Nulbarich・JQ、レコードを語る。Vaundyは初めて針を落とし…感想は?

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。「音楽を愛する全ての人と作り上げる「(超)進化型音楽番組」だ。毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

11月3日(火・祝)のオンエアでは、NulbarichのJQとVaundyをゲストに迎え、レコードの魅力をお届けした。

レコード初心者、何から買えばいい?

Nulbarich・JQとVaundyは、コラボ楽曲をリリースする仲だ。JQはレコード好きとして知られている。なぜ集め始めたのか?

JQ:元々DJなんで、それがきっかけですね。レコード2枚使いするかもしれないから、基本的に2枚買いしてました。
あっこゴリラ:世代でいうとCD全盛期だったと思うんですけど、その中でレコードの魅力って何だったんですか?
JQ:とにかくかっけーからです! その頃って、DJがめちゃめちゃ流行ってたんですよ。ダンサーとかもそうですけど、“モテる”みたいな。
あっこゴリラ:あはははは!
Vaundy:そういう始まりいいですよね。

そんなJQが、この日のために、コレクションの中からレコードを何枚か持ってきてくれた。

JQ:ちょっと迷ったんですけど、SONARではかからないであろう、でもゴリっとしてるHIPHOPチューンってことで、Biz Markie『Just a Friend』を持ってきました。



Vaundy:いいっすね~。
JQ:これは、再販でオリジナルではないんですけど。
あっこゴリラ:(ジャケットを見て)かわいい~!
Vaundy:昔のジャケットってこういう感じだったんだ。今と全然違いますね。
JQ:全然違うでしょ。名曲ですけど、ほぼジャケ買いですね。
あっこゴリラ:やっぱりアナログで聴くのはいいですね。この曲には、どんな思い出があるんですか?
JQ:自分がDJにどっぷりハマってたときに再プレスされているレコードなんで、見るとなんとなく当時を思い出しますね。
あっこゴリラ:サンプリング用としても買ったりするんですか?
JQ:最近はしてないですけど、DJやってたときはHIPHOPのサンプリングされている元ネタを、高田馬場のアングラのレコード屋に掘りに行ったりしてました。僕がDJにハマった理由は、そこですね。
あっこゴリラ:当時攻めていたジャンルと、今、買っている、興味持ってるジャンルは変わってきました?
JQ:まだそんなに出てきてない子たちのを買って掘るとすごくおもしろいです。もうみんないいんですよね、今って。全部いいから、あとはきっかけなのかなって思います。
あっこゴリラ:本当そうですよね。

2曲目に紹介したのは、Shing02『Luv(sic) Part2』。



JQ:これは、当時のDJはみんなクラブでかけたんじゃないかっていうくらいですよね。でもこれは、当時のやつなんで、こすれちゃっててノイズがすごいです(笑)。

レコード初心者へのアドバイスを訊くと……?

あっこゴリラ:レコードを買うときのアドバイスって何かありますか?
JQ:僕の場合は、HIPHOPでサンプリングされている曲が多かったので、そのサンプリング元を買うのもいいと思います。今、「WhoSampled」っていうすごい便利なアプリがあって。曲を検索してその曲を聴くと、何がサンプリングされているか元のネタが全部出てくるんですよ。
あっこゴリラ:ヤバい! すごいよ、これ。
JQ:そう。だから、これで出てきたのをレコードで買ってみるといいと思います。

Vaundy、レコードに初めて針を落とす

オンエアされた11月3日は「レコードの日」。様々なアーティストの作品が一斉にリリースされた。その数、108作品。その中から、Vaundyが気になった作品を紹介してくれた。

Vaundy:レコードをほとんど聴かないので、あんまり詳しくないんですけど、初めてレコードをセレクトします。
あっこゴリラ:2000年生まれって、生まれたときはまだCD?
Vaundy:小学校のときは、もうYouTubeでみんな聴いてましたね。
あっこゴリラ:そっか~! じゃあ、そんなVaundyさんがセレクトした曲は?
Vaundy:久石譲さんの『ハウルの動く城』イメージ交響組曲です。
あっこゴリラ:この作品は、宮崎駿さんの世界観を久石譲さんがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団とプラハで録音。マスタリングを、アビー・ロード・スタジオで行ったという作品だそうです。



