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桃井かおり「長生きは、こじゃれてる」キャリア50周年で作りたい映画

桃井かおり「長生きは、こじゃれてる」キャリア50周年で作りたい映画

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。9月7日(月)のオンエアには、女優で映画監督も務める桃井かおりが、ロサンゼルスの自宅からリモートで出演した。

自宅での日本食作りを楽しむロサンゼルス生活

日本では見かけられないようなアンティークな洋館に住む桃井。インテリアなどにもこだわり、ロサンゼルスでの生活を楽しんでいる。Instagramでも度々アップしている、食生活について訊いた。

桃井:基本的にこっち(ロサンゼルス)にいるときは、日本食を作ることにしています。日本食屋さんにいくと日本人がいるじゃない(笑)。だから、日本食をうちで食べようっていう風に暮らしてたのね。それが、コロナでお店もやってないので、(家で)てんぷらを揚げるとか嫌だったんだけど、てんぷらとかうなぎとか……。
別所:桃井さんご自身で?
桃井:もう寿司も握れるようになりましたよ、冗談抜きで。インスタ見て!

別所:自分で全部作っちゃう?
桃井:そうそうそう。それがね、役者ってすごいと思ったの。(昔)寿司屋の娘の役とかやったことがあるわけ。そのときに、空き時間に握り方を教えてもらったりしたのが今、役に立つんだね。

清原果耶との関係

『宇宙でいちばんあかるい屋根』予告

9月4日より桃井の出演する最新映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』が全国で公開された。この作品は、朝ドラで注目を集めた女優、清原果耶の映画初主演作でもあり、桃井をはじめ、伊藤健太郎、吉岡秀隆、坂井真紀と若手俳優からベテラン俳優まで多数共演する。

桃井:(“星ばあ”という)空飛ぶオババをやってるんですけど。
別所:ははは(笑)。ちょっとファンタジックな世界観ですよね。撮影はいつ頃でした?
桃井:(2019年の)8月だったと思います。暑くてロケも多くて、とにかく大変だったんだけど、私は撮影前はロンドンで仕事をしてて、ギリギリまで撮影が延びちゃって帰れず、本当に監督と打ち合わせができなくて、本番の日に(日本に)着いて衣装合わせをやって、そのまま出たんですよ。現場でつばめちゃん(清原)ともお会いして、ほとんど打ち合わせをしないで自分たちのイメージでやってみるっていう感じで始めたので、星ばあとつばめがセリフ以外のアドリブで喋っている会話以外、私語は一切してないみたいな。「サンドイッチ食べた?」とかそういうのはありますけど、本当にセリフか、その役になって喋っているとき以外はほとんど会話をしていない撮影でしたね。
別所:星ばあとつばめが、屋上で会話したりするシーンが多いじゃないですか。だから撮影の合間に交流がなくても、ファンタジックな世界観だから……。
桃井:初めて会う人と交流をするのは怖いから、なるべく懐こうとするんだけど、そういったものが一切いらない現場でした。彼女(清原)、すごく大人っぽいっていうか、どっちかというと先輩っぽい人なの。だから芝居だけで付き合ってても全然大丈夫で、その方が彼女もいいみたいだし、だから非常に映画に近い関係ができました。

「生まれて初めて謙虚に」撮影現場で考えていたこと

8月に行われた『宇宙でいちばんあかるい屋根』の試写会には、桃井もリモートで参加した。その際に桃井が放った、「今まで出た映画の中で、いちばん自分が出ていることが気にならなかった」というコメントが、ニュースでも多く取り上げられた。別所はその真意を訊いた。

桃井:星ばあっていうキャラクターが、まあウサギになってるみたいなもんだからね(笑)。ぬいぐるみ着てるのと同じだから、そういう意味では、ウサギならどうするんだろうとか、星ばあならどういう空の飛び方をするんだろうとか、ぬいぐるみの中をやっているような感じで(役を演じることができた)。それと私、珍しくモニターチェックをしなかったんですね。気になってもう1回撮り直してくれとか、この組は絶対に言っちゃいけないなっていうのが初日にわかったので。
別所:ありますよね、そういう組の違いって。
桃井:大きく監督に委ねないとっていうのと、彼女(清原)がものすごく入り込んで役を作ってるから、現場で「みんなで作ろう」っていうよりも、彼女がどうやりたいのかを ちゃんと見ながら私も芝居をしていかないと、作りたい映画と違うものになったらいけないので。桃井の場合、よくそういうことをやってきてしまっているのでね。だから今回はとにかく、彼女と監督が作りたいものを中心に、私はうまくハマればいけるしと、生まれて初めて謙虚な気持ちで。自分がどう映っているかっていうのは一切気にしないでやってたので、そういう意味で自分の芝居なんかどうでもよくて、「映画として見れた」っていうのもあるし。普通は自分の芝居だけ見ちゃうわけよ、「あたしさえよけりゃいい」みたいな女よ、私は(笑)。だけど、今回はそれがちょっとなかったっていうことですかね。

「生きてるだけで偉い」と感じられる映画を制作中

桃井は2021年、女優としてのキャリア50周年を迎える。今後の取り組みを訊いた。

桃井:(自分が)監督として撮る映画が、今年の10月に撮影予定だったんですけど、それを延ばして1月にして。でも今の状況だともう少し延びる可能性が出てきたので、またもう1回台本を触り直してます。
別所:それは出演もするんですか?
桃井:うん、おばあさんの話なんですけどね。コロナとか原発とかいろんなことがある中で、「生きてるだけで偉い」みたいな映画を作ろうと思ってるんです。「長生きは、こじゃれてる」みたいなことにしないといけないなと思って(笑)。
別所:(桃井さんは)人生100年時代の最先端を行っていますよね。イキイキとかっこいい桃井さんが来年、50周年を迎えてくれることを楽しみにしてます。僕、桃井さんからもらった言葉で今いちばん大切にしてるのは「別所さん、青春って青い春じゃない。それもいいけどさ、赤い秋もいいよ」って。覚えてます? 桃井さん。
桃井:覚えてます、覚えてます。赤い秋ね。
別所:赤秋(セキシュウ)って、素敵だなーと思って。青春だけが人生じゃないぞと。

エネルギッシュな桃井の姿が、今後も多く人にパワーを与えていきそうだ。

『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の6時30分頃から。お楽しみに!

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