シンガーソングライター・birdが、デビュー25周年を迎えた心境の変化や最近聴いている曲、先日リリースしたオールタイムre-editベストアルバム『25th anniv. re-edit best + SOULS 2024』について語った。
birdが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは9月21日(土)。
この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。birdは、だいずDAYSの「有機ほの甘あずき」を持参し、ビールとともに楽しんだ。
bird:音楽をやっている私たちは、だいぶ環境が大変だったので。ライブができないとか。私は歌っているけれど、歌うことによって、それがあまりよろしくないみたいなときもありましたし。そんななかで、いろいろと試行錯誤しながら再開に向けて進んでいって。肌感覚でいうと2023年くらいまでは、まだなんとなくお客さんと近づいていいのかなっていう戸惑いがありましたけど、今年はもうそういうのが少しずつ減ってきているのかなっていう気がします。
クリス:徐々にもとに戻るような感じでしたけど、今年春くらいから通常に戻ったのかなって。
bird:捉え方っていうか、それが去年とは違う感じはしますね。
クリス:birdにとって、このパンデミックによって音楽に影響を与えられました?
bird:活動としての時間が止まっちゃったときに、音楽ってなんなんだろうって立ち止まる時期もあったんですよね。そんなときに冨田恵一さんの冨田ラボの『MIXTAPE』っていう曲がリリースになって。
bird:それを聴いたときに、音楽の力というか、今は立ち止まっているけれども、再開したときに私も作品を作りたいなってすごく思わせてくれた1曲でした。そのあとに『MAP for LOVE』って曲で私もゲストに呼んでいただいたりして、音楽ってすごい力があるんだなって実感させていただいた楽曲たちで、すごく元気をもらったのが印象的でした。
クリス:昔は興味がなかったんですか?
bird:好きっていうのはあるんですけど、「こうすればこういう声になるんだ」と、歌を振り返って検証するというか、分析をするようになりました。若いときはまっしぐらに歌って体力もありましたし、勢いだけで進めていけたことが、どんどん歳を重ねていくと無理も利かなくなってくるので。20代のように歌っていると壊れちゃうし。じゃあどうしたらいいのかなっていうのが、長くやっていると出てきました。今そういう意味では、すごく興味の対象としては大きくなってきているかなって。
クリス:声って楽器だから、この楽器はこうだってわかってきたってことですよね。20代だとわからないかもしれないですね。
bird:全然わからなくて、とりあえずもらったものを一生懸命に返すのにいっぱいいっぱいでした。「こうしたら痛めちゃう、こういう風に歌えばいいかな」と、考えながら。歌うときは全部忘れるんですけど、そこまでの過程を構築していく感じがおもしろいなと思いますね。
クリス:曲作りのプロセスは変わりましたか?
bird:私は曲も作るんですけど、そんなにたくさんは作らないので。歌詞はずっと書いてはいるんですけど、作るっていうことに関しては、そんなに変わってはいないかなっていう気はしていますね。
クリス:曲が出てくるタイミングってありますか?
bird:動いているほうが浮かびやすいですね。歩いているとき、お風呂に入っているとき、何か考えながら動いていると浮かびますね。それをまとめるみたいなことが多いですね。
bird:私は普段、歩いたり走ったりするときに音楽は聴かないんですけど、すごく今年は暑かったじゃないですか。歩くのもつらいときに、これは音楽の力を借りようって思ってよく聴いていたのが、タイラのアルバムですね。テンポが軽快な感じで、アルバムを通して聴きながら歩けるので、どんどん前に足が進んでいく感じがあって、今年の夏はよく聴いていましたね。
クリス:タイラ以外に最近よく聴く新譜は?
bird:ノラ・ジョーンズの新譜(アルバム『Visions』)は家で夜ゆっくり聴いていますね。今回、けっこうギターがよく出ている楽曲がそろっていてすごく心地よくて。
クリス:ノラ・ジョーンズのどこが好きですか?
bird:もちろん声も素敵なんですけど、アルバムごとにいろんなチャレンジをされてきた感じがあって、今度はどんなアルバムになるのかなって、すごく楽しみになっている印象ですね。新しいことに飛び込むことを楽しんでいるような。あとはハイエイタス・カイヨーテっていうグループもよく聴いていますね。
クリス:新譜はどこが好きですか?