あっこゴリラ:めちゃめちゃ癒されるね。初めての針を落とす作業どうだった?
Vaundy:ちょっと緊張しましたね。でも楽しいです。
あっこゴリラ:Vaundyさんのアルバムも『strobo+』として初アナログ化されているんですよね。こちらはどういった内容になっているんですか?
Vaundy:こちらは、1stアルバム『strobo』に『Tokyo Flash -TEMPLIME Remix』を追加した特別仕様になっています。
あっこゴリラ:アナログ化の話が来たときはどう思いましたか?
Vaundy:単純に興味はあったけど、手が出せないっていうのがあったので、きっかけとしてすごい良かったなと思います。

“今の感覚”とセッションできると思いオファーした

番組では、JQとVaundyがコラボした、Nulbarichの楽曲『ASH feat. Vaundy』の制作秘話も語られた。



JQ:去年、僕たちNulbarichがさいたまスーパーアリーナでのライブを経て、僕がLAに住み始めたのをきっかけに、そこから自分の中でセカンドフェーズに移り、今まではコラボしてこなかったんですけど、“新しい脳汁飲みたい”みたいな感覚になって(笑)。やっぱり一人でできる人、いわゆるプロデューサー気質な人と一緒に曲を作りたいって思って。
あっこゴリラ:JQさんもゴリゴリのワンオペ気質ですもんね。あはははは。
JQ:そうそう。それで、どうせなら“今、ヤバいやつ”みたいな人とできると、今の感覚とセッションできるじゃないですか。それで、オファーかけてみました。
あっこゴリラ:Vaundyさんは、声かけられてどうでした?
Vaundy:僕はまだ音楽やり始めたばっかりで、ふつう、そんなことないじゃないですか。だから、「えっ」ってなりましたね。
あっこゴリラ:JQさんとVaundyさんって全然文脈が違うから、そこがすごくおもしろいなって思います。

ここで、制作過程でのエピソードを教えてくれた。

JQ:最初、Vaundyくんに僕が下地を投げて、でも、僕のメロディが入った状態だとイメージが湧いちゃうから、こういう曲にしようかなって思う部分を抜いて、インストだけを送ったんですよ。そしたら、サビとBメロみたいなところを勝手に作ってきて。
あっこゴリラ:あはははは。
JQ:トラックも全部変えてくるわ、コード進行ゴリゴリ変えてくるわで。そもそもセカンドバース入れてほしかったのに、セカンドバース入ってねぇみたいな。
Vaundy:まあまあまあ(笑)。
あっこゴリラ:あはははは。めちゃめちゃいいね!
JQ:めちゃめちゃいいでしょ!
Vaundy:でもそのときは、「やっちまったな」って思ってたんですよね。
あっこゴリラ:すごいよ!
JQ:僕、興奮しちゃった。そこで、Vaundyくんの本気というか、僕はこうしたいっていうのを音だけで会話できたから良かったですね。それからVaundyくんの送ってくれたものでサビの良かった部分だけ残して、あとは全部総とっかえしました。
Vaundy:まあ、そうだよなって感じです(笑)。ちゃんとNulbarichになって返ってきたんで、やっぱりすごいなって思いました。



あっこゴリラ:この曲、Remixもありまして、そちらはヨルシカのn-bunaさんが手掛けているんですよね。なぜn-bunaさんにオファーしたんですか?
JQ:これも“脳汁吸いたい系”プロデューサーですね。
あっこゴリラ:このRemixも、先ほどと同様に制作したんですか?
JQ:これも完全にぶん投げで、“好きにしてください”って言って、上がってきたときに、ミスターn-bunaの世界観が爆発してて。僕の印象では、もうこっちがオリジナルなんですよね。それをダンスリミックスみたいに作ったのがオリジナルみたいな。こっちの方が繊細だし、歌詞とかメロディにフォーカスされていると思います。

ふたりの最新情報は以下から。

・Nulbarich公式サイト
https://nulbarich.com/

・Vaundy公式サイト
https://vaundy.jp/
番組情報
SONAR MUSIC
月・火・水・木曜
21:00-24:00

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