J-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「AWESOME COLORS」。11月6日(金)のオンエアでは、WONK・江﨑文武(Key.)がリモート出演。大学院でも研究していたという音楽教育について語ったほか、ライブ生中継をおこなった。
長谷川:江﨑さんは東京藝術大学音楽学部卒業、そして東京大学大学院修士課程を修了されています。大学、大学院での専攻を伺ってもいいでしょうか。
江﨑:大学では映画やアニメーションの音楽の作曲を勉強していました。大学院では教育工学という領域のなかで、音楽教育に関する研究をやっていました。
長谷川:東京藝術大学の音楽学部はめちゃめちゃ狭き門では?
江﨑:人数は少なかったですね。おもしろい人たちがたくさん集まっている場所でした。
長谷川:音楽との出会い、音楽の道へと進んだきっかけはなんだったんでしょうか。
江﨑:僕が小さいころ、おもちゃ売り場に行くと必ず鍵盤の楽器で遊んでいたと両親が言っていました。両親も音楽好きだったので、そのままの流れでピアノ教室に通うことになった、という感じです。
長谷川:そして東京藝術大学音楽部へ行かれた。そのあとにWONKやKing Gnuのメンバーと会って、現在はキーボーディストを務めています。メンバーとはどのように出会ったんでしょうか。
江﨑:藝大で音楽の勉強をするかたわら、藝大は基本的にクラシックの学校なので、「ポピュラーミュージックの勉強もしたいな」と思ったんです。それで、ほかの大学の音楽サークルに出入りしていて、そのタイミングでWONKのメンバーといろいろな大学を通して出会いました。
長谷川:大学時代のご友人だったんですね。
江﨑:King Gnuの常田大希は藝大の同級生で、井口 理は藝大の後輩です。
長谷川:なんて豪華なんでしょう。
江﨑:たまたま、いろいろな世代が固まっていましたね。
長谷川:学生時代に将来のビジョンや夢をみんなで話したことはありますか?
江﨑:WONKのリーダーで同い歳の荒田 洸(Dr.)とは、ゆくゆくは音楽だけに限らずアパレルやフードなども総合的にやれるようなチームを作りたいね、という話はしていました。今はWONKという活動を並行しながらEPISTROPHという音楽レーベルかつフードのプロデュースをするチームを組んでいます。
長谷川:すごく幅広いですね。
江﨑:常田とも藝大にいるときから「もっと社会に出て行って、いろいろな表現をしていかなきゃいけないね」みたいな話はしていました。ちょうどそれぞれの活動がいい感じに広がってきたタイミングかなというふうに思います。
長谷川:江﨑さんが伝えたい芸術教育とはなんでしょうか?
江﨑:芸術教育というとちょっと幅広いかなと思うんですが、音楽教育に関してはそろそろ形をかえてもいいかなと思っているフシがあります。音楽をこれまで学校のなかで教わったことがあると思いますが、最初は「ピアノを弾きなさい」「カスタネットを使ってリズムをとりなさい」「楽譜を読めるようになりましょう」といった教育が行われるじゃないですか。でもあれって実は明治維新のころからなにも変わってないんです。
長谷川:音楽教育は進展していないんですね。
江﨑:もともと日本に西洋の音楽教育を持ってきたのが、僕の出身である東京藝術大学の前身の音楽取調掛です。そこからずっと教育の形が変わっていないのって不思議だなと思いました。「楽器が弾けないと」「楽譜が読めないと」というところで、音楽の授業が嫌になっちゃう人たちがけっこう多いなと思うんです。
長谷川:壁ができますよね。
江﨑:一方で、自分たちが日ごろ使っているデバイス、タブレットやスマートフォンを見ると、もっともっと簡単に音楽を表現するために作られたアプリケーションがいっぱい存在しているんです。先にそういう音楽を表現する楽しみみたいなものをテクノロジーで支援してあげるみたいなことは、もっと教育のなかに取り込まれていいんじゃないかなと思っているんです。
長谷川:そうしたらまた音楽に対しての想いや触れ合い方が変わりますよね。
江﨑:技術を習得する教育じゃなくて、表現する喜びを味わう教育みたいなところに転換できないかなという想いがありつつ、今の音楽教育、広く言えば芸術教育という領域の勉強をしていました。
長谷川:江﨑さんは具体的にどのようなことをやられているんですか?
