いろんな人の「好き」を掘り下げていく──そんなJ-WAVEのオリジナルポッドキャスト『おみゆの好き蒐集倶楽部(しゅうしゅうくらぶ)』が、23年4月からスタートした。
ナビゲートするのは、モデルや執筆業で活躍する“おみゆ”こと小谷実由。『GINZA』『リンネル』などの雑誌に登場するほか、初のエッセイ集『隙間時間』も上梓するなど表現の幅を広げている。
メディアでの連載やInstagramで、自分の好きなものを発信してきた小谷。ポッドキャストを始めて再実感した、“好き”を語り合う楽しさ、人と繋がる喜びについて聞いた。
以前から、人の“好き”について、話を聞いてみたいという思いがずっと私の中にあったんです。雑誌の連載なのか、個人的にイベントを開催するのか……たくさんの人に伝えるには、どうアウトプットするのがいいかを、2年くらいゆっくり考えていました。
そんな中で昨年、J-WAVEの番組『RADIO DONUTS』のナビゲーターを1ヶ月だけ担当させていただく機会に恵まれました。もともとJ-WAVEが好きで、「ここで番組をやらせてもらえたらうれしいな」という思いが芽生えたんです。ラジオを含めた音声メディアは何か作業をしている中でも、するりと頭の中に情報が入ってきますよね。私自身、ポッドキャストをコロナ禍を機によく聴くようになっていたので、音声コンテンツで“好き”を伝えられたらと、昨年末に企画書を持ち込みました。
――自ら企画書を持っていくとは、かなりの熱意ですね。
はい(笑)。しばらく音沙汰がなくて、「ダメだったか〜」なんて思っていたので、決まったときはうれしかったです。
――実際に番組が走り出してから手応えはいかがですか?
ずっと話してみたかった方、いつも話している方、本当に憧れている方など、私が好きだなと思っている方にゲストのお声がけをしています。友だち同士の会話でも「最初に好きになったものって何ですか?」と質問する機会はなかなかないので、なんだかとってもうれしくて。
話を聞いていると、人それぞれ、好きなものとの接し方が違うことがわかって、「やっぱり“好き”の話はおもしろいことだったんだ」と思えました。好きなものと自分の人生の関わり方、探究の仕方などスタイルが人によってまったく異なって、そういう細かな部分に人となりが出る気がします。番組を始めてから、よりいっそう興味が沸きました。
ファンの方から、「好きなもののみつけ方がよくわからない」という意見を複数もらったことがあるんです。私より若い子からの意見で、「きっと今はモノや情報が溢れ過ぎていて、自分の好きなものをみつけにくいんだ」と考えたりしたんですけど、私自身は子どもの頃から好きなものがはっきりしていたんです。
――小谷さんの場合は、自然にみつかっていたと。
そうなんです。好きなものの存在に救われることが何度もあったし、こうやってお仕事にすることにもできていて、好きという気持ちが人生にいい影響を与えてくれているんです。だから答えたかったんですが、そのときはまだ迷いがありました。
――答えはみつかりましたか?
