら挑戦してください。
長井:いいですね! 楽しい実食タイムをありがとうございました。
右近:定義がないところが、好きなところです。どんなカレー専門家に聞いても、みんな定義に戸惑うんですよ。それが「いいな」と思っている理由ですね。歌舞伎も「何をもって歌舞伎か」というのがなく、「歌舞伎俳優がやれば歌舞伎だ」と言われていますが、「スパイスが入っていればカレーだ」「カレーと認めてしまえばカレーだ」という幅の広さと、「つかみどころはないけれど、説得力だけはある」みたいな感覚が好きですね。
長井:面白い! 「定義がないというところが歌舞伎にも通ずる」というお話は、ご自身が歌舞伎俳優だから言えることというか、やっていくなかでの体感なんだろうなと思います。
右近:そうですね。自分が仕事としてやっている世界観は、ニュアンスや目に見えない空気感みたいなものを信じるものです。「歌舞伎俳優がやれば歌舞伎になる」というのは、子どものときから生活レベルでずっと歌舞伎をやってきて、目の使い方や体の使い方、息の吸い方、空気の作り方が歌舞伎の世界で培われたからこそ言えることだと思います。だから、「今日から歌舞伎俳優です。だから歌舞伎俳優としてやることが歌舞伎になります」ということではなく、(体に)染み込んでいるものです。カレーも同じで、「スパイスをちょっと入れたら(カレーだ)」ということではなく、こだわりですよね。こだわりが空気になって、ニュアンスになっているというのが、ひとつの定義かもしれないですね。
長井:こだわり。面白い!
右近:めちゃくちゃ面白いですよ、毎日、歌舞伎をやっていたって「面白い」と思うんだから(笑)。
右近は、12月29日(月)、30日(火)、31日(水)に東京国際フォーラム ホール B7で上演される舞台「J-CULTURE FEST presents 詩楽劇『八雲立つ』」に主演・スサノオ役で出演する。
右近:歌舞伎の要素を軸に、宝塚の要素や日本舞踊の要素、歌などをお届けします。僕はスサノオという役どころで、いわゆる神様を演じます。神はすごく遠い存在ですが、それをより人間的に描きつつ、神々しい空気を浴びてもらう。歌舞伎はエンタメでもありますが、神事っぽいところや厄落としのような要素もあるので、年の瀬に縁起のよい空気を浴びてもらえる舞台となっています。
「J-CULTURE FEST presents 詩楽劇『八雲立つ』」の詳細はイベント公式ホームページまで。
尾上右近の最新情報は公式ホームページまで。
J-WAVE『SUNNY VIBES』のコーナー「THE MIRROR」では、さまざまなフィールドで輝く人の言葉から“いま”を映し出す。放送は金曜8時35分ごろから。
尾上右近が登場したのは、10月24日(金)放送のJ-WAVE『SUNNY VIBES』(ナビゲーター:長井優希乃)のコーナー「THE MIRROR」。さまざまなフィールドで輝く人の言葉から“いま”を映し出すコーナーだ。
朝、おすすめのカレーといえば…?
歌舞伎界きってのカレー好きとして知られる尾上右近は、年間通算360食カレーを食べるという。また、2024年には歌舞伎とカレーへの愛を綴った1冊、『尾上右近 華麗なる花道』(主婦の友社)を出版している。右近:仕事柄、地方にも行くので、書籍には各地のカレー屋さんでの思い出や、公演のときにずっと通っていたカレー屋さんの味を綴っています。僕は、音楽と香りは当時の記憶を呼び戻す作用があると思っているので、楽屋でもお香を焚いて、「今月はこのお香をずっと焚いて、この役はこの香りで記憶する」みたいな感じでやったりしているんですよ。そうすると、ときが経ってからそのお香を焚いたときに、「そうそう、あのときはこう思っていた」と思い出すので。
長井:すごい!
