LiLiCoとDJ TAROが、「音楽で元気になろう!90's J-WAVE HITS!!」をテーマに、当時の思い出を振り返った。
トークが繰り広げられたのは、6月18日(土)放送のJ-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』(ナビゲーター:グローバー)。毎週、1組の「レジェンド・ミュージシャン」を語り合う番組だ。90年代のJ-WAVEのヒット曲特集は、6月18日と6月25日にオンエア。ここでは6月25日のオンエア内容をテキストで紹介する。
【前回記事】「90年代のクラブで出会ったスター」 LiLiCo&DJ TAROが思い出を振り返る
LiLiCo:パッと思い浮かぶのはやっぱりスパイス・ガールズですよね。出す曲出す曲ヒットするし、ファッションとかももちろんそうだし、それぞれの個性があって、あそこまでイギリスが燃えるのはビートルズ以来みたいな感じだった。日本人のアイドルとはちょっと違うけど、あれはアイドルに入るよなって。
DJ TARO:同じ衣装を着ない、私は私の好きなやつを着るみたいなアイドル像でしたよね。
グローバー:ビートルズでもそうですけど、それまではわかりやすく「みんな同じヘアカットにしよう」「衣装をそろえよう」というのが当たり前だったんだけど。‘90年代の空気が詰まってますよね、あのグループには。
LiLiCo:自由さだよね。女性が強い「ガールズパワー」ってスパイス・ガールズから出た言葉なので。
一方のDJ TAROはバックストリート・ボーイズをあげた。
DJ TARO:白人のアイドルグループが当時のポップス路線だけじゃなくて、もうちょっとR&Bやヒップ・ホップ寄りのアプローチをしだすのがまたカッコよかったんですよね。アメリカでも世界中でもそれがちゃんとヒットしたし。歌って踊ってラップもして、すべてができないといけないから「バックストリート・ボーイズすごいな!」って。
さらにグローバーは、‘90年代のレコードショップで「ワールド・ミュージック」というジャンルの売り場が日に日に拡大していったことを覚えているとコメントした。
グローバー:伝統的な民族音楽だけれど、すごくモダンだなという音が印象に残ってます。
DJ TARO:ちょうど‘80年代の終わりと‘90年代の頭。「グラウンド・ビート」というリズムはループで、ある意味単調なんですけど、そこにジャジーなものが乗っかってたりとか、賛美歌を乗せたエニグマとか。教会に行ったら聴くあの神聖な感じが無機質なビートと融合してて、不思議な感じだったんですよね。
グローバー:独特の幽玄な世界っていうか。
DJ TARO:グラウンド・ビートのなかでは‘80年代のポップをカバーしたものとか、いろいろなワールド・ミュージックとか、すごく乗せやすかったんです。
LiLiCo:音楽だけれども、その音楽が空間を埋めてくれる。そういう意味で言うとエンヤはめちゃくちゃ聴いた。夜になったら絶対エンヤをかけて、ワインの瓶の中にろうそくを突っ込んで、すごく安い赤ワインをじっくりと飲むっていうね。「大人になったな」って思った時代。まだ全然だったけど。
3位:ジャネット・ジャクソン『Rhythm Nation/Black Cat』
Janet Jackson - Rhythm Nation
LiLiCo:これは六本木の「ミストラルブルー」っていうバーで、『Rhythm Nation』や『Black Cat』がかかると、カウンターに登る時間を考えてくれている。そうやってカウンターで踊って、ちょっとご馳走になったりとか。
DJ TARO:この曲は独特なダンスとファッションね。渋谷とか歩くとジャネットみたいな格好した子がいっぱいいたね。
2位:セリーヌ・ディオン『My Heart Will Go On』
グローバー:映画『タイタニック』のヒットが日本でもえげつなかったですよ。
DJ TARO:バラードヒットが‘90年代に多かったのはありますよね。
LiLiCo:だってうまいから。うまい人はバラードが歌える。ごまかせないから。
グローバー:退屈にもなりそうなテンポとメロディーで、これだけ感動させられる。
LiLiCo:もうセリーヌ様しかできないよ、ほんとに。
1位:ホイットニー・ヒューストン『I Will Always Love You』
LiLiCo:映画『ボディガード』です。やっぱりとっても美しいしいろいろな感情が1曲に詰まっていて、いろいろなところに連れてってくれる。ホイットニー・ヒューストンが映画『ボディガード』に出てくれたっていうのがもう……。共演したケビン・コスナーもすごかったし。
DJ TARO:ジャズ以外のいろんな要素も入っていて。特にザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ『Never Stop』もそうですし、アーバン・スピーシーズ『Spiritual Love』、あとオマー『Music』など。オマーもすごくカッコよかったんですよ。当然、当時の「J-WAVE HITS」です。そのなかであえてご紹介したいのは、スノーボーイ『Girl Overboard』です。
DJ TARO:当時お店のラストにこれをかけるのが僕の中ではしっくりきていました。僕がDJブースを離れてバーカウンターに行くと「今日もお疲れ」って最後に残ったお客さんと一緒に乾杯して、なんとなくフロアで揺れて、「今日もありがとう」みたいな。それがすごく心地よくて、本当にその空間がめっちゃ気持ちよかった。だから必ずこの曲をかけていた思い出があります。
グローバー:R&Bシーンのなかでも「90’sはこれだな」というのはなんですか?
