ユニコーン・ABEDON「ライブは半分、メンバーのためにやってます」 その真意とは?

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、様々な旬のトピックを週替わりで4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週はユニコーンを特集。

ABEDON(阿部義晴)、奥田民生、川西幸一、EBI(堀内一史)、手島いさむの5人からなるユニコーンは、1986年に広島で結成され、1987年にデビュー。1993年に解散したのち2009年に再始動。この10年、コンスタントに作品リリースやツアーなどを重ねており、10月2日には今年2枚目となるアルバム『UC100W』をリリースした。

今年は"ユニコーン100周年"として活動している。ユニコーン再始動10周年、現メンバー体制となり制作したアルバム『服部』から30周年、川西が還暦(60周年)、これらの数字を足して"100周年"ということだ。

特集3日目となる10月9日(水)のオンエアでは、ABEDON(阿部義晴)、奥田民生、川西幸一、EBI(堀内一史)、手島いさむの5人が、現メンバーになってから制作されたアルバム『服部』について語った。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月16日28時59分まで)

【1日目】ユニコーンが今年、夏フェスに出なかった理由は?
【2日目】ユニコーン、解散から16年を経て再始動...変わったことは?


■『服部』以降、メンバー全員の作詞・作曲が増えたワケ

『服部』がリリースされたのは、ABEDONが正式メンバーとなり現メンバーになったタイミング。2ndアルバム『PANIC ATTACK』までは、多くの楽曲で奥田が手がけていたが、『服部』以降は他のメンバーが作詞・作曲をしたものが増えていった。

奥田:なんでここからみんな曲を作りだすんですか?
EBI:わりと1枚目から、みんなで作る、みたいなのはちょっとあった。
奥田:もちろんあったんですよ。それでだんだんみんないっぱい作り出したってこと。
EBI:そうね。みんなこれで揃ってきたんじゃないのかな。この『服部』で。
ABEDON:僕が入って最初にバンドのイメージを見たときに、その頃ってバンドブーム真っ盛りで誰かのカラーがあって、一辺倒な感じがあったんですよね。それをどうにか打破しようって模索してたところもあると思うんです。そこで、奥田くんのフェイバリットなアーティストのザ・ビートルズっていう題材がひとつあった。それがひとつのモデルじゃないですけど、そういうようなところもあったような気もしました。

「全員が曲を作ることができて、誰かが歌ったら他のメンバーが勝手にハーモニーを付けていく、そういうカタチにならないか、という雰囲気があった」と言うABEDON。その雰囲気がABEDONの加入によって、具体化されていったようだ。


■やりたかった実験を詰め込んだ『服部』

『服部』の制作過程では、どんなふうに曲作りやレコーディングをしていたのだろうか?

奥田:この頃はですね、ザ・ビートルズの話が出ましたけど、レコーディングというもの自体にすごい興味がありました(笑)。
ABEDON:今はないの? まぁ、すごくあった時期(笑)。
奥田:要するに、「ザ・ビートルズがこういうことをやってたらしい。そういうのをやってみたい」みたいな気持ちが多かったですから。
手島:アナログだったしね。
奥田:「テープをひっくり返してみたい」とか、そういうことをやりたいから曲を作ってた。ダメとも言われないし、1枚目、2枚目ときて3枚目で、「それをやっても別にいいんじゃないの」っていう空気もあって。やりたかった実験みたいなことをやったようなアルバムですね。

『服部』を制作する頃は、1枚目、2枚目のときと比べて、レコーディングのやり方などもわかるようになっていたため、実験的なことが積極的にできるようになっていたと、メンバーたちは振り返った。さまざまなインタビューで『服部』の前後を印象的な時期として挙げるメンバーも多いため、重要な1枚になっているのは間違いなさそうだ。


■ユニコーンのブレない軸はユーモア

『服部』は今から30年前の作品だが、今のユニコーンに通じるものをたくさん感じ取ることができる。ユニコーンが活動していくなかで、ずっと変わらない軸になっているものは、どんなものなのだろうか。

奥田:それはやっぱりユーモアですかね。「EBIが笑ってくれればOK。この場は収まる」みたいな。メンバーの誰かを陥れたり、笑かしたり、そういうところが大事なんじゃないですかね。
ABEDON:そうです(笑)。
奥田:ライブとかもそうなんです。
ABEDON:そう! こんなことを言ったら語弊がありますけど、ライブは基本的に半分はメンバーのためにやってますからね。
手島:まぁ、そうだね。
ABEDON:あるよね?
手島:メンバーがおもしろくないものを作ったら、お客さんもやっぱりおもしろくない。
奥田:レコーディングでも僕らが聴きたいものを録るというか、やっぱりそこなんじゃないですか?

番組では「ユニコーンガチャ」を実施。ユニコーンがこれまでに発表した186曲の曲名のクジが入ったボックスの中から、あっこゴリラがランダムに1曲をセレクトして番組で流す。

この日は『オールウェイズ』(1993年リリースのアルバム『SPRINGMAN』収録曲)をオンエアした。

次回、10月10日(木)のオンエアでは、リスナーが選ぶ「ユニコーンといえばこの曲」をお届けする。お楽しみに!

『SONAR MUSIC』のワンコーナー「FEATURE TOPICS」では、様々な旬の音楽トピックを週替わりで4日間かけて掘り下げていく。放送は月曜~木曜23時頃から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月16日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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