J-WAVEで放送中の番組『Diamond head ETHICAL WAVE』(ナビゲーター:坂口真生/豊田エリー)。2月20日(土)のオンエアでは、鶴田真由がゲストに登場。これまでに50カ国以上を渡り歩き、なかでも秘境が大好きだという彼女とトークを繰り広げた。
鶴田:私のなかでは一貫しているものがあります。それは「自分が感じていることを伝えたい、みんなでシェアしたい」という想いが一番強いんだと思います。そのアウトプットは別に本を書くことでもいいし、朗読でも歌を歌うことでも、芝居をすることでも料理をすることでもなんでもいいんです。
坂口:なるほど。軸にみなさんとシェアしたいというのがあって、そのときどきによって心地よい方法が決まってくるということなんですね。
多くの国の地を踏んできた鶴田に、とりわけ印象に残っている旅先を尋ねると、エシカルという意味で「ブータン」と回答。「世界一幸せな国」と言われる国に暮らす現地の人たちの笑顔の美しさに感動したという。
鶴田:幸せって結局、自分の内側にあることじゃないですか。いかに自分が今いる状況をポジティブに「ありがたい」と思って受け止められるか否かというところが大きなポイントになると思っていて。そういう意味では、ブータンの人たちは「足るを知る」ということをすごく知っている民族なんだなって思うし、自分たちが選択していることにすごく誇りを持っていると感じました。
鶴田は、一番「美しい」と思った話として、ブータン政府で働く日本人女性のエピソードを紹介。ある朝、大臣に「今日、あそこの玄関先に(花が)咲いていたのを見た? きれいだったね」と声を掛けられ、女性が「すみません、見ていないです」と答えると、大臣は「足元に咲いている花に気付かないようじゃ、いい仕事ができないよ」とアドバイスしたのだとか。
坂口:すごい指導だ……。
鶴田:今、日本の大臣にそんなことを言う人はいるかなとか、自分も含めてね。遠くを見すぎて足元をちゃんと見てないなって思うことが多くて。でも、今回のコロナであまり外出ができなくなって、もちろん大変な思いをしている人たちもたくさんいるけれども、普段気づかないことに気づく時間はもらえたかなって。そこがひとつ、なにか自分の学びになっているという感じがします。
さらに鶴田は「時間」という言葉が重要なキーワードになっているのではないかと続けた。
鶴田:今までわちゃわちゃと忙しく時間が回っていたじゃないですか、特に東京とか。
坂口:特に東京ですね(笑)。
鶴田:でも、こうして自粛になったことによって、時間のスピードがものすごく落ちたと思うんです。それは経済活動が落ちたということにもつながるし、一概にいいとか悪いとかは言えないけれども、時間のスピードを落とすということが、自然とリンクするためにとても重要なキーワードになるんじゃないかなと思っているんです。
鶴田は、自然の時間の流れに歩みを合わせることで「自然と対話できる感じがする」と続けた。
鶴田:旅先で訪れたブータンもそうですし、ほかの国もそうですけど、そこの人たちはその時間軸のなかでちゃんと動けている。自分たちが見失っている大切なものをちゃんと見ているというか。
坂口:なるほど。
鶴田:なので旅が好きというか、そういう場所に行きたいのも、自分が忙しい生活のなかで眠ってしまった細胞を起こしにいきたいなという気持ちがあって。みんな「僻地が好きですね」って言うんだけど(笑)。
坂口:秘境とか僻地とか(笑)。
鶴田:そうそう、その僻地や秘境が好きなのにはそういう理由もあるというか。
鶴田:たとえば「料理をする」「ご飯を食べる」という行動をとったときに、チャチャッとやったり、パパッと食べたりすると、結局その味がわからない。でも、ゆっくりちゃんと味わって食べると「ああ、このニンジンはきっとこんな風に愛されて育ったな」とか「こんな環境で生まれてきた子なんじゃないかな」とか「あ、ここにお塩の粒があって、ここにコショウの粒があって、ああ、このオリーブオイルがおいしい」みたいなものが、1個1個全部ちゃんと感じることができる。しかも、もっと解像度を上げていくと、その背景まで想像ができるというか、そこまでちゃんと意識を張り巡らせていたいなと思うんです。それがすごく大事というか、その想像力が自分も人も幸せにするというか、世の中を幸せにしていく回路に結びついていくというかね。
