J-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「CHINTAI NEW STYLE LAB」。4月2日(金)のオンエアでは、デザイナーのコシノジュンコが登場。失敗も逆境も力に変えるポジティブな生き方について語った。
そんなコシノに、不安やストレスでついネガティブになりがちなこの時期だからこそ知りたい、失敗も逆境も力に変えるポジティブな生き方を訊いた。
長谷川:今コロナ禍で行動が制限されていますが、どのように過ごされていますか?
コシノ:実は「前からこれやりたかったの」というものがたくさんあって、こんなときにやらなきゃいつやるのって感じで。朝起きて「何しよう」じゃなくて「そうだあれするんだ」「これするんだ」って夢が湧いてくるわけですよ。それにハマりこんじゃって、たとえば写真の整理をするとか、家を片づけるとか。家を片づけるのは頭の整理になって発見があるんです。だから何もしないんじゃなくて、片づけでもいいから、何かするといいですよ。そうすると新しいビジョンが生まれる。だから今、私はビジョンだらけで。朝起きてあれやろう、これやろうと考えて実現しています。
長谷川:行動することでいろいろと見つかっていくのですね。
コシノ:そう、思ったことは見えないでしょ? 思うだけではわからないから、それを見えるようにするために行動する。そうすると形になります。形になったら目標があるから、次々追求していくでしょう。私の場合、集中力があるんです。ひとつやりかけるとずーっと突っ込んでいく。全く種類の違ういろんな仕事があるとするじゃないですか。そのときそのとき与えられたものに集中すれば形になりますよね。だから人との出会いだけでなく、モノやこと、食べ物、なんでもいいんですけど、今まで気が付かなかった家の中での出会いを楽しんでいます。
コシノは「マイナスに捉えると進歩がありません。でも家の中にいても絶対に進歩があるはずなんです」と前向きに行動することを推奨した。
コシノ:私は岸和田弁で東京に出てきました。きれいな大阪弁でもなく、私はそれしか知りませんでした。今でこそ岸和田弁は連続テレビ小説『カーネーション』(NHK)で聞いたことがある人も多いですが、私のときは「岸和田弁でしゃべると通じないからできるだけ黙っていたほうがいいわよ」って姉から言われていたので、本当に無口で絵ばっかり描いていたんですよ。でも絵ばっかり描いていたのが逆によかった。それで19歳で装苑賞を獲ったら、背中をボンと押されたようなもので。何弁であろうが自分のものになったんです。だから何かひとつ極めれば、そんなの吹っ飛んじゃいます。気が付いたらいつの間にかコンプレックスは何ともなくなっちゃったので、何かに夢中になるといいですね。(方言がコンプレックスならば)言葉に気を付けるよりも、何かに夢中になると吹っ切れるというか、何かしら変わりますよね。
コシノ:私、長年溜めていた言葉があるんですよ。『コシノジュンコ56の大丈夫』の「56」は「語録」なんです。
長谷川:「56」と書いて「語録」と読む?
コシノ:ちょっと隠し味ね。それから「大丈夫」という漢字は、「人」「人」「人」でしょう。けっきょくは、どんな仕事であろうと人のためなんですよ。人に喜んでもらう、人のために仕事ってあるんだなって。最終的には自分のためになりますが、先に自分じゃないですよね。考えてみたら1日中「あなた大丈夫?」「大丈夫」って、ひとつの会話の中に何回も「大丈夫」という言葉を無意識に言ってますよね。そういう意味では、普通に話していることを改めて見ると、日本の漢字って素晴らしいなと思いますね。
長谷川:本当にそうですね。タイトルに「大丈夫」と大きく書いてあるので、このタイトルでホッとして、開くと読みやすくて。
コシノ:これは小説でもなんでもないので、パッと開いたところが今日のあなたのテーマみたいな。それから、写真と文章はまったく無関係なんですよ。写真の整理をしていて「今出しておこう」と思ったものです。
コシノは「年齢に関係なく、そのとき与えられた楽しみをやっておかないと、体験しておかないといけないと思います。後悔するよりやったほうがいいですよ」とアドバイスした。
『START LINE』のワンコーナー「CHINTAI NEW STYLE LAB」では、ニューノーマル時代の心地よい暮らしを送るヒントをお届けする。オンエアは毎週金曜の17時15分頃から。
「今、私はビジョンだらけ」家の中での楽しみ
コシノは新人デザイナーの登竜門「装苑賞」を最年少の19歳で受賞。以来、日本を代表するファッションデザイナーとして、世界各国にファッション文化を発信する。1978年より22年間「パリ・コレクション」に参加し、ニューヨークや北京、キューバ、ロシア、スペインなどでショーを開催している。そんなコシノに、不安やストレスでついネガティブになりがちなこの時期だからこそ知りたい、失敗も逆境も力に変えるポジティブな生き方を訊いた。
長谷川:今コロナ禍で行動が制限されていますが、どのように過ごされていますか?
