スガ シカオ×flumpool・山村隆太が語る「ロンドンの思い出」 ライブハウスで観客がいなかった理由は…

J-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:スガシカオ)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガシカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。

5月17日(日)のオンエアではflumpoolの山村隆太と、イギリスの街を空想ドライブした様子をお届けした。


■ザ・ビートルズにハマった山村、ロンドンへの空想ドライブを希望

山村が行きたい街は2011年のイギリスの首都ロンドン。どのような街なのか、スガは「Hi, Mercedes」と話しかけるだけで起動する対話型インフォテイメント・システム「MBUX」に詳細を尋ねた。

MBUX:ロンドンは、グレート・ブリテンおよび、北アイルランド連合王国、これを構成するイングランドの首都です。その起源は2000年前のローマ帝国による都市、ロンディニウムの創建までさかのぼります。19世紀半ばには産業革命によって世界最大の都市に成長。1863年には、世界で初めて地下鉄が開通しました。文化面では世界最大規模のミュージアム、大英博物館や現代美術を集めたテート・モダンなどで世界最高水準のコレクションを見ることができるほか、ウエストエンドでは多くのミュージカルが上演され、ロイヤル・アルバート・ホールや、ザ・O2アリーナといった施設では、クラシックからポップミュージックまで、多くの人気アーティストのコンサートやスポーツイベントが開かれています。最後に、2012年にマスターカードが公表した統計によると、ロンドンには世界で最も多くの外国人旅行者が訪れています。

スガ:ありがとうMBUX。ロンドンは本当にすごくいろいろなことがあるね。ミュージカルもすごいしね。
山村:知らなかった情報がたくさんありました。
スガ:ビートルズが生まれたところだからね。
山村:そうなんです。僕も実はこれをなぜ選んだのかというと、UK音楽が好きで、特にビートルズとかにすごくハマっていたんです。ベースの尼川元気がすごく詳しかったので、高校くらいのときにアルバムを貸してもらって、すごく好きになっていったんです。初めてロンドンに行ったのが2011年なんですよね。そのときは一人旅で行ったんです。4日ぐらい休みをもらえたので弾丸で。
スガ:ちょっと待って、行くのに14時間ぐらいかからなかったっけ?
山村:だから2泊でした(笑)。
スガ:(笑)。けっこう弾丸だね。
山村:とにかく行きたくて。初めてのヨーロッパ旅行がロンドンだったんです。
スガ:何月くらいに行ったの?
山村:10月か11月くらいでした。
スガ:じゃあ、まあまあ日も短いし、寒いね。
山村:長袖でも寒かったので。
スガ:すぐに夜になっちゃうよね。
山村:そうですね。長いときは長いんですけど。
スガ:みんな日の光が短いのを知っているから外で飲む、パブとかね。「日の光を長く浴びていたい」という一心で。
山村:だからああいう文化になっていったんですね。
スガ:パブ文化が生まれるんだよね。


■ザ・ビートルズの博物館で感じた「音楽が紡ぐ力」

山村は弾丸旅行で、ビートルズが生まれ育った街、リバプールを訪れた。通りや港の辺りに当時の面影を感じ取りながら、1969年にリリースされたアルバム『アビイ・ロード』のジャケットで有名な場所にも足を運んだ。しかし、ジャケット写真の再現とはならなかったそう。

