リトグリの「楽曲を背負い、命を吹き込む力」 スガ シカオも感心

J-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:スガ シカオ)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガシカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。

6月14日(日)のオンエアは、Little Glee Monsterの芹奈が登場。「1970年代のLA」でアース・ウィンド・アンド・ファイアーを巡る空想ドライブの模様をお届けした。


■アース・ウィンド・アンド・ファイアーは新しいポップスを作った

スガとLittle Glee Monster(以下、リトグリ) は、2016年頃に音楽番組で初共演。2017年には、スガがリトグリへ楽曲『ヒカルカケラ』を提供。その後、リトグリのライブを観に行くなど交流が続いている。

リトグリの芹奈が空想ドライブに選んだのは「1970年代のLA」。なかでも、この時代から活躍が始まり、リトグリにも大きな影響を与え続けるアース・ウィンド・アンド・ファイアー(以下、アース)に注目した。

スガ:芹奈から見たアースの魅力って何?
芹奈:新しいポップスを作った人たちってイメージですね。
スガ:なるほど。
芹奈:ジャズとかソウルをいろいろ融合させて、新しいポップス、新しい音楽を作ってくださったイメージがすごく強いです。
スガ:芹奈はジャズとかも聴くし、音楽を聴く幅が広いよね。今どきの若者にしては「そんな曲も聴くんだ」みたいな。サラ・ヴォーンとかも聴くもんね。
芹奈:聴きます(笑)。

番組では芹奈が選曲した、アースの『Reasons』や『Can't Hide Love』などをオンエア。



芹奈は、アースの曲を聴きながらドライブした思い出を明かした。

芹奈:3年前くらいに、アース好きで音楽好きの友だちと箱根へ、アースしばりでドライブしました。
スガ:(笑)。
芹奈:お互い曲のシビれるポイントが同じなので、ふたりで「ああ、ここ!」とか言いながら(笑)。異様な光景だったと思うんですけど。
スガ:箱根ターンパイクとか芦ノ湖スカイラインとかドライブすると、めちゃくちゃ気持ちいいよね。あそこでアースはいいね。
芹奈:めちゃくちゃ盛り上がりますね(笑)。今回の空想ドライブは車内で聴いた曲を選びました。
スガ:それにしてはジャジーでゆっくりの曲が多い気がするけど(笑)。


■アースのフィリップ・ベイリー、リトグリを隠し撮り?

リトグリは昨年、アースとのコラボ曲『I Feel The Light featuring Earth, Wind&Fire』をリリース。芹奈が制作の様子を振り返った。



芹奈:レコーディングは2日間だったんですけど、1日目はアースの楽器録りを見させていただきました。
スガ:ヴァーダイン・ホワイトが楽器を弾く姿とか見てたんだ。
芹奈:見てました!
スガ:すげー! 羨ましすぎる。
芹奈:ヴァーダイン・ホワイトとフィリップ・ベイリーが向き合いながら、言葉は発さずに表情だけで良いか悪いかを判断して「次はこんな感じでどう?」みたいな。そうやって進めていく姿を見て、私はアースがめちゃくちゃ大好きだったから、そんな大好きな方たちが自分たちの曲に命を与えている姿を目の当たりにできて、ちょっとウルウルしちゃって。
スガ:それどこでやったの?
芹奈:ロサンゼルスのキャピトル・スタジオです。
スガ:すげー!

