音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
ホセ・ジェイムズが「すばらしいサウンド」とコメントした、1978年の日本の音楽は?

ホセ・ジェイムズが「すばらしいサウンド」とコメントした、1978年の日本の音楽は?

ホセ・ジェイムズが、ニューアルバム『1978:リベンジ・オブ・ザ・ドラゴン』への想いを語った。また、ニューアルバムに関連して、番組からホセに1978年生まれの曲を紹介する場面もお届けした。

ホセ・ジェイムズが登場したのは、5月29日(木)放送のJ-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)内、音楽以外の「+1」なトピックをゲストに尋ねるコーナー「MUSIC+1」だ。

「自分を作り上げてきてくれたもの」を振り返るアルバム

ホセは『STEP ONE』に2年ぶりの登場。2日前には来日しており、マイケル・マヨやカマシ・ワシントンといったアーティストのライブを楽しんだという。ホセは5月16日(金)に『1978:リベンジ・オブ・ザ・ドラゴン』をリリースした。

ノイハウス:タイトルのコンセプトは?

ホセ:「ブルース・リーのドラゴン」なんです。1978年のカンフー映画にリスペクトを込めてオマージュしています。

ノイハウス:サウンドトラックもファンキーな曲がたくさん、ということでこのタイトルなんですね。

ホセ:2024年に『1978』というアルバムを出しましたが、その続きです。『スターウォーズ』でいうところの2作目の『帝国の逆襲』みたいなものです。

サッシャ:『スターウォーズ』ファンなのを知って言ってくれる、優しいホセさんです。

ノイハウス:そして、ホセさんの生まれた年でもあるんですね。

ホセ:そうです。ポップカルチャー、政治、そして音楽といった自分を作り上げてきてくれたものを振り返っているアルバムでもあります。

サッシャ:曲もいろいろ入っているなかで、振り返るという意味で、カバーもしています。ローリング・ストーンズの『Miss You』とビー・ジーズの『Love You Inside Out』、マイケル・ジャクソンの『Rock With You』です。この名曲をジャズカバーというか、“ホセ・カバー”というのでしょうか。

ホセ:この3曲はいろいろなかたちでディスコをトリビュートする意味で別のジャンル、ローリング・ストーンズはロックだし、ビー・ジーズはご存じのとおり、そしてマイケル・ジャクソン。実は1988年に初めて(マイケル・ジャクソンの)「バッド・ワールド・ツアー」を観ました。これが人生で初めてのライブです。

サッシャ:その東京公演を観ていますが、僕もそれが人生初のライブでした。

ホセ:それが人生を変えてくれました。帽子をかぶるようになったのもマイケルの影響だろうし、それで音楽をやりたいと思いました。それを観ていなかったら、たぶんいまここにいないでしょう。パフォーマーとして来ていないかもしれません。

ニューアルバムでは一発録りに挑戦

ホセは今回のアルバムで「一発録り」に挑戦したことを明かした。ミュージシャンたちにはその事実を当日まで伝えていなかったという。

サッシャ:70年代後半の音楽シーンはホセさんから見てどう感じますか?

ホセ:70年代終わり、80年代頭はすべてが変わるところでした。ボブ・マーリーがいたり、もちろんプリンスの最初のアルバムも1978年だったのをご存じですか? 当時は全部同じようにレコーディングしました。アナログでみんなで一斉に「せーの」とテープに落とすという。実は、日本でいうとYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)もこの時代です。自分も今回のアルバムに関しては、同じようにテープで一発撮りで全員一緒に録りました。ミュージシャンには当日まで言わないで、スタジオに来たらみんな「どうするの!?」みたいな感じで困惑していました。当時の空気感というのかな、本当の空気を収めたかったんです。

ノイハウス:人間らしさとか暖かさが反映されているということです。『Rock With You』はトランペッターの黒田卓也さんとのコラボです。

ホセ:彼はクールで非常にかっこいい。実は一緒に通っていた学校からのつながりです。そこからDJ MITSU THE BEATSと一緒に曲を作ったりと、それ以来、一緒にコラボしている仲間です。

番組ではホセ・ジェイムズの『Rock With You feat. Takuya Kuroda』をオンエアした。

José James - Rock With You feat. Takuya Kuroda (Official Audio)

サッシャ:黒田さんのトランペットが最高です。

ホセ:彼とは同じ学校も行きましたが、ディアンジェロといったヒップホップのフィールドからジャズに入っているので、言わなくても僕のすべてをわかってくれます。

ホセ・ジェイムズに1978年の曲を紹介

同番組では、ここでしか聴けない「+1」な質問や話題をアーティストとお届けしている。この日のテーマは、ホセ・ジェイムズに1978年の日本の音楽をレコメンドした。『1978:リベンジ・オブ・ザ・ドラゴン』の1曲目に収録されている『Tokyo Daydream(feat. Taali)』では「イエロー・マジック・オーケストラ」という単語が出てくる。YMOも1978年に結成されたこともあり、メンバーである細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一が参加した楽曲を紹介した。

サッシャ: 1978年のヒット曲の裏側では、YMOの3人がたくさん参加しています。1曲目を聴いてみたいと思います。加藤和彦さんの『ガーディニア』です。

番組では加藤和彦の『ガーディニア』をオンエアした。



サッシャ:これ、実は編曲が坂本龍一さんで、高橋幸宏さんもバンドで参加しています。

ホセ:本当にすばらしい。いろいろな音楽が混ざっているのが感じられます。当時のビートルズの影響やブラジルの音楽とか。もちろん、レコーディングのミックスとかは変わるかもしれませんが、いま出してもまったくおかしくない、すばらしいサウンドです。

2曲目には南 佳孝の『日付変更線』をセレクトした。



ノイハウス:こちらは作詞が松任谷由実さん、アレンジには坂本龍一さん、そして演奏にも坂本さん、そして細野晴臣さんが参加されています。

ホセ:このテンポでプレイするのは実は難しいんです。ゆったりしているのに自信がある感じでプレイするのがなかなか難しい、そしてこのシンセとの組み合わせが最高です。

3曲目にセレクトしたのは矢沢永吉の『時間よ止まれ』だ。



サッシャ:これもキーボードは坂本龍一さんで、ドラムが高橋幸宏さんです。

ホセ:このドラム、最高ですね。ドラムはドラマーが大事なんです。それがプロデューサーとしてよくわかったことで、同じドラムセットで3人のドラマーに叩いてもらったら、まったく違うサウンドになる。だから、この高橋さんのドラムは最高です。

ノイハウス:なかなか真似できないんですね。

サッシャ:この『時間よ止まれ』の翌月にYMOは結成されています。なので、結成前夜のスタジオミュージシャンとして参加しているYMOのメンバーということになります。日本にまた来てほしいですね。来てくれますか?

ホセ:秋には帰ってきたいと思っています。いまちょうどそれを調整しているところです。

ノイハウス:楽しみ。

ホセ:箱根に行って温泉や紅葉を楽しみたいです。

ホセ・ジェイムズの最新情報は、公式サイトまで。

J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時30分ごろから。

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン
radikoで聴く
2025年6月5日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

関連リンク