J-WAVEで放送中の番組『CLASSY LIVING』(ナビゲーター:村治佳織)。2月20日(土)のオンエアでは、女優・中谷美紀がリモート出演。中谷はオーストリアと日本を行き来する生活を送っており、著書『オーストリア滞在記』(幻冬舎文庫)も刊行。そんな中谷が、オーストリアでの生活について語った。
村治:5月から7月までの約3カ月間、1日も欠かさず美紀さんの暮らしぶりが書かれています。この期間は本を執筆することを念頭に過ごされていたんですか?
中谷:本来は4月から書き始める予定だったんですが、1カ月間はどうしても「誰にも会っていないし何も書けない」という時期がありまして。でも1カ月も巣篭り生活が続くと、なんだか生産的なこと、クリエイティブなことを何もしていないということがもどかしいというか、単純に言うと飽きてしまったんですよね(笑)。それで「じゃあそろそろ書いてみようかな?」という気になりまして、日々のことを綴ってみました。
村治:クリエイティブなことのひとつとして、お庭を作ることから始めたんですね。著書も園芸ショップに旦那さまとふたりで出掛るところから始まっています。
中谷はティロとともに、世界中から種を集めて増やした苗を販売している園芸店へ行き、広大な敷地に置かれた苗ポットから一つひとつ選んでいったという。中谷は自身の理想の庭について4年間考え抜いたそうで、村治を驚かせた。
村治:金柑タルトを食べながら、ドイツの空気を感じながら読むのはいいですね。そんな楽しみ方をさせていただきました。クラシックファンの人でも知らないかもしれない情報も書かれています。美紀さんが今年になって久しぶりにウィーン・フィルのコンサートに行かれて、ダニエル・バレンボイムが弾き振りをされていたときのことなんですが、バレンボイムが自分の手に合わせて、普通のピアノより少し細めにした鍵盤を使われていると初めて聞きました。
中谷:ご自分の手を思いっきり広げて「これがオクターブです」って示して「これに合わせたオクターブを作ってください」ってご注文なさったそうです。
村治:知らなかったです。音色を追求したオーダーメイドはあっても、手に合わせたオーダーメイドはないですよね。
中谷:バレンボイムほどの方になるとそんなことも可能なんですね。
村治:美紀さんが書いてくださったおかげで知れました。こうしたちょっとした情報もたくさん書かれています。
村治は、ウィーン・フィルの来日公演でワレリー・ゲルギエフが指揮をする公開リハーサルに足を運んだそうだ。中谷も「最後の空気が練り上げられるようなゲルギエフの指揮。気絶しそうになりました」と感想を述べた。
村治:ティロさんもいらして、かっこよかったです。白いスニーカーで黒い全体像だったので、美紀さんがコーディネートされているのかなと一瞬思ったんですけど。
中谷:私のコーディネートが入り込む余地は一切ありません。お洋服が好きなので、自分なりのこだわりがいろいろあるみたいですよ。
村治:シュテファン・コンツさんは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のチェロ奏者の方ですが、以前に私もデュオコンサートをさせていただいて。そのときに美紀さんから差し入れをいただきました。
中谷:行きたかったんですけど、残念ながらどうしても仕事中で伺えなかったものですから。
村治:ありがとうございました。そのときにシュテファン・コンツさんの演奏を横で聴いていて、音楽がステージと楽屋の隔てがないと思って。きっとフィルハーモニクスのみなさんも小さな頃から(音楽を)されている方とか、代々音楽家の方も多いと思いますので、すごくいい関係性なんじゃないかなと思うんです。美紀さんもフィルハーモニクスのメンバーのおうちにご主人と遊びに行っているという写真がありました。
中谷:密になることを避けるために、お庭でお会いしたりしていました。
村治:どのような話をされるのかすごく気になります。
中谷:音楽のこともそうですし、他愛のない話を好んでいますね。もちろん音楽について白熱することもあるんでしょうけれども、シュテファン・コンツさんは作曲をしたり編曲をしたり指揮もしたり、とても才能豊かな方です。
ここで中谷が、シュテファンから預かってきた村治宛の音声メッセージをサプライズで披露。これには村治も大喜びだった。
村治:Danke schön!(ダンケシェーン/ありがとう)。美紀さん、うれしい。ありがとうございます。めっちゃテンション上がりました。
中谷:「本当に忘れがたい素敵なステージだったよ。音楽を通じて親密な関係を築くことができた。また一緒に演奏したい」っておっしゃってます。
村治:美紀さんがお願いしてくださったんですか?