江﨑:幼稚園児を対象に、園児でも使いやすいようなiPadのアプリケーションを開発しました。園児が園のなかのおもしろい音を録音して簡単に加工ができるんです。たとえば音の高さを変えたり、再生スピードを早めたり遅くしたりといったことができるような幼児向けのアプリケーションを開発している会社の方と一緒に研究・開発を進めています。実際に幼稚園に持って行って、子どもたちにタブレットを渡して「幼稚園のなかでおもしろい音を録ってきて」と言うと、みんながそれぞれ音を録ってくるんです。滑り台を叩いたり、鉄棒をこすったり、それをみんな自分たちで音を加工してタップして打楽器のようにして遊ぶと、楽しく音について学べるんです。
長谷川:音楽に対しての概念が変わりますね。
長谷川:どのようなライブになっているんでしょうか。
江﨑:第一部と称しまして、僕がソロでピアノの即興をやってみようかなと思っています。
長谷川:即興はレアじゃないですか?
江﨑:そうですね。バンドのライブのなかでもたまにそういうパートを設けたりするんですけど、こうしてラジオでオンエアされるのは初めての試みかなと思います。
長谷川:ライブのテーマやイメージは?
江﨑:なんでしょうね。そのときになってから考えます(笑)。
【radikoで聴く】江﨑文武のライブ中継を聴く(2020年11月13日28時59分まで)
WONKの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『START LINE』のワンコーナー「AWESOME COLORS」では、自分らしく輝くあの人のストーリーをお届け。放送は毎週金曜日の18時10分から。
子どものころは「必ず鍵盤の楽器で遊んでいた」
江﨑は1992年生まれ福岡県出身。WONK、millennium paradeでキーボードを務めるほか、King Gnu、Friday Night Plansなど、さまざまなアーティスト作品のレコーディングやプロデュースを手がけている。そんな江﨑が自身の音楽ルーツを語った。長谷川:江﨑さんは東京藝術大学音楽学部卒業、そして東京大学大学院修士課程を修了されています。大学、大学院での専攻を伺ってもいいでしょうか。
江﨑:大学では映画やアニメーションの音楽の作曲を勉強していました。大学院では教育工学という領域のなかで、音楽教育に関する研究をやっていました。
長谷川:東京藝術大学の音楽学部はめちゃめちゃ狭き門では?
江﨑:人数は少なかったですね。おもしろい人たちがたくさん集まっている場所でした。
長谷川:音楽との出会い、音楽の道へと進んだきっかけはなんだったんでしょうか。
江﨑:僕が小さいころ、おもちゃ売り場に行くと必ず鍵盤の楽器で遊んでいたと両親が言っていました。両親も音楽好きだったので、そのままの流れでピアノ教室に通うことになった、という感じです。
長谷川:そして東京藝術大学音楽部へ行かれた。そのあとにWONKやKing Gnuのメンバーと会って、現在はキーボーディストを務めています。メンバーとはどのように出会ったんでしょうか。
江﨑:藝大で音楽の勉強をするかたわら、藝大は基本的にクラシックの学校なので、「ポピュラーミュージックの勉強もしたいな」と思ったんです。それで、ほかの大学の音楽サークルに出入りしていて、そのタイミングでWONKのメンバーといろいろな大学を通して出会いました。
長谷川:大学時代のご友人だったんですね。
江﨑:King Gnuの常田大希は藝大の同級生で、井口 理は藝大の後輩です。
長谷川:なんて豪華なんでしょう。
江﨑:たまたま、いろいろな世代が固まっていましたね。
長谷川:学生時代に将来のビジョンや夢をみんなで話したことはありますか?
