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石崎ひゅーい、楽曲は「人と会うこと」で生まれる。松居大悟が訊く制作の話

石崎ひゅーい、楽曲は「人と会うこと」で生まれる。松居大悟が訊く制作の話

劇団ゴジゲンの主宰で映画監督の松居大悟がナビゲートする、J-WAVEで放送中の『JUMP OVER』。ラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。

11月18日(水)、25日(水)は、ゲストに石崎ひゅーいが出演。ふたりは友人であり、松居が石崎のMVを監督したり、同番組発の舞台『みみばしる』の音楽監督を石崎が務めたりと、仕事でも関わりがある。同番組のオープニングテーマも石崎が手がけたものだ。

今回、石崎がゲスト出演するのは8ヶ月ぶりとなる。ここでは、18日のトークをお届けしよう。

最近の仕事で一番大変だったのは朗読


プライベートでは最近、尾崎世界観(クリープハイプ)をまじえて飲みに行ったという。松居は「あそこで誕生日プレゼントもらった。かわいいやつ」と楽しい一夜を振り返りつつ、石崎の仕事の状況を尋ねる。リリースのプロモーションの他、楽曲制作に向けたインプットの期間であることを明かした。

夏には、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」朗読をオンライン配信。松居も視聴したという。

松居:俺、『銀河鉄道の夜』が好きだから「えっ、(石崎)ひゅーいが朗読?」と思って。
石崎:どうでした?
松居:ひゅーいのスピードで読むじゃない? 朗読の仕方もちょっと柔らかい感じだったりする。『銀河鉄道の夜』自体がけっこう難しい話で、心理的なところにグッと入り込んだりするから、別の感動というか、居心地がすごくよくって。
石崎:よかった。最近やった仕事で一番大変だった。朗読をやる役者さんってすごいなって思ったよ。朗読劇とか声優をやっている方もいるじゃない。「どうやってるんだろうな」って。絶対に言葉を噛むから。あれだけずっと一人で文章を読んでいるとおかしくなってくるというか。
松居:(ひゅーいは物語の)ジョバンニ目線で読んだりするんだけど、カンパネルラの切ない感じとかもあったな。目線が増える感じがした。
石崎:よかった。やっぱり、松居大悟が育ててくれたおかげかな。
松居:あはは。育ててると思ってるの(笑)。

松居と石崎が連絡を取り合うときは?

『JUMP OVER』では、松居が「友だちってなんだろう」というテーマでよくトークをしている。リスナーからは、こんなメッセージが届いた。

「最近の『JUMP OVER』は友だちのテーマが多いので、ひゅーいさんが出てくれないかなと思っていたので嬉しいです。友だち繋がりで、ひゅーいさんの『友達』もよく聴いています。舞台『みみばしる』の千秋楽の劇場ラジオで、松居さんがなぜひゅーいさんに音楽監督をお願いしたのかを話しながら、この曲をかけてくれたことを思い出します。最近はお互い、どんなときに連絡を取り合いますか?」

松居:そうだ。舞台『みみばしる』では、開演前にロビーでラジオをやってて。なんでひゅーいに音楽監督を頼んだのかって話になり、「ひゅーいは僕の友だちなので」とか言いながら泣いちゃって(笑)。
石崎:ははは! いいねえ。いやあ……気持ち悪い(笑)。
松居:いやいや、そこは「かわいらしい」でいいだろ(笑)。どんなときに連絡とったり……最近、ひゅーいからいつ連絡もらったんだろう。
石崎:いや、俺、連絡したからね。外出自粛の期間が明けて、気を遣いながら「忙しかったらあれだけど、タイミング合ったら飲もうね」って連絡したけど……返信がなかった。そういう男ですよ。
松居:(笑)。僕はちょっと遅れて返信したね。
石崎:それでちょっと経ってから「尾崎くんと二人でいるから」って、俺が召喚されて。
松居:はっはっは!
石崎:優劣を付けてるんですよ。尾崎が上、石崎が下って。ひどい男だよな~(笑)。
松居:あっはっは! 違う違う(笑)。あのときは忙しかったの、たしか。
石崎:最近、友だちの境界線でさまよってるんでしょ?
松居:そう。
石崎:自分で境界線を作ってるだけなんじゃないですか?
松居:なんだよ、やめろよ、友だちなんだから(笑)。
石崎:(笑)。

人と会ってないと曲が生まれない

松居は石崎に、「自粛期間などで人と会えない時間に作る曲」と「人と会って活動しているときに作る曲」は違うのかと質問した。

石崎:人と会ってないと曲が生まれないんだよね。人から刺激をもらってたりしてないと。景色とか映画とかからだと、なんか生まれないんだよね。
松居:舞台『みみばしる』のときは、どんどん曲が生まれていたからね。
石崎:そのときは松居くんとか、みんなと毎日やって、ずっと刺激があったから。だから、誰もいない中でずっと机に向かってやるっていうのは、向いてないかも。
松居:散歩してたりしてもダメなの?
石崎:きっと、一人で、ってことがあんまりダメなんだろうね。
松居:ひゅーいって誰かに向けて作る曲もけっこうあるじゃない。そうなったときの刺さり方が異常な感じがするんだよね。ミュージシャンってタイアップっぽい仕事って苦手だったりするけど、ひゅーいって関係なく、むしろ個人的な人に向けてとか、具体的な作品に向けてとか、他の人が作るよりも異常な刺さり方をするんだよね。
石崎:それはうれしいな。基本的にどんなものでも最初は1から始まる個人と個人みたいな感覚でやってる。その方がいいなと思っていて。

菅田将暉に楽曲提供した『さよならエレジー』なども、石崎は「菅田くんが歌うため」という意識で作ったという。



松居:そうやって作った曲をひゅーい自身が歌うと、また違う曲になるからね。
石崎:セルフカバーも面白いなと思う。菅田くんとかに楽曲提供させてもらっているときは、自分のクセじゃないメロディだったりしていると思っていて。菅田くんが歌うためだけに作っているから。
松居:じゃあ、セルフカバーは難しかったりするの?
石崎:言葉の置き方とか自分のクセじゃなかったりするから、それを自分に持って帰ってきたときに、すごく新鮮で。他の人の曲をカバーしてる気持ちというか。
松居:へえ!
石崎:それがけっこうよかったりするんだよね。



次回、11月25日(水)の『JUMP OVER』でも、石崎と松居がトークを繰り広げる。オンエアは26時から。

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2020年11月25日28時59分まで

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毎週水曜
26:00-27:00

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