レコーディング当時、フィリップ・ベイリーがリトグリを隠し撮りしていたと芹奈が笑う。

スガ:それ、バレてたら隠し撮りの意味ないじゃん(笑)。
芹奈:その写真を奥さんに送っているみたいで、ずっとメールをしていました。盗撮されているのもうれしくて(笑)。フィリップのデータフォルダに私たちが残っているっていうことがすごく感激で。
スガ:面白いね(笑)。レコーディングの1日目は楽器録りをして、2日目は歌ったの?
芹奈:当初は事前に日本で全部作ってからロサンゼルスに行き、楽器録りだけ見るはずだったんです。でも、フィリップが「もっとキャッチーにしたい」と言って、歌詞も全部そこで変わって、結局イチから歌を録り直しました。
スガ:ちょっとすごいね。じゃあ、その場でフィリップが歌を直したりするの?
芹奈:1日目にすごい勢いで歌詞を書き始めて、それを渡されて2日目に録ろうってなりました。
スガ:よくそんなの対応できるね。だってコーラスとかもいろいろあるでしょ?
芹奈:そうですね。
スガ:すげえな。羨ましい。


■スガが語る『ヒカルカケラ』制作秘話

番組後半では、スガがリトグリに楽曲提供した『ヒカルカケラ』のエピソードを披露した。



スガ:2017年5月に日本武道館でアースのジャパンツアーがあって、そのライブにリトグリがサポートゲストとして出ていたよね。俺は「リトグリに曲を書きませんか?」と言われて、リトグリをあまり知らなかったからそのライブを観に行ったの。半分アース観たさもあったんだけど、そのライブでリトグリがアースの『September』を歌っていて、よくアースの前で歌えるな、と思って観ていたんだけど。そのライブってちょうどリトグリのメンバーが6人から5人になってから初めての大きなステージだったのよ。
芹奈:そうなんです。
スガ:なんかいろんなことがぐちゃぐちゃになってるであろうときなのに、みんなが一心に音楽に向かっている感じが、めちゃくちゃよかったのよ。
芹奈:うれしい。
スガ:正直、アースより全然よかったの。
芹奈:いやいや(笑)。
スガ:ライブ終わりの車の中はリトグリの曲で一色になってて。その日から曲を作り始めたの。

スガはリトグリために3曲制作したという。

スガ:ギターファンクの曲とか、ちょっとビートのあるゴスペルっぽい曲とか作って、オマケでバラードも作って。でも、リトグリはバラードを歌っていなかったから、歌わないだろうなと思っていて。
芹奈:全然歌ってなかったですね。
スガ:でも、一応バラードも作って3曲で出したら、まさかのバラード(『ヒカルカケラ』)が選ばれたという(笑)。この曲を聴いたときどう思ったの?
芹奈:これを自分がどう歌えばいいんだろうってすごく悩みました。自分のものにどうできるんだろうって思いながら、何度もレコーディングしましたね。
スガ:そうなんだ。俺は人の曲を作るときに、どの人も歌えると思うけど、その曲を背負えるかどうかって大きな問題で。ただ単に実力とかではなくて、曲を背負えないとその曲に命が宿らないわけ。そこを一番心配してた。まるで誰かに提供してもらった曲を歌っているような感じになったら怖いなって思ってたのよ。でも、最初にリトグリが歌う『ヒカルカケラ』を聴いたときに、「俺より全然いいじゃん」と思ったわけ(笑)。よくこの曲を背負ってくれたって。

芹奈は『ヒカルカケラ』のレコーディングの際、「1回目は全く歌えなかった」と振り返る。

芹奈:曲の主人公の子になりきらないと、この曲は歌っちゃいけないなと思ったから、勝手にその子のストーリーを考えながら歌ったりしていました。
スガ:裏ストーリーとかね。そんなことまでしていただけたとは、非常にうれしいね。

スガは芹奈との空想ドライブを「ものすごいブラックミュージック愛、ソウル愛にあふれて、にじみ出たドライブになった」と振り返った。

Little Glee Monsterは6月27日(土)20時より、「Little Glee Monster >BRIGHT NEW WORLD< スペシャルオンデマンドライブ」を「Streaming+」にて生配信する。詳細は公式サイトまで。
https://www.littlegleemonster.com/info/archive/?519228

スガが空想ドライブをナビゲートする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。

次回、6月28日(日)の放送はIMALUと空想ドライブをお届けする。お楽しみに!

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月28日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/experience/

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