藤井フミヤは90年代からMacでアート制作。始めたきっかけは?

藤井フミヤが、アートの道に進んだきっかけや、これから始まるツアーについて語った。

藤井が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『Lypo-C DESIGN ENERGY』(ナビゲーター:千原徹也)。ここでは11月5日(金)の放送をテキストで紹介する。藤井は前週と続けての出演となった。

【前回の放送】藤井フミヤ「どんどん若い子に使ってほしい」南青山のギャラリーをオープン

90年代からMacでアートを制作。「見た目」に惹かれた

まずはアート活動をスタートしたきっかけから。藤井は1990年代に音楽活動と並行して、AppleのMac(マッキントッシュ)を使ってCG作品を作り始めた。

藤井:最初は音楽をやるつもりでMacを買ったんだけど、デザインソフトのほうが面白くなっちゃって。でも最初はしばらく何をしたらいいか分からなくて。とりあえず部屋にあったらカッコいいだろうなと思って買ったんですよね。
千原:めちゃくちゃ高かったでしょ?
藤井:高い。どうせ買うなら高いのを買っちゃえと思って。スキャナーとかも買って、トータルで国産自動車が買えるくらいの金額(笑)。
千原:当時はほとんど誰もMacを触ってない時代だから、よけいに何をしたらいいか分からないですよね。
藤井:そう。インターネットもそんなにつながってないし、家庭にパソコンが普及してないし。でもアドビ系のイラストレーターとかフォトショップとかのソフトを触り始めてビックリしたね。何これ、何ができるのって。だから音楽よりアートのほうが面白くなっちゃったんだよね。

その頃、藤井はパソコンのハードディスクにあるデータをプリントアウトできないなどの苦労したという。

千原:90年代にフミヤさんがAppleのCMに出てましたよね。
藤井:そう、出てた。こんなアートやってますって。
千原:それくらいMacの第一人者というか。僕もあのときにフミヤさんがいろんなアートをやってて「不思議なものを使ってるな」って思ってました。
藤井:若者はAppleへの憧れがあったよね。
千原:この仕事をしたのは、フミヤさんのCMの影響が少なからずあるかもしれないですね。パソコンで絵が描けるんだとか、そういう響きが。
藤井:だから俺、最先端の人間と思われてたんだよね。今はめっちゃアナログだけどね(笑)。
千原:最先端からボールペンの作品に移行したりもして。
藤井:今はボールペンとかもあるし、ほとんど筆で描いてるね。下描きはコンピューターも使いますけどね。

「十音楽団」はじっくり聴いて、じっくり観るってコンサート

続いて、音楽活動の話題に。藤井は11月20日(土)から全国ツアー「藤井フミヤ CONCERT TOUR 2021-2022 十音楽団」を開催。藤井が10人の演奏家と奏でる、藤井による脚本で紡がれた“ひとつの物語”のようなコンサート。2年ぶりの上演となる。
藤井:十音楽団はどちらかというと弦楽団というかクラシック寄りで、ドラムがなくて。ちょっと変わってるのは一人芝居みたいなものが入るんです。演技というか詩の朗読みたいなものが入って曲にいく。一人芝居コンサートみたいな感じですね。
千原:面白そうですね。じゃあ、いつものコンサートとは雰囲気が違いそうですね。
藤井:だいぶ違いますね。十音楽団は今回で2回目なんだけど、いきなりオープニングが芝居から、みたいなね。あんまり同じことをするってないんだけど、あまりにも評判がよかったから、このコンテンツは残したほうがいいんじゃないかってことでもう一回やることになりました。じっくり聴いて、じっくり観るコンサートですね。

今回のツアーは東京オペラシティをはじめ、通常はクラシックコンサートが行われるような会場でも行われる。

藤井:普通はクラシックとかオペラを観るところだから、ロック系のコンサートはできないところ。あんなところでドラムを叩くと音がすごく反響しちゃうから全然できなくて。
千原:今回はドラムがないですからね。

コンサート終わりに家で…

いよいよ始まる約半年間の全国ツアーを前に、藤井は「コンサートは非常に健康になる」と表現する。

藤井:千原くんの場合、健康になる仕事ってあんまりないでしょ。
千原:仕事ではないですね。
藤井:だいたいデスクワークだから。俺の場合、コンサートは体を使って表現するから。声も出すし。ちゃんとした生活をしてないとできないから、そういった意味でも健康的なんですよ。あと日本全国を旅するから楽しいし。
千原:ツアーっていいですね。
藤井:だからコンサートをやっているときは、クタクタにはなってるけど、健康的ですね。

以前、千原は藤井のコンサートに行ったそうで……。

藤井:終わったあとに、うちの家に来て俺が料理して飯を食わせたっていうね(笑)。
千原:コンサート終わりにフミヤさんが「家に来て」って言って、一緒に観た3人で行ったらフミヤさんがもう家に着いてて(笑)。さっきまで歌ってたよねっていうね。
藤井:そうそう。
千原:そのコンサートのMCでパスタの話をしてたから、パスタが食べたいんだなって思ってたら、家でパスタが出てきて(笑)。今回のコンサートもいつものメンバーで観にいきます。

いろんなところに、いろんな発見がある

この番組では、作品をつくる過程を「デザイン」と呼んでいる。千原は藤井に「大事にしているデザインは?」と質問した。

藤井:僕らって常にぼうっとはしてないですよね。いろんなところから何か拾おうとしてるからね。
千原:フミヤさんは歌だけとかじゃなくて、いろんなことをしようとしてますよね。
藤井:夜の道を散歩していても「このライティングでこの影が出るんだ」とかわけの分からない道の写真を撮ったりとかね(笑)
千原:この間、山梨県の富士吉田市でフミヤさんとかと散歩したんですけど、常に発見をしながら歩いてましたよね。「この建物は何?」とか。
藤井:「かすれたあの看板の絵は何?」とかね。いろんなところにいろんな発見があるからね。
千原:日常からいろんなことにアンテナを張ってるんですね。
藤井:インターネットとか本屋で本を見るとかは普通のことであって、それ以外のところから(も発見がある)。
千原:フミヤさんに「これやってみませんか?」って言うと、「分かった」って言って来てくれますもんね。
藤井:意外とフットワークは軽めです。
千原:そうやって広がって、いろんなことをアイデアにしているってことですよね。

藤井フミヤの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

『Lypo-C DESIGN ENERGY』はデザインに特化した、クリエイティブな感性を刺激するプログラム。第一線で活躍するデザイナーの発想と視点で、クリエイターのみならず、さまざまなエンタメファンに気づきと活力を与える。放送は金曜24時30分から。
radikoで聴く
2021年11月12日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
Lypo-C DESIGN ENERGY
毎週金曜
24:30-25:00

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