鶴田に「解像度を上げる」ためにやっていることを伺うと、「瞑想」と返ってきた。可能であれば1時間ほど、毎朝行っているそうだ。
鶴田:特に決まった方法は別にないんですけれど、静かに座っているというか。ものにちゃんと“心”をあわせて感じていくという作業をするには、瞑想がとてもいい訓練になるなと思っています。
坂口:鶴田さんは世界中を旅するなかで、さまざまな素敵な国のことに触れられていて、まさに豊かな暮らしを実践されている方々に出会っているのかなと思います。
鶴田:やっぱり自然や仲間がいて、自然や万物とちゃんと対話ができるということが一番豊かかなと思います。よく言われているけど、日本人はそういう感性をものすごく持っている民族だと思うんです。私もそうだけど、なんでも擬人化するじゃないですか。「植物がうれしそう」とか(笑)。
坂口:確かにそうですね(笑)。海の神、山の神とかもみんなそうですからね。
鶴田:そうそう。だから、もともとそういう感性を持っているから、そこがサビないように磨きたいなと思っています。
坂口:素敵な言葉ありがとうございます。
『Diamond head ETHICAL WAVE』は3年先の生き方を探るエシカルな60分。放送は毎週土曜日18時から。
幅広い活動の原点は「シェアしたい」という想い
鶴田は女優としてドラマや映画、舞台に出演するほか、ドキュメンタリー番組への参加や執筆業など、幅広く表現活動を続けている。坂口は鶴田に、「一番中心になっている活動の軸」はどこにあるのか問いかけた。鶴田:私のなかでは一貫しているものがあります。それは「自分が感じていることを伝えたい、みんなでシェアしたい」という想いが一番強いんだと思います。そのアウトプットは別に本を書くことでもいいし、朗読でも歌を歌うことでも、芝居をすることでも料理をすることでもなんでもいいんです。
坂口:なるほど。軸にみなさんとシェアしたいというのがあって、そのときどきによって心地よい方法が決まってくるということなんですね。
多くの国の地を踏んできた鶴田に、とりわけ印象に残っている旅先を尋ねると、エシカルという意味で「ブータン」と回答。「世界一幸せな国」と言われる国に暮らす現地の人たちの笑顔の美しさに感動したという。
鶴田:幸せって結局、自分の内側にあることじゃないですか。いかに自分が今いる状況をポジティブに「ありがたい」と思って受け止められるか否かというところが大きなポイントになると思っていて。そういう意味では、ブータンの人たちは「足るを知る」ということをすごく知っている民族なんだなって思うし、自分たちが選択していることにすごく誇りを持っていると感じました。
鶴田は、一番「美しい」と思った話として、ブータン政府で働く日本人女性のエピソードを紹介。ある朝、大臣に「今日、あそこの玄関先に(花が)咲いていたのを見た? きれいだったね」と声を掛けられ、女性が「すみません、見ていないです」と答えると、大臣は「足元に咲いている花に気付かないようじゃ、いい仕事ができないよ」とアドバイスしたのだとか。
坂口:すごい指導だ……。
鶴田:今、日本の大臣にそんなことを言う人はいるかなとか、自分も含めてね。遠くを見すぎて足元をちゃんと見てないなって思うことが多くて。でも、今回のコロナであまり外出ができなくなって、もちろん大変な思いをしている人たちもたくさんいるけれども、普段気づかないことに気づく時間はもらえたかなって。そこがひとつ、なにか自分の学びになっているという感じがします。
さらに鶴田は「時間」という言葉が重要なキーワードになっているのではないかと続けた。
鶴田:今までわちゃわちゃと忙しく時間が回っていたじゃないですか、特に東京とか。
坂口:特に東京ですね(笑)。
