音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
浦沢直樹に影響を与えた、水木しげるの名言は?

浦沢直樹に影響を与えた、水木しげるの名言は?

漫画家・浦沢直樹がJ-WAVEで、自分の人生に影響を与えた書籍の一節を紹介した。

浦沢が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー「DAIWA HOUSE MY BOOKSHELF」。オンエアは5月30日(日)。

音楽に込められたストーリーを読み解くことが好き

今回の放送では、漫画家の浦沢直樹が自宅の本棚を公開した。浦沢は『YAWARA!』(小学館)、『Happy!』(小学館)、『20世紀少年』(小学館)など、数々の人気作品を輩出。国内累計発行部数は1億2,800万部を超えている。浦沢の本棚を見た玄理は、書籍の保存状態がいい点を指摘した。

玄理:ボブ・ディラン、ビートルズ、ジョン・レノンといったアーティスト関係の本が、まるで書店に並んでいるかのようにきれいです。
浦沢:書店の音楽コーナーみたいですよね(笑)。
玄理:一度読んだ本を、きれいに収めているんでしょうか? それとも浦沢さんの物持ちがいいんでしょうか?
浦沢:僕ね、本を読むときはカバーを外すんですよ。
玄理:なるほど!
浦沢:読み終わったら帯付きでカバーを戻すので、本の状態がきれいなんですよ。
玄理:今買ったんじゃないかって思うぐらい、すべての本がきれいに並んでいますね。アーティストの自伝が本棚に多いのはなぜですか?
浦沢:僕はずっと音楽が好きなんですけど、聴きながらいろんなことを考えるんですね。「この曲はなんでこうなったんだろう?」とか「この歌詞の意味は何だろう?」といったことを考えながら聴いていると、(アーティストの)“答え”のようなものが出てくるんですよ。そうしたら、想像を巡らしていたことがピタッと当たっていることがあるんですね。

漫画家・水木しげるの名言を紹介

本棚の「漫画コーナー」には、つげ義春、ちばてつや、手塚治虫、水木しげるといった有名漫画家の名著が並んでいた。

玄理:いわゆる、漫画界の大御所の作品が並んでいるのには理由があるんですか?
浦沢:レジェンドとも言える方々ですけど、僕は子どもの頃からその方々の漫画をずっと読んで育ちましたので。やっぱり、僕のルーツですよね。

水木しげるの生誕88年を記念して出版された『屁のような人生 水木しげる生誕八十八年記念出版』(KADOKAWA)には、浦沢の人生に大きく影響を与えた一節が記されている。

「やはり人間は健康が第一のようである。ちょっと短いようであるが八十八にもなると、これくらいしか“名言”が出てこないようである」

浦沢:僕は心に残る名言みたいなものを必ず忘れちゃうんですよ。ボブ・ディランの名言も5、6個はあったはずで。(今回のコーナー出演にあたって)「何か名言はあったっけ」って思いながら本棚を見たら、僕の大好きな水木しげる先生の『屁のような人生 水木しげる生誕八十八年記念出版』が目に留まりまして。「水木先生は絶対に名言を言っている!」と思ったら、今回紹介した一節が出てきました。これはですね、あとがきに書かれている言葉なんですよ。それに、手書きなんです。鉛筆でざざっと書いたような。素晴らしい言葉ですよね。何回転も何回転もして、この言葉に着地したんだろうなって。さすが水木先生。
玄理:やっぱり、漫画を描くことってハードワークじゃないですか。シナリオだったりキャラクターの衣装だったり、映像作品だとパート分けするようなことを、ほぼ1人で決めるわけですよね。しかも、連載となると締め切りもありますし。
浦沢:(漫画は)漫画家が描かなければはじまらないものなので、とにかく描かなきゃいけないんですよね。
玄理:水木先生は88歳まで漫画を描いてきて、「やっぱり健康が大事だ」としみじみと思ったんですかね?
浦沢:「八十八にもなると、これくらいしか“名言”が出てこないようである」って言葉は、答えに辿り着いていますよね。僕らはまだ、四の五の考えてしまいますよ。先生はきっと、言いたいことってたくさんあると思うんですよ。だけどね、なんだかんだでそこ(健康)にポンと着地する。その生き方に憧れますね。

連載中の漫画『あさドラ!』はどんな作品?

浦沢は現在、『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で『あさドラ!』を連載中だ。物語のはじまりは1959年の名古屋となっており、当時12歳の少女・浅田アサが戦後から現代にかけて可憐に逞しく生きていく姿が描かれていく。

玄理:この作品を描くきっかけは何かあったのでしょうか。
浦沢:きっかけは、東日本大震災のときで。僕ってダークサイドに入っていく作品が続いたんですけども、「希望の光がほのかに差すドラマを作りたいな」と思ったんですね。恐らくですけど、そのときに芽生えていた話なんじゃないかなと思います。頭のなかに浮かんだシーンっていうのがあるんですけれど、まだ連載ではそこまで辿り着いていないんですよ。
玄理:単行本を5巻まで読んだんですけど、先の展開がどうなるのか全然想像がつかないです。こうなるだろうなっていう、予測すら立てられないです(笑)。楽しみです。

浦沢は、『あさドラ!』で注目してほしいポイントを挙げた。

浦沢:今までずっと黙っていたんですけど、『あさドラ!』って怪獣漫画なんですよね(笑)。
玄理:言っちゃった! いちおう私は伏せていたのに(笑)。
浦沢:ずっと伏せていたんですけど、さすがにもう言ってもいいかなと思いました。
玄理:私は最初「浦沢さんが描く朝ドラってどんなものだろう? 実写で朝ドラ化を狙っているのかな?」って思っていたんですよ。だけど実際に読んでみたら怪獣漫画で。怪獣は出てきましたけど、まだまだ謎が多いですね。
浦沢:そうですね。『あさドラ!』の「あさ」の意味はなんとなくわかっていただけたのかなと思います。
玄理:そうですね。続きが楽しみな作品です。

『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「DAIWA HOUSE MY BOOKSHELF」では、本棚からゲストのクリエイティヴを探る。オンエアは10時5分頃から。

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