フジロックの“大将”として知られるSMASH 日高正博氏が、「フジロックが苗場での開催に行き着くまで」を語った。苗場の視察からステージ作り、海外アーティストの出演交渉まで明かした。
いよいよ開催が今月末に迫ったフジロックの歴史を予習できるスペシャルなトークは、J-WAVEの公式YouTubeチャンネルで公開中。番組内でのオンエアは一部となるため、ぜひ全編も動画でご覧いただきたい。
テキストで紹介するのは、7月12日(火)にオンエアされた『J-WAVE SONAR MUSIC ~ FUJI ROCK FESTIVAL '22 PREVIEW SPECIAL ~ supported by iichiko』でのトーク。聞き手はクリス・ペプラー。
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クリス:1999年に苗場での初開催ということなんですけども、ヘッドライナーはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ブラー、ZZトップ。苗場を選んだ理由はなんだったんですか?
日高:苗場は前から見に行っていたのですが、ステージを作る場所がなかったんです。500人くらいしか入らない。だから苗場まで断りに行ったんですよ。そしたら、全体の地図を見せてもらえたので「じゃあ歩いてみよう」ということになって。すると大きい駐車場が目に入ってきて、ここなら1〜2万人入るなと思ったんです。
でもあまりにも目の前が苗場の町だから、その奥はなんなのかと聞いたら、「ゴルフ場です」と。それで見に行って「ここはメインステージにできる。その代わり、ゴルフ場を全部壊してくれ」と言いました。
クリス:GREEN STAGEになる前は、本当に(ゴルフ場の)グリーンだったんですね。
日高:そう、本当のグリーン。俺が注文を出したのは、とにかく木は切らないこと。自然のまま。あまりにも邪魔な木があったら、切らないで根っこから抜いて他へ移動させてくれと。とにかく「自然は殺さない」というのが俺たちの、フジロックのやり方なので、苗場プリンスホテルの方々にやっていただいて本当に嬉しかったです。
それから先は雪(の季節)になって、そのときはまだセカンドのステージ(WHITE STAGE)までしか決められていなかったから、年が明けて雪が溶ける5月ぐらいに行って、セカンドの奥に道があったから、なんじゃこりゃと思って歩いて行ったら、面白いすごく大きな広場があって。こりゃあいいやと思ったら名前がぽんっと出てきて、それがFIELD OF HEAVEN(フィールド・オブ・ヘブン)。
「よし、(ステージを)もう一個」といったら、うちの連中が怒ること怒ること(笑)。もう3カ月前なのに、またですかと。サーカスだのなんだのってお金を使っていたから。あのときはPhish(フィッシュ)という名前が浮かんで、アメリカまで(出演の)交渉に行ったんですよ。彼らはアメリカツアーを回っていたけど、それをキャンセルして来てくれた。3日間連続で出てくれて、終わったら俺のところに会いに来て「アンタは俺たちの音楽がよくわかっている」って。嬉しかったなあ。
クリス:覚えてます、フィッシュ。彼らがPoloのゴルフシャツを着て演奏していたのは、あそこが元々グリーンだったと知っていたからですかね。それから23年ずっと苗場でフジロックが行われてきたわけですけれども、やっぱりもうフジは苗場って感じですかね? 他は考えられない?
日高:他はちょっと考えられない。それと、やはり地元の方たちと協力し合ってきた何十年だから、それ以外のところは考えることができないですね。一緒になって作ってきたから。盆踊りにも参加してもらったし、お店を出すのも手伝ってもらっているし、俺たちとお客さんだけじゃない。地元の方たちと一緒に作ってきたフジロックだから。
クリス:そうですよね。だから苗場の人々もフジロックは1年の、自分たちの生活の中の一部に溶け込んでいる感じがしますよね。
■「SONAR MUSIC」公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
(編集:ピース株式会社/文:鈴木梢)
いよいよ開催が今月末に迫ったフジロックの歴史を予習できるスペシャルなトークは、J-WAVEの公式YouTubeチャンネルで公開中。番組内でのオンエアは一部となるため、ぜひ全編も動画でご覧いただきたい。
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フジロックが苗場での開催に行き着くまで
日高:苗場は前から見に行っていたのですが、ステージを作る場所がなかったんです。500人くらいしか入らない。だから苗場まで断りに行ったんですよ。そしたら、全体の地図を見せてもらえたので「じゃあ歩いてみよう」ということになって。すると大きい駐車場が目に入ってきて、ここなら1〜2万人入るなと思ったんです。
でもあまりにも目の前が苗場の町だから、その奥はなんなのかと聞いたら、「ゴルフ場です」と。それで見に行って「ここはメインステージにできる。その代わり、ゴルフ場を全部壊してくれ」と言いました。
クリス:GREEN STAGEになる前は、本当に(ゴルフ場の)グリーンだったんですね。
それから先は雪(の季節)になって、そのときはまだセカンドのステージ(WHITE STAGE)までしか決められていなかったから、年が明けて雪が溶ける5月ぐらいに行って、セカンドの奥に道があったから、なんじゃこりゃと思って歩いて行ったら、面白いすごく大きな広場があって。こりゃあいいやと思ったら名前がぽんっと出てきて、それがFIELD OF HEAVEN(フィールド・オブ・ヘブン)。
「よし、(ステージを)もう一個」といったら、うちの連中が怒ること怒ること(笑)。もう3カ月前なのに、またですかと。サーカスだのなんだのってお金を使っていたから。あのときはPhish(フィッシュ)という名前が浮かんで、アメリカまで(出演の)交渉に行ったんですよ。彼らはアメリカツアーを回っていたけど、それをキャンセルして来てくれた。3日間連続で出てくれて、終わったら俺のところに会いに来て「アンタは俺たちの音楽がよくわかっている」って。嬉しかったなあ。
日高:他はちょっと考えられない。それと、やはり地元の方たちと協力し合ってきた何十年だから、それ以外のところは考えることができないですね。一緒になって作ってきたから。盆踊りにも参加してもらったし、お店を出すのも手伝ってもらっているし、俺たちとお客さんだけじゃない。地元の方たちと一緒に作ってきたフジロックだから。
クリス:そうですよね。だから苗場の人々もフジロックは1年の、自分たちの生活の中の一部に溶け込んでいる感じがしますよね。
マカロニえんぴつ・はっとりも語る!
同番組の別企画として、マカロニえんぴつ・はっとりがフジロックについて語るトーク動画も公開中だ。こちらは聞き手をあっこゴリラが務めた。https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
(編集:ピース株式会社/文:鈴木梢)
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2022年6月19日28時59分まで
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番組情報
- SONAR MUSIC
-
月・火・水・木曜22:00-24:00