私はいわゆる昭和の香りが漂う純喫茶が好きなんですけど、その理由が「昔に造られた建物がインテリアもそのままに大事にされて、令和の時代にもたくさんの人に愛されて残っているから」なんです。
この話を聞いたときに、「古いものが好き」には共感しても、純喫茶はそうでもないと感じる人はいますよね。反対に、純喫茶は好きだとしても、理由が違う人もいる。番組で好きなものを共有して、「自分だったらどうだろう?」と考えてもらうことが、自分の好きがみつかるきっかけに繋がるのかなと思いました。
──好きなものがあっても、なかなか語れない人もいるような気がします。「本当に好きな人と比べると……」と引け目を感じてしまうというか。
たしかに、まわりにもっと好きな人がいると、言いづらくなることが私もあります。「あなたに何がわかるの?」と思われてしまうそうな気がして。そういう考えもなくしていけたらいいなと。10年間好きでも、今日好きになっても、好きな気持ちってどれも本物だと思うから。そんな考えがこの番組から広がっていけばいいなと。ゲストに出てくれた歌人の穂村 弘さんも「にわかの楽しさってあるよね」とおっしゃっていて、本当にその通りだと思いました。好きな気持ちって自分自身が楽しんだりするもので、知識を測るものではないですもんね。
一緒にお洋服の展示会なんかによく行っていますし、普段から好きなものの話はよくしています。旅の話もよく聞きます。ひとりでどこにでも行っちゃうみたいで、この前も連絡をしたら「ごめんなさい。今、旅に出ていて、戻ってきたら連絡します」という返事がきました(笑)。
そういう話をすることで、メディアに出演しているねるちゃんを見ているだけだとわからなかった、アクティブな部分を知ることができました。自分のやりたいことにすごく忠実で積極的なところを発見できてうれしかったです。最近だと、アート作品でほしかったものが売れ切れてしまったみたいなんですけど、どうしてもほしくて、自分でホームページからお問い合わせしたというエピソードを聞きました。普段は優しくて柔らかい印象なんですけど、意思の強さとブレない芯に驚かされます。
――小谷さんと長濱さんは、なんとなく好きなものの世界観が近いイメージがあります。好きなものが似ていることは、人との距離を近づける材料になるでしょうか。
わかちあうことで、よりいっそう、そのモノや人を好きになることはよくあります。私は猫が好きなので、同じ猫好きとはすぐに打ち解けますし。
ねるちゃんとも、初めて出会った場所がお洋服の展示会でした。それ以前に私がブランドとコラボして作ったお洋服を買ってくれていたんです。東京の下北沢のお店にしか売ってないアイテムだったんですけど、ひとりで買いに行ってくれたみたいで、それをねるちゃんのファンの方が教えてくれたんです。
当時の彼女は既に超人気アイドルでしたし、「そんなわけがない……!」と思っていたんですけど、本当でした。お礼を伝えて、そこから連絡を取り合うようになりました。
穂村さんは本当に憧れている方なんです。今回、穂村さんが好きなものとして持ってきてくださったのは「古い紙物」。お菓子の包み紙やポストカードや写真などで、そのチョイス自体はイメージ通りではあったんですけど、「ネットオークションで夜な夜な欲しいものを探している」とうかがって、びっくりしました(笑)。穂村さんの気持ちがすごくリアルに伝わってきたし、じっくりお話しないと出てこないエピソードなので、あらためて魅力を感じることができました。
それと私、1970年に開催された「大阪万博」が好きなんですけど、その話をしたら、「僕もそのパンフレットを集めています」とおっしゃっていて、憧れの人が同じものを好きだったことを知ってうれしかったです。
――かなりピンポイントな共通点ですね(笑)。
そうなんです……! たまたま話をしていて、いろいろ繋がるものがあるのは、うれしいですね。「好きなものを話すことで、好きな人と繋がれる」と穂村さんはおっしゃっていたんですけど、それはすごくいい言葉だと思ったし、そのまま番組のスローガンに使いたいと思ったくらいでした。
――“好き”を共有し合う瞬間の喜びは格別なものがありますよね。
私はウォン・カーウァイ監督が大好きで、以前『恋する惑星』が4K上映されたときに、映画館に観に行ったんです。それまでDVDで友だちや家族と一緒に観たことしかなかったのですが、その日は大きなスクリーンを前に同作のファンがたくさん集まっていて。自分がいつも笑っているところで、みんなも笑っていたり、一方で「そこで笑うんだ」っていう発見もあったり。この日も、人によっていろんな好きがあるんだと感じた出来事ですね。好きを共有する空気感が心地よかったです。
番組を少しでも長く続けて、みんなの好きをたくさん蒐集したいです。番組をきっかけに、「自分はこれが好きになりました」というリスナーの声が聞こえてきたらうれしいです。私自身、学生時代にあまり趣味の話ができなかったという経験があって。ミクスチャーの音楽が大好きで、日本だとDragon Ashなどを聴いていたんですけど、私の周りには似たような音楽を聴いている人がぜんぜんいなかったんです。同じように、「話したいけど……」という思いを抱えている人が、ホッとできるような場所になれたらいいですね。
――公開収録を行えば、たくさんの好きが一気に集まりそうです。ご興味は?