コシノ:実は「前からこれやりたかったの」というものがたくさんあって、こんなときにやらなきゃいつやるのって感じで。朝起きて「何しよう」じゃなくて「そうだあれするんだ」「これするんだ」って夢が湧いてくるわけですよ。それにハマりこんじゃって、たとえば写真の整理をするとか、家を片づけるとか。家を片づけるのは頭の整理になって発見があるんです。だから何もしないんじゃなくて、片づけでもいいから、何かするといいですよ。そうすると新しいビジョンが生まれる。だから今、私はビジョンだらけで。朝起きてあれやろう、これやろうと考えて実現しています。
長谷川:行動することでいろいろと見つかっていくのですね。
コシノ:そう、思ったことは見えないでしょ? 思うだけではわからないから、それを見えるようにするために行動する。そうすると形になります。形になったら目標があるから、次々追求していくでしょう。私の場合、集中力があるんです。ひとつやりかけるとずーっと突っ込んでいく。全く種類の違ういろんな仕事があるとするじゃないですか。そのときそのとき与えられたものに集中すれば形になりますよね。だから人との出会いだけでなく、モノやこと、食べ物、なんでもいいんですけど、今まで気が付かなかった家の中での出会いを楽しんでいます。
コシノは「マイナスに捉えると進歩がありません。でも家の中にいても絶対に進歩があるはずなんです」と前向きに行動することを推奨した。
「岸和田弁」を出さないように絵を書いて…極めればコンプレックスはなくなる
長谷川は「コシノ流コンプレックス克服方法はありますか?」と質問する。コシノ:私は岸和田弁で東京に出てきました。きれいな大阪弁でもなく、私はそれしか知りませんでした。今でこそ岸和田弁は連続テレビ小説『カーネーション』(NHK)で聞いたことがある人も多いですが、私のときは「岸和田弁でしゃべると通じないからできるだけ黙っていたほうがいいわよ」って姉から言われていたので、本当に無口で絵ばっかり描いていたんですよ。でも絵ばっかり描いていたのが逆によかった。それで19歳で装苑賞を獲ったら、背中をボンと押されたようなもので。何弁であろうが自分のものになったんです。だから何かひとつ極めれば、そんなの吹っ飛んじゃいます。気が付いたらいつの間にかコンプレックスは何ともなくなっちゃったので、何かに夢中になるといいですね。(方言がコンプレックスならば)言葉に気を付けるよりも、何かに夢中になると吹っ切れるというか、何かしら変わりますよね。
コシノの力強い言葉が詰まった書籍
コシノは2月に自身の言葉を詰め込んだ書籍『コシノジュンコ 56の大丈夫 失敗も逆境も力に変える、パワフルウーマン語録』(世界文化社)を出版した。コシノ:私、長年溜めていた言葉があるんですよ。『コシノジュンコ56の大丈夫』の「56」は「語録」なんです。
長谷川:「56」と書いて「語録」と読む?
コシノ:ちょっと隠し味ね。それから「大丈夫」という漢字は、「人」「人」「人」でしょう。けっきょくは、どんな仕事であろうと人のためなんですよ。人に喜んでもらう、人のために仕事ってあるんだなって。最終的には自分のためになりますが、先に自分じゃないですよね。考えてみたら1日中「あなた大丈夫?」「大丈夫」って、ひとつの会話の中に何回も「大丈夫」という言葉を無意識に言ってますよね。そういう意味では、普通に話していることを改めて見ると、日本の漢字って素晴らしいなと思いますね。
長谷川:本当にそうですね。タイトルに「大丈夫」と大きく書いてあるので、このタイトルでホッとして、開くと読みやすくて。
コシノ:これは小説でもなんでもないので、パッと開いたところが今日のあなたのテーマみたいな。それから、写真と文章はまったく無関係なんですよ。写真の整理をしていて「今出しておこう」と思ったものです。
コシノは「年齢に関係なく、そのとき与えられた楽しみをやっておかないと、体験しておかないといけないと思います。後悔するよりやったほうがいいですよ」とアドバイスした。
『START LINE』のワンコーナー「CHINTAI NEW STYLE LAB」では、ニューノーマル時代の心地よい暮らしを送るヒントをお届けする。オンエアは毎週金曜の17時15分頃から。
番組情報
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毎週金曜16:30-20:00