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「キユーピーハーフ」なぜカロリー50%にできる? 30年愛される商品の開発秘話を聞いた

「キユーピーハーフ」なぜカロリー50%にできる? 30年愛される商品の開発秘話を聞いた

キユーピーの定番商品「キユーピーハーフ」が30周年を迎えた。J-WAVEでは2022年5月4日(水)、「なぜカロリーを半分にできたのか」「味へのこだわりは」など、開発秘話に迫った。

また、同社が今年発売した、“卵不使用なのに風味がほぼ卵” 「HOBOTAMA(ほぼたま)」も紹介。番組ナビゲーター・浦浜アリサが驚いた、その味わいとは?

【オンエア日:2022年5月4日「J-WAVE GOLDEN WEEK SPECIAL KEWPIE HALF presents SENSE OF WELL-BEING」】

おいしいのにカロリー50%カット、その技術とは?

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カロリーが気になる人に嬉しいキユーピーハーフ。開発に至った経緯や苦労した点を、二人の開発者に聞く。

登場したのは、キユーピーの家庭用本部調味料部マヨネーズチームで、家庭用マヨネーズカテゴリーの商品開発をしている中村友美さん。そしてキユーピーハーフの開発立ち上げメンバーで、現在は品質保証本部設計品質部表示チームの川島日登美さんだ。

まずは二人が、キユーピーハーフが誕生した背景を語った。

川島:発売当時は、健康を気にする人が増え、カロリーハーフがブームでした。そこで弊社でもカロリーを減らしたおいしいマヨネーズを作りたいと思い、開発が始まりました。

「とにかくおいしいものを、こだわって作りたい」。そんな願いを込めて開発を進めたが、社内からは「カロリーを低いものを作るということは、主力のマヨネーズを否定することになるのでは?」などの意見も出て、暗礁に乗り上げそうになったこともあったのだそう。

そうした困難を乗り越えて発売に至ったキユーピーハーフ。「キユーピーマヨネーズ」と比べて、カロリーが50%でありながらも、卵のコクがしっかりと感じられる、マヨネーズらしいおいしさを追求した。

浦浜:ただカロリーを半分にするだけだと、今まで販売していたマヨネーズと味が違ってしまうのでしょうか?

中村:そうですね。「カロリーカットって、おいしくなさそう」というイメージを持たれる方が多いかと思うんです。でもキユーピーハーフは、カロリーカットとおいしさ、この2つを実現するための技術がたくさん詰まっております。

その技術が「マイクロエマルション製法」だ。

中村:マヨネーズの中の油の粒子を小さくすることによって、マヨネーズらしいとろみを出しています。さらにその油の表面積を増やすことによって、キユーピーハーフのように油の量が少なくても、しっかりとコクは感じられるという製法になります。

「マヨネーズらしい粘度」を出すことに苦労した

同社独自の技術が用いられたキユーピーハーフ。開発の苦労を聞くと、研究所で配合を決める試作を重ねていた川島さんは、「体力的にとてもきつかった」と振り返る。

川島:試作の量は、10キロから100キロまでいろいろなパターンがあって。毎日のように試作を重ねていたんです。

浦浜:今でこそ機械化が進んで楽になった部分もあると思いますが、当時はまだそこまでないですよね。

川島:そうですね。それに、やはり試作の最初の一歩は、手作業が基本ですからね。

浦浜:しかもマヨネーズって、とにかく混ぜて作りますよね。あの工程にすごく時間がかかりそうです。自家製のマヨネーズを作ったことがありますが、1回で諦めました(笑)。

川島:ぜひ、買って食べていただいたほうがいいと思います(笑)

浦島:製造過程で一番気にしていたポイントは?

川島:カロリーハーフにするためには油の量を減らしますので、マヨネーズらしい粘度を出すことに本当に苦労しました。

浦浜:単純に引き算をしていけばいいというだけの話ではないですね。代わりに風味やコクを出すために何を足すか。そのときのご苦労が30年経っても愛される商品につながったということですね。

密かに11回もリニューアル! 卵のコクがさらにアップ

発売から30年という長い月日の中で、キユーピーハーフはこれまで11回もリニューアルしてきた。「時代とともに変わり続けるお客様のライフスタイルと、食と健康のニーズに寄り添って、商品をずっと磨き続けてきております」(中村さん)と、味の向上に余念がない。

30周年を迎えた今年の2月にも、リニューアルをしたばかりだ。一体、どんな点を改良したのだろうか。

中村:今回のリニューアルのポイントは、卵のコクのアップです。そもそもマヨネーズのおいしさのポイントというのは、乳化した油と卵のコク、そしてほどよい酸味です。今回のリニューアルでは、この卵のコクをさらに引き出せるように、現状の配合を見直して、よりマヨネーズらしいおいしさを実現しました。

「野菜と和えても水っぽくなりにくい」という特徴がある

キユーピーハーフのおいしい食べ方を尋ねると、中村さんは「実はキユーピーハーフはなめらかで、和えやすいというのが特徴なので、お好みの野菜をあえて作るデリサラダがおすすめです」と語った。
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浦浜:例えばカボチャはちょっと水気がなくて、もそもそしてしまいがちだったり、逆にキュウリや水菜は水分が出やすくなってしまったりしますが、水分量が全然違う野菜、どれと混ぜてもキユーピーハーフは相性がいいということですね。

