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なぜ今、日本の80年代ポップスが再注目されるのか? 工藤静香、Winkら「昭和グルーヴ」の魅力

なぜ今、日本の80年代ポップスが再注目されるのか? 工藤静香、Winkら「昭和グルーヴ」の魅力

【J-WAVE『SONAR MUSIC』から最新音楽情報をお届け】

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。10月より「音楽を愛する全ての人と作り上げる「(超)進化型音楽番組」として大幅リニューアルを遂げた。

番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。10月6日(火)のオンエアでは、Base Ball Bearの小出祐介がゲストに登場。なぜ今、80's POPが若者たちに人気なのか。80's POPの魅力に迫った。

「和モノレアグルーヴ」とは?

近年、世界各国のレコードディガーより注目されているのが、シティポップや80年代のアイドル歌謡だ。80年代の音にはどんな魅力があるのか。なぜ、再評価の流れができたのか。Base Ball Bearの小出祐介とともに掘り下げて紹介した。

あっこゴリラ:小出さんは、バッチリ80年代も守備範囲なんですね!
小出:実は15年くらい前にめちゃくちゃ勉強したんです。というのも、2000年代半ばに80'sのニューウェーブっぽいのがリバイバルして、この流れで日本も80's全体が流行ると思って。でも、だいぶ予想が外れて、最近来ましたね(笑)。
あっこゴリラ:このあたりは、どんな言葉で表すんでしょうか?
小出:音楽をディグしている人たちは、「和モノレアグルーヴ」と言ったりしています。当時はそこまで評価されなかったけど、今の目線で考えるとヤバい、発掘されたレアな音楽という意味合いです。

80年代の音にはどんな特徴があるのだろうか?

小出:とにかく幅が広いので一言でいうのは難しいんですけど、機材でのサウンドでいうと、シンセとかリズムマシーンが広まっていったっていうのが大きいです。こういうスクエアなリズムなどは特徴かなって思いますね。
あっこゴリラ:日本語で歌われる日本の曲が注目されるのって、どんな要因があるんでしょうか?
小出:80年代の音楽だけではなく、それに付随する日本のカルチャーごと注目されているというのがすごく大きいかなって思いますね。

森高千里『ザ・ミーハー』

日本の音楽そのものが「レアグルーヴ」

ここからは海外目線から80年代音楽の魅力を探るべく、日本の80's POP再評価を牽引する張本人、Night Tempoが登場。Night Tempoは、80年代の日本のシティポップ、昭和歌謡など、和モノを「リエディット」して、“フューチャーファンク”というジャンルを生んだ韓国のプロデューサー兼DJだ。ちなみに、竹内まりやの『Plastic Love』を欧米に知らしめた、ブームの立役者でもある。

竹内まりや『Plastic Love (Night Tempo 100% Pure Remastered)』

あっこゴリラ:実際に韓国でも日本の80's POPは流行っているんですか?
Night Tempo:ブームまでとはいかないけど、トレンドにはなっています。若者の中で“おしゃれな文化”として取り上げられています。
小出:最近、松田聖子さんが若い人たちの間で見つかってきてるって聞いたんですけど。
Night Tempo:そうですね。あと、中森明菜さんだったり、昭和のアイドルのイメージがファッションなどで受け入れられているみたいです。

あっこゴリラ:そもそもなぜ日本の音楽に興味を持ったんですか?
Night Tempo:父が輸入業をしていたので、日本のCDが手に入る環境で、その中で中山美穂さんの曲をよく聴いていました。そこからプロデューサーの角松敏生さんに辿り着きました。
あっこゴリラ:角松敏生さんのどんな部分が響いたんですか?
Night Tempo:シンセサウンドやメロディラインです。80年代からスクラッチやカッティングも入れていて、時代の先駆者だったと思います。
あっこゴリラ:その頃の日本の音楽は、まだ海外ではさほど注目されていなかったんですか?
Night Tempo:海外から見ると、日本の音楽シーンは「閉じている」イメージでした。日本の中で盛り上がって成長しているマーケットだったので、海外で知られているのは本当に一部のアーティストだけだったと思います。そういう意味でも、日本の音楽そのものが「レアグルーヴ」なんだと思います。

