写真家の小見山 峻が「初めて東京で暮らした街・世田谷区若林」をテーマにプレイリストを披露した。
小見山が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『GRAND MARQUEE』(ナビゲーター:タカノシンヤ、藤原麻里菜)のワンコーナー「RADIO ENSEMBLE」。オンエアは、11月10日(木)。
そんな小見山が今回のテーマに選んだのは、東京世田谷区の若林。「初めて東京で暮らした街」という理由でこの場所を選んだそうで、27歳から32歳くらいにかけて若林で生活をしていたという。
小見山:ここの場所に住んでいた5年間のあいだに、すごくいろいろな出会いがあって。自分の写真に関してもいろいろなことを考えるきっかけになった場所です。僕が若林に住んですぐぐらいに、東京でものすごく大雪だった日があって。その日がたまたまくるりの岸田(繁)さんの撮影の日だったんです。ちょっとこの天気は二度とないだろうということで、無理やりそのまま岸田さんにお願いして、外の大雪のなかで撮影させていただきました。その撮影があったので、電車とかも全部止まっちゃってたんですけど、そのあと撮影後はトボトボ歩いて家まで帰って。東京に住んでよかったなということをすぐに実感できました。
その思い出の雪景色から連想し、小見山は1曲目にくるりの『ロックンロール』をセレクトした。
小見山:若林に住んでいた期間は、本当に僕にとっていろいろなご縁があって。多種多様な撮影をさせてもらっていた期間で。写真家というのは、すごく、その人が住んでいる場所というのがダイレクトに作品に出てくる仕事のひとつだと思っているので、僕も若林の街をけっこう散歩しながら「あの撮影どうしよう」とか「次、どんなことやろうかな?」というのをすごく考えて、ひたすら写真のことを考えながらすごした街という印象です。
若林に住んでいる間に藤原さくらのアルバム『SUPERMARKET』のジャケット、ブックレット、アーティスト写真の撮影に携わった小見山。憧れの藤田二郎がアートディレクターを務めていたこともあり、「ものすごくうれしい撮影だった」と振り返った。
小見山は藤原さくらの『ami』に続いてOKAMOTO’Sの『Misty』をセレクトした。
小見山:小見山:OKAMOTO'Sのクリエーションに初めてかかわらせてもらったのもこのころで。あれだけ一人ひとりの個性がものすごく強いバンドというのはなかなかなくて。初めてアーティスト写真で4人ひとまとめになっているのを見て、この4人をひとつの絵に収めるというのがものすごく難しいことだなというのを痛感、頭を悩ませた撮影でした。
小見山は、今も若林に友人が住んでいるため、頻繁に訪れるという。自分が住んでいたのもそこまで前の話ではないため「現在進行形で好きな街」だと話し、行くと何かしらのアイディアが浮かぶという。
小見山:住んでいた家の近くとあってよく行っていた喫茶店があって。喫煙可の喫茶店なのでタバコを吸って、コーヒーを飲みながらお店に置いてある本をパラパラめくって。1回自分の頭のなかをリセットしたりとか。いまは自分としっかり向き合えるような環境にしようと思って、また横浜に移ったんです。そうやって自分と向き合おうというフェーズにたどりつけたのも、この若林に住んでいろいろなきっかけにめぐりあえたからなのかなと思います。
小見山は4曲目に吉井和哉ことYOSHII LOVINSONの『Call me』をセレクトした
小見山:これも、住んでいた期間に撮影した吉井さんの新しいアーティスト写真から、吉井さんの楽曲をかけさせてもらいました。これを撮影したのが真夏のとんでもなく暑い日で、丸1日外ロケでちょっと吉井さんを連れまわさせてもらって。本当に申し訳ないなと思いつつも、すごく明るく1日楽しく撮影できました。最初に話がきて撮影するまでは、ずっと口から泡吐くぐらい緊張していたんですけど、吉井さんもすごい素敵な人だし、撮影しながらいい写真が撮れているという実感があって、ものすごく楽しい1日だったなという思い出です。
小見山:今回のために改めて住んでいたころの写真を自分で振り返ってみて、多分メチャメチャ忙しかったんだなというのを思い出して、ちょっと「うっ……」ってなったりしたんですけど(笑)。でもこの街に住んでいたおかげで、こうやっていろいろな経験ができて。またこれが別の街に住んでいたら、たぶん撮っていた写真や、やっていたことも全然違ったと思うし、いまの自分があるのはこの街に住んで写真を撮ってきたからなんだなというのをじんわりと感じました。
今後どこに住むとしても、「一本の軸として自分の心は常にこのバンドと共にある」とコメントしつつ、小見山はSuchmosの『MINT』を選曲した。
小宮山の約4年ぶりとなる写真集『call, overhaul, and roll』が現在発売中。小見山の住む横浜から札幌までバイクに跨り、寄り道を繰り返しながら走り抜けたロードトリップの一部始終を収めている。詳細や個展などの情報は、公式Twitterまで。
東京のある街、ある商店街、ある路線。セレクターたちが東京のある場面をイメージした選曲をお届けするコーナー「RADIO ENSEMBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。
小見山が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『GRAND MARQUEE』(ナビゲーター:タカノシンヤ、藤原麻里菜)のワンコーナー「RADIO ENSEMBLE」。オンエアは、11月10日(木)。
「東京に住んでよかった」思い出の撮影