中村:そうなんです。実は最近の研究で、キユーピーハーフは野菜と和えたときに水っぽくなりにくいということが明らかになりました。マイクロエマルジョン製法により、野菜から出る水分を包み込んでくれるので、サラダが水っぽくなりにくく、みずみずしい野菜のおいしさを楽しんでいただけるという特徴があります。

キユーピーハーフの特設サイトにはデリ風「あえサラダ」が30種類公開されているので、気になるものをつくってみては。

・キユーピーハーフ特設サイト
https://www.kewpie.co.jp/half/recipes/

まるで卵、でも植物性由来の新商品「HOBOTAMA」

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近年、健康志向やSDGsへの意識の高まりもあって、ソイミートやアーモンドミルクなど、プラントベースの食品への注目が集まっている。キユーピーも今年3月、“卵不使用なのに、ほぼ卵の味わいを楽しめる”という新商品「HOBOTAMA(ほぼたま)」を発売した。

家庭用本部 調味料部マヨネーズチームの松岡厚季さんに魅力を聞くとともに、浦浜が実際に食べてレポートした。

HOBOTAMAは「スクランブルエッグ風」と「加熱用液卵風」のラインナップがある。浦浜は、スクランブルエッグ風をロールパンに挟んだ卵サンドと、加熱用液卵風をつかったプリンを試食した。

浦浜:まずは卵サンドの方からいただきたいと思います。色もすごい鮮やかなイエローで、事前に言われないと卵ではないことがとわからないですね。では、早速いただきます。
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実際に食べた浦浜は、「ん? これ、卵入れたでしょ!」と驚き。「マヨネーズがしっかり効いていて、おいしいですね」と感想を述べた。

松岡:味付けには、卵を使っていないマヨネーズタイプ「キユーピー エッグケア(卵不使用)」を使っています。

浦浜:じゃあ、この卵サンドは、本当に卵を一切使ってないんですか?

松岡:はい。弊社の商品はもちろん、パンも含めて、今日の卵サンドは、卵を使っていない卵サンドです。

浦浜:すごすぎる。この卵サンドを完食したいなと思うところなんですけども、続いてはプリンを……。

松岡:どうぞ召し上がってください。
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浦浜:ご家庭で作ったプリンのような温かさがあるんですけど、卵なしで、こんなにおいしくなるんですか?

松岡:ありがとうございます。もうHOBOTAMAの商品として、そういう風なお声をいただくことが、一番嬉しいところでございます。

卵の「半熟感」や「固まり方」にこだわり

「卵にしか出せない旨味やコクみたいなものが全く損なわれていない」と浦浜も驚きのHOBOTAMA。原料は、加熱用液卵風はアーモンドパウダーをベースとしており、スクランブルエッグ風は豆乳加工品をベースとしているそうだ。

開発をする際、どのような点にこだわったのか、松岡さんが語る。

松岡:卵の代替品をお客様にお届けするので、一人ひとりの食に寄り添っていきたいというところと、アレルギーのお子様など、お悩みを抱えてらっしゃるお客様にお届けしたいという思いがありました。こだわったポイントは、スクランブルエッグ風は半熟感というところ。手作りをしたような卵の半熟感をどうやって再現するかがポイントでした。加熱用液卵風については解凍した状態が、溶き卵のような状態になっております。その状態から火を入れたときに、卵と同じように固まるにはどうしたらいいか。そこが一番苦労したポイントでした。

浦浜:卵で加熱すると固まるのは、タンパク質の性質ですよね? それを卵以外で表現するのは、時間がかかったのではないでしょうか。

松岡:そうですね。一番苦労したポイントでした。
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浦浜:今いただいたのはプリンですが、味付けを変えて茶碗蒸しにしたり、フレンチトーストの液卵に使ったりできそうですね。たんぱく質が豊富なので、栄養バランスもすごくいいですよね。
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松岡:そうですね。ただ鶏卵と全く同様というわけではございませんので、栄養素という部分では少し異なる点もあります。卵には含まれていない食物繊維が取れるというのはHOBOTAMAの魅力の一つです。

浦浜:それに、卵ならではのこの黄色い鮮やかさがあると、不思議と気分もあがってきますよね。

松岡:そうですね。パプリカやレモンなど、色みとしては替えが利くんですが、どうしてもメニューとして偏りが出てしまうというところがある。卵が召し上がれないお客様でも、HOBOTAMAを使っていただければ、黄色い色味のある食卓も再現していただくことができるかなと考えております。
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現在は、Amazonフレッシュでの取り扱いのみだが、今後は市場性を見極めながら拡大していく予定だそう。松岡さんは言う。

松岡:1人でも多くのお客様にお届けできるよう進めていきたいと考えております。将来的には、あらゆる食にまつわる課題解決やプラントベースフードとしても、お客様の選択肢になるように進めていければ。キユーピーグループのコーポレートメッセージである「愛は食卓にある。」に込めた思いのもと、このHOBOTAMAがおいしさ、やさしさ、ユニークさをもって、食と健康に貢献する未来を目指していきたいなと考えております。

HOBOTAMAの詳細はこちら(https://www.kewpie.co.jp/products/product/hobotama/hobotama/)。

<編集:ピース株式会社/構成:五月女菜穂>

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