山田由梨と小谷実由が、好きなものや中央線の魅力について語り合った。
このトークが繰り広げられたのは、J-WAVEのオリジナルPodcast『おみゆの好き蒐集倶楽部』(ナビゲーター:小谷実由)初の公開収録。ルミネ荻窪7Fのグリーンテラスにて開催された「中央線文化祭[chuoline culture festival 2024]」内で行われたもの。
山田と小谷との出会いは2016年。山田が雑誌『装苑』内の企画で脚本を書き下ろし、それに合わせて被写体のスナップショットを撮っていくという撮影があり、モデルとして小谷にオファーをしたのが最初の出会いだという。
山田:(最初は)ディレクションとモデルという関係で撮影したのが初めてだよね、懐かしい。
小谷:夏で暑かったね。
山田:私が江東区の下町の一軒家で演劇をやるという不思議な活動をしていたときがあって、その一軒家を舞台にしました。築50年ぐらいの古い一軒家だったけど、そこを舞台に下町で撮り下ろすみたいな感じだったね。
小谷:道端で自転車こいだりしたよね。
山田:とにかく私はボロボロの服を着せていたと思う(笑)。
小谷:ちょっとかわいい古着だけど、すごくリアルでした。
山田:生活感を出したくて。かわいい古着だけどちゃんと着古されていて、おみゆちゃんがここで生活している感じを出したくてこだわった気がする。
小谷:江東区だったじゃないですか。私は地元が近辺の区で高校が江東区だったの。だから自転車こいだ道とか、実はその当時付き合っていた人の家の近く(笑)。
山田:何年か越しにすごい事実聞いたけど、そうだったんだ。
小谷:あのあと思い出したの。今度会ったら言おうと思っていて。
山田:リアル生活していた感じだったんだね。
小谷:ちょっとエモい感じでした。
山田:今年の6月から保護猫2匹迎えました。スコティッシュフォールドで、いまちょうど猫と暮らし始めて4か月ぐらいが経ちました。
小谷:ホットですね。2匹のお名前を訊いてもいいですか?
山田:「ちゃむ」と「るびー」と言います。“猫スタグラム”もやっています。
小谷:ゆりちゃんのInstagramのトップページに猫専用アカウントがあります。
山田:私のことはフォローしなくてもいいので、猫のアカウントをフォローしていただいて(笑)。かわいさを一緒に共有したいです。
小谷:お迎えしようとしたきっかけは?
山田:前々から「猫飼いたいな」と思っていて。なかなか猫が飼えるマンションは少ないでしょ? でもやっぱりどうしても飼いたくて、猫が飼えるマンションに引っ越そうと思いました。
小谷:「猫OK」というところに住んだのですね。
山田:引っ越して、タイミングが合っていい猫ちゃんと出会えたらいいなと思いました。それで保護猫団体のサイトを見ていたら、引っ越す1週間前に彼らを見つけてしまったの。
小谷:運命だ。
山田:それで引っ越した2日後に部屋をめっちゃきれいにして、迎えに行きました。
小谷:人生が動くときってそういうことだよね。
山田:人生変わりました。
山田は猫を迎えに行く日、「この子たちを守るために生まれてきたのかもしれない」という、使命感にも似た初めての感情を抱いたという。
山田:人生が変わったし、いままで暮らしていて自分のための時間ばかりだったけど、猫と遊ぶための時間とか猫のために部屋を掃除する時間とか、猫のご飯を考える時間とか、人生に猫のための時間が生まれました。
小谷:生まれるよね。
山田:その時間が癒しかも。本当に魅力いっぱいです。2匹飼ったけど性格が全然違うの。
小谷:2匹とも種類はスコティッシュフォールドで、きょうだいではないのだっけ?
山田:きょうだいではなくて、ちゃむが男の子で、るびーが女の子なのね。ちゃむはちょっと犬みたいで、おもちゃを投げたらくわえて持ってくるし、遊んでほしいときにおもちゃくわえて私のそばにポンと置いたりします。
小谷:かわいい。
山田:抱っこも大好きだし人懐っこいんだよね。でも、るびーちゃんのほうは「ザ・猫」という感じのキャラクターで近くには座るけど、なでるとどこかに行っちゃうの。
小谷:猫ってそうだよね。
山田:追いかけても追いつかないの。それでどんどん好きになっちゃうの(笑)。
小谷:わかる。恋愛じゃなくてよかったよね(笑)。
山田:本当にそうだよね。抱っこもあまりさせてくれにし、かと思えば明け方に自分が寝ているときにゴロゴロ言いながらくるの。そんなの好きになっちゃうじゃん、恋しているの。
小谷:あれは恋だよね。
山田:そのツンデレ加減にもやられるし、デレデレのちゃむちゃんもかわいいし、みたいな。
小谷:なんか両方の楽しみを知っていてうらやましい。私も「しらす」というスコティッシュフォールドの猫がいて、9歳オスで一緒に暮らしていますがるびーちゃんタイプかな。ツンデレで自分勝手、でも優しいんだよ。
山田:甘がみとかされるときに、かんでいるのに全然痛くないときに「こんなに優しくしてくれるんだ」と思わない?