BUMP OF CHICKENやSuchmosなどのアーティストフォトから、ファッションやアートまで、さまざまなアウトプットで知られる小見山。「現実の出来事に対する視点を記録する」という写真の本質を突き詰め、コンピュータによる合成加工などに頼ることなく、グラフィカルな世界を建築する。そんな小見山が今回のテーマに選んだのは、東京世田谷区の若林。「初めて東京で暮らした街」という理由でこの場所を選んだそうで、27歳から32歳くらいにかけて若林で生活をしていたという。
小見山:ここの場所に住んでいた5年間のあいだに、すごくいろいろな出会いがあって。自分の写真に関してもいろいろなことを考えるきっかけになった場所です。僕が若林に住んですぐぐらいに、東京でものすごく大雪だった日があって。その日がたまたまくるりの岸田(繁)さんの撮影の日だったんです。ちょっとこの天気は二度とないだろうということで、無理やりそのまま岸田さんにお願いして、外の大雪のなかで撮影させていただきました。その撮影があったので、電車とかも全部止まっちゃってたんですけど、そのあと撮影後はトボトボ歩いて家まで帰って。東京に住んでよかったなということをすぐに実感できました。
その思い出の雪景色から連想し、小見山は1曲目にくるりの『ロックンロール』をセレクトした。
ひたすら写真のことを考えながらすごした街
若林に住んでいたころにさまざまなアーティストとの出会いがあったという小見山は、楽曲とともに思い出を振り返っていった。小見山:若林に住んでいた期間は、本当に僕にとっていろいろなご縁があって。多種多様な撮影をさせてもらっていた期間で。写真家というのは、すごく、その人が住んでいる場所というのがダイレクトに作品に出てくる仕事のひとつだと思っているので、僕も若林の街をけっこう散歩しながら「あの撮影どうしよう」とか「次、どんなことやろうかな?」というのをすごく考えて、ひたすら写真のことを考えながらすごした街という印象です。
若林に住んでいる間に藤原さくらのアルバム『SUPERMARKET』のジャケット、ブックレット、アーティスト写真の撮影に携わった小見山。憧れの藤田二郎がアートディレクターを務めていたこともあり、「ものすごくうれしい撮影だった」と振り返った。
小見山は藤原さくらの『ami』に続いてOKAMOTO’Sの『Misty』をセレクトした。
小見山:小見山:OKAMOTO'Sのクリエーションに初めてかかわらせてもらったのもこのころで。あれだけ一人ひとりの個性がものすごく強いバンドというのはなかなかなくて。初めてアーティスト写真で4人ひとまとめになっているのを見て、この4人をひとつの絵に収めるというのがものすごく難しいことだなというのを痛感、頭を悩ませた撮影でした。
小見山は、今も若林に友人が住んでいるため、頻繁に訪れるという。自分が住んでいたのもそこまで前の話ではないため「現在進行形で好きな街」だと話し、行くと何かしらのアイディアが浮かぶという。
小見山:住んでいた家の近くとあってよく行っていた喫茶店があって。喫煙可の喫茶店なのでタバコを吸って、コーヒーを飲みながらお店に置いてある本をパラパラめくって。1回自分の頭のなかをリセットしたりとか。いまは自分としっかり向き合えるような環境にしようと思って、また横浜に移ったんです。そうやって自分と向き合おうというフェーズにたどりつけたのも、この若林に住んでいろいろなきっかけにめぐりあえたからなのかなと思います。
小見山は4曲目に吉井和哉ことYOSHII LOVINSONの『Call me』をセレクトした
小見山:これも、住んでいた期間に撮影した吉井さんの新しいアーティスト写真から、吉井さんの楽曲をかけさせてもらいました。これを撮影したのが真夏のとんでもなく暑い日で、丸1日外ロケでちょっと吉井さんを連れまわさせてもらって。本当に申し訳ないなと思いつつも、すごく明るく1日楽しく撮影できました。最初に話がきて撮影するまでは、ずっと口から泡吐くぐらい緊張していたんですけど、吉井さんもすごい素敵な人だし、撮影しながらいい写真が撮れているという実感があって、ものすごく楽しい1日だったなという思い出です。
いまの自分があるのはこの街に住んでいたから
現在は出身地である横浜に住み直したという小見山。最後に自身にとっての若林という街について総括した。小見山:今回のために改めて住んでいたころの写真を自分で振り返ってみて、多分メチャメチャ忙しかったんだなというのを思い出して、ちょっと「うっ……」ってなったりしたんですけど(笑)。でもこの街に住んでいたおかげで、こうやっていろいろな経験ができて。またこれが別の街に住んでいたら、たぶん撮っていた写真や、やっていたことも全然違ったと思うし、いまの自分があるのはこの街に住んで写真を撮ってきたからなんだなというのをじんわりと感じました。
今後どこに住むとしても、「一本の軸として自分の心は常にこのバンドと共にある」とコメントしつつ、小見山はSuchmosの『MINT』を選曲した。
小宮山の約4年ぶりとなる写真集『call, overhaul, and roll』が現在発売中。小見山の住む横浜から札幌までバイクに跨り、寄り道を繰り返しながら走り抜けたロードトリップの一部始終を収めている。詳細や個展などの情報は、公式Twitterまで。
東京のある街、ある商店街、ある路線。セレクターたちが東京のある場面をイメージした選曲をお届けするコーナー「RADIO ENSEMBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。
番組情報
- GRAND MARQUEE
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月・火・水・木曜16:00-19:00