右近:カレーもそれに近い感じで、「この役で思っていたことと、こういうふうに向き合っていたな」と、味覚とリンクして思い出すので、そういう想いや思い出、カレー愛、歌舞伎愛を綴った本を出させてもらいました。
この日の『SUNNY VIBES』のテーマは「世界の朝食祭り」。ナビゲーターの長井は、右近に「朝食におすすめのカレー」を尋ねた。
右近:僕は夜中だろうが真っ昼間だろうが、食べるカレーが気分で変わるということはあんまりないですが、基本的には朝はさっぱりとチキンカレーがおすすめですね。もしくは、「がっつりカツカレーをいってくれ」と思っています。
長井:朝からいっちゃっていいんですか?
右近:いっちゃっていいですよ、僕は人生で1度も胃もたれをしたことがないのですが(笑)。思いやりを持たずにおすすめしていいのであれば、カツカレーです。
長井:みなさん、カツカレーいきましょう! カレーといってもインド系やタイ系、欧風カレーといろいろありますが、どれがいちばん好きですか?
右近:どれも好きで、神保町とかには(お店が)密集していますが、欧風のお店もインド風のお店も、タイ風のところもどこでも行きます。ただ、「ひとつ選べ」と言われたらインド系なのかな。長井さんは、どういう系が好きですか?
長井:私も最近、南インドにめちゃくちゃハマっていて。でも、ビリヤニきているなと思います。スパイスの炊き込みごはんで、カレーと言っていいのかわからないですけど、ライスが香り高くふわっとして、最高ですよ。ビリヤニもお好きとおっしゃっていましたよね?
右近:そうですね。ビリヤニは前から好きでしたが、エリックサウスさんのビリヤニを食べて「何これ、めっちゃおいしい!」と思ってからは、時間を見つけて行っていますね。
長井:わかる! エリックサウス八重洲店に、ソルトラッシーというのがあるんですよ。塩味のラッシーで、それとビリヤニ(の組み合わせが)ヤバいです。
右近:それはドリンクですか? スープみたいな感じですか?
長井:パっと見は普通のラッシーで、ドリンクメニューに入っているんですけど、飲むと甘くない、しょっぱいラッシーです。それがちょっと辛じょっぱいカレーやビリヤニとベストマッチします!
右近:気になります。いいことを教えていただきました。
尾上右近おすすめのレトルトカレーを実食!
各地のカレー屋はもちろん、レトルトカレーにも詳しいという右近に、特におすすめのレトルトカレーを3つ紹介してもらう。まず右近が挙げたのは、北野エース「大人のためのビーフカレー」だ。右近:北野エースさんには「カレーなる本棚」というコーナーがあり、僭越ながら私がアンバサダーを務めさせていただいているのですが、本当に多種多様なレトルトカレーを取り扱っています。(「大人のためのビーフカレー」は)そんな北野エースさんがオリジナルで出しているもので、最高にバランスが取れていて、レトルトにあまり馴染みがない人にも超おすすめの1品です。 続いても北野エースの「富良野スープカレー ポーク」を紹介する。
右近:おすすめの3品のなかでいったら、こちらは優しい感じで、いちばん朝っぽいかもしれないです。スープなのでサラサラで、僕はあいがけも好きなので、どろっとした「大人のためのビーフカレー」と「富良野スープカレー ポーク」をあいがけしたりもしています。
最後に紹介したのは、HIROSUKE CURRYの「ミャンマーチキンカレー チェッターヒン」だ。
右近:こちらは「極辛」と「マイルド」がありますが、本日はマイルドをご提供させていただいています。
長井:ミャンマーカレーって、初めて聞いたかも!
右近:これを作っている保芦ヒロスケさんは、ミャンマーをすごく応援している人で、文化を背負ってレトルトカレーを作っています。その人柄も好きだし、愛を感じるカレーで、僕はこれがいちばん好きなんですよ。
尾上右近イチオシの3種類のレトルトカレーを長井が実食。その感想は……?
長井:まずは「大人のためのビーフカレー」。煮込みを感じますね、いただきます。うん、優しい!
右近:優しいでしょう? でも、奥行きがありますよね。
長井:すごくある。いろいろな野菜や具材自体のうまみが溶け出しているというか、そのものがミックスされている感じがします。そして、ふたつ目の「富良野スープカレー ポーク」。お肉がちゃんとゴロっと入っているのがすごいです。この丸いのはなんですか?