やってみたいですね。ありがたいことに番組にはたくさんのお便りが届いています。それも一通のメール内容がすっごく濃くて、長い。そんな好きエピソードを聞いただけで、この人のことがこれだけわかるんだっていうのが楽しかったので、ぜひみんなの好きを直接聞きたいです。
――最後にこの番組のテーマにちなみ、小谷さんが「最近、好きだと思った曲」を教えてください。
たくさんあるんですよ。私は選曲をする必要があるとき、いつもトーキング・ヘッズを選びがちなので、今回はほかのを探してみます!
――トーキング・ヘッズがお好きなんですか?
大好きなんです。好き歴は長くないんですけど、ライブ映画『ストップ・メイキング・センス』に出会わなかったら、出会えなかったものがたくさんあって。でも今回は……韓国のアーティスト・eundoheeの『Superficial Conversation』にします。
この曲に出会ったのは最近です。K-POPや、韓国の洗練されたメイクとかファッション、カフェカルチャーも好きなんです。そんな中で、私の旦那さんが韓国のインディアーティストの彼女を見つけました。すごくいい声で落ち着きますし、浮遊感も心地よくてよく聴いています。彼女の音楽に影響を受けて、今は韓国のインディポップシーンを掘りたいなって思っています。
(取材・文=中山洋平)
毎週金曜、最新エピソードを更新
公式サイト:https://www.j-wave.co.jp/podcasts/omiyu/
公式Instagram:https://www.instagram.com/omiyuno_sukiclub/
ナビゲートするのは、モデルや執筆業で活躍する“おみゆ”こと小谷実由。『GINZA』『リンネル』などの雑誌に登場するほか、初のエッセイ集『隙間時間』も上梓するなど表現の幅を広げている。
メディアでの連載やInstagramで、自分の好きなものを発信してきた小谷。ポッドキャストを始めて再実感した、“好き”を語り合う楽しさ、人と繋がる喜びについて聞いた。
人の“好き”を聞きたい─自ら企画書を持ち込みポッドキャスト開始
――『おみゆの好き蒐集倶楽部』は、さまざまなゲストが好きなものを語る番組です。どのように始まったのでしょう?以前から、人の“好き”について、話を聞いてみたいという思いがずっと私の中にあったんです。雑誌の連載なのか、個人的にイベントを開催するのか……たくさんの人に伝えるには、どうアウトプットするのがいいかを、2年くらいゆっくり考えていました。
そんな中で昨年、J-WAVEの番組『RADIO DONUTS』のナビゲーターを1ヶ月だけ担当させていただく機会に恵まれました。もともとJ-WAVEが好きで、「ここで番組をやらせてもらえたらうれしいな」という思いが芽生えたんです。ラジオを含めた音声メディアは何か作業をしている中でも、するりと頭の中に情報が入ってきますよね。私自身、ポッドキャストをコロナ禍を機によく聴くようになっていたので、音声コンテンツで“好き”を伝えられたらと、昨年末に企画書を持ち込みました。
――自ら企画書を持っていくとは、かなりの熱意ですね。
はい(笑)。しばらく音沙汰がなくて、「ダメだったか〜」なんて思っていたので、決まったときはうれしかったです。
――実際に番組が走り出してから手応えはいかがですか?
ずっと話してみたかった方、いつも話している方、本当に憧れている方など、私が好きだなと思っている方にゲストのお声がけをしています。友だち同士の会話でも「最初に好きになったものって何ですか?」と質問する機会はなかなかないので、なんだかとってもうれしくて。
話を聞いていると、人それぞれ、好きなものとの接し方が違うことがわかって、「やっぱり“好き”の話はおもしろいことだったんだ」と思えました。好きなものと自分の人生の関わり方、探究の仕方などスタイルが人によってまったく異なって、そういう細かな部分に人となりが出る気がします。番組を始めてから、よりいっそう興味が沸きました。
「好きがみつからない」人のヒントにも
――小谷さんは、Instagramで自分の好きなものについて発信されていますね。どんな反響が寄せられますか?ファンの方から、「好きなもののみつけ方がよくわからない」という意見を複数もらったことがあるんです。私より若い子からの意見で、「きっと今はモノや情報が溢れ過ぎていて、自分の好きなものをみつけにくいんだ」と考えたりしたんですけど、私自身は子どもの頃から好きなものがはっきりしていたんです。
――小谷さんの場合は、自然にみつかっていたと。
そうなんです。好きなものの存在に救われることが何度もあったし、こうやってお仕事にすることにもできていて、好きという気持ちが人生にいい影響を与えてくれているんです。だから答えたかったんですが、そのときはまだ迷いがありました。
――答えはみつかりましたか?