小谷:たまにある。
山田:ちょっと(話に)力が入ってすみません(笑)。「私のために加減してくれているの?」って。泣きそうになっちゃうの。
小谷:それはどっち?
山田:ちゃむ。アグアグの甘がみが好きで。
小谷:私は家でずっとしゃべっているタイプの人間なので、家で静かにしていると異変で「おかしい」となるでしょ? たまに、しくしく涙を流すときもあるわけですよ。そういうときに顔を上げると、部屋の隅からじっと見ていたりします。
山田:気にかけてくれているの?
小谷:気が向けば近くに来てくれたりする。だからわかるのだろうなと思いました。
山田:阿佐ヶ谷は家からチャリ圏内でした。お友だちと小6とか小学生ぐらいのときに、いまなくなってしまったのですが阿佐ヶ谷にゲームセンターがあったの。当時とにかくプリクラを撮っていたでしょ?
小谷:わかる。私たちは年齢が1個違いとかだよね。だからそういう青春時代にシェアしているものが、ほとんど一緒だと思うからわかるよ。
山田:阿佐ヶ谷って「七夕まつり」という大きなお祭りがあったりするのだけど、パール商店街(阿佐谷パールセンター商店街)という大きな商店街があるんです。いろいろなお店もあって楽しいけど、そこにいまはなくなってしまったゲーセンがあって、七夕の日に浴衣を着て友だちとプリクラを撮った思い出があります。
小谷:それはいい思い出だね。
山田:商店もたくさんあって、当時は興味があったのはゲーセンと、あとはたい焼き屋さんとか、ちょっと買えるもの。たこ焼き屋さんとかもあるけど、そういうところで遊んでいたよ。
山田:高校生のときは古着とかおしゃれな人が多いイメージで憧れていたのだけど、最近、高円寺近辺に住んでいるお友だちとか、お店をやっている子と知り合いになったりして。それで高円寺に遊びに行ったりするけど、大人になってから行くといい感じに力が抜けていて、みんな好きな格好していて自分の「好き」を極めている人が多くて。人のこと、見た目を気にせずに自分の好きな格好している、みたいな人が多いのがこのあいだ遊びに行ったときに心地いいなと思ったの。
小谷:そういう人を見ると「自分もそうしよう」みたいなパワーをもらえるよね。
山田:なんかリラックスできるなと思った。高校生のときに高円寺に行ったときには「ちゃんとおしゃれしなきゃ」みたいな。
小谷:わかる。すごくおしゃれな人しかいないから、気合い入れて行かなきゃと思っていた。
山田:いま行くのはいいなと思って。有名な阿波踊りのお祭りがあって、それに初めて遊びに行ってみたの。
小谷:高円寺と言えば阿波踊りですから。
山田:すごい活気で。狭い商店街の道に次々踊り手さんが来るの。ゼロ距離というか目の前で踊っているのだけど、大きな声を出してすごい笑顔で目の前で踊っている人がいて、ちょっと泣きそうになった。
小谷:そういう気迫にやられる感じだ。
山田:エネルギーを感じて、あれは感動しますよね。
小谷:ずばり、中央線の魅力とは?
山田:駅によって個性が強いなと思う。吉祥寺も好きだし、三鷹に劇場があって演劇を観に行くこともあるし、立川もあるでしょ。立川は最近音楽を聴きにフェスで行くんです。そういうスペースができたからそこにも行くし。調べたら東京駅もあるしさ、高尾まであるでしょ? 中野も映画館に行ったり、カルチャーもあるし劇場もあって小さい映画館もあって、個人商店も多いイメージ。
小谷:確かにそういう発展しているカルチャーもちゃんとあるし、昔から大事にされているカルチャーもしっかり残っていて、すてきなところだよね。
山田:改めて考えてみたらかなり好きだった、中央線。
小谷:その言葉ぐっとくる。
『おみゆの好き蒐集倶楽部』(ナビゲーター:小谷実由)ポッドキャストページはこちら。
このトークが繰り広げられたのは、J-WAVEのオリジナルPodcast『おみゆの好き蒐集倶楽部』(ナビゲーター:小谷実由)初の公開収録。ルミネ荻窪7Fのグリーンテラスにて開催された「中央線文化祭[chuoline culture festival 2024]」内で行われたもの。
2人の出会いは?
