サッカー日本代表の守田英正、“ボランチあるある”で福西崇史と盛り上がる

J-WAVE×DAZNがコラボレーションしたスポーツトーク番組『BE TRUE』を展開中だ。各競技でトップレベルの実績を残したアスリートおよび元アスリートをゲストに招き、フォルクスワーゲンでドライブしながらの車内トークを通じて、その生き方や成功の秘訣を紐解く。DAZN、YouTubeやストリーミングサービスであるDAZN OTT(オーバー・ザ・トップ)をはじめ、ポッドキャストコンテンツとしてApple Podcast、Spotify、Amazon Music、radiko、YouTubeなどで楽しめる。

第4回のゲストは、サッカー日本代表でポルトガル1部リーグ・スポルティング所属の守田英正。試合中に意識していることや、代表メンバーとの関係性、さらに、プレミアリーグへの憧れについて語った。聞き手は、元日本代表でサッカー解説者の福西崇史が務めた。

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新旧日本代表が語る「ボランチ論」



守田は2022年7月、ポルトガル1部リーグのサンタ・クララから同リーグの名門スポルティングに完全移籍し、2023/24シーズンにはリーグ優勝に貢献している。サンタ・クララとスポルティングの違いについて守田は「クラブの規模が違います。サンタ・クララだとホームの試合でもあまりサポーターが入らなかったり、アウェイチームのサポーターのほうが多い試合が少なくなかったんですけど、スポルティングはサポーターの数もすごいですし、熱狂的でガラッと変わりましたね」と説明する。また、強豪クラブの一員となったことで、プレー面ではもちろん、意識の面でもポジティブな変化があったと話した。その内容とは。

守田も福西も主戦場とするポジションはボランチ(守備的MF)だ。守田は「自分のしたいことができるポジションではないと思いますね。たとえば『今、(味方に)シュートを打たせても(相手チームにボールを)取られるんじゃないか』とか、いろいろ考えながらプレーするじゃないですか。でも、FWの選手は『いいから(パスを)出せ!』と言う」と、気配りすることが多い役回りだと語る。すると福西は「俺とちょっとタイプが違うな」と切り出し、現役時代におけるボランチとしての自身のスタンスを詳らかにした。守田は2022年、福西は2002年、2006年のW杯に出場している。新旧日本代表による「ボランチ論」は一聴の価値ありだ。

海外挑戦で変わったゴールへの意識



2人のプレースタイルの違いは、攻撃参加の多寡にも表れる。その背景には、守田がキャリアのほとんどをボランチとして過ごしたのに対し、福西がプロ入り直後までFWとしてプレーしていたことも大きく関係していた。福西が「点を獲りたいという気持ちはそこまでない?」と訊くと、守田は「全くなかったんですけど、海外に行ってから数字が求められる世界なので『ゴールが欲しいな』と思いましたね」と、海外挑戦によってゴールへの意識が高まったと説く。

とはいえ、豪華なアタッカー陣が揃う森保ジャパンにおいて、守田は中盤の底で黒子役に徹することのほうが多い。「僕が合わせるほうになってしまうので、必然的に。たまには(前線に)いきたいですよね」と決定機に絡む機会を欲しながらも、「(前線に)いったときに大体、久保建英や鎌田大地に『欲を出すな!』『後ろにおれ!』みたいな感じで言われますけど(笑)」と、得点感覚の優れた後輩から注意を受けると打ち明けた。福西が「それは俺もずっと言われてた(笑)」といえば、守田が「たまにはいきたいですよね」と返すなど、今も昔も変わらない“ボランチあるある”を共有し、意気投合していた。

森保ジャパンのフォーメーションでは「ダブルボランチ」をよく採用している。その一角を担う守田は「(ボランチの)相方によって、僕が攻撃的になるか、守備的になるか変えている」とし、遠藤航、田中碧、鎌田大地を例に挙げ、プレースタイルの異なる3選手とダブルボランチのコンビを組む上で、それぞれ変えているポイントを解説した。この話を聞けば、どんなタイプの選手にも柔軟に合わせられる守田の存在が、バランサーとして代表でいかになくてはならないか、よくわかるはずだ。

仲の良い代表選手は久保建英と鎌田大地



23歳で日本代表デビューした守田も今年29歳。代表常連組のなかでは年長者の部類に入る。本来は先輩と一緒にいるほうが性に合っているというものの、現在の代表では「後輩とつるむことのほうが多い」とのこと。特に仲の良い代表選手としては、久保建英と鎌田大地の名前を挙げた。福西が「下の選手は意外と気を遣ってる。だから俺らのときは(先輩である自分から後輩へ)話しかけるようにしていた」というと、守田は「今はそんな時代じゃないですよ。ガンガンきますよ。(チームバスでの)僕の席を奪って、勝手に座ってますから(笑)」と告白した。

なお、チームバスの席では「久保建英が常に隣にいる」とし、「この年齢ぐらいになってくると、席が余ってたら大体一人で座れるじゃないですか。でも、いるんですよね、彼が」「まぁ、舐めてますね、基本的に(笑)」と、そのヤンチャぶりを笑った。しかしながら、久保をはじめとした若手メンバーが年長者との上下関係をあやふやにしているわけではなく、守田は「いい意味で生意気というか。自立していると感じます」「塩梅やバランスがわかっているというか。賢いなと思いますね」と、その立ち回りのうまさを評価していた。

プレミアリーグには「すごく興味を持っている」



サッカー選手としてはベテランの域に差し掛かりつつある守田だが、「自分の知らない自分を知るのは楽しい。『自分にはこんな一面があったんだ』と気付くときは刺激になる」と、新たな“刺激”に向けて足を止めることはない。その未知の自分と出会った最近の出来事の一つが、スポルティング移籍1年目にして欧州チャンピオンズリーグの試合に出場したことだったという。子どもの頃からの夢だったというサッカー界最高峰の舞台に立ったとき、守田に沸き上がった感情とは。そして、福西が「プレミアリーグに行きたいとか、スペインリーグに行きたいとかはそこまで大きくないの?」と踏み込んだ質問をすると、守田は「今はプレミアの時代なので、そこにはすごく興味を持っています。いろんなリーグやいろんな国の文化に触れたいとは常々思っているので。チャンスがあればそういったところに行ってみたい気持ちはあります」と、胸の内を明かしていた。

このほか番組では、学生時代の思い出や影響を受けた指導者、子育てへのスタンスなどについても語った。また、YouTubeでは、守田と福西がクーペスタイルSUV「フォルクスワーゲン T-Roc」でドライブする模様も見ることができる。

(構成=小島浩平)

『BE TRUE』について

“自分らしさ”にある成功のカギを解き明かす『BE TRUE』は、各界でトップレベルのアスリートが登場。現在は、吉田沙保里(元レスリング日本代表)×狩野舞子(元バレーボール日本代表)のエピソードも配信中で、映像&音声で楽しめます。

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