私はいわゆる昭和の香りが漂う純喫茶が好きなんですけど、その理由が「昔に造られた建物がインテリアもそのままに大事にされて、令和の時代にもたくさんの人に愛されて残っているから」なんです。
この話を聞いたときに、「古いものが好き」には共感しても、純喫茶はそうでもないと感じる人はいますよね。反対に、純喫茶は好きだとしても、理由が違う人もいる。番組で好きなものを共有して、「自分だったらどうだろう?」と考えてもらうことが、自分の好きがみつかるきっかけに繋がるのかなと思いました。
──好きなものがあっても、なかなか語れない人もいるような気がします。「本当に好きな人と比べると……」と引け目を感じてしまうというか。
たしかに、まわりにもっと好きな人がいると、言いづらくなることが私もあります。「あなたに何がわかるの?」と思われてしまうそうな気がして。そういう考えもなくしていけたらいいなと。10年間好きでも、今日好きになっても、好きな気持ちってどれも本物だと思うから。そんな考えがこの番組から広がっていけばいいなと。ゲストに出てくれた歌人の穂村 弘さんも「にわかの楽しさってあるよね」とおっしゃっていて、本当にその通りだと思いました。好きな気持ちって自分自身が楽しんだりするもので、知識を測るものではないですもんね。
<本好きの小谷は、六本木の本屋「文喫」がコラボレーションによる読書ノート「読書言葉採取」も手がける。読んだときの気持ちを綴れるノートだ。「文喫 六本木」「文喫 福岡天神」の店頭、あるいはWEBサイト六本木、福岡天神で手に入る>
長濱ねると小谷を繫げた「洋服の展示会」
――記念すべき一回目には、小谷さんと親交のある長濱ねるさんがゲストとして登場しました。長濱さんも本や洋服などなど自身の好きなものを深掘りしているイメージですが、そういったお話は普段からされていますか?一緒にお洋服の展示会なんかによく行っていますし、普段から好きなものの話はよくしています。旅の話もよく聞きます。ひとりでどこにでも行っちゃうみたいで、この前も連絡をしたら「ごめんなさい。今、旅に出ていて、戻ってきたら連絡します」という返事がきました(笑)。
そういう話をすることで、メディアに出演しているねるちゃんを見ているだけだとわからなかった、アクティブな部分を知ることができました。自分のやりたいことにすごく忠実で積極的なところを発見できてうれしかったです。最近だと、アート作品でほしかったものが売れ切れてしまったみたいなんですけど、どうしてもほしくて、自分でホームページからお問い合わせしたというエピソードを聞きました。普段は優しくて柔らかい印象なんですけど、意思の強さとブレない芯に驚かされます。
――小谷さんと長濱さんは、なんとなく好きなものの世界観が近いイメージがあります。好きなものが似ていることは、人との距離を近づける材料になるでしょうか。
わかちあうことで、よりいっそう、そのモノや人を好きになることはよくあります。私は猫が好きなので、同じ猫好きとはすぐに打ち解けますし。
ねるちゃんとも、初めて出会った場所がお洋服の展示会でした。それ以前に私がブランドとコラボして作ったお洋服を買ってくれていたんです。東京の下北沢のお店にしか売ってないアイテムだったんですけど、ひとりで買いに行ってくれたみたいで、それをねるちゃんのファンの方が教えてくれたんです。
当時の彼女は既に超人気アイドルでしたし、「そんなわけがない……!」と思っていたんですけど、本当でした。お礼を伝えて、そこから連絡を取り合うようになりました。
好きなものを話すことで、好きな人と繋がれる