DJ TARO:あえて言ったらね、やっぱりアリーヤですよ。本当にあの歌声を聴いたときに「すごいな!どんな子なんだろう」って思って。たぶんデビュー当時14歳か15歳だったのかな? 15歳って中学校3年生だよね。透明感もあるしかわいらしいんだけど、キャピってしてなくて、いい意味でどこか影を感じるというか、その奥行きに、声に惚れました。『Back & Forth』っていう彼女のデビューシングルがクラブでヒットして。そんなにアッパーな曲でもなく、独特の、彼女が大人になる成長の間の感じがあったんです。
最後に2人は、1990年代の音楽にキャッチコピーをつけることに。LiLiCoは「1990年代の音楽とは……あ゛ーーー!!ってなる!」と発表した。
LiLiCo:「あ、そうか! あれも‘90年代か!」っていう風に自分がちょっと忘れてしまってた音楽だったり、2000年かなと思ったら意外と‘98年ぐらいだったり。だからもう1回リストとか見ると「あ゛ーーー! それもそうだった!」ってなる(笑)。
一方のDJ TAROは「1990年代の音楽とは……エネルギーの玉手箱である!」と発表。
DJ TARO:いろいろな音楽のジャンルやファッションとともに、エネルギーがすごくほとばしってたなと。あの曲を聴きたいから「あそこ行こうよ」「あそこ遊びに行こうよ」「こんな格好して行こうよ」「だれだれに会いに行こうよ」とか、そういう元気がありましたね。
J-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』では、ゲストを迎え、1組の「レジェンド・ミュージシャン」をテーマに音楽談義を展開。放送時間は土曜の17時から。
トークが繰り広げられたのは、6月18日(土)放送のJ-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』(ナビゲーター:グローバー)。毎週、1組の「レジェンド・ミュージシャン」を語り合う番組だ。90年代のJ-WAVEのヒット曲特集は、6月18日と6月25日にオンエア。ここでは6月25日のオンエア内容をテキストで紹介する。
【前回記事】「90年代のクラブで出会ったスター」 LiLiCo&DJ TAROが思い出を振り返る
‘90年代アイドルやワールド・ミュージック
まずは「90’sアイドル」をキーワードにトークを展開することに。LiLiCo:パッと思い浮かぶのはやっぱりスパイス・ガールズですよね。出す曲出す曲ヒットするし、ファッションとかももちろんそうだし、それぞれの個性があって、あそこまでイギリスが燃えるのはビートルズ以来みたいな感じだった。日本人のアイドルとはちょっと違うけど、あれはアイドルに入るよなって。
DJ TARO:同じ衣装を着ない、私は私の好きなやつを着るみたいなアイドル像でしたよね。
グローバー:ビートルズでもそうですけど、それまではわかりやすく「みんな同じヘアカットにしよう」「衣装をそろえよう」というのが当たり前だったんだけど。‘90年代の空気が詰まってますよね、あのグループには。
LiLiCo:自由さだよね。女性が強い「ガールズパワー」ってスパイス・ガールズから出た言葉なので。
一方のDJ TAROはバックストリート・ボーイズをあげた。
DJ TARO:白人のアイドルグループが当時のポップス路線だけじゃなくて、もうちょっとR&Bやヒップ・ホップ寄りのアプローチをしだすのがまたカッコよかったんですよね。アメリカでも世界中でもそれがちゃんとヒットしたし。歌って踊ってラップもして、すべてができないといけないから「バックストリート・ボーイズすごいな!」って。
さらにグローバーは、‘90年代のレコードショップで「ワールド・ミュージック」というジャンルの売り場が日に日に拡大していったことを覚えているとコメントした。
グローバー:伝統的な民族音楽だけれど、すごくモダンだなという音が印象に残ってます。
DJ TARO:ちょうど‘80年代の終わりと‘90年代の頭。「グラウンド・ビート」というリズムはループで、ある意味単調なんですけど、そこにジャジーなものが乗っかってたりとか、賛美歌を乗せたエニグマとか。教会に行ったら聴くあの神聖な感じが無機質なビートと融合してて、不思議な感じだったんですよね。
グローバー:独特の幽玄な世界っていうか。
DJ TARO:グラウンド・ビートのなかでは‘80年代のポップをカバーしたものとか、いろいろなワールド・ミュージックとか、すごく乗せやすかったんです。
