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 SIRUPが気になる街は「長野県大町市」。リンゴ農園で音を録り、サウナのあとは池に入り…大自然の良さ

SIRUPが気になる街は「長野県大町市」。リンゴ農園で音を録り、サウナのあとは池に入り…大自然の良さ

SIRUPが好きな街や「共感」の大切さ、「継続すること」の楽しさなどについて語った。

SIRUPが登場したのは、5月17日(土)放送のJ-WAVE『KDDI LINKSCAPE』(ナビゲーター:TENDRE、田中シェン)のコーナー「CONNECTORS AVENUE」。人、街、そして、音楽やカルチャーでつながる新感覚のエンターテインメントプログラムだ。

番組は、Spotifyなどのポッドキャストでも聴くことができる。

・ポッドキャストページ

居心地のいいエリア

SIRUPは、2017年に1stEP『SIRUP EP』をリリース。これまでに国もジャンルも超えて、さまざまなアーティストとのコラボレーションを発表してきた。5月7日(水)には新曲『RENDEZVOUS feat. hard life』をリリースしている。

SIRUP - RENDEZVOUS feat. hard life (Official Music Video)

「街とつながること」がテーマとなっている『KDDI LINKSCAPE』。番組ナビゲーターのTENDREとお互いに“マイメン”と呼び合うほど仲がいいSIRUPに、まずは「好きな街」について尋ねた。

SIRUP:ずばり、いまは大阪の中崎町です。自分が大阪出身なので、地元の話をしたほうがいいかなと。大人になってから好きになった街で、このあたり全体が好きなんです。僕は服が好きで、中崎町には絶対に行く店があったりします。新しくできた、自分の好きなビンテージの店があって、大阪で時間があれば行くようになったなと。街自体もちょっとレトロでかわいい街です。

TENDRE:地元の友だちに会ったりとかもする?

SIRUP:いや、厳密に言うと地元はもうちょっと違う場所です。大人になって遊ぶようになった場所のひとつというか。服をまずはこの辺で見て、そのあと時間に余裕があれば中之島というエリアがあるんですが、そこもめちゃくちゃ好きで。もう1個、バンドを大阪でやっているんです。大阪でイベントとかがあると、そのバンドのイベントがあったら自分でその辺のホテルを狙ってとったりしています。エリア的にまあまあ距離はあるんですが、そこから先の本町のほうにも仲のいい友だちがやっているカフェがあって、時間があればその辺を回りたいなと。

田中:自分に戻るというか、居心地のいいエリアなんですね。

SIRUP:リアル地元だと、塾の「嫌やなあ」という思い出とか(笑)。

TENDRE:フラッシュバックがね。

SIRUP:リラックスはしないなと思って。好きですけどね。

TENDRE:カフェに行って歌詞を書いたりするの?

SIRUP:カフェはひとりで行く想定ではなくて、わりと誰かと。それでいうと、あなた(TENDRE)とかはすごく行くじゃないですか。

TENDRE:そうだね。

SIRUP:何軒か行って。大阪の話ではないですが、カフェに行くとなったら友だちと行ってしゃべるみたいな。

TENDRE:近況もそうだし、展望とかね。カフェって、お互いがリラックスしている状態だからこそ、ひも解けるものがあっていいですよね。

大自然から得られるもの

続いて、SIRUPは「気になっている街」について語った。ある活動からその場所が好きになっていったのだそう。

SIRUP:各地方のいろいろなところに興味があるんですが、あえて出すなら長野県大町市かなと。

TENDRE:ここはどんなところですか?

SIRUP:大自然ですよね。アルプスという、みんなが飲んでいるアルプスの水ですよね。山に囲まれて。そこでもともと、国際環境NGO・グリーンピースさんと、環境保全の企画で山に行ったり、古い家屋の音を録ったりしました。ドアを閉めるとかタンスの音とか。あとはリンゴ農園があるので、リンゴ農園のリンゴをとる音とか、いろいろな音を録って。

TENDRE:Shin Sakiuraというトラックメイカーでギタリストでベースも弾いている友だちがいるんです。

SIRUP:Shinと一緒にその自然の音で出すミュージックを作って、その売り上げを全部寄付しようという企画があって。

TENDRE:ありましたね。

SIRUP:その企画で行ったあとに、そこ出身の友だちがいて、地元の人といっぱいつなげてくれたりとか。友だち自身もそこでイベントをしだしたんです。2024年も行ったんですが、今年2025年も行くので、わりと年1で行く場所になったりとか。その友だちの紹介で泊まれるペンションみたいなところがあって、焚火もできるしバーベキューもできるんです。そこに行って、さらにその地元でめちゃくちゃ若い20代前半の子らがサウナをやっていて、そのまま池に入って冷やすみたいな。

田中:池!?

SIRUP:池の横でサウナをやっていて。

田中:フィンランドみたいな話をしてる!