中谷:「佳織さんとお話できるんだよ」ってお伝えしたらシュテファンが送ってくれました。
村治:うれしい!
中谷:早口でよくしゃべるので本当に聞き取るのが大変なんです。でも彼女も私がドイツ語に明るくないことを本当によく理解してくれて、最近はお互いに歩みよって、私もドイツ語を学んで一生懸命頑張りますし、彼女も私のままならないドイツ語でも理解を示してくれるようになったんですよね。
村治:間違っていると訂正くれたり?
中谷:ドイツ語を教えてくれます。ドイツ語の名詞には、女性名詞、男性名詞、中性名詞があって、男性名詞なのか女性名詞なのか、というクイズをいつも出してくれるんですよね。ときどき彼女が間違っているときもあるんです、まだ子どもなので。でも「間違ってない」と言い張って、パパ(ティロ)に「美紀のほうが合ってる」って言われることもあるんですけれどね(笑)。
番組ではフィルハーモニクス『Swing On Beethoven』をオンエア。その後も『オーストリア滞在記』を引用しながら、オーストリアでの食生活や体のメンテナンスについて話す場面もあった。
中谷は、2021年秋に公開予定の映画『総理の夫』に日本初の女性総理・相馬凛子役として出演。夫・相馬日和は田中 圭が演じる。
極上の音楽に包まれるゆったりとした週末の54分のプログラム『CLASSY LIVING』の放送は毎週土曜日20時から。
考え抜いた「理想の庭」を再現するオーストリア生活
中谷は2018年、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(以下、ウィーン・フィル)のヴィオラ奏者のティロ・フェヒナーと結婚し、オーストリアと日本を往復する生活に。著書『オーストリア滞在記』には、そんな中谷のオーストリアでの暮らしぶりが綴られている。村治:5月から7月までの約3カ月間、1日も欠かさず美紀さんの暮らしぶりが書かれています。この期間は本を執筆することを念頭に過ごされていたんですか?
中谷:本来は4月から書き始める予定だったんですが、1カ月間はどうしても「誰にも会っていないし何も書けない」という時期がありまして。でも1カ月も巣篭り生活が続くと、なんだか生産的なこと、クリエイティブなことを何もしていないということがもどかしいというか、単純に言うと飽きてしまったんですよね(笑)。それで「じゃあそろそろ書いてみようかな?」という気になりまして、日々のことを綴ってみました。
村治:クリエイティブなことのひとつとして、お庭を作ることから始めたんですね。著書も園芸ショップに旦那さまとふたりで出掛るところから始まっています。
中谷はティロとともに、世界中から種を集めて増やした苗を販売している園芸店へ行き、広大な敷地に置かれた苗ポットから一つひとつ選んでいったという。中谷は自身の理想の庭について4年間考え抜いたそうで、村治を驚かせた。
クラシックトークに花を咲かせる村治と中谷
村治は、『オーストリア滞在記』を家で読み始めたものの、終盤になると「やっぱりドイツの風を感じながら読みたい」と思い、東京にあるドイツ文化会館のカフェに移動して読んだそうだ。村治:金柑タルトを食べながら、ドイツの空気を感じながら読むのはいいですね。そんな楽しみ方をさせていただきました。クラシックファンの人でも知らないかもしれない情報も書かれています。美紀さんが今年になって久しぶりにウィーン・フィルのコンサートに行かれて、ダニエル・バレンボイムが弾き振りをされていたときのことなんですが、バレンボイムが自分の手に合わせて、普通のピアノより少し細めにした鍵盤を使われていると初めて聞きました。
中谷:ご自分の手を思いっきり広げて「これがオクターブです」って示して「これに合わせたオクターブを作ってください」ってご注文なさったそうです。
村治:知らなかったです。音色を追求したオーダーメイドはあっても、手に合わせたオーダーメイドはないですよね。
中谷:バレンボイムほどの方になるとそんなことも可能なんですね。
村治:美紀さんが書いてくださったおかげで知れました。こうしたちょっとした情報もたくさん書かれています。
村治は、ウィーン・フィルの来日公演でワレリー・ゲルギエフが指揮をする公開リハーサルに足を運んだそうだ。中谷も「最後の空気が練り上げられるようなゲルギエフの指揮。気絶しそうになりました」と感想を述べた。
村治:ティロさんもいらして、かっこよかったです。白いスニーカーで黒い全体像だったので、美紀さんがコーディネートされているのかなと一瞬思ったんですけど。