鶴田:でも、こうして自粛になったことによって、時間のスピードがものすごく落ちたと思うんです。それは経済活動が落ちたということにもつながるし、一概にいいとか悪いとかは言えないけれども、時間のスピードを落とすということが、自然とリンクするためにとても重要なキーワードになるんじゃないかなと思っているんです。
鶴田は、自然の時間の流れに歩みを合わせることで「自然と対話できる感じがする」と続けた。
鶴田:旅先で訪れたブータンもそうですし、ほかの国もそうですけど、そこの人たちはその時間軸のなかでちゃんと動けている。自分たちが見失っている大切なものをちゃんと見ているというか。
坂口:なるほど。
鶴田:なので旅が好きというか、そういう場所に行きたいのも、自分が忙しい生活のなかで眠ってしまった細胞を起こしにいきたいなという気持ちがあって。みんな「僻地が好きですね」って言うんだけど(笑)。
坂口:秘境とか僻地とか(笑)。
鶴田:そうそう、その僻地や秘境が好きなのにはそういう理由もあるというか。
想像力を働かせることで、世の中を幸せにする
鶴田は日々「なにかをするときの解像度を上げていきたい」と思って行動している。ひとつひとつのアクションを鮮明に感じることが幸せにつながっていくという。鶴田:たとえば「料理をする」「ご飯を食べる」という行動をとったときに、チャチャッとやったり、パパッと食べたりすると、結局その味がわからない。でも、ゆっくりちゃんと味わって食べると「ああ、このニンジンはきっとこんな風に愛されて育ったな」とか「こんな環境で生まれてきた子なんじゃないかな」とか「あ、ここにお塩の粒があって、ここにコショウの粒があって、ああ、このオリーブオイルがおいしい」みたいなものが、1個1個全部ちゃんと感じることができる。しかも、もっと解像度を上げていくと、その背景まで想像ができるというか、そこまでちゃんと意識を張り巡らせていたいなと思うんです。それがすごく大事というか、その想像力が自分も人も幸せにするというか、世の中を幸せにしていく回路に結びついていくというかね。
鶴田に「解像度を上げる」ためにやっていることを伺うと、「瞑想」と返ってきた。可能であれば1時間ほど、毎朝行っているそうだ。
鶴田:特に決まった方法は別にないんですけれど、静かに座っているというか。ものにちゃんと“心”をあわせて感じていくという作業をするには、瞑想がとてもいい訓練になるなと思っています。
自然や万物と対話することで豊かな暮らしに
坂口は鶴田に「あなたにとって豊かな暮らしとはどういうものですか?」と、番組恒例の質問を投げかけた。坂口:鶴田さんは世界中を旅するなかで、さまざまな素敵な国のことに触れられていて、まさに豊かな暮らしを実践されている方々に出会っているのかなと思います。
鶴田:やっぱり自然や仲間がいて、自然や万物とちゃんと対話ができるということが一番豊かかなと思います。よく言われているけど、日本人はそういう感性をものすごく持っている民族だと思うんです。私もそうだけど、なんでも擬人化するじゃないですか。「植物がうれしそう」とか(笑)。
坂口:確かにそうですね(笑)。海の神、山の神とかもみんなそうですからね。
鶴田:そうそう。だから、もともとそういう感性を持っているから、そこがサビないように磨きたいなと思っています。
坂口:素敵な言葉ありがとうございます。
『Diamond head ETHICAL WAVE』は3年先の生き方を探るエシカルな60分。放送は毎週土曜日18時から。
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番組情報
- Diamond head ETHICAL WAVE
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毎週土曜18:00-18:54
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坂口真生、豊田エリー