今の若者にも納得できるようなエディットを意識

海外でのムーブメントは『Plastic Love』をきっかけに起きたように思える。実際はどうなのか、Night Tempoに訊いた。

Night Tempo:『Plastic Love』をリエディットして、はじめにアップしたのは自分だと言われていますが、やっぱりYouTubeやSNSの力は大きいと思います。この曲によって、当時の日本の音楽家のすばらしさを海外の人たちが気付き始め、それが、また日本に入ってきて、おもしろいことになっているんだと思います。
小出:韓国ではどうなんですか?
Night Tempo:韓国も、日本の音楽はあんまり入ってこなかったんですけど、シティポップは別の扱いがされています。
あっこゴリラ:へえ~! おもしろい。Night Tempoさんが取り上げたことで、逆輸入みたいな感じで日本でもいろんな方がカバーしていますよね。
小出:こんなにリバイバルの波が来るかって、ちょっとびっくりしますよね。

そんなNight Tempoは「昭和グルーヴ」と銘打ち、当時の曲のオフィシャルリエディットをこれまで6作手掛けている。ラインナップは、工藤静香、Wink、杏里、1986オメガトライブ、Babe、斉藤由貴。

工藤静香『嵐の素顔(Night Tempo Showa Groove Mix)』

あっこゴリラ:改めて、リエディットというのはどういうことをしているんですか?
Night Tempo:原曲をそんなに変えずに、今の若者にも納得できるようなエディットをしています。それをリエディットと言っています。
小出:どんな感じで作業してるんですか?
Night Tempo:僕はカセットテープをいっぱい集めてるんですけど、それを機材に通して、パソコンに落として加工しています。今まで出したものは、全部カセットテープを使っているので、音がちょっと汚くなったりするけど、そういうところがまたアナログの味じゃないかなって思っています。

このようにリエディットされていることを、歌っている本人はどう思っているのか。Winkの相田翔子から届いたコメントを紹介した。

相田:楽曲の個性を生かしながら、さらにダンサブルにリズミカルになっていて、気持ちよく踊れるサウンドに仕上がっていて、とっても嬉しいです。特に『淋しい熱帯魚』のサビ部分が、まるで万華鏡の世界のようなミステリアスな感じがしてとても好きです。世代をこえて、こんな風にWinkの曲を楽しんでもらえるなんて思ってもいなかったので、曲はどんな時代にもこんな風に輝くことができるんだなって思いました。Night Tempoさんによって、今の音楽の楽しみ方や曲の持つ魅力とかをいろいろ見せていただいて、私自身もとっても元気付けられました。

Wink『淋しい熱帯魚(Night Tempo Showa Groove Mix)』

80年代の環境音楽が再評価。グラミー賞にノミネート

80年代のシティポップに加え、再評価の機運が高まってる日本の音楽はあるのだろうか。

小出:最近海外で取り上げられ始めたのは、日本の「環境音楽」です。いわゆるアンビエントとかですね。海外のレーベルが日本の環境音楽を取り上げたコンピ『環境音楽』をリリースしたんですよ。それが去年グラミー賞にノミネートされて、80年代の環境音楽が今の視点からも評価されたっていう、けっこうびっくりする出来事でした。
あっこゴリラ:すごい! まさに、今、再評価されてるんですね。
小出:はい。これまでは「ディグ」って言うとレコードやカセットテープのイメージだったけど、今はもうCDもその対象なんですよね。
あっこゴリラ:もう「CDがかわいい」って時代になってくるんですね。日本の音楽の発掘はまだまだ止まらないですね。
小出:引き続き日本国内外から掘りまくられるんじゃないでしょうか。

『SONAR MUSIC』は月曜~木曜の21時から24時までオンエア。

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2020年10月13日28時59分まで

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番組情報
SONAR MUSIC
月・火・水・木曜
21:00-24:00

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