中谷:私のコーディネートが入り込む余地は一切ありません。お洋服が好きなので、自分なりのこだわりがいろいろあるみたいですよ。
中谷のサプライズに村治が感激
ティロは、ウィーン・フィルで演奏をする以外にも、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、クラリネット、コントラバスの7人のアンサンブル「フィルハーモニクス」のメンバーとしても活躍している。村治が、メンバーのひとりであるシュテファン・コンツとのエピソードを語った。村治:シュテファン・コンツさんは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のチェロ奏者の方ですが、以前に私もデュオコンサートをさせていただいて。そのときに美紀さんから差し入れをいただきました。
中谷:行きたかったんですけど、残念ながらどうしても仕事中で伺えなかったものですから。
村治:ありがとうございました。そのときにシュテファン・コンツさんの演奏を横で聴いていて、音楽がステージと楽屋の隔てがないと思って。きっとフィルハーモニクスのみなさんも小さな頃から(音楽を)されている方とか、代々音楽家の方も多いと思いますので、すごくいい関係性なんじゃないかなと思うんです。美紀さんもフィルハーモニクスのメンバーのおうちにご主人と遊びに行っているという写真がありました。
中谷:密になることを避けるために、お庭でお会いしたりしていました。
村治:どのような話をされるのかすごく気になります。
中谷:音楽のこともそうですし、他愛のない話を好んでいますね。もちろん音楽について白熱することもあるんでしょうけれども、シュテファン・コンツさんは作曲をしたり編曲をしたり指揮もしたり、とても才能豊かな方です。
ここで中谷が、シュテファンから預かってきた村治宛の音声メッセージをサプライズで披露。これには村治も大喜びだった。
村治:Danke schön!(ダンケシェーン/ありがとう)。美紀さん、うれしい。ありがとうございます。めっちゃテンション上がりました。
中谷:「本当に忘れがたい素敵なステージだったよ。音楽を通じて親密な関係を築くことができた。また一緒に演奏したい」っておっしゃってます。
村治:美紀さんがお願いしてくださったんですか?
中谷:「佳織さんとお話できるんだよ」ってお伝えしたらシュテファンが送ってくれました。
村治:うれしい!
ドイツ語を勉強中
ティロとの出会いをきっかけに、現在ドイツ語を勉強中の中谷。現地の言葉がわからないことで人に気を使わせてしまうことがつらいと感じ、学び始めたそうだ。ドイツ語のレッスンはティロの連れ子である娘が協力してくれるのだとか。中谷:早口でよくしゃべるので本当に聞き取るのが大変なんです。でも彼女も私がドイツ語に明るくないことを本当によく理解してくれて、最近はお互いに歩みよって、私もドイツ語を学んで一生懸命頑張りますし、彼女も私のままならないドイツ語でも理解を示してくれるようになったんですよね。
村治:間違っていると訂正くれたり?
中谷:ドイツ語を教えてくれます。ドイツ語の名詞には、女性名詞、男性名詞、中性名詞があって、男性名詞なのか女性名詞なのか、というクイズをいつも出してくれるんですよね。ときどき彼女が間違っているときもあるんです、まだ子どもなので。でも「間違ってない」と言い張って、パパ(ティロ)に「美紀のほうが合ってる」って言われることもあるんですけれどね(笑)。
番組ではフィルハーモニクス『Swing On Beethoven』をオンエア。その後も『オーストリア滞在記』を引用しながら、オーストリアでの食生活や体のメンテナンスについて話す場面もあった。
中谷は、2021年秋に公開予定の映画『総理の夫』に日本初の女性総理・相馬凛子役として出演。夫・相馬日和は田中 圭が演じる。
極上の音楽に包まれるゆったりとした週末の54分のプログラム『CLASSY LIVING』の放送は毎週土曜日20時から。
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2021年2月27日28時59分まで
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番組情報
- CLASSY LIVING
-
毎週土曜20:00-20:54