スガ:「アビイ・ロード・スタジオ」は行ったの?
山村:行きました。
スガ:2泊しかしていないのに。
山村:はい、だから弾丸で「アビイ・ロード・スタジオ」の横断歩道に。
スガ:ジャケットになっているやつね。
山村:あれも渡りたいじゃないですか、それ(自分が歩いているところ)を撮りたいんですけど1人なのでそれだけを撮るという。だから、ただ普通の横断歩道を撮っているだけみたいに見られちゃいました。
スガ:(笑)。
山村:人が歩いてこそわかりやすいんですが。そこが聖地になっているというのは、ミュージシャンとしてはすごく憧れます。
スガ:かっこいいよね。
山村:一番感動したのはリバプールにあるビートルズの博物館「ビートルズ・ストーリー」でした。そこでジョン・レノンの『Imagine』がかかっていたんですけど、その「国境なんてない」というメッセージがすごく……そのときに震災(東日本大震災)があったりしたので。
スガ:2011年の10月だと、そうか。
山村:そうですね。国境同士という考え方をあまり自分はしてこなかったので。
スガ:なるほどね。
山村:でもそこで支えてくれる国があるなら、自分からなにかアプローチをしなければということで、そのときは中国語を勉強したりしました。
スガ:やってたね! 留学をして一生懸命。
山村:アジアから来ている旅行の方がいて、こういう「音楽が紡ぐ力」って言うんですか? アジアから2人がここで出会って一緒に同じ音楽を聴いているって、やっぱり音楽ってすごいなと。ビートルズの力もそうですけど。
スガ:いい話だね、なるほどね。
山村:ゆっくり見られたところは、それぐらいです(笑)。
スガ:(笑)。


■時間になっても観客がいない!? スガの初海外ライブエピソード

スガは2009年のロンドンで初の海外ライブを経験したそう。当時はヨーロッパでライブを実施するノウハウが確立されておらず、楽器も持参すべきなのか現地でレンタルをすべきなのかと迷ったのだとか。

スガ:「レンタルの機材でやりたくないな」みたいなところもあるじゃない? 結局はみんな自分の機材を持って行ったんだけどね。
山村:それはバンド編成で?
スガ:そう、ずっと一緒にやっているバンドで初めてロンドンのライブハウスの「ICA」というところに行った。だけどこれがすごく格式の高いライブハウスで、ライブハウス自体にお客さんがついているわけ。そんじょそこらの変なロックバンドとかはやらせてもらいないみたいな。
山村:すごいですね。
スガ:けっこう基準が厳しいところなのよ。
山村:日本でもたまにありますね。
スガ:そうそう、ああいう感じのところでエイミー・ワインハウスとかがやっていたりするわけ。
山村:へー!
スガ:そのときのポスターが楽屋に貼ってあったりするのよ。「エイミーと同じステージで歌うんだ!」みたいなね。でも開演になってもさ、お客さんが全然いないんだよ。(夜の)7時開演で「なにこれ、お客さん全然いないじゃん」って言ったら、向こうの人たちってみんな、7時ピッタリに始まらないし来ないんだよね。上にパブがついているんだけど、みんなパブにいるわけ。それでなにかデカい音がしてきたらボチボチ降りていくみたいな。
山村:フェスの休憩じゃないですか(笑)。
スガ:そうそう(笑)。だから「適当に始まったらみんな降りてくるから、別に7時に始めなくていいよ」とか言われて。
山村:そうなんですね。
スガ:なんか7時に始めると格好悪いみたいな感じに言われてさ、キッチリ始めるとね。それで20分くらい遅らせて音を出し始めると、みんなゾロゾロ降りてくるわけ。
山村:じゃあ、日本人の感覚でやったらアレなんですね。ピッタリにやったら逆に怒られるぐらいの。
スガ:全然かっこ悪いみたいな感じのイメージで言われてて。それでチケットがスゲー安いわけ、1500円とかかな。
山村:「ICA」でもそうだったんですか。
スガ:そう。それで「ちょっとこれ安すぎるから、もうちょっと高くできないんですかね?」みたいなことを言ったら「ライブハウスのライブって、だいたいこんなもんだよ」みたいなことを言われた。歳がいった人たちが、音楽をいつまでも生活の近くに置けるという理由の1つはチケットが安いんだよね。だからものすごく身近なんだよね。「ちょっと観ていくか」みたいな。
山村:なるほど。
スガ:まあ、そんな感じでやったんだけど。
山村:すごい挑戦ですね。

それぞれがロンドンの思い出を振り返るオンエアとなった。

スガが空想ドライブをナビゲートをする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月24日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/experience/

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