SIRUP:すごく元気のある地元の若者と仲よくなってとか、すごく好きなんです。

TENDRE:いいね。大自然を大満喫。東京とかも楽しいんですけど、たまに行く自然は気持ちが洗われるというか。

SIRUP:東京は戦う街じゃないですか。渦巻いているところで自分が挑戦するような街だけど、地元でゼロからなにかを生み出そうとか、そこからなにか発信したいという人たちのエネルギーに触れるのが最近はけっこう好きで。

TENDRE:なるほどね。

SIRUP:そういうところで自分がエネルギーをもらうことがあるので、リスペクトしていて。

田中:その人たちの想いがSIRUPさんのフィルターを通して、新しいものづくりになっていくということですよね。東京での音づくりとは違うシナプスみたいな。

SIRUP:それでいうとTENDREもね。自然というか別の場所にこもって曲を作ることが多いですよね。

TENDRE:それこそ軽井沢に合宿に行って。あれは本当にいい時期でしたね。雪が若干残っていて肌寒いんだけど、星がすごくきれいだった。

SIRUP:星ね。

TENDRE:よく「東京の空はせまい」というじゃないですか。街灯すらもあまりないなかで見る星空は全然違うし、星や夜空はいろいろな曲のモチーフになるけどリアルに見ると全然感性が変わってくるから。自然からもらっているものがミュージシャンは特に多いですね。

SIRUP:うっすら酔った状態で寝転んで夜空を見るというのは、本当に開放的で最高ですよね。

人間は共感で動く

SIRUPは番組のテーマでもある「共感でつながる力」について語った。SIRUP自身「共感」をとても大切にしているという。

TENDRE:SIRUPさんは普段から相手の立場に立って考えること、共感することを大切にされていますね。

SIRUP:特に音楽に携わる身としては、本当にそう。商業的には、ほかのもっとデカいものはいっぱいあるんだけど、なぜこんなに音楽の支持率が高くて世界を動かすような波を持っているのかというと、いちばん共感性が高いコンテンツでパワーがめちゃくちゃあるというか。人間って結局、共感で動くから、そういうところで考えても自分がなにか発信するときに、誰かを傷つけたくないし、誰かを排除したくないと考える。共感はすごく音楽にとっては大事です。TENDREと最初に曲を作ったときも、めちゃくちゃしゃべって、自分たちの共通言語を探して作ったりとかするし。曲を作るとなったらほかのセッションでも結局はそこになると思うので。

TENDRE:やっぱりコミュニケーションが非常に大事だな、ということはあらためて思います。

SIRUP:本当にそうです。

TENDRE:いろいろな作品があると思いますが、コミュニケーションから生まれた作品で印象的だったものはありますか?

SIRUP:本当に全部大切な曲で。ただ今回の質問のなかで挙げるのは、自分のアーティスト人生的にも「ここまでいけるんだ」と思った曲です。台湾のアーティスト・The Craneと韓国のトラックメイカー・whooshと作った『UMAMI』という曲が、中華圏最大の音楽賞・GMAにノミネートされました。台湾というのはお国柄もありますが、チーム力をちゃんと大事にしているし、国自体にもそういうイメージがあるじゃないですか。それを竹田ダニエルという自分の海外のエージェントで、ライターでもあるんですけど、J-WAVEでもなにかやっていたりもしていますけど(編注:竹田ダニエルはJ-WAVEのポッドキャスト番組『ON STAGE ON AIR』のナビゲーターを担当)。

TENDRE:(番組で)しゃべっているね。

SIRUP:竹田は常々、そういうチームとのコミュニケーションをとってくれたりしています。みんなでコミュケーションをとって、お互いリスペクトをしあって生まれた曲です。いろいろな関係がいっぱいあったからこそ、この曲がGMAという音楽賞のなかで「この曲をピックアップしよう」となったんじゃないかなと。人のつながりとコミュニケーションを最大限、国境を超えて感じたものだったので。

田中:国境を超えるってすごいですよね。

SIRUP:僕はいまだに英語もべらべらじゃないし、それは普通にダメなことだと思っていて(笑)。

TENDRE:学びだね。

SIRUP:学びです。本当に頑張らないといけないなと思っているんですけど。逆に言うと音楽やスタンスで伝えるしかなかったから想いとか、どれくらい大切にしてリスペクトしているかというのは、英語がなくても伝えられるなという。

TENDRE:人間単位として共有できるもの、というのはたくさんある。ジェスチャーだけでも伝わるものは、そもそもあるわけだからね。

継続することの楽しさ

SIRUPは「心躍った、わくわくした時間」について「成長」をテーマに語った。

SIRUP:最近、ツアーの準備とアルバムの準備みたいなので本当に忙しくて。そんななかでも今年2025年、チャレンジをしていきたいなと思って。なにか成長していきたいというところで、ギターを練習し始めました。ギターを毎日100パーセント、5分触るだけでもね。ギターじゃなくてもいいと思う。人生はいろいろなことがあってしんどいけど、昨日より今日成長している自分を感じられるものって、めちゃくちゃデカいなと思って。最近それに気づいて、めちゃめちゃウキウキしてギターを練習しています。

TENDRE:いいね。趣味で始めることもそうだし、継続って知らないあいだに実っているというか。楽器って全部そうで、今日弾けないフレーズがなぜか知らないけど1週間後に急に弾けることってあるんですよ。

SIRUP:しかも触っていなかったのに、できるようになっているときがたまにあって、謎。

TENDRE:自然に自分の体のなかに落とし込まれている感覚というのがある。楽器や楽器以外もそうですけど、それがたぶん継続の楽しさとしてあるんでしょうね。

SIRUPの最新情報は、公式サイトまで。

人、街、そして、音楽やカルチャーでつながる「ワクワクする未来」を描く、J-WAVE『KDDI LINKSCAPE』は毎週土曜16時からオンエア。

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