江﨑:WONKのリーダーで同い歳の荒田 洸(Dr.)とは、ゆくゆくは音楽だけに限らずアパレルやフードなども総合的にやれるようなチームを作りたいね、という話はしていました。今はWONKという活動を並行しながらEPISTROPHという音楽レーベルかつフードのプロデュースをするチームを組んでいます。
長谷川:すごく幅広いですね。
江﨑:常田とも藝大にいるときから「もっと社会に出て行って、いろいろな表現をしていかなきゃいけないね」みたいな話はしていました。ちょうどそれぞれの活動がいい感じに広がってきたタイミングかなというふうに思います。
音楽教育は明治維新から変わらない テクノロジーで進化を
映画やCMへの楽曲提供も多数手がける江﨑は、WONKが所属する音楽レーベル「EPISTROPH」を主宰してデザインを監修するほか、芸術教育の領域でもその活動の幅を広げている。そんな江﨑がずっと関心を持っているのが教育面だという。長谷川:江﨑さんが伝えたい芸術教育とはなんでしょうか?
江﨑:芸術教育というとちょっと幅広いかなと思うんですが、音楽教育に関してはそろそろ形をかえてもいいかなと思っているフシがあります。音楽をこれまで学校のなかで教わったことがあると思いますが、最初は「ピアノを弾きなさい」「カスタネットを使ってリズムをとりなさい」「楽譜を読めるようになりましょう」といった教育が行われるじゃないですか。でもあれって実は明治維新のころからなにも変わってないんです。
長谷川:音楽教育は進展していないんですね。
江﨑:もともと日本に西洋の音楽教育を持ってきたのが、僕の出身である東京藝術大学の前身の音楽取調掛です。そこからずっと教育の形が変わっていないのって不思議だなと思いました。「楽器が弾けないと」「楽譜が読めないと」というところで、音楽の授業が嫌になっちゃう人たちがけっこう多いなと思うんです。
長谷川:壁ができますよね。
江﨑:一方で、自分たちが日ごろ使っているデバイス、タブレットやスマートフォンを見ると、もっともっと簡単に音楽を表現するために作られたアプリケーションがいっぱい存在しているんです。先にそういう音楽を表現する楽しみみたいなものをテクノロジーで支援してあげるみたいなことは、もっと教育のなかに取り込まれていいんじゃないかなと思っているんです。
長谷川:そうしたらまた音楽に対しての想いや触れ合い方が変わりますよね。
江﨑:技術を習得する教育じゃなくて、表現する喜びを味わう教育みたいなところに転換できないかなという想いがありつつ、今の音楽教育、広く言えば芸術教育という領域の勉強をしていました。
長谷川:江﨑さんは具体的にどのようなことをやられているんですか?
江﨑:幼稚園児を対象に、園児でも使いやすいようなiPadのアプリケーションを開発しました。園児が園のなかのおもしろい音を録音して簡単に加工ができるんです。たとえば音の高さを変えたり、再生スピードを早めたり遅くしたりといったことができるような幼児向けのアプリケーションを開発している会社の方と一緒に研究・開発を進めています。実際に幼稚園に持って行って、子どもたちにタブレットを渡して「幼稚園のなかでおもしろい音を録ってきて」と言うと、みんながそれぞれ音を録ってくるんです。滑り台を叩いたり、鉄棒をこすったり、それをみんな自分たちで音を加工してタップして打楽器のようにして遊ぶと、楽しく音について学べるんです。
長谷川:音楽に対しての概念が変わりますね。
江﨑が即興ピアノを披露
番組ではGinza Sony Parkが展開してる音楽との偶発的な出会いを創出する実験プログラム「Park Live」とのコラボレーション企画として、江﨑のライブを生中継した。長谷川:どのようなライブになっているんでしょうか。
江﨑:第一部と称しまして、僕がソロでピアノの即興をやってみようかなと思っています。
長谷川:即興はレアじゃないですか?
江﨑:そうですね。バンドのライブのなかでもたまにそういうパートを設けたりするんですけど、こうしてラジオでオンエアされるのは初めての試みかなと思います。
長谷川:ライブのテーマやイメージは?
江﨑:なんでしょうね。そのときになってから考えます(笑)。
【radikoで聴く】江﨑文武のライブ中継を聴く(2020年11月13日28時59分まで)
WONKの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『START LINE』のワンコーナー「AWESOME COLORS」では、自分らしく輝くあの人のストーリーをお届け。放送は毎週金曜日の18時10分から。
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2020年11月13日28時59分まで
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番組情報
- START LINE
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毎週金曜16:30-20:00