LiLiCo:音楽だけれども、その音楽が空間を埋めてくれる。そういう意味で言うとエンヤはめちゃくちゃ聴いた。夜になったら絶対エンヤをかけて、ワインの瓶の中にろうそくを突っ込んで、すごく安い赤ワインをじっくりと飲むっていうね。「大人になったな」って思った時代。まだ全然だったけど。
当時を象徴する歌姫のナンバーをセレクト
LiLiCoは「90’sを象徴する歌姫の大ヒットナンバーTOP3」と題して、3曲をセレクトした。3位:ジャネット・ジャクソン『Rhythm Nation/Black Cat』
Janet Jackson - Black Cat (Official Video)
DJ TARO:この曲は独特なダンスとファッションね。渋谷とか歩くとジャネットみたいな格好した子がいっぱいいたね。
2位:セリーヌ・ディオン『My Heart Will Go On』
Céline Dion - My Heart Will Go On (Taking Chances World Tour: The Concert)
DJ TARO:バラードヒットが‘90年代に多かったのはありますよね。
LiLiCo:だってうまいから。うまい人はバラードが歌える。ごまかせないから。
グローバー:退屈にもなりそうなテンポとメロディーで、これだけ感動させられる。
LiLiCo:もうセリーヌ様しかできないよ、ほんとに。
1位:ホイットニー・ヒューストン『I Will Always Love You』
Whitney Houston - I Will Always Love You (Official 4K Video)
アシッドジャズ・ムーヴメント
‘90年代に輝いていた「アシッドジャズ・ムーヴメント」。当時を代表するアーティストであるジャミロクワイも、このシーンから登場した。DJ TARO:ジャズ以外のいろんな要素も入っていて。特にザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ『Never Stop』もそうですし、アーバン・スピーシーズ『Spiritual Love』、あとオマー『Music』など。オマーもすごくカッコよかったんですよ。当然、当時の「J-WAVE HITS」です。そのなかであえてご紹介したいのは、スノーボーイ『Girl Overboard』です。
Girl Overboard
グローバー:R&Bシーンのなかでも「90’sはこれだな」というのはなんですか?
DJ TARO:あえて言ったらね、やっぱりアリーヤですよ。本当にあの歌声を聴いたときに「すごいな!どんな子なんだろう」って思って。たぶんデビュー当時14歳か15歳だったのかな? 15歳って中学校3年生だよね。透明感もあるしかわいらしいんだけど、キャピってしてなくて、いい意味でどこか影を感じるというか、その奥行きに、声に惚れました。『Back & Forth』っていう彼女のデビューシングルがクラブでヒットして。そんなにアッパーな曲でもなく、独特の、彼女が大人になる成長の間の感じがあったんです。
Aaliyah - Back & Forth (Official HD Video)
LiLiCo:「あ、そうか! あれも‘90年代か!」っていう風に自分がちょっと忘れてしまってた音楽だったり、2000年かなと思ったら意外と‘98年ぐらいだったり。だからもう1回リストとか見ると「あ゛ーーー! それもそうだった!」ってなる(笑)。
一方のDJ TAROは「1990年代の音楽とは……エネルギーの玉手箱である!」と発表。
DJ TARO:いろいろな音楽のジャンルやファッションとともに、エネルギーがすごくほとばしってたなと。あの曲を聴きたいから「あそこ行こうよ」「あそこ遊びに行こうよ」「こんな格好して行こうよ」「だれだれに会いに行こうよ」とか、そういう元気がありましたね。
J-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』では、ゲストを迎え、1組の「レジェンド・ミュージシャン」をテーマに音楽談義を展開。放送時間は土曜の17時から。
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2022年7月2日28時59分まで
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番組情報
- MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY
-
毎週土曜17:00-17:54