劇団「贅沢貧乏」主宰の山田は東京都出身。立教大学在学中に同劇団を旗揚げし、以降全ての作品の作演出をつとめる。近年ではドラマ『作りたい女と食べたい女』(NHK)などの脚本も手掛ける作家・演出家だ。山田と小谷との出会いは2016年。山田が雑誌『装苑』内の企画で脚本を書き下ろし、それに合わせて被写体のスナップショットを撮っていくという撮影があり、モデルとして小谷にオファーをしたのが最初の出会いだという。
山田:(最初は)ディレクションとモデルという関係で撮影したのが初めてだよね、懐かしい。
小谷:夏で暑かったね。
山田:私が江東区の下町の一軒家で演劇をやるという不思議な活動をしていたときがあって、その一軒家を舞台にしました。築50年ぐらいの古い一軒家だったけど、そこを舞台に下町で撮り下ろすみたいな感じだったね。
小谷:道端で自転車こいだりしたよね。
山田:とにかく私はボロボロの服を着せていたと思う(笑)。
小谷:ちょっとかわいい古着だけど、すごくリアルでした。
山田:生活感を出したくて。かわいい古着だけどちゃんと着古されていて、おみゆちゃんがここで生活している感じを出したくてこだわった気がする。
小谷:江東区だったじゃないですか。私は地元が近辺の区で高校が江東区だったの。だから自転車こいだ道とか、実はその当時付き合っていた人の家の近く(笑)。
山田:何年か越しにすごい事実聞いたけど、そうだったんだ。
小谷:あのあと思い出したの。今度会ったら言おうと思っていて。
山田:リアル生活していた感じだったんだね。
小谷:ちょっとエモい感じでした。
保護猫との生活
『おみゆの好き蒐集倶楽部』は会員とともに「好き」を蒐集(収集)している。小谷は山田にいま一番熱い「好き」はなにかを尋ねると、「猫」との答えが返ってきた。山田:今年の6月から保護猫2匹迎えました。スコティッシュフォールドで、いまちょうど猫と暮らし始めて4か月ぐらいが経ちました。
小谷:ホットですね。2匹のお名前を訊いてもいいですか?
山田:「ちゃむ」と「るびー」と言います。“猫スタグラム”もやっています。
小谷:ゆりちゃんのInstagramのトップページに猫専用アカウントがあります。
山田:私のことはフォローしなくてもいいので、猫のアカウントをフォローしていただいて(笑)。かわいさを一緒に共有したいです。
小谷:お迎えしようとしたきっかけは?
山田:前々から「猫飼いたいな」と思っていて。なかなか猫が飼えるマンションは少ないでしょ? でもやっぱりどうしても飼いたくて、猫が飼えるマンションに引っ越そうと思いました。
小谷:「猫OK」というところに住んだのですね。
山田:引っ越して、タイミングが合っていい猫ちゃんと出会えたらいいなと思いました。それで保護猫団体のサイトを見ていたら、引っ越す1週間前に彼らを見つけてしまったの。
小谷:運命だ。
山田:それで引っ越した2日後に部屋をめっちゃきれいにして、迎えに行きました。
小谷:人生が動くときってそういうことだよね。
山田:人生変わりました。
山田は猫を迎えに行く日、「この子たちを守るために生まれてきたのかもしれない」という、使命感にも似た初めての感情を抱いたという。
山田:人生が変わったし、いままで暮らしていて自分のための時間ばかりだったけど、猫と遊ぶための時間とか猫のために部屋を掃除する時間とか、猫のご飯を考える時間とか、人生に猫のための時間が生まれました。
小谷:生まれるよね。
山田:その時間が癒しかも。本当に魅力いっぱいです。2匹飼ったけど性格が全然違うの。
小谷:2匹とも種類はスコティッシュフォールドで、きょうだいではないのだっけ?
山田:きょうだいではなくて、ちゃむが男の子で、るびーが女の子なのね。ちゃむはちょっと犬みたいで、おもちゃを投げたらくわえて持ってくるし、遊んでほしいときにおもちゃくわえて私のそばにポンと置いたりします。
小谷:かわいい。
山田:抱っこも大好きだし人懐っこいんだよね。でも、るびーちゃんのほうは「ザ・猫」という感じのキャラクターで近くには座るけど、なでるとどこかに行っちゃうの。
小谷:猫ってそうだよね。
山田:追いかけても追いつかないの。それでどんどん好きになっちゃうの(笑)。
小谷:わかる。恋愛じゃなくてよかったよね(笑)。
山田:本当にそうだよね。抱っこもあまりさせてくれにし、かと思えば明け方に自分が寝ているときにゴロゴロ言いながらくるの。そんなの好きになっちゃうじゃん、恋しているの。
小谷:あれは恋だよね。
山田:そのツンデレ加減にもやられるし、デレデレのちゃむちゃんもかわいいし、みたいな。
小谷:なんか両方の楽しみを知っていてうらやましい。私も「しらす」というスコティッシュフォールドの猫がいて、9歳オスで一緒に暮らしていますがるびーちゃんタイプかな。ツンデレで自分勝手、でも優しいんだよ。
山田:甘がみとかされるときに、かんでいるのに全然痛くないときに「こんなに優しくしてくれるんだ」と思わない?
