藤原ヒロシが読み進める、殺人事件を通して「人間の道徳観」に踏み込む一冊

J-WAVEで放送中の番組『SEASONS』(ナビゲーター:マリエ)のワンコーナー「JUN THE CULTURE」(ナビゲーター:藤原ヒロシ)。1月16日(土)のオンエアでは、電気自動車とガソリン車の違いと、最近読み進めている書籍について語った。

電気自動車が「家電」として普及する未来を想像

米・電気自動車メーカー「Tesla」のCEOであるイーロン・マスクが、2021年1月に「Amazon.com」のCEOであるジェフ・ベゾスを抜いて世界一の富豪となった。藤原はTeslaが販売している電気自動車に注目。電気自動車が主流になる未来についてトークを展開した。

藤原:僕は車が好きで、けっこう乗るほうなんですが、ガソリン車なんですね。一度、電気メインのハイブリッド車に乗ったことがあるのですが、当時は充電する場所が少なくて、利用することを諦めたんですよ。だけど、今後いろんなところで簡単に充電ができる環境になったら、電気自動車をまた検討するかもしれないですね。

藤原にとって、電気自動車は「家電」の感覚に近いという。家電というカテゴリーに移行することで、車に対する購入サイクルが変化するのではないかと藤原は予想する。

藤原:電気自動車が普及すると、車の中古市場がなくなっていくと思うんですね。(電気自動車に内蔵されている)ソフトウェアはアップデートされるでしょうけれど、それでダメだったら結局、新しい車に買い替えると思うんですよ。そういうマインドセットになれば、車は「長い期間利用する乗り物」から「新商品が出れば買い替える乗り物」になる気がします。それに伴い値段設定も変化していけば、車に対する考え方が変わるんじゃないかなと思います。今後も、ガソリン車はアンティークやヴィンテージ枠としてある程度は残ると思うんですよ。なので、ガソリン車が好きな人は継続して乗るでしょうし、電気自動車に乗る人はパソコンを買い替えるような感覚で乗り換えていく未来が来るんじゃないでしょうか。

相模原障害者施設殺傷事件の深層に迫った書籍を紹介

藤原はKindleで電子書籍を購入することにハマっているのだそう。オススメの書籍として取り上げたのは、『U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面』(講談社)。神奈川県相模原市の知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」の入所者19人が殺害された相模原障害者施設殺傷事件について、映画監督で作家の森 達也が分析した一冊だ。

【内容】
Uは私だ。植松聖を不気味と感じる私たち一人ひとりの心に、彼と同じ「命の選別を当たり前と思う」意識が眠ってはいやしないか? 差別意識とは少し異なる、全体主義にもつながる機械的な何かが。
「A」「FAKE」「i ‐新聞記者ドキュメント-」の森達也が、精神科医やジャーナリストらと語りあい、悩み、悶えながら、「人間の本質」に迫った、渾身の論考!
「講談社BOOK倶楽部」より)

藤原:現在、半分ぐらいまで読み進めています。タイトルを見てピンと来た方もいらっしゃると思うのですが、僕が好きな吉岡 忍さんが書いた『M/世界の、憂鬱な先端』(文藝春秋)のテイストで書いているのかなと感じました。相模原障害者施設殺傷事件は、海外の学者からも研究材料とされているんです。世界的に見ても、こういった事件というのは稀で、人間が奥底に持っている道徳観みたいなものに踏み込んでいる事件なんですね。犯人が語る言葉は信じられないことばかりなのですが、興味深い内容が記されています。人間の闇や道徳観に興味がある方は、この本を読むとおもしろいんじゃないかなと思います。

「JUN THE CULTURE」は藤原ヒロシが独自の視点で選んだアートやデザイン、ファッショントピックを語り、ジャンルレスな音楽を提供する。オンエアは14時10分頃から。
radikoで聴く
2021年1月23日28時59分まで

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番組情報
SEASONS
毎週土曜
12:00-15:00

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