bird:バンドのチーム感がグッとくる感じや、声のエネルギーにもやられちゃいますね。前にライブに行ったときも、本当にエネルギーをもらえたグループなので、新譜を聴いてカッコいいって思いました。
クリス:これは過去の曲をあらたにエディット、短くしたアルバムなんですね。
bird:とっても短くなっています。たくさん曲があって、今まで聴いてくださった方にも初めて聴いてくださる方にも、もう少し軽やかに聴いてもらいたいなっていうのがありました。90年代の曲って、1曲がものすごく長いんですよね。7分や10分近くあったりして(笑)。それをもう少しコンパクトにして、たくさん聴いていただけたらいいなって。全体的に今は短いじゃないですか。
クリス:3分でも長いくらいですもんね。
bird:どんどん短くなっているので、そういう軽やかな感じで楽しんでもらえたらいいなって思います。
クリス:大沢伸一さんプロデュースのデビュー曲『SOULS (Main)』の新録バージョンもあるんですね。
bird:大沢伸一さんに新しい『SOULS』を作っていただいたんですけど、25年やっていたらこんなにうれしいことが待っていたんだって思って。デビューの頃は思いもつかなかったことが、続けているとあるんだなと思いましたね。
クリス:過去の自分はあまり考えずに今の自分として歌ったのか、25年前の自分と今の自分との差別化を考えたのか。
bird:私自身、歌っているときはあんまり感じていないというか、声は25年も経っているので変わってきているとは思いますし、今『SOULS (Main)』を歌ったらどんな感じなんだろうってことでやりました。
クリス:オリジナルと新録を聴き比べてどんな印象ですか?
bird:どっちもいいなって思っていて、『SOULS (Main)』のオリジナルを歌ったときは、レコーディングも全部が初めてだったので。とりあえずOKが出るまでやるって感じだったのが、今はもう少しまわりも見えていて、自分でどういう風に歌おうかなっていう、いろんな角度から歌っています。新録を『SOULS (Main)』録ってくれたエンジニアの橋本さんがデビュー曲も録ってくれた方で、だから思い出がいっぱいで、スタジオでも大沢さんと橋本さんと懐かしい話に花が咲いたり、いろんな感情が生まれた録音でした。
birdはデビュー25年を記念したライブ「bird ”25th Anniversary Best 2024” Live !」を9月27日(金)に東京・ビルボードライブ東京で開催する。Birdは「25年を記念したライブなので、限られた時間ですが懐かしい曲から新しい曲まで楽しくやりたい」と話した。
birdの最新情報は、公式サイトまで。
番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週土曜18時から。
birdが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは9月21日(土)。
この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。birdは、だいずDAYSの「有機ほの甘あずき」を持参し、ビールとともに楽しんだ。
音楽ってすごい力があるんだなって
2024年、birdはデビュー25周年を迎えた。5年ぶりに番組に登場したが、その間にコロナ禍も経験した今の心境を語る。bird:音楽をやっている私たちは、だいぶ環境が大変だったので。ライブができないとか。私は歌っているけれど、歌うことによって、それがあまりよろしくないみたいなときもありましたし。そんななかで、いろいろと試行錯誤しながら再開に向けて進んでいって。肌感覚でいうと2023年くらいまでは、まだなんとなくお客さんと近づいていいのかなっていう戸惑いがありましたけど、今年はもうそういうのが少しずつ減ってきているのかなっていう気がします。
クリス:徐々にもとに戻るような感じでしたけど、今年春くらいから通常に戻ったのかなって。
bird:捉え方っていうか、それが去年とは違う感じはしますね。
クリス:birdにとって、このパンデミックによって音楽に影響を与えられました?
bird:活動としての時間が止まっちゃったときに、音楽ってなんなんだろうって立ち止まる時期もあったんですよね。そんなときに冨田恵一さんの冨田ラボの『MIXTAPE』っていう曲がリリースになって。
bird:それを聴いたときに、音楽の力というか、今は立ち止まっているけれども、再開したときに私も作品を作りたいなってすごく思わせてくれた1曲でした。そのあとに『MAP for LOVE』って曲で私もゲストに呼んでいただいたりして、音楽ってすごい力があるんだなって実感させていただいた楽曲たちで、すごく元気をもらったのが印象的でした。
動いているほうが曲が浮かびやすい
birdはデビュー当時と25年を経た現在の自身を比べて「歌にものすごく興味が出た」と語る。クリス:昔は興味がなかったんですか?
bird:好きっていうのはあるんですけど、「こうすればこういう声になるんだ」と、歌を振り返って検証するというか、分析をするようになりました。若いときはまっしぐらに歌って体力もありましたし、勢いだけで進めていけたことが、どんどん歳を重ねていくと無理も利かなくなってくるので。20代のように歌っていると壊れちゃうし。じゃあどうしたらいいのかなっていうのが、長くやっていると出てきました。今そういう意味では、すごく興味の対象としては大きくなってきているかなって。
クリス:声って楽器だから、この楽器はこうだってわかってきたってことですよね。20代だとわからないかもしれないですね。
bird:全然わからなくて、とりあえずもらったものを一生懸命に返すのにいっぱいいっぱいでした。「こうしたら痛めちゃう、こういう風に歌えばいいかな」と、考えながら。歌うときは全部忘れるんですけど、そこまでの過程を構築していく感じがおもしろいなと思いますね。
クリス:曲作りのプロセスは変わりましたか?