小谷:たまにある。
山田:ちょっと(話に)力が入ってすみません(笑)。「私のために加減してくれているの?」って。泣きそうになっちゃうの。
小谷:それはどっち?
山田:ちゃむ。アグアグの甘がみが好きで。
小谷:私は家でずっとしゃべっているタイプの人間なので、家で静かにしていると異変で「おかしい」となるでしょ? たまに、しくしく涙を流すときもあるわけですよ。そういうときに顔を上げると、部屋の隅からじっと見ていたりします。
山田:気にかけてくれているの?
小谷:気が向けば近くに来てくれたりする。だからわかるのだろうなと思いました。
思い入れのある中央線の駅は…
「中央線文化祭[chuoline culture festival 2024]」は中央線が紡いだ文化を自由に楽しむお祭り。杉並区出身の山田に思い入れのある中央線の駅について尋ねた。山田:阿佐ヶ谷は家からチャリ圏内でした。お友だちと小6とか小学生ぐらいのときに、いまなくなってしまったのですが阿佐ヶ谷にゲームセンターがあったの。当時とにかくプリクラを撮っていたでしょ?
小谷:わかる。私たちは年齢が1個違いとかだよね。だからそういう青春時代にシェアしているものが、ほとんど一緒だと思うからわかるよ。
山田:阿佐ヶ谷って「七夕まつり」という大きなお祭りがあったりするのだけど、パール商店街(阿佐谷パールセンター商店街)という大きな商店街があるんです。いろいろなお店もあって楽しいけど、そこにいまはなくなってしまったゲーセンがあって、七夕の日に浴衣を着て友だちとプリクラを撮った思い出があります。
小谷:それはいい思い出だね。
山田:商店もたくさんあって、当時は興味があったのはゲーセンと、あとはたい焼き屋さんとか、ちょっと買えるもの。たこ焼き屋さんとかもあるけど、そういうところで遊んでいたよ。
高円寺で魅力を再発見
最近、高円寺で遊ぶようになったという山田は、年齢を重ねることによって見える景色が変わってきたことを明かした。山田:高校生のときは古着とかおしゃれな人が多いイメージで憧れていたのだけど、最近、高円寺近辺に住んでいるお友だちとか、お店をやっている子と知り合いになったりして。それで高円寺に遊びに行ったりするけど、大人になってから行くといい感じに力が抜けていて、みんな好きな格好していて自分の「好き」を極めている人が多くて。人のこと、見た目を気にせずに自分の好きな格好している、みたいな人が多いのがこのあいだ遊びに行ったときに心地いいなと思ったの。
小谷:そういう人を見ると「自分もそうしよう」みたいなパワーをもらえるよね。
山田:なんかリラックスできるなと思った。高校生のときに高円寺に行ったときには「ちゃんとおしゃれしなきゃ」みたいな。
小谷:わかる。すごくおしゃれな人しかいないから、気合い入れて行かなきゃと思っていた。
山田:いま行くのはいいなと思って。有名な阿波踊りのお祭りがあって、それに初めて遊びに行ってみたの。
小谷:高円寺と言えば阿波踊りですから。
山田:すごい活気で。狭い商店街の道に次々踊り手さんが来るの。ゼロ距離というか目の前で踊っているのだけど、大きな声を出してすごい笑顔で目の前で踊っている人がいて、ちょっと泣きそうになった。
小谷:そういう気迫にやられる感じだ。
山田:エネルギーを感じて、あれは感動しますよね。
山田:駅によって個性が強いなと思う。吉祥寺も好きだし、三鷹に劇場があって演劇を観に行くこともあるし、立川もあるでしょ。立川は最近音楽を聴きにフェスで行くんです。そういうスペースができたからそこにも行くし。調べたら東京駅もあるしさ、高尾まであるでしょ? 中野も映画館に行ったり、カルチャーもあるし劇場もあって小さい映画館もあって、個人商店も多いイメージ。
小谷:確かにそういう発展しているカルチャーもちゃんとあるし、昔から大事にされているカルチャーもしっかり残っていて、すてきなところだよね。
山田:改めて考えてみたらかなり好きだった、中央線。
小谷:その言葉ぐっとくる。
『おみゆの好き蒐集倶楽部』(ナビゲーター:小谷実由)ポッドキャストページはこちら。