――先ほども話に出た穂村 弘さんのゲスト回は、ラジオでもオンエアされました。小谷さんが大ファンということで、『隙間時間』の帯文も書いてらっしゃいますね。穂村さんは本当に憧れている方なんです。今回、穂村さんが好きなものとして持ってきてくださったのは「古い紙物」。お菓子の包み紙やポストカードや写真などで、そのチョイス自体はイメージ通りではあったんですけど、「ネットオークションで夜な夜な欲しいものを探している」とうかがって、びっくりしました(笑)。穂村さんの気持ちがすごくリアルに伝わってきたし、じっくりお話しないと出てこないエピソードなので、あらためて魅力を感じることができました。
それと私、1970年に開催された「大阪万博」が好きなんですけど、その話をしたら、「僕もそのパンフレットを集めています」とおっしゃっていて、憧れの人が同じものを好きだったことを知ってうれしかったです。
――かなりピンポイントな共通点ですね(笑)。
そうなんです……! たまたま話をしていて、いろいろ繋がるものがあるのは、うれしいですね。「好きなものを話すことで、好きな人と繋がれる」と穂村さんはおっしゃっていたんですけど、それはすごくいい言葉だと思ったし、そのまま番組のスローガンに使いたいと思ったくらいでした。
――“好き”を共有し合う瞬間の喜びは格別なものがありますよね。
私はウォン・カーウァイ監督が大好きで、以前『恋する惑星』が4K上映されたときに、映画館に観に行ったんです。それまでDVDで友だちや家族と一緒に観たことしかなかったのですが、その日は大きなスクリーンを前に同作のファンがたくさん集まっていて。自分がいつも笑っているところで、みんなも笑っていたり、一方で「そこで笑うんだ」っていう発見もあったり。この日も、人によっていろんな好きがあるんだと感じた出来事ですね。好きを共有する空気感が心地よかったです。
リスナーの“好き”を聞いてみたい
――今後、番組を通じて実現したいことはありますか?番組を少しでも長く続けて、みんなの好きをたくさん蒐集したいです。番組をきっかけに、「自分はこれが好きになりました」というリスナーの声が聞こえてきたらうれしいです。私自身、学生時代にあまり趣味の話ができなかったという経験があって。ミクスチャーの音楽が大好きで、日本だとDragon Ashなどを聴いていたんですけど、私の周りには似たような音楽を聴いている人がぜんぜんいなかったんです。同じように、「話したいけど……」という思いを抱えている人が、ホッとできるような場所になれたらいいですね。
――公開収録を行えば、たくさんの好きが一気に集まりそうです。ご興味は?
やってみたいですね。ありがたいことに番組にはたくさんのお便りが届いています。それも一通のメール内容がすっごく濃くて、長い。そんな好きエピソードを聞いただけで、この人のことがこれだけわかるんだっていうのが楽しかったので、ぜひみんなの好きを直接聞きたいです。
――最後にこの番組のテーマにちなみ、小谷さんが「最近、好きだと思った曲」を教えてください。
たくさんあるんですよ。私は選曲をする必要があるとき、いつもトーキング・ヘッズを選びがちなので、今回はほかのを探してみます!
――トーキング・ヘッズがお好きなんですか?
大好きなんです。好き歴は長くないんですけど、ライブ映画『ストップ・メイキング・センス』に出会わなかったら、出会えなかったものがたくさんあって。でも今回は……韓国のアーティスト・eundoheeの『Superficial Conversation』にします。
この曲に出会ったのは最近です。K-POPや、韓国の洗練されたメイクとかファッション、カフェカルチャーも好きなんです。そんな中で、私の旦那さんが韓国のインディアーティストの彼女を見つけました。すごくいい声で落ち着きますし、浮遊感も心地よくてよく聴いています。彼女の音楽に影響を受けて、今は韓国のインディポップシーンを掘りたいなって思っています。
(取材・文=中山洋平)
番組情報
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