bird:私は曲も作るんですけど、そんなにたくさんは作らないので。歌詞はずっと書いてはいるんですけど、作るっていうことに関しては、そんなに変わってはいないかなっていう気はしていますね。
クリス:曲が出てくるタイミングってありますか?
bird:動いているほうが浮かびやすいですね。歩いているとき、お風呂に入っているとき、何か考えながら動いていると浮かびますね。それをまとめるみたいなことが多いですね。
どんどん前に足が進んでいくような楽曲
最近、birdがよく聴いているアーティストとして、南アフリカ・ヨハネスブルグ育ちのアーティストであるタイラを挙げた。bird:私は普段、歩いたり走ったりするときに音楽は聴かないんですけど、すごく今年は暑かったじゃないですか。歩くのもつらいときに、これは音楽の力を借りようって思ってよく聴いていたのが、タイラのアルバムですね。テンポが軽快な感じで、アルバムを通して聴きながら歩けるので、どんどん前に足が進んでいく感じがあって、今年の夏はよく聴いていましたね。
クリス:タイラ以外に最近よく聴く新譜は?
bird:ノラ・ジョーンズの新譜(アルバム『Visions』)は家で夜ゆっくり聴いていますね。今回、けっこうギターがよく出ている楽曲がそろっていてすごく心地よくて。
クリス:ノラ・ジョーンズのどこが好きですか?
bird:もちろん声も素敵なんですけど、アルバムごとにいろんなチャレンジをされてきた感じがあって、今度はどんなアルバムになるのかなって、すごく楽しみになっている印象ですね。新しいことに飛び込むことを楽しんでいるような。あとはハイエイタス・カイヨーテっていうグループもよく聴いていますね。
クリス:新譜はどこが好きですか?
bird:バンドのチーム感がグッとくる感じや、声のエネルギーにもやられちゃいますね。前にライブに行ったときも、本当にエネルギーをもらえたグループなので、新譜を聴いてカッコいいって思いました。
軽やかに楽しんでもらえたら
birdは、1999年デビューシングル『SOULS (Main)』から25年を記念して、デビュー25周年記念プロジェクト第一弾はオールタイムre-editベストアルバム『25th anniv. re-edit best + SOULS 2024』を9月18日にリリースした。クリス:これは過去の曲をあらたにエディット、短くしたアルバムなんですね。
bird:とっても短くなっています。たくさん曲があって、今まで聴いてくださった方にも初めて聴いてくださる方にも、もう少し軽やかに聴いてもらいたいなっていうのがありました。90年代の曲って、1曲がものすごく長いんですよね。7分や10分近くあったりして(笑)。それをもう少しコンパクトにして、たくさん聴いていただけたらいいなって。全体的に今は短いじゃないですか。
クリス:3分でも長いくらいですもんね。
bird:どんどん短くなっているので、そういう軽やかな感じで楽しんでもらえたらいいなって思います。
クリス:大沢伸一さんプロデュースのデビュー曲『SOULS (Main)』の新録バージョンもあるんですね。
bird:大沢伸一さんに新しい『SOULS』を作っていただいたんですけど、25年やっていたらこんなにうれしいことが待っていたんだって思って。デビューの頃は思いもつかなかったことが、続けているとあるんだなと思いましたね。
クリス:過去の自分はあまり考えずに今の自分として歌ったのか、25年前の自分と今の自分との差別化を考えたのか。
bird:私自身、歌っているときはあんまり感じていないというか、声は25年も経っているので変わってきているとは思いますし、今『SOULS (Main)』を歌ったらどんな感じなんだろうってことでやりました。
クリス:オリジナルと新録を聴き比べてどんな印象ですか?
bird:どっちもいいなって思っていて、『SOULS (Main)』のオリジナルを歌ったときは、レコーディングも全部が初めてだったので。とりあえずOKが出るまでやるって感じだったのが、今はもう少しまわりも見えていて、自分でどういう風に歌おうかなっていう、いろんな角度から歌っています。新録を『SOULS (Main)』録ってくれたエンジニアの橋本さんがデビュー曲も録ってくれた方で、だから思い出がいっぱいで、スタジオでも大沢さんと橋本さんと懐かしい話に花が咲いたり、いろんな感情が生まれた録音でした。
birdはデビュー25年を記念したライブ「bird ”25th Anniversary Best 2024” Live !」を9月27日(金)に東京・ビルボードライブ東京で開催する。Birdは「25年を記念したライブなので、限られた時間ですが懐かしい曲から新しい曲まで楽しくやりたい」と話した。
birdの最新情報は、公式サイトまで。
番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週土曜18時から。
番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
-
毎週土曜18:00-18:54