マカロニえんぴつが「ラジオで出会って好きになった楽曲」は?

マカロニえんぴつの、はっとり(Vo / Gt)、田辺由明(Gt)、高野賢也(Ba)、長谷川大喜(Key)が、新曲『listen to the radio』の制作秘話やラジオで出会った好きな曲を語った。また、はっとりが『listen to the radio』の弾き語りも披露した。

マカロニえんぴつが登場したのは、3月28日(日)にオンエアしたJ-WAVEをはじめ全国5地区のFMラジオ局で構成するJFLの特別番組『JFL SPECIAL NIHON SAFETY FOR THE NEXT』(ナビゲーター:藤田琢己)。

ラジオから聞こえる温もりあるサウンドを意識した

JFLでは、2021年3月1日(月)から3月31日(水)までの1カ月間、毎年恒例のキャンペーン「JFL presents FOR THE NEXT supported by 日本セーフティー」を実施。マカロニえんぴつは今年のテーマソングとして『listen to the radio』を手がけた。ラジオの要素がある楽曲だ。

藤田:どんなことをイメージして制作されましたか?
はっとり:僕自身、ラジオが大好きなので、ラジオが絶対に入った歌にはしたいなってことが最初からありました。ラジオって僕的には、夜を繋いでいるっていうイメージがあるんです。自分自身が一人暮らしを始めてからとかは深夜ラジオに助けられたりしていたので。歌詞には、夜を繋ぐとか、夜を駆けめぐるみたいなフレーズもあって、ラジオをきっかけにいろんな人が同じ場所に集まるような。距離はもちろん離れてはいるけれど、電波を通して同じ曲に魂を振るわせたり、同じ話で笑ったりっていう。昨今は心の距離が離れていると言われているから、ラジオがより大事に人を繋ぐツールになっているんじゃないかなと思って。そういうニュアンスを詰め込められるような歌詞にしました。

レコーディングでは、ラジオのノイズを取り入れたという。

はっとり:曲の冒頭でラジオのチューニングノイズを入れたんですけど、実はFMのノイズじゃなくて、AMのノイズなんです。JFLなのに(笑)。それだけはすみません(笑)。ノイズの感じがAMの方がよかったんですね。
全員:あはは!(笑)
はっとり:ギターの音も田辺がかなりこだわった部分も多かったと思います。
田辺:僕も古い音楽が好きなので、ラジオから聴こえてくる古いロックの感じみたいなイメージを入れてみたりとか、オールドロックライクなフレーズをふんだんに入れてみたりとかして楽しく録れましたね。
長谷川:キーボードは新しい音色を取り入れたいなと思って、はっとりくんのキーボードにギターのエフェクターを繋いだら面白い音が出るので、それもちょっと聴いてほしいと思っています。
はっとり:どちらかというと、この曲は、汚い音にする作業を徹底したかも。きれいすぎないように。ラジオから出てくるアナログチックな温もりあるサウンドを全員が必然的にイメージしていた気がします。

ベースの高野はこの曲の制作において意外なこだわりを明かした。

高野:個人的にいちばんこだわったのはベースじゃなくてタンバリンかな。
全員:あはは!(笑)
高野:実はサビのタンバリンも僕がやっていて、叩き方もちょっと工夫して。「ムナイタンバリン」って呼んでいるんですけど、タンバリンを胸板で叩いてて。
藤田:手じゃなくて胸板なんですね!
はっとり:はじめは俺がタンバリンを叩いていたんですけど、「手が痛い」って言ってたら、けいやん(高野)がおもむろにブースに入ってきて、「タンバリン、俺が叩くよ」と。そしたら音だけ聴こえてきて、それがやけに図太いと。ブースを小窓からのぞいたら、胸で叩いてたんですよね。
高野:肺の空洞を使って響かせました。ちょっと痛かったですけど(笑)。

ラジオで出会った好きな曲は?