右近:ウズラの卵です。
長井:いただきます。さっき「朝にいい」とおっしゃっていたのが、すごくわかります。
右近:めちゃくちゃ朝っぽいですよね!
長井:朝っぽい! トマトのうまみがすごく出ていて、お肉もしっかりしている。
右近:ごろっと感が贅沢な感じです。
長井:すばらしい。さっきの「大人のためのビーフカレー」とのあいがけ、いいですね。
右近:これとも合いますが、実は僕は次の「チェッターヒン」と「富良野スープカレー」のあいがけが好きなんです!
長井:では、「チェッターヒン」もいっちゃいましょう。ミャンマーチキンカレーということで、香りが独特です。
右近:ピーナッツオイルです。僕はこの香りが大好きです。
長井:いただきます。うん、すごくおいしい!
右近:すごいですよね。伝わってる、うれしい! もし、辛いのもいけたら「極辛」もおすすめです。もう戦いなんですけど、ヨーグルトにちょっと協力を仰ぎながら挑戦してください。
長井:いいですね! 楽しい実食タイムをありがとうございました。
“定義”が存在しない、カレーと歌舞伎の魅力
尾上右近が厳選したレトルトカレーを実食し、「レトルトカレーの幅の広さに驚いた」と話す長井。多種多様なカレーについて、「右近さんのなかでのカレーの定義は?」と、質問する。右近:定義がないところが、好きなところです。どんなカレー専門家に聞いても、みんな定義に戸惑うんですよ。それが「いいな」と思っている理由ですね。歌舞伎も「何をもって歌舞伎か」というのがなく、「歌舞伎俳優がやれば歌舞伎だ」と言われていますが、「スパイスが入っていればカレーだ」「カレーと認めてしまえばカレーだ」という幅の広さと、「つかみどころはないけれど、説得力だけはある」みたいな感覚が好きですね。
長井:面白い! 「定義がないというところが歌舞伎にも通ずる」というお話は、ご自身が歌舞伎俳優だから言えることというか、やっていくなかでの体感なんだろうなと思います。
右近:そうですね。自分が仕事としてやっている世界観は、ニュアンスや目に見えない空気感みたいなものを信じるものです。「歌舞伎俳優がやれば歌舞伎になる」というのは、子どものときから生活レベルでずっと歌舞伎をやってきて、目の使い方や体の使い方、息の吸い方、空気の作り方が歌舞伎の世界で培われたからこそ言えることだと思います。だから、「今日から歌舞伎俳優です。だから歌舞伎俳優としてやることが歌舞伎になります」ということではなく、(体に)染み込んでいるものです。カレーも同じで、「スパイスをちょっと入れたら(カレーだ)」ということではなく、こだわりですよね。こだわりが空気になって、ニュアンスになっているというのが、ひとつの定義かもしれないですね。
長井:こだわり。面白い!
右近:めちゃくちゃ面白いですよ、毎日、歌舞伎をやっていたって「面白い」と思うんだから(笑)。
右近は、12月29日(月)、30日(火)、31日(水)に東京国際フォーラム ホール B7で上演される舞台「J-CULTURE FEST presents 詩楽劇『八雲立つ』」に主演・スサノオ役で出演する。
右近:歌舞伎の要素を軸に、宝塚の要素や日本舞踊の要素、歌などをお届けします。僕はスサノオという役どころで、いわゆる神様を演じます。神はすごく遠い存在ですが、それをより人間的に描きつつ、神々しい空気を浴びてもらう。歌舞伎はエンタメでもありますが、神事っぽいところや厄落としのような要素もあるので、年の瀬に縁起のよい空気を浴びてもらえる舞台となっています。
「J-CULTURE FEST presents 詩楽劇『八雲立つ』」の詳細はイベント公式ホームページまで。
尾上右近の最新情報は公式ホームページまで。
J-WAVE『SUNNY VIBES』のコーナー「THE MIRROR」では、さまざまなフィールドで輝く人の言葉から“いま”を映し出す。放送は金曜8時35分ごろから。
番組情報
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