番組では『listen to the radio』にちなみ、マカロニえんぴつのメンバー全員がラジオで出会った好きな曲を語る場面もあった。

はじめに、ベースの高野がSchool Food Punishment『電車、滑り落ちる、ヘッドフォン』を紹介した。



高野:僕が高校生の頃に初めて聴いた曲で、中間試験の試験勉強をしているときに(ラジオを)聴いていたら、不規則なリズムが聴こえて、そこからずっと耳を傾けていたらこの曲にハマってしまって。2サビのあとにブツってブレイクが入るんです。ラジオの電波が途切れたのかなって思ったけど、ラジオだから巻き戻せなくて。それでモヤモヤしたままだったけど、なんかメロディーが頭かに残っていた曲ですね。

ギターの田辺が紹介した楽曲は、The Struts『Could Have Been Me』。

田辺:ライブのあとにみんな疲れて寝ちゃってたりしているとき、僕が黙々と運転していることがあるんですけど、ラジオで人の声を聴きながらだとわりと眠くならずに運転できるので、それでラジオをかけてたらこの曲がたまたま流れてきて。The Strutsってそんなに昔のバンドじゃないはずなのに、クイーンっぽさがあるし、むちゃくちゃカッコいいなって思って。あとで曲名を調べて、いろんあアルバムを聴いて、最初にこの曲と出会ったので、いちばん好きな曲です。僕らもクイーンが大好きでクイーンのまねをしたサウンドとかもやったりするので、僕らのバンドの音にThe Strutsの曲の影響は少なからずあったような気がします。

思わず鍵盤を弾いて音階を確認した、Billie Eilishの楽曲

キーボードの長谷川はBillie Eilish『bad guy』をラジオで聴いて衝撃を受けたと語る。

長谷川:自宅で料理をしていたときに、ラジオからこの曲のベースのリフが聴こえて、Billie Eilishの声も聴こえて「なんだこれ?」って。あやしくてトリッキーな曲だなって印象がありました。途中でまたリフが出てくるじゃないですか。音楽的に言うと旋律的短音階を駆使していて。このリフって何の音階なんだろうって思って、1回料理をする手を止めて鍵盤を弾きに行きました。ずっとベースのルートが変わってるんだけど、ずっと旋律的短音階なんですよ。これは理論を知っている人からすると、おかしな話なんです。1曲ずっと旋律的短音階をかき鳴らしているのはこの人じゃないかなって思います。

最後にボーカルのはっとりはナオト・インテイライミ『Life pallet』を紹介した。



はっとり:僕は上京したばかりの大学1年生のときにアルバイトでカラオケの店員をやってまして、そこで有線放送なのか、新曲が流れているんです。業務をしながら、やけに引っかかりのいいサビで、キャッチーで素敵なメロディーで声がよくて。いつも流れているけど皿を洗いながらだと曲名を調べられないし。しばらくするとリリース期間が過ぎたのか、その曲は流れなくなって。でもそのサビは頭の中で延々に残っていて。事あるごとに頭にそのメロディーが出てくるんですよ。でもメロディーだけだと調べられないから、曲名がわかるのは無理だろうなって思っていて。それから8年経った最近、その曲がどうしても気になっちゃったから、ダメもとでインスタでそのメロディーを鼻歌で歌って、「この曲、誰か知りませんか?」って投稿したら2分で、たくさんの人がナオト・インテイライミさんの『Life pallet』ですって教えてくれて。8年のモヤモヤが2分で解決したからすごいですよね。これがわかったときは「ナオトー! あなただったんですか」って感動しましたね。

番組でははっとりが『listen to the radio』を弾き語りで披露した。

【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20210328224359(再生は2021年4月4日28時59分まで)

マカロニえんぴつは4月21日(水)にはシングル『はしりがき』EPをリリース。また、4月から全国ツアー「マカロックツアーvol.11 〜いま会いに行くをする篇〜」を開催予定だ。

マカロニえんぴつの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
radikoで聴く
2021年4月4日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
JFL SPECIAL NIHON SAFETY FOR THE NEXT
2021年3月28日